ゲスト
(ka0000)
狼とセシル
マスター:鵺本

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/04/20 07:30
- リプレイ完成予定
- 2016/04/29 07:30
オープニング
●母と娘
「いい子にしてるのよ、セシル」
村のはずれに建つ、赤い屋根のこじんまりとした一軒家。
傍には小川が流れ、家から少し歩けば、人形を抱いた金髪の少女――セシル気に入りの、コスモスの花畑がある。
窓から差し込む陽光が、カーペットの上に座り込むセシルの横顔を柔らかく照らしだす。小鳥のさえずりをBGMに、会話を交わす金色の親子。
正にそれは、平和の象徴だった。
「だいじょうぶよ!」
自信満々といった様子で胸を叩いて見せた我が子の満面の笑みに、女からは自然と笑みが溢れ出る。
「おかあさんこそ、きをつけてね」
セシルから、舌足らずな気遣いの言葉が漏れ出る。
「ちかごろ、ぶっそうなんだから」
「そうねぇ」
セシルの頭を撫でてやりながら、女は堪えるようにして笑った。
最近、村の近くで狼の目撃情報が出ている。
畑が荒らされた、うちの家畜が殺されていた、だの物騒な話をよく耳にする。
ただでさえ最近は不作が続いているというのに、村人たちの気は滅入っていくばかりだ。
そんな状況下で娘を一人にするのは心配であり、女としても不本意なのだが、このような状況では外に働きに行かなければ生活ができない。
立ち上がり、セシルに背を向ける。
玄関の扉を開ければ、揃いの金色の髪が風に凪いだ。
「それじゃあ、行ってきます」
「いってらっしゃい」
ドアの向こうに見える青空が、セシルの目にはかすかに濁っているように見えた。
●母の嘆き
「今回の依頼の目的は、狼型歪虚の討伐です」
受付嬢が淡々と依頼文を読み上げていく。
「複数の狼型歪虚が、小さな村を占領している状態です。戦闘能力自体は通常の狼とあまり変わらないようですが、数が多いので油断は禁物です」
線の細い銀縁の眼鏡の端をつまみ、位置を直しながら、受付嬢の視線は書面を追っていく。
「村最奥にある家の中には、幼い少女が一人取り残されているとの情報もあり――」
「お願いします……! 娘を……セシルを助けてください!」
受付嬢の言葉を遮るようにして、ギルドの扉を開け一人の女性が飛び込んできた。
「私が悪いんです……! 私が、私が娘を一人にしなければ……!」
受付嬢のスカートにすがりつくと、女性はそのまま地面に崩れ落ちてしまう。
受付嬢は困ったように、ちらちらと視線を動かし続けていた。
「いい子にしてるのよ、セシル」
村のはずれに建つ、赤い屋根のこじんまりとした一軒家。
傍には小川が流れ、家から少し歩けば、人形を抱いた金髪の少女――セシル気に入りの、コスモスの花畑がある。
窓から差し込む陽光が、カーペットの上に座り込むセシルの横顔を柔らかく照らしだす。小鳥のさえずりをBGMに、会話を交わす金色の親子。
正にそれは、平和の象徴だった。
「だいじょうぶよ!」
自信満々といった様子で胸を叩いて見せた我が子の満面の笑みに、女からは自然と笑みが溢れ出る。
「おかあさんこそ、きをつけてね」
セシルから、舌足らずな気遣いの言葉が漏れ出る。
「ちかごろ、ぶっそうなんだから」
「そうねぇ」
セシルの頭を撫でてやりながら、女は堪えるようにして笑った。
最近、村の近くで狼の目撃情報が出ている。
畑が荒らされた、うちの家畜が殺されていた、だの物騒な話をよく耳にする。
ただでさえ最近は不作が続いているというのに、村人たちの気は滅入っていくばかりだ。
そんな状況下で娘を一人にするのは心配であり、女としても不本意なのだが、このような状況では外に働きに行かなければ生活ができない。
立ち上がり、セシルに背を向ける。
玄関の扉を開ければ、揃いの金色の髪が風に凪いだ。
「それじゃあ、行ってきます」
「いってらっしゃい」
ドアの向こうに見える青空が、セシルの目にはかすかに濁っているように見えた。
●母の嘆き
「今回の依頼の目的は、狼型歪虚の討伐です」
受付嬢が淡々と依頼文を読み上げていく。
「複数の狼型歪虚が、小さな村を占領している状態です。戦闘能力自体は通常の狼とあまり変わらないようですが、数が多いので油断は禁物です」
線の細い銀縁の眼鏡の端をつまみ、位置を直しながら、受付嬢の視線は書面を追っていく。
「村最奥にある家の中には、幼い少女が一人取り残されているとの情報もあり――」
