ゲスト
(ka0000)
【禁断】雪山と吹雪と謎の幻獣
マスター:蒼かなた

- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/03/30 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/04/08 22:00
オープニング
●幻獣の森
辺境の一角にて、幻獣の姿が確認されたことは記憶に新しい。
幻獣の森で住んでいる彼らだが、その場所は完全に安全とは言い難い。森に張られた結界から一歩でも外に出れば、そこは外敵の闊歩する危険地帯だ。最近でも結界の外へ出た幻獣が帰らず、そのまま行方不明になってしまう事件が相次いでいる。
この事態を受けて、幻獣を守る為に部族会議からハンター達に歪虚討伐の依頼が複数だされることとなった。
そんな一仕事を終えて幻獣の森に戻ってきたハンター達は、用意されたテントの周りで思い思いの休憩の時間を取っていた。
「皆さん、お疲れ様です」
そんなハンター達の元に、猫型の大幻獣――三毛猫のトリィが近寄ってきて労いの言葉をかける。その手には小さなバスケットを持っていた。
「こちらは細やかですが、皆さんへの感謝の印です。どうぞお受け取りください」
バスケットに掛かっているハンカチを取れば、そこにはクルミ入りのクッキーが大量に詰め込まれていた。
幻獣達は未だに人間を信じきれていない者も多い。だが、ここにいるハンター達が自分達の為に戦ってくれていることには感謝している。このクッキーはその証であろう。
「ところで、実は皆さんに折り入って頼みたいことがあるのです。話だけでも聞いて頂けないでしょうか?」
トリィからそんな提案をされたのはここに来てから初めてであった。ハンター達は一度視線をかわし、トリィに了解の意を伝える。
「ありがとうございます。頼みとは勿論、皆様のハンターの腕を買ってのことです。その力をお貸し頂きたい」
力を貸して欲しいとは、やはりハンターとしての腕を見込んでのことだろう。力仕事か、はたまた行方不明の幻獣の本格的な捜索か。とにかくハンター達はトリィに話の続きを促す。
「数十年前、歪虚共が南下してきたおり、ナーランギ様は幻獣達を集めこの森に結界を張りお守りくださいました。しかし、その時にこの森に避難しなかった幻獣も少なからずいたのです」
この幻獣の森の成り立ちはハンター達も話には聞いていた。そして、避難をしなかった幻獣がいたというのも少なからず予想はついていた。辺境の部族達も、故郷を捨てきれずに死んでいった者が数多くいたのだから。
「森の外にいた多くの幻獣達は死に絶えたでしょう。しかし、もしかすると生き残っている可能性がある者達がいるのです」
トリィはそう続けた。これにはハンター達も予想外だった。
「あの者達は少々特殊で、他の生物ならば到底生きてはいけない極寒の地を住処としているのです。あの場所ならば、歪虚の魔の手も及んでいない可能性があるのです」
それは標高数千メートルを誇る霊峰。頂上付近には雪が降り積もり、その雪は1年中溶けることなく冷気を放ち続けているという。
そんな山の頂上に、その幻獣達は住んでいるのだとトリィは言う。
「もしかすれば、あの者達はまだ生きているかもしれない。もし生きているのならば、この場所のことを伝えたいのです」
この幻獣の森に多くの者達が避難してきた時、彼らはついぞその姿を見せなかった。あの極寒の地を離れたくなかったのか、そもそも話が届いていなかったのかもしれない。
もし前者ならば、今再びこの場所の話をしても無駄かもしれない。だが、この森で多くの幻獣達が生きていることを伝えるだけでも大きな意味があるだろう。
「そこで私が使者となりあの者達の元へ向かうつもりなのですが、皆様にはその護衛をお願いしたいのです。どうか頼まれてはくれないでしょうか」
即答はできない。だが、彼らはハンターなのだ。それが依頼というのならば、受けない理由はなかった。
●少女と白猫
全てが凍り付くような極寒の世界で、毛皮のコートに身を包んだ少女は崖を登りその場所に立った。
その目に映るのは氷の柱。いや、よく見ればそれは沢山の枝を持つ氷の木と呼ぶ方が正しいだろう。
そんな氷の木で出来た森を前にして、少女は僅かに顔色を曇らせた。
「――ニィ」
そんな彼女の足元で猫が鳴いた。周りに積もる雪の色に溶け込んでしまいそうな白い毛並みの猫だ。
その白猫に促されるようにして、少女は氷の森へと歩き始める。
