ゲスト
(ka0000)
タスカービレの赤い霧
マスター:深夜真世

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 4~7人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/04/13 19:00
- リプレイ完成予定
- 2016/04/27 19:00
オープニング
●前口上
農業推進地ジェオルジに、タスカービレという村があった。
ところがこの村、奥まった場所に位置していた。特に主要道から外れ、どこにも通り抜けできないどん詰まりであるため、発展から取り残され若者が流出し急速に活気を失っていた。
この状況の打開策として、新種の茶葉生産に踏み切った。生産性の向上と新たな価値観を求めたが、これに失敗。廃村へ一直線かと思われたとき、吉報が舞い込んだ。
リアルブルーの戦艦「サルバトーレ・ロッソ」の北方戦線投入に伴う居住民下鑑と、その移民である。同盟諸国が移民を受け入れるに当たり、この受け皿となる地域が募られた。
タスカービレは、新種の茶葉生産の流れから緑茶、白茶(ぱいちゃ)生産に舵を切り、日系・中華系ロッソ人の受け入れに特化。
結構な人が集まり、村は活気を取り戻しつつあった。
また、魔術師協会広報室から資金的援助があり村を護る流派も誕生。
以降、ユニオン人員増強を気にする魔術師協会広報室が何かと気に掛けてくるのだった。
●本編
「おかしい」
タスカービレの奥の森で、村人の猟師が難しい顔をしていた。
手には、短弓。
森の中でも取り回しがしやすいタイプである。
「そろそろウサギなんかがこのあたりに出てもいい頃なんだが……」
きょろ、と見回し呟く。
が、小動物や鳥たちの気配はない。
タスカービレは農地として良好で、住民の大半は農業を営んでいる。猟師の数は少なく、代々弓の技術を伝えている。
ただしその技術はあくまで小動物の狩猟。この地方に出没する、好戦的で立体的な接近戦を得意とする「鬼ザル」に対抗できる手段ではなかった。銃を使うにしろ、戦闘技術が必要だった。先日、刀と銃を使う刀剣流派「青竜紅刃流」を立ち上げた理由である。
それはともかく。
「また鬼ザルがこのあたりに出るようにでもなったか……ん?」
猟師、木々の奥の方が赤くなっていることに気付いた。
光のようでなし、まるで赤く色づいた霧ででもあるようだ、と慎重に近寄ると……。
「うわ……本当に赤い霧じゃないか」
愕然とする猟師。
目の前には確かに赤い濃霧が立ちこめていた。
もちろん奥まで見通せない。
色が白ければ普通の濃霧でしかない。赤く色付いただけでここまで禍々しくなるのか、というほど異彩を放っていた。
「ふ、不吉じゃ……」
猟師、一目散に村へと戻って行った。
しばらく後。
「ひい……」
村の者を連れて猟師が戻ると、初めて目の当たりにした人は皆総毛立っていた。
「い、移動しとる……」
猟師は先ほどとの違いに気付いたようだ。
「何?」
「村の方にジリジリ動いているかもしれない……広がっているだけかもしれんが」
村人を振り返り震える猟師。
「な、何だって」
「お、おい。あれ」
このとき、村人の一人が周囲を舞う蝶々に気付いた。
蝶々はひら、と赤い霧をかすめて……いや、一瞬霧の中に入って見えなくなった。すぐに出てきてそのまま別方向に飛び去ったが。
「なあ。中はどうなってるんだろうな?」
誰ともなしに言った。
「お前、行ってみろよ」
「な……お前が行けばいいだろう」
誰かが声を荒げた。
「やめろ、押すな!」
「ひ、引っ張るんじゃない!」
もみ合う横では。
「……よし、俺が行く」
「何だと。じゃあ俺が行く」
「待てよ、行くのは俺だ」
「押すなよ、絶対押すなよ!」
……なんだかもうグダグダだが、運良く入っていく者はいなかった。
そんなこんなで、村を護る剣術流派、青竜紅刃流の道場たるログハウスに猟師たちが駆け込んだ。
先日、抜刀術など教わった門下生が立ち会い稽古など励んでいたが、この話に「どうしよう」と顔を見合わせる。
「とりあえず、師範たちにすぐ連絡して調べてもらおう」
というわけでイ寺鑑(kz0175)とともに現地に赴き、森にはびこる赤い霧の正体を調査し不安を取り除く人員、求ム。
農業推進地ジェオルジに、タスカービレという村があった。
ところがこの村、奥まった場所に位置していた。特に主要道から外れ、どこにも通り抜けできないどん詰まりであるため、発展から取り残され若者が流出し急速に活気を失っていた。
