• 戦闘

アマリリス~持ち逃げ山師と盗賊

マスター:深夜真世

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
やや難しい
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 4~8人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2016/04/20 22:00
リプレイ完成予定
2016/05/04 22:00

オープニング

●あらすじ
 蒸気工業都市フマーレ近くの山中に、新たにセル鉱山と呼ばれる採掘場ができた。CAMなどの増産を背景に需要の高まった鉄鉱石産出を目的とし、後発ながらも工業都市の至近で輸送経費が比較的抑えられると期待が掛けられ各業種が参入した。
 しかし、産出される鉄鉱石の質は上がらず、精製業者を中心に不満続出。
 また、事業主のグリス・オムはここの開発を進言した山師の甘言に乗り莫大な借金をしたタイミングで運搬や精製の業者から組織的な値上げ交渉を突きつけられた。借金のため自らが村長を務める村の水源の権利を抵当に入れた直後のことだ。先祖が生け贄として一族の女性を差し出してまで付近の歪虚から村を守っていたことが明るみになったこともあわせ、グリスは自責の念に駆られて自殺した。
 関係する誰もが、後は水源の権利や残された不動産など財産の奪い合いに発展すると思っていた。

●本編
「ご覧の通り、セル鉱山はアマリリス商会がまるごと買い取りました」
 グリス氏の屋敷に関係者を集めたアマリリス商会のアムは背筋を伸ばして言い放った。ほら、とサインなど必要な手続きを終えた書類も突き出す。アムの背後には護衛としてモータルが、参謀としてバモスが控えている。
 そして何より、故人となったグリス氏の妻、セリア・オムが座っていた。
 ハンターに護衛され屋敷からいったん夜逃げして、まだ幼さのある娘と息子を遠い縁者に預け安心したこともあり表情は穏やかである。
 これを見た業者たち。
「ち、農村まるまる一つ手に入れるのも悪くなかったのに」
「小娘が偉そうに」
「まあ、お手並み拝見といきましょう。ただ買い取ればいいという物件ではないですよ」
 密かなざわめきもあったが落ち着いた。。
「それよりなぜあんな零細商会が……資金はどこから流れて……」
「おい、調べがついたぞ。あの娘、マッケレル海商の娘だ」
「何、マッケレルだと?」
「バックはあの新興海商のマッケレルか!」
 実はアマリリスを名乗るアムの本名は、アムアリス・マッケレル。海商マッケレル家の家出娘だ。ちなみに、アマリリス商会の背後にいて本当に資金を投入したのは闇の商人たるベンド商会で、彼らの言うことは間違いだったりするが。
 一方、アムの言葉は続いている。
「買い取りに伴い事業再編をします。もしも取り引きを希望しない方がいればご退席ください。残る支払いも済ませますので」
 無論、忌々しく思うものの退席する者はいない。
 アム、一呼吸おいてにこり。
「ひき続きのご愛顧、感謝します。では……」
 そして新たなセル鉱山の計画を話すのだった。
 それは、CAMなどに使われる高品質のガラス需要をターゲットに、これまでも少なくない量を産出していた珪石や水晶の産出に切り替える内容で、場内のうるさ方を唸らせるに足るものだった。

 その頃、セル鉱山街では。
「なあ。ここ、一体どうなるんだ?」
「知るかよ。結局俺らみたいなチンピラの行くとこはどうせこうなる運命だろうぜ。けっ!」
 採掘は中止で、当然作業はストップ。
 いろんな場所からかき集められたちんぴらや半端者で構成された作業員たちは激しく不満を募らせていた。吸血鬼歪虚の襲撃以来、一体感が出て勤勉になったところでの肩透かし。それぞれ、これまでの己の人生を重ね合わせ怒りを溜め込むだけ溜め込むという状態である。
 そんな中。
「おい、ノーザンの野郎がいねえぞ」
「数人引き連れて夜明け前に出掛けたぞ。今のうちに最低限の生活物資を買い込んで来るって言って」
「え?」
 これを採掘責任者のハミル・タグが聞きとがめた。
「それはこれから来るアマリリス商会に任せてノーザンさんとはこれから大切な話があるから必ずいるようにって話……まさかッ!」
 ハミル、嫌な予感がして金庫を調べた。
「やっぱり! お金を持ち逃げしてる」
 叫ぶと不満を溜めていた作業員たちが爆発した!
「やろう!」
「あのエセ山師めッ!」
「ワルの上前ハネるたァええ度胸しとるやないか」
 たちまちここに来る前の素顔に戻る作業員たち。
 ここでッ!
「俺、知ってるぞ。山師の奴と一緒だったの、『黄昏一団』だ!」
「なにィ」
「おい、黄昏一団のアジトなら知ってるぜ」
「よっしゃ、案内せぇ。自衛団、得物取れ。アム嬢からなんかありゃあ死ぬ気で守れって言われてんだ。いま戦わずにいつ戦うよ?!」
「待て。待ってくれ。せめてアムさんたちの到着を待って……」
 ハミルは止めるが、すでに悪党時代の風貌に戻ってしまった彼らを止められるわけがない。
 うらー、と武器を手に出ていく自衛団。
「……安心しろ、全て説明してやる」
 ここで新たな人物が。
「ここはもともと3つの盗賊団から目をつけられてたんだよ。俺ら『灰猫一味』と、黄色いバンダナの『黄昏一団』、そしていま奴らを煽動した『山の牙団』だ。……協力してくれりゃあ、金を取り戻してやる」
 この男、二つの盗賊とここの自衛団で黄昏一団を潰すという計画を持ち掛けるのだった。