「……じっとしてて」
その目に映った白い羽に、少女はそっと左手をかざした。
●雪山中腹
「あの者達――ユキスズメはこの山の頂上に住んでいるのです」
防寒着に身を包んでまん丸くなったトリィがそう説明する。
この山の頂上で待つ者、ユキスズメと言うらしいが名前の通り雪のように白く小さな体をした鳥系の幻獣らしい。
「彼らはとにかく見つからないようにするのが得意なんです。空を飛んでも羽音はしませんし、相手の気を反らす力を持っているので余程注意して見ないと姿を捉えられないのです」
そういった能力を持っていることもあり、歪虚達からも逃げ延びている可能性は十分にあるのだと言う。
そんな話をしているうちに、ハンター達とトリィは丁度山の中腹へと差し掛かった。険しかった坂道を超えたそこには一休みできそうな洞窟がぽっかり開いていた。
「丁度いい。あそこで一休み――」
トリィもそう提案しようとしたところで、途中でその言葉を止めた。その様子に警戒したハンター達も周囲の気配を探る。
何かがいる様子はない、だが、トリィは匂いますと告げて洞窟の入り口に近づいていく。ハンター達もそれに続くと、洞窟の丁度入り口に積もった雪の上に赤い染みがあった。
「っ! ユキスズメではないですか。どうしたのです!」
トリィが慌てた様子で駆け寄る。そしてよく見れば、不自然に思えた雪の上の赤い染みは、そこに蹲っていた白い小さな鳥の羽に血が滲んでいたものであった。
「ああ、貴方達が生きていた事を喜びたいが、これは一体どういうことです。何があったのですか?」
手のひらで掬うようにしてトリィはユキスズメの体を持ち上げる。ユキスズメはトリィに顔を向けると、何か小さな声で鳴いた。
「襲撃者? 人間と、白い猫? 一体なぜこんなところに……いや、今は考えている場合じゃありません」
トリィは傷ついたユキスズメをそっと懐に入れると、ハンター達へと視線を向ける。
「急ぎユキスズメ達の住処へと向かいます。着いて来てください」
ハンター達はその言葉に力強く頷いた。
辺境の一角にて、幻獣の姿が確認されたことは記憶に新しい。
幻獣の森で住んでいる彼らだが、その場所は完全に安全とは言い難い。森に張られた結界から一歩でも外に出れば、そこは外敵の闊歩する危険地帯だ。最近でも結界の外へ出た幻獣が帰らず、そのまま行方不明になってしまう事件が相次いでいる。
この事態を受けて、幻獣を守る為に部族会議からハンター達に歪虚討伐の依頼が複数だされることとなった。
そんな一仕事を終えて幻獣の森に戻ってきたハンター達は、用意されたテントの周りで思い思いの休憩の時間を取っていた。
「皆さん、お疲れ様です」
そんなハンター達の元に、猫型の大幻獣――三毛猫のトリィが近寄ってきて労いの言葉をかける。その手には小さなバスケットを持っていた。
「こちらは細やかですが、皆さんへの感謝の印です。どうぞお受け取りください」
バスケットに掛かっているハンカチを取れば、そこにはクルミ入りのクッキーが大量に詰め込まれていた。
幻獣達は未だに人間を信じきれていない者も多い。だが、ここにいるハンター達が自分達の為に戦ってくれていることには感謝している。このクッキーはその証であろう。
「ところで、実は皆さんに折り入って頼みたいことがあるのです。話だけでも聞いて頂けないでしょうか?」
トリィからそんな提案をされたのはここに来てから初めてであった。ハンター達は一度視線をかわし、トリィに了解の意を伝える。
「ありがとうございます。頼みとは勿論、皆様のハンターの腕を買ってのことです。その力をお貸し頂きたい」
力を貸して欲しいとは、やはりハンターとしての腕を見込んでのことだろう。力仕事か、はたまた行方不明の幻獣の本格的な捜索か。とにかくハンター達はトリィに話の続きを促す。
「数十年前、歪虚共が南下してきたおり、ナーランギ様は幻獣達を集めこの森に結界を張りお守りくださいました。しかし、その時にこの森に避難しなかった幻獣も少なからずいたのです」
この幻獣の森の成り立ちはハンター達も話には聞いていた。そして、避難をしなかった幻獣がいたというのも少なからず予想はついていた。辺境の部族達も、故郷を捨てきれずに死んでいった者が数多くいたのだから。
「森の外にいた多くの幻獣達は死に絶えたでしょう。しかし、もしかすると生き残っている可能性がある者達がいるのです」
トリィはそう続けた。これにはハンター達も予想外だった。
