ゲスト
(ka0000)
【審判】汚れた霧と浄化の祈り
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/04/05 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/04/14 22:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
グラズヘイム王国で不穏な出来事が続いている。
怪しげな教団が勢いを増し、高位の貴族が歪虚への内通を疑われ、いわゆる天使の外見をした敵まで現れる。
千年に渡って王国と共存共栄してきた聖堂教会も、今が非常時であると判断し神経を尖らせていた。
少なくとも聖堂教会中枢の一部はそう考えていた。
●平穏だった巡礼路
「はいではチェックを始めます。出来次第報告お願いねー」
『3番隊異常なし』
『4番隊異常なし』
『5番隊、野犬の群れに遭遇し現在排除中。マテリアルに異常はありません』
『6番隊です。巡礼のご一家と遭遇し今、ってお嬢ちゃん危ないからメイス触ったらダメ!』
トランシーバーを介し報告が入ってくる。
「便利な機械が出来たもんですなぁ」
古株のクルセイダーが笑みでしわを深くしながら、指揮官の私物を物珍しそうに眺めている。
青い空に白い雲が浮かび、鳥達がのんびり飛んでいる。
王国中央の混乱とはかけ離れた、徹底的に平和な光景だった。
「工夫しないと訓練の時間もとれませんから」
古株に比べれば若い女性クルセイダーが、部下達から聞き取った内容を報告書にまとめていく。
「2番隊、何か異常があった?」
まだ報告の無い部下に連絡する。
指揮官直属の1番隊の人員は、のんびりしているように見えても即座に救援に向かえる体勢だ。
『はいいえ、報告が遅れて申し訳ありません。不審なものは見かけないのですが気配が……』
指揮官と古株か視線をかわす。
「6番隊は念のため巡礼の方達を避難させなさい」
3から5には警戒と合流を命じ、指揮官は1番隊を率いて2番隊の受け持ち地域へ駆けだした。
そこには巡礼路以外何もないはずだった。
人通りは少ないとはいえ宗教的にも意味がある路だ。今回だけでなく定期的に歪虚の捜索と討伐が行われている。だから万一歪虚が現れたとしてもたいした規模にはならないはずだったのだ。
「何よ……これ」
負のマテリアルを帯びた霧が巡礼路沿いに広がっていた。
霧の密度は低い。感覚の鋭いものでなければ気付き辛いだろう。
「2番隊は再訓練ですな」
軽口を叩く古株も緊張を隠せない。
神経を研ぎ澄ませて周囲を探るが歪虚の気配は無い。
「2番隊! 直ちに王都に向かい現状の報告と浄化のための増援要請を行いなさい。これ報告書と割り符。急いで!」
「りょ、了解しました!」
1つの隊全員が乗用馬に乗って南へ走る。
「6番隊は巡礼者を最寄りに街まで護送、1と5は巡礼路の封鎖と歪虚出現時の駆除を開始。3と4はテントを張って無理でも夕方まで休みなさい。……多分、長期戦になるわ」
汚れた霧は風でも散らず、低速ではあるが確実に量を増しつつある。
浄化のための人材招集に機材搬入、儀式と護衛とその後の確認と、全てが終わるまで長い時間が必要かもしれなかった。
●聖堂教会
「無茶を言うな」
即座の派遣を要請された司教は、渋い表情で首を左右に振った。
「ヴィオラ殿は今大聖堂だ。儂の権限で動かせるのは今北狄に詰めている。そこをなんとかと言われても無い袖は振れぬ」
嫌がらせをするつもりもないし自分の価値をつり上げるためもったいぶっている訳でも無い。
浄化を行える人材は貴重であり、すぐに派遣しろと言われても物理的に無理なのだ。
「分かっておる。放置すれば汚染が広がるだけでなく巡礼路にも影響を与えかねないのもな」
肥えた体にうっすらと汗が浮かぶ。
関係各所に大量の借りをつくるのを覚悟しやりくりしても、浄化能力持ちを手配するのに1週間はかかる。
現場が王都や大都市の近くなら強権を振りかざすことも可能だったろうが、人口が希薄な土地で通商路でもない土地では無理もできない。
