ゲスト
(ka0000)
【深棲】ぬるぬると忍び寄る
マスター:T谷

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/08/24 15:00
- リプレイ完成予定
- 2014/09/02 15:00
オープニング
空は快晴。波は穏やか。その日は、まさに航海日和だった。船首が波を切り裂いて、一隻の小さな商船が海原を駆ける。風を受けた帆は大きく膨らみ、まさに順風満帆といった様相だ。
雇われた水夫は三人だけ、所要日数も一日程度の、小さな船旅だ。港に付けば積み荷を下ろすという地味に過酷な作業が待っているとはいえ、この程度の航行は熟練の水夫にとっては気楽なものだった。これで金が貰えるのなら、これほどいい仕事は中々ない。
「旦那、今日の様子だと夕方までには到着できそうですぜ」
舵を取る水夫が、背後に向けて声をかけた。比較的楽な仕事を与えてくれた雇い主にかける声は、朗らかだった。ここから先、特に注意すべき海域もなく、水夫はすでに今夜の酒盛りのことを考え鼻歌でも歌い出しそうな調子で舵に手をやっている。
しかし、水夫が少し待ってみても、背後から返ってくる声はなかった。
「旦那?」
振り返る。と、少し前までそこにいたはずの、恰幅のいい男の姿はそこになかった。
そんなに大きな船ではない。誰かが移動すれば、操舵場の位置から見えないはずはない。
「おい、お前ら旦那がどこ行ったのか……あ?」
まさか、海に落ちでもしたのだろうか。そんな心配が頭をよぎり、他の二人にも声をかけようと顔を戻せば――先ほどまで暇そうに海に目をやっていたはずの彼らの姿も、見えなくなっていた。
ぞくりと、背筋を寒気が貫く。思わず舵から手を離し、水夫は甲板に降りていった。
広くない甲板だ。人を探そうと思えば一分もかからない。
だというのに。
誰もいなかった。
こんな海の真ん中で、何故人がいなくなるのか。
彼は半ばパニックになって、ひたすらに他の船員の名前を呼んだ。
だが、それに答える声は、どこからも響くことはなかった。
●
その日、浜辺に打ち上げられたのは、一隻の商船だった。波に揺られるまま船体を揺らし、しっかりとした帆を持っているのにもかかわらず、その船は港でも何でもない砂浜に真っ直ぐに乗り上げた。
天候が悪かったわけではない。空は青く、視界は良好。風も頬に心地よく、波も低い。
船体に損傷がある様子でもない。
ただ一つ気になる点は――砂を掻き分け地面に船首が突き刺さり自重で船体を傾けながらも、その船内から、誰一人として出てくる者がいなかったことだ。
●
「とある海域を航行していたはずの艦船が、相次いで失踪する事件が発生しました。被害は、誰も乗っていない船がたまたま砂浜に打ち上げられたことにより発覚。周辺地域への聞き込みにより、同じ地点を通る複数の船が失踪していることが判明。また、調査により、同じく誰も乗っていない船が三隻、海域周辺で発見されました。商船、漁船と比較的小型の船のみが被害にあっており、軍船などの大型艦は何の問題もなく当該海域を通り過ぎています。打ち上げられた船を調査した結果、内部に存在したと思われる人員はどれも発見されず、また争った形跡もないということでした。しかしながら、船内には所々粘液のようなものが付着しており、また船底には何か鋭い牙のようなものが突き立てられた痕が複数発見されました。近頃頻発している狂気の歪虚による事件に関連しているものとして、これの調査、及び原因の根絶をお願い致します」
雇われた水夫は三人だけ、所要日数も一日程度の、小さな船旅だ。港に付けば積み荷を下ろすという地味に過酷な作業が待っているとはいえ、この程度の航行は熟練の水夫にとっては気楽なものだった。これで金が貰えるのなら、これほどいい仕事は中々ない。
「旦那、今日の様子だと夕方までには到着できそうですぜ」
舵を取る水夫が、背後に向けて声をかけた。比較的楽な仕事を与えてくれた雇い主にかける声は、朗らかだった。ここから先、特に注意すべき海域もなく、水夫はすでに今夜の酒盛りのことを考え鼻歌でも歌い出しそうな調子で舵に手をやっている。
しかし、水夫が少し待ってみても、背後から返ってくる声はなかった。
「旦那?」
振り返る。と、少し前までそこにいたはずの、恰幅のいい男の姿はそこになかった。
そんなに大きな船ではない。誰かが移動すれば、操舵場の位置から見えないはずはない。
「おい、お前ら旦那がどこ行ったのか……あ?」