解説

 森中の広場にある盗賊団「黄昏一団」のアジトを急襲した、「灰猫一味」、「山の牙団」そしてセル鉱山自衛団の後から乱戦に分け入り、持ち逃げされた金を奪還しつつ降り掛かる火の粉を払ってください。

 持ち逃げされた金額は便宜上、伏せます。ただし、同じく便宜上、一人の男性が背負うことのできる量ということで。

 ここで問題なのは、黄昏一団のアジトと「降り掛かるであろう火の粉」です。

 黄昏一団のアジトは便宜上、戦闘を念頭に入れた集落です。路地は入り組んでいて奇襲などを受けやすくなっていますが、すでに攻め手含めた四陣営でぐちゃぐちゃになっています。敵の組織的な抵抗はありません。半面、至る所で小競り合いがあり戦いを強いられます。
 攻め手三陣営は南を中心に東西方面からも突撃しています。
 ハンター陣営も特に回り込まなければ南からアジトの集落に突入することになります。
 もちろん、北側に大回りすることも可能です。

 なお、三陣営とも敵の首領が参戦しています。三人とも覚醒者です。
・黄昏一団の首領…ジョルノ(闇狩人)
・灰猫一味の首領…ポルタチェーネ(猟撃士)
・山の牙団の首領…ツァンナ(疾影士)

 敵の盗賊は、多くの一般人と少ない覚醒者で構成されています。
 各盗賊団の首領は指揮能力が突出し、個人の戦闘能力は手下よりは高いが現役バリバリのハンターには及ばないといったところ。いずれも乱戦となり手下を指揮できない状態となっています。

 鉱山街自衛団以外は全部盗賊です。総数は雑魚多数の認識でOK。
 はっきり言って、良く言えば予想のできない、悪く言えば予想通りの動きをするでしょう。
 「降り掛かる火の粉」は、当然払っていただいて問題ありません。

マスターより

 まだ寝ないならこんばんは、深夜真世です。

 セル鉱山の続きです。
 またも怒涛の展開でOP長くてスイマセン。

 今回アマリリス商会から同行するのは、元石工で役者一家育ちのメイスンだけ。
 力持ちで屈強の二枚目です。お伴について来させれば盾で守り近寄った敵をハンマーで攻撃してくれる優れものですのでご活用ください。

 類推部分も多いですが、数に勝る陣営ですでに乱戦状態に入ったところからのスタートなのである程度の状況が判断できると思います。

 では、よろしくお願いします。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2016/05/03 03:33

参加者一覧

  • 征夷大将軍の正室
    天竜寺 詩(ka0396
    人間(蒼)|18才|女性|聖導士
  • SUPERBIA
    フォークス(ka0570
    人間(蒼)|25才|女性|猟撃士
  • 冷静射手
    ステラ・フォーク(ka0808
    人間(蒼)|12才|女性|霊闘士
  • 星を傾く者
    サクラ・エルフリード(ka2598
    人間(紅)|15才|女性|聖導士
  • 悲劇のビキニアーマー
    エメラルド・シルフィユ(ka4678
    人間(紅)|22才|女性|聖導士

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/04/19 19:01:44
アイコン 相談卓だよ
天竜寺 詩(ka0396
人間(リアルブルー)|18才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2016/04/20 20:57:40