いっそのこと高位貴族相手にドタキャンかまして自分が向かうかという不穏な考えまで頭に浮かぶ。
「いや待て。どこかに使える人材は……」
何かを見落としている気がする。
聖堂教会内の人材を動かすのは無理がある。
他国の組織に頼るのも政治的以上に時間的に無理。
「いた」
ハンターがいる。
一般的な浄化儀式のやり方を1から仕込むのは時間的に無理。だが気合いと根性方式の浄化ならなんとかなる。多分。
「今から浄化の手配をする。お前達は」
浄化完了までその場を死守せよ。
反論を許さぬ口調で命令して通信を切断する。
司教は一度だけ大きく息を吐いてから、浄化のための準備を進めていくのだった。
●浄化第一陣
「ヴォイド滅殺!」
在野のクルセイダーが白銀の剣を振り上げ気合いを入れる。
「悪霊退散!」
エクラ教ではなくリアルブルーの信仰を軸とする聖導士が正のマテリアルを放出し。
「ひゃっはー、あたしの歌を聞きやがれー!」
濃いメイクの少女がマイクを手に魂を削る。
彼らの周囲の霧が薄れていく。
正のマテリアルで中和する浄化方法。気合いで祓う浄化方法。場の空気を陰から陽に傾ける浄化方法。
信仰もエクラや地球由来のものや自分自身や歌など実に様々だけれども、手法や信仰が違ってももたらされる効果はどれも似ている。
これなら大丈夫。
彼らを浄化に専念させるため護衛を続ける聖堂戦士団は、少しだけの複雑な思いと大きな安心感を抱く。
しかし30分が経つと浄化の速度が急激に落ちた。
1時間が経過すると浄化速度が0に近くなる。
「う゛ぉいどめっさーつ」
腕が震えて清らかな剣を落としかけ。
「ぜぇはぁ……息が」
顔を青くして巡礼路にうずくまり。
「くすん。観客がいないの」
我に返って膝を抱えて陰々滅々としはじめる。
護衛達は肩を落とし、浄化担当の追加派遣をソサエティに要請するのだった。
●浄化依頼
ハンターオフィスに新たな依頼票が現れる。
目的は野外でも負のマテリアル浄化。手段は問わない。
「浄化と言われても……」
戸惑うハンター達の前で、多めの報酬が表示された3Dディスプレイが自己主張が強い感じで光を放っていた。
グラズヘイム王国で不穏な出来事が続いている。
怪しげな教団が勢いを増し、高位の貴族が歪虚への内通を疑われ、いわゆる天使の外見をした敵まで現れる。
千年に渡って王国と共存共栄してきた聖堂教会も、今が非常時であると判断し神経を尖らせていた。
少なくとも聖堂教会中枢の一部はそう考えていた。
●平穏だった巡礼路
「はいではチェックを始めます。出来次第報告お願いねー」
『3番隊異常なし』
『4番隊異常なし』
『5番隊、野犬の群れに遭遇し現在排除中。マテリアルに異常はありません』
『6番隊です。巡礼のご一家と遭遇し今、ってお嬢ちゃん危ないからメイス触ったらダメ!』
トランシーバーを介し報告が入ってくる。
「便利な機械が出来たもんですなぁ」
古株のクルセイダーが笑みでしわを深くしながら、指揮官の私物を物珍しそうに眺めている。
青い空に白い雲が浮かび、鳥達がのんびり飛んでいる。
王国中央の混乱とはかけ離れた、徹底的に平和な光景だった。
「工夫しないと訓練の時間もとれませんから」
古株に比べれば若い女性クルセイダーが、部下達から聞き取った内容を報告書にまとめていく。
「2番隊、何か異常があった?」
まだ報告の無い部下に連絡する。
指揮官直属の1番隊の人員は、のんびりしているように見えても即座に救援に向かえる体勢だ。
『はいいえ、報告が遅れて申し訳ありません。不審なものは見かけないのですが気配が……』
指揮官と古株か視線をかわす。
「6番隊は念のため巡礼の方達を避難させなさい」
3から5には警戒と合流を命じ、指揮官は1番隊を率いて2番隊の受け持ち地域へ駆けだした。
そこには巡礼路以外何もないはずだった。
人通りは少ないとはいえ宗教的にも意味がある路だ。今回だけでなく定期的に歪虚の捜索と討伐が行われている。だから万一歪虚が現れたとしてもたいした規模にはならないはずだったのだ。