まさか、海に落ちでもしたのだろうか。そんな心配が頭をよぎり、他の二人にも声をかけようと顔を戻せば――先ほどまで暇そうに海に目をやっていたはずの彼らの姿も、見えなくなっていた。
ぞくりと、背筋を寒気が貫く。思わず舵から手を離し、水夫は甲板に降りていった。
広くない甲板だ。人を探そうと思えば一分もかからない。
だというのに。
誰もいなかった。
こんな海の真ん中で、何故人がいなくなるのか。
彼は半ばパニックになって、ひたすらに他の船員の名前を呼んだ。
だが、それに答える声は、どこからも響くことはなかった。
●
その日、浜辺に打ち上げられたのは、一隻の商船だった。波に揺られるまま船体を揺らし、しっかりとした帆を持っているのにもかかわらず、その船は港でも何でもない砂浜に真っ直ぐに乗り上げた。
天候が悪かったわけではない。空は青く、視界は良好。風も頬に心地よく、波も低い。
船体に損傷がある様子でもない。
ただ一つ気になる点は――砂を掻き分け地面に船首が突き刺さり自重で船体を傾けながらも、その船内から、誰一人として出てくる者がいなかったことだ。
●
「とある海域を航行していたはずの艦船が、相次いで失踪する事件が発生しました。被害は、誰も乗っていない船がたまたま砂浜に打ち上げられたことにより発覚。周辺地域への聞き込みにより、同じ地点を通る複数の船が失踪していることが判明。また、調査により、同じく誰も乗っていない船が三隻、海域周辺で発見されました。商船、漁船と比較的小型の船のみが被害にあっており、軍船などの大型艦は何の問題もなく当該海域を通り過ぎています。打ち上げられた船を調査した結果、内部に存在したと思われる人員はどれも発見されず、また争った形跡もないということでした。しかしながら、船内には所々粘液のようなものが付着しており、また船底には何か鋭い牙のようなものが突き立てられた痕が複数発見されました。近頃頻発している狂気の歪虚による事件に関連しているものとして、これの調査、及び原因の根絶をお願い致します」
解説
●目的
失踪事件の原因特定。及び原因の排除。
●場所
近くに陸地のないとある海域に、大きさ十メートルほどの漁船に乗って出撃してもらいます。船に武装はなく、船員は三人で戦力には数えられません。
●敵
タコやイカなどの軟体動物的な特徴を持った狂気の歪虚。直径一メートルほどの、海に溶け込む群青の球体から十本ほどの触腕を伸ばした歪虚です。船の底に牙を突き立て体を固定し、触腕を伸ばして船上の人間をランダムに襲います。球体には無数の目玉と大きく鋭い牙の並んだ無数の口が、生物学的に有り得ない配置で存在しています。触腕には強力な吸盤が敷き詰められ、しっかりと捕らえられれば覚醒者といえども簡単には抜け出せないでしょう。
とてもぬるぬるぶにょぶにょしています。
失踪事件の原因特定。及び原因の排除。
●場所
近くに陸地のないとある海域に、大きさ十メートルほどの漁船に乗って出撃してもらいます。船に武装はなく、船員は三人で戦力には数えられません。
●敵
タコやイカなどの軟体動物的な特徴を持った狂気の歪虚。直径一メートルほどの、海に溶け込む群青の球体から十本ほどの触腕を伸ばした歪虚です。船の底に牙を突き立て体を固定し、触腕を伸ばして船上の人間をランダムに襲います。球体には無数の目玉と大きく鋭い牙の並んだ無数の口が、生物学的に有り得ない配置で存在しています。触腕には強力な吸盤が敷き詰められ、しっかりと捕らえられれば覚醒者といえども簡単には抜け出せないでしょう。
とてもぬるぬるぶにょぶにょしています。
マスターより
どうもこんにちは、大きめの敵に複数が頑張って対抗するシチュエーションが好物なT谷です。
海といえば触手、ということでぬるぬるさせてみました。
海といえば触手、ということでぬるぬるさせてみました。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/08/29 04:14
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/08/20 18:29:56 |
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依頼相談卓 シガレット=ウナギパイ(ka2884) 人間(クリムゾンウェスト)|32才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2014/08/24 14:44:33 |