「あの者達は少々特殊で、他の生物ならば到底生きてはいけない極寒の地を住処としているのです。あの場所ならば、歪虚の魔の手も及んでいない可能性があるのです」
それは標高数千メートルを誇る霊峰。頂上付近には雪が降り積もり、その雪は1年中溶けることなく冷気を放ち続けているという。
そんな山の頂上に、その幻獣達は住んでいるのだとトリィは言う。
「もしかすれば、あの者達はまだ生きているかもしれない。もし生きているのならば、この場所のことを伝えたいのです」
この幻獣の森に多くの者達が避難してきた時、彼らはついぞその姿を見せなかった。あの極寒の地を離れたくなかったのか、そもそも話が届いていなかったのかもしれない。
もし前者ならば、今再びこの場所の話をしても無駄かもしれない。だが、この森で多くの幻獣達が生きていることを伝えるだけでも大きな意味があるだろう。
「そこで私が使者となりあの者達の元へ向かうつもりなのですが、皆様にはその護衛をお願いしたいのです。どうか頼まれてはくれないでしょうか」
即答はできない。だが、彼らはハンターなのだ。それが依頼というのならば、受けない理由はなかった。
●少女と白猫
全てが凍り付くような極寒の世界で、毛皮のコートに身を包んだ少女は崖を登りその場所に立った。
その目に映るのは氷の柱。いや、よく見ればそれは沢山の枝を持つ氷の木と呼ぶ方が正しいだろう。
そんな氷の木で出来た森を前にして、少女は僅かに顔色を曇らせた。
「――ニィ」
そんな彼女の足元で猫が鳴いた。周りに積もる雪の色に溶け込んでしまいそうな白い毛並みの猫だ。
その白猫に促されるようにして、少女は氷の森へと歩き始める。
「……じっとしてて」
その目に映った白い羽に、少女はそっと左手をかざした。
●雪山中腹
「あの者達――ユキスズメはこの山の頂上に住んでいるのです」
防寒着に身を包んでまん丸くなったトリィがそう説明する。
この山の頂上で待つ者、ユキスズメと言うらしいが名前の通り雪のように白く小さな体をした鳥系の幻獣らしい。
「彼らはとにかく見つからないようにするのが得意なんです。空を飛んでも羽音はしませんし、相手の気を反らす力を持っているので余程注意して見ないと姿を捉えられないのです」
そういった能力を持っていることもあり、歪虚達からも逃げ延びている可能性は十分にあるのだと言う。
そんな話をしているうちに、ハンター達とトリィは丁度山の中腹へと差し掛かった。険しかった坂道を超えたそこには一休みできそうな洞窟がぽっかり開いていた。
「丁度いい。あそこで一休み――」
トリィもそう提案しようとしたところで、途中でその言葉を止めた。その様子に警戒したハンター達も周囲の気配を探る。
何かがいる様子はない、だが、トリィは匂いますと告げて洞窟の入り口に近づいていく。ハンター達もそれに続くと、洞窟の丁度入り口に積もった雪の上に赤い染みがあった。
「っ! ユキスズメではないですか。どうしたのです!」
トリィが慌てた様子で駆け寄る。そしてよく見れば、不自然に思えた雪の上の赤い染みは、そこに蹲っていた白い小さな鳥の羽に血が滲んでいたものであった。
「ああ、貴方達が生きていた事を喜びたいが、これは一体どういうことです。何があったのですか?」
手のひらで掬うようにしてトリィはユキスズメの体を持ち上げる。ユキスズメはトリィに顔を向けると、何か小さな声で鳴いた。
「襲撃者? 人間と、白い猫? 一体なぜこんなところに……いや、今は考えている場合じゃありません」
トリィは傷ついたユキスズメをそっと懐に入れると、ハンター達へと視線を向ける。
「急ぎユキスズメ達の住処へと向かいます。着いて来てください」
ハンター達はその言葉に力強く頷いた。
解説
【依頼内容】
ユキスズメの救援に向かう
【依頼詳細】
トリィと共に生存の可能性のある幻獣ユキスズメの住む霊峰を訪れたハンター達。
だが、その中腹で傷ついたユキスズメを発見。何者かの襲撃を受けたらしい。
ユキスズメを救うべく、ハンター達とトリィは急ぎユキスズメ達の住まう山の頂上へと向かう。
【現場情報】
辺境領内では最北にあたる場所に聳える霊峰。天候は曇り、荒れる可能性有り。
現在はその中腹地点におり、頂上へ辿り着くには以下の難所を越えなければならない。
1.洞窟
大量の氷の柱や壁が道を塞いでおり、通り抜けることが出来ない。
洞窟自体は頑丈な様子なので、障害物を破壊して進む必要がある。
筋力や攻撃の威力による判定が行われる。
2.氷橋