「何よ……これ」
負のマテリアルを帯びた霧が巡礼路沿いに広がっていた。
霧の密度は低い。感覚の鋭いものでなければ気付き辛いだろう。
「2番隊は再訓練ですな」
軽口を叩く古株も緊張を隠せない。
神経を研ぎ澄ませて周囲を探るが歪虚の気配は無い。
「2番隊! 直ちに王都に向かい現状の報告と浄化のための増援要請を行いなさい。これ報告書と割り符。急いで!」
「りょ、了解しました!」
1つの隊全員が乗用馬に乗って南へ走る。
「6番隊は巡礼者を最寄りに街まで護送、1と5は巡礼路の封鎖と歪虚出現時の駆除を開始。3と4はテントを張って無理でも夕方まで休みなさい。……多分、長期戦になるわ」
汚れた霧は風でも散らず、低速ではあるが確実に量を増しつつある。
浄化のための人材招集に機材搬入、儀式と護衛とその後の確認と、全てが終わるまで長い時間が必要かもしれなかった。
●聖堂教会
「無茶を言うな」
即座の派遣を要請された司教は、渋い表情で首を左右に振った。
「ヴィオラ殿は今大聖堂だ。儂の権限で動かせるのは今北狄に詰めている。そこをなんとかと言われても無い袖は振れぬ」
嫌がらせをするつもりもないし自分の価値をつり上げるためもったいぶっている訳でも無い。
浄化を行える人材は貴重であり、すぐに派遣しろと言われても物理的に無理なのだ。
「分かっておる。放置すれば汚染が広がるだけでなく巡礼路にも影響を与えかねないのもな」
肥えた体にうっすらと汗が浮かぶ。
関係各所に大量の借りをつくるのを覚悟しやりくりしても、浄化能力持ちを手配するのに1週間はかかる。
現場が王都や大都市の近くなら強権を振りかざすことも可能だったろうが、人口が希薄な土地で通商路でもない土地では無理もできない。
いっそのこと高位貴族相手にドタキャンかまして自分が向かうかという不穏な考えまで頭に浮かぶ。
「いや待て。どこかに使える人材は……」
何かを見落としている気がする。
聖堂教会内の人材を動かすのは無理がある。
他国の組織に頼るのも政治的以上に時間的に無理。
「いた」
ハンターがいる。
一般的な浄化儀式のやり方を1から仕込むのは時間的に無理。だが気合いと根性方式の浄化ならなんとかなる。多分。
「今から浄化の手配をする。お前達は」
浄化完了までその場を死守せよ。
反論を許さぬ口調で命令して通信を切断する。
司教は一度だけ大きく息を吐いてから、浄化のための準備を進めていくのだった。
●浄化第一陣
「ヴォイド滅殺!」
在野のクルセイダーが白銀の剣を振り上げ気合いを入れる。
「悪霊退散!」
エクラ教ではなくリアルブルーの信仰を軸とする聖導士が正のマテリアルを放出し。
「ひゃっはー、あたしの歌を聞きやがれー!」
濃いメイクの少女がマイクを手に魂を削る。
彼らの周囲の霧が薄れていく。
正のマテリアルで中和する浄化方法。気合いで祓う浄化方法。場の空気を陰から陽に傾ける浄化方法。
信仰もエクラや地球由来のものや自分自身や歌など実に様々だけれども、手法や信仰が違ってももたらされる効果はどれも似ている。
これなら大丈夫。
彼らを浄化に専念させるため護衛を続ける聖堂戦士団は、少しだけの複雑な思いと大きな安心感を抱く。
しかし30分が経つと浄化の速度が急激に落ちた。
1時間が経過すると浄化速度が0に近くなる。
「う゛ぉいどめっさーつ」
腕が震えて清らかな剣を落としかけ。
「ぜぇはぁ……息が」
顔を青くして巡礼路にうずくまり。
「くすん。観客がいないの」
我に返って膝を抱えて陰々滅々としはじめる。
護衛達は肩を落とし、浄化担当の追加派遣をソサエティに要請するのだった。
●浄化依頼
ハンターオフィスに新たな依頼票が現れる。
目的は野外でも負のマテリアル浄化。手段は問わない。
「浄化と言われても……」
戸惑うハンター達の前で、多めの報酬が表示された3Dディスプレイが自己主張が強い感じで光を放っていた。
解説
浄化依頼です。
己の信仰を試す場にするもよし、周囲の人間を巻き込んでイベントにしてしまうもよし、リサイタルにしてもよしで演劇や芸やオペラを初めてもよしです。