この状況の打開策として、新種の茶葉生産に踏み切った。生産性の向上と新たな価値観を求めたが、これに失敗。廃村へ一直線かと思われたとき、吉報が舞い込んだ。
リアルブルーの戦艦「サルバトーレ・ロッソ」の北方戦線投入に伴う居住民下鑑と、その移民である。同盟諸国が移民を受け入れるに当たり、この受け皿となる地域が募られた。
タスカービレは、新種の茶葉生産の流れから緑茶、白茶(ぱいちゃ)生産に舵を切り、日系・中華系ロッソ人の受け入れに特化。
結構な人が集まり、村は活気を取り戻しつつあった。
また、魔術師協会広報室から資金的援助があり村を護る流派も誕生。
以降、ユニオン人員増強を気にする魔術師協会広報室が何かと気に掛けてくるのだった。
●本編
「おかしい」
タスカービレの奥の森で、村人の猟師が難しい顔をしていた。
手には、短弓。
森の中でも取り回しがしやすいタイプである。
「そろそろウサギなんかがこのあたりに出てもいい頃なんだが……」
きょろ、と見回し呟く。
が、小動物や鳥たちの気配はない。
タスカービレは農地として良好で、住民の大半は農業を営んでいる。猟師の数は少なく、代々弓の技術を伝えている。
ただしその技術はあくまで小動物の狩猟。この地方に出没する、好戦的で立体的な接近戦を得意とする「鬼ザル」に対抗できる手段ではなかった。銃を使うにしろ、戦闘技術が必要だった。先日、刀と銃を使う刀剣流派「青竜紅刃流」を立ち上げた理由である。
それはともかく。
「また鬼ザルがこのあたりに出るようにでもなったか……ん?」
猟師、木々の奥の方が赤くなっていることに気付いた。
光のようでなし、まるで赤く色づいた霧ででもあるようだ、と慎重に近寄ると……。
「うわ……本当に赤い霧じゃないか」
愕然とする猟師。
目の前には確かに赤い濃霧が立ちこめていた。
もちろん奥まで見通せない。
色が白ければ普通の濃霧でしかない。赤く色付いただけでここまで禍々しくなるのか、というほど異彩を放っていた。
「ふ、不吉じゃ……」
猟師、一目散に村へと戻って行った。
しばらく後。
「ひい……」
村の者を連れて猟師が戻ると、初めて目の当たりにした人は皆総毛立っていた。
「い、移動しとる……」
猟師は先ほどとの違いに気付いたようだ。
「何?」
「村の方にジリジリ動いているかもしれない……広がっているだけかもしれんが」
村人を振り返り震える猟師。
「な、何だって」
「お、おい。あれ」
このとき、村人の一人が周囲を舞う蝶々に気付いた。
蝶々はひら、と赤い霧をかすめて……いや、一瞬霧の中に入って見えなくなった。すぐに出てきてそのまま別方向に飛び去ったが。
「なあ。中はどうなってるんだろうな?」
誰ともなしに言った。
「お前、行ってみろよ」
「な……お前が行けばいいだろう」
誰かが声を荒げた。
「やめろ、押すな!」
「ひ、引っ張るんじゃない!」
もみ合う横では。
「……よし、俺が行く」
「何だと。じゃあ俺が行く」
「待てよ、行くのは俺だ」
「押すなよ、絶対押すなよ!」
……なんだかもうグダグダだが、運良く入っていく者はいなかった。
そんなこんなで、村を護る剣術流派、青竜紅刃流の道場たるログハウスに猟師たちが駆け込んだ。
先日、抜刀術など教わった門下生が立ち会い稽古など励んでいたが、この話に「どうしよう」と顔を見合わせる。
「とりあえず、師範たちにすぐ連絡して調べてもらおう」
というわけでイ寺鑑(kz0175)とともに現地に赴き、森にはびこる赤い霧の正体を調査し不安を取り除く人員、求ム。
解説
※この依頼はタスカービレと青竜紅刃流の物語となっていますが、村を知っているかどうかや流派への所属、戦法の違いなどによって参加を制限するものではありません。通常依頼と同じように、興味のある人であればどなたでも参加できます。
タスカービレ奥の森に発生した赤い濃霧の調査とその排除をお願いします。また、すでに指導的立場にある人がいれば門下生に稽古をつけてください。
赤い霧は風などの気象状況に左右されず、強風を発生させるなどしてもその場にとどまっている、もしくはじりじりと拡大していることから中心部に歪虚が存在すると目されています。実質、それを退治となります。
状況から赤い霧自体に人体などへの影響はなさそうです(ありません)。