「お願いします……! 娘を……セシルを助けてください!」
受付嬢の言葉を遮るようにして、ギルドの扉を開け一人の女性が飛び込んできた。
「私が悪いんです……! 私が、私が娘を一人にしなければ……!」
受付嬢のスカートにすがりつくと、女性はそのまま地面に崩れ落ちてしまう。
受付嬢は困ったように、ちらちらと視線を動かし続けていた。
解説
・目的
受付嬢の言うように、「村にはびこる全ての狼型歪虚の討伐」が今回の目的です。
一番の目的は歪虚の討伐であり、セシルについてはあくまで副次事項のため、彼女を助けるのか見捨てるのかは皆さん次第です。
・舞台設定
小さな村を狼型歪虚が取り囲んでいる状態です。
ほとんどの住民は避難していますが、村の奥まったところに家があるため、セシルは逃げ遅れてしまいました。
逃げようにも、小さな村の中は狼型歪虚だらけで家から出ることが出来ません。
彼女の存在を察知した歪虚に家の窓、もしくは扉が破られるのは時間の問題でしょう。
・セシルの家
村の最奥、コスモスの花畑を抜けた先にある、1階建ての小さなお家です。
赤い屋根が目印。
・村について
周りを木々に囲まれた小さな村です。
住人は100人前後。ただし、セシル以外のほとんどの住民は避難済み。
探せばセシル以外にも逃げ遅れた村人が見つかる……かもしれません。
・狼型歪虚について
戦闘能力は普通の狼とあまり変わりませんが、集まっている状態では連携プレーをしかけて一斉に攻撃してくるため厄介かもしれません。
15体ほどが小さな村の中をウロウロしています。
うち一匹ほど、他のものよりも体が大きいリーダーと思しき個体がいます。
・セシルについて
7歳前後の普通の人間の少女です。
持病などは特になく、健康体。
少し気が強く意地っぱりな部分がありますが、基本的には素直ないい子です。
普通の女の子なので、彼女自身が戦力になることはまずないでしょう。
受付嬢の言うように、「村にはびこる全ての狼型歪虚の討伐」が今回の目的です。
一番の目的は歪虚の討伐であり、セシルについてはあくまで副次事項のため、彼女を助けるのか見捨てるのかは皆さん次第です。
・舞台設定
小さな村を狼型歪虚が取り囲んでいる状態です。
ほとんどの住民は避難していますが、村の奥まったところに家があるため、セシルは逃げ遅れてしまいました。
逃げようにも、小さな村の中は狼型歪虚だらけで家から出ることが出来ません。
彼女の存在を察知した歪虚に家の窓、もしくは扉が破られるのは時間の問題でしょう。
・セシルの家
村の最奥、コスモスの花畑を抜けた先にある、1階建ての小さなお家です。
赤い屋根が目印。
・村について
周りを木々に囲まれた小さな村です。
住人は100人前後。ただし、セシル以外のほとんどの住民は避難済み。
探せばセシル以外にも逃げ遅れた村人が見つかる……かもしれません。
・狼型歪虚について
戦闘能力は普通の狼とあまり変わりませんが、集まっている状態では連携プレーをしかけて一斉に攻撃してくるため厄介かもしれません。
15体ほどが小さな村の中をウロウロしています。
うち一匹ほど、他のものよりも体が大きいリーダーと思しき個体がいます。
・セシルについて
7歳前後の普通の人間の少女です。
持病などは特になく、健康体。
少し気が強く意地っぱりな部分がありますが、基本的には素直ないい子です。
普通の女の子なので、彼女自身が戦力になることはまずないでしょう。
マスターより
初めまして、鵺本と申します。
今回が初めてのシナリオとなります。(どきどき)
ひよっ子もいいところですが、少しでも皆さんに楽しんでいただければなー、と思っています。
今回が初めてのシナリオとなります。(どきどき)
ひよっ子もいいところですが、少しでも皆さんに楽しんでいただければなー、と思っています。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/04/26 03:25
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 アシェ-ル(ka2983) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2016/04/19 19:46:24 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/04/16 23:28:56 |