谷をまたぐ氷で出来た橋。長さは100m、幅は1m。
谷には風も吹いており、氷で出来た足場はよく滑る。
瞬発・器用による判定が行われる。
3.坂道と雪玉
急勾配な坂道を上る必要があるが、ユキスズメの仕掛けた罠があり雪玉が転がってくる。
坂を上りながら、転がってくる雪玉を避ける・防ぐ・破壊するなどして対処する必要がある。
坂道を上るのは移動、雪玉は回避・防御・筋力または攻撃の威力で判定が行われる。
【味方情報】
トリィ
猫型の大幻獣で、姿は二足歩行する三毛猫。ツキウサギと同じ大幻獣であり人語を介すことも出来る。
ハンター達の護衛対象であり、ユキスズメ達への使者として同行している。
武器はレイピア。素早く鋭い攻撃を放つ身軽な軽戦士タイプ。
ユキスズメを守ることを最優先に立ち回る。
【敵情報】
人間 ?人
トリィの通訳によると、ユキスズメが遭遇したのは1人だけ。一瞬の出来事でその姿は確認できなかったらしい。
猫 ?匹
トリィの通訳によると、ユキスズメが言うには猫の鳴き声がして、逃げる時にその白い尻尾が見えたらしい。
ユキスズメの救援に向かう
【依頼詳細】
トリィと共に生存の可能性のある幻獣ユキスズメの住む霊峰を訪れたハンター達。
だが、その中腹で傷ついたユキスズメを発見。何者かの襲撃を受けたらしい。
ユキスズメを救うべく、ハンター達とトリィは急ぎユキスズメ達の住まう山の頂上へと向かう。
【現場情報】
辺境領内では最北にあたる場所に聳える霊峰。天候は曇り、荒れる可能性有り。
現在はその中腹地点におり、頂上へ辿り着くには以下の難所を越えなければならない。
1.洞窟
大量の氷の柱や壁が道を塞いでおり、通り抜けることが出来ない。
洞窟自体は頑丈な様子なので、障害物を破壊して進む必要がある。
筋力や攻撃の威力による判定が行われる。
2.氷橋
谷をまたぐ氷で出来た橋。長さは100m、幅は1m。
谷には風も吹いており、氷で出来た足場はよく滑る。
瞬発・器用による判定が行われる。
3.坂道と雪玉
急勾配な坂道を上る必要があるが、ユキスズメの仕掛けた罠があり雪玉が転がってくる。
坂を上りながら、転がってくる雪玉を避ける・防ぐ・破壊するなどして対処する必要がある。
坂道を上るのは移動、雪玉は回避・防御・筋力または攻撃の威力で判定が行われる。
【味方情報】
トリィ
猫型の大幻獣で、姿は二足歩行する三毛猫。ツキウサギと同じ大幻獣であり人語を介すことも出来る。
ハンター達の護衛対象であり、ユキスズメ達への使者として同行している。
武器はレイピア。素早く鋭い攻撃を放つ身軽な軽戦士タイプ。
ユキスズメを守ることを最優先に立ち回る。
【敵情報】
人間 ?人
トリィの通訳によると、ユキスズメが遭遇したのは1人だけ。一瞬の出来事でその姿は確認できなかったらしい。
猫 ?匹
トリィの通訳によると、ユキスズメが言うには猫の鳴き声がして、逃げる時にその白い尻尾が見えたらしい。
マスターより
皆さんこんにちわ。蒼かなたです。
シリーズシナリオ【禁断】の第2話です。
幻獣との絆を育む中で遭遇した事件。謎の襲撃者と相対する時、ハンターが取るべき行動とは。
宜しければ皆様のご参加をお待ちしております。
シリーズシナリオ【禁断】の第2話です。
幻獣との絆を育む中で遭遇した事件。謎の襲撃者と相対する時、ハンターが取るべき行動とは。
宜しければ皆様のご参加をお待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/04/03 10:43
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/03/30 16:31:46 |
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質問って受け付けて貰えますか? ナタナエル(ka3884) エルフ|20才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2016/03/26 09:51:11 |
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![]() |
ユキスズメを救え! ナタナエル(ka3884) エルフ|20才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2016/03/30 22:13:32 |