ただし、視界だけは激しく影響を受け、視程は2ⅿ程度。立った状態で足元が見えるくらいです。投げ縄をして3ⅿ先の枝に掛かったとしても、視認できるのはぴんと張った縄が赤い霧に包まれているのだけが見える、といった感じです。
便宜上、「なにをやっても赤い霧は晴れない」とさせてください。
素直に視程不良下の戦闘を楽しみましょう。
状況から敵の存在は確信できますが、その正体は不明です。
ただし、敵の強さなどあらゆる判断が下せると思います。
霧の範囲はすでにかなりの広さになっています(便宜上、正確な面積は気にしないでください)。
ただ、射程距離の長い武器なら霧の外からでも攻撃できるかもしれません。当然、森の中なので命中したとしても敵に当たったかどうかは判断しにくいでしょう。
イ寺鑑も現地におもむきます。剣を使うので「むしろ好都合」とバックステップの居合いを頼りに踏み込むつもりではありますが、皆さんの立案した作戦に従います。
直感、耐久といった数値が高いと有利かもしれません。
タスカービレ奥の森に発生した赤い濃霧の調査とその排除をお願いします。また、すでに指導的立場にある人がいれば門下生に稽古をつけてください。
赤い霧は風などの気象状況に左右されず、強風を発生させるなどしてもその場にとどまっている、もしくはじりじりと拡大していることから中心部に歪虚が存在すると目されています。実質、それを退治となります。
状況から赤い霧自体に人体などへの影響はなさそうです(ありません)。
ただし、視界だけは激しく影響を受け、視程は2ⅿ程度。立った状態で足元が見えるくらいです。投げ縄をして3ⅿ先の枝に掛かったとしても、視認できるのはぴんと張った縄が赤い霧に包まれているのだけが見える、といった感じです。
便宜上、「なにをやっても赤い霧は晴れない」とさせてください。
素直に視程不良下の戦闘を楽しみましょう。
状況から敵の存在は確信できますが、その正体は不明です。
ただし、敵の強さなどあらゆる判断が下せると思います。
霧の範囲はすでにかなりの広さになっています(便宜上、正確な面積は気にしないでください)。
ただ、射程距離の長い武器なら霧の外からでも攻撃できるかもしれません。当然、森の中なので命中したとしても敵に当たったかどうかは判断しにくいでしょう。
イ寺鑑も現地におもむきます。剣を使うので「むしろ好都合」とバックステップの居合いを頼りに踏み込むつもりではありますが、皆さんの立案した作戦に従います。
直感、耐久といった数値が高いと有利かもしれません。
マスターより
朝でも夜でもこんばんは。深夜な感じの深夜真世です。
最近、タスカービレで「鬼ザル」の被害がないと思えばこんな減少が発生していたようですね。
村を護るため立ち上げた青竜紅刃流としてはきっちり排除したいところ。
ちょっと離れただけで横の人も見えないくらいの状況で、多人数の移動や戦闘といったスリルを楽しんでください。
また、門下生たちはまずは剣速を高めるため稽古しています。
師範であれば依頼後に稽古をつけても大丈夫です。
新たにかかわりたい人は「師範希望」と明記してください。
では、よろしくお願いします。
最近、タスカービレで「鬼ザル」の被害がないと思えばこんな減少が発生していたようですね。
村を護るため立ち上げた青竜紅刃流としてはきっちり排除したいところ。
ちょっと離れただけで横の人も見えないくらいの状況で、多人数の移動や戦闘といったスリルを楽しんでください。
また、門下生たちはまずは剣速を高めるため稽古しています。
師範であれば依頼後に稽古をつけても大丈夫です。
新たにかかわりたい人は「師範希望」と明記してください。
では、よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/04/26 00:10
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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作戦相談卓 ウーナ(ka1439) 人間(リアルブルー)|16才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2016/04/13 00:32:09 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/04/11 01:12:23 |