思うがままに活動してください。
●地図(1文字縦横50メートル)
abcde
あ□道□□霧
い霧道□□□ □=平地。丈の低い草が一面に広がっています。縦横各50メートル。
う□道□□□ 道=平地。幅2メートルの石畳の道が1本あります。バイクや馬で全速を出すと少し壊れるかも
え□道道□霧 霧=平地。特に濃い霧が立ちこめています
お□霧道道道
か□□□□霧
負のマテリアルの霧は上記の地図で表示された場所に広がっています。
護衛は、地図の「あb」と「eお」に、聖堂戦士団所属のクルセイダー(初心者以上中堅未満ハンター並)が5人ずついます。
休憩中の者を集めると各10人、周辺警戒中の者も集めると各15人になります。
浄化実行中のハンターの頼み事なら、多少の無理でも聞いてくれます。
●Q&A
Q1
浄化ってどうするの?
A1
考えるな感じろだそうです
Q2
浄化にかかる時間と速度は?
A2
速いほど疲れます。効果があるほど疲れます
Q3
霧ってどんな感じ?
A3
到着時点で悪影響無し。1日過ぎると強度1の各種バッドステータスに耐える必要有りです
Q4
第一陣の人達は?
A4
近くの街で休養中らしいです。数日安静が必要です
Q5
結局どうするの?
A5
気合でなんとか。浄化のための物資とハンターが希望した物資は、ハンターが到着した時点で現地に運び込まれています。超高額な品や超貴重な品は希望しても配送されません。大規模な舞台等の用意は無理ですけど舞台設置用の道具を借りるのはOKです
己の信仰を試す場にするもよし、周囲の人間を巻き込んでイベントにしてしまうもよし、リサイタルにしてもよしで演劇や芸やオペラを初めてもよしです。
思うがままに活動してください。
●地図(1文字縦横50メートル)
abcde
あ□道□□霧
い霧道□□□ □=平地。丈の低い草が一面に広がっています。縦横各50メートル。
う□道□□□ 道=平地。幅2メートルの石畳の道が1本あります。バイクや馬で全速を出すと少し壊れるかも
え□道道□霧 霧=平地。特に濃い霧が立ちこめています
お□霧道道道
か□□□□霧
負のマテリアルの霧は上記の地図で表示された場所に広がっています。
護衛は、地図の「あb」と「eお」に、聖堂戦士団所属のクルセイダー(初心者以上中堅未満ハンター並)が5人ずついます。
休憩中の者を集めると各10人、周辺警戒中の者も集めると各15人になります。
浄化実行中のハンターの頼み事なら、多少の無理でも聞いてくれます。
●Q&A
Q1
浄化ってどうするの?
A1
考えるな感じろだそうです
Q2
浄化にかかる時間と速度は?
A2
速いほど疲れます。効果があるほど疲れます
Q3
霧ってどんな感じ?
A3
到着時点で悪影響無し。1日過ぎると強度1の各種バッドステータスに耐える必要有りです
Q4
第一陣の人達は?
A4
近くの街で休養中らしいです。数日安静が必要です
Q5
結局どうするの?
A5
気合でなんとか。浄化のための物資とハンターが希望した物資は、ハンターが到着した時点で現地に運び込まれています。超高額な品や超貴重な品は希望しても配送されません。大規模な舞台等の用意は無理ですけど舞台設置用の道具を借りるのはOKです
マスターより
【審判】の他依頼に参加していても全く問題有りません。問題ない感じで判定および描写されます
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/04/12 23:05
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/04/05 21:46:51 |
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相談卓? アルスレーテ・フュラー(ka6148) エルフ|27才|女性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2016/04/05 07:42:16 |