ゲスト
(ka0000)
お化けVSお化け
マスター:朝臣あむ

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/08/28 19:00
- リプレイ完成予定
- 2014/09/06 19:00
オープニング
「お化け屋敷に歪虚が出た?」
言って首を傾げたのは、水を張った桶に足を突っ込んで涼を取るゼナイド(kz0052)だ。
ここは帝国第十師団の本拠地、アネリブーベにあるゼナイドの執務室。連日の暑さ対策に開け放たれた窓からは、涼とは無縁の生暖かい風を運んでくる。
「何ですの、その『お化け屋敷』と言うのは……」
聞いた事の無い名称に目を細めるゼナイド同様、禿頭に日除けの布を巻いたマンゴルトも不可解そうに眉を寄せている。
「何でもリアルブルーで流行っておる、夏の風物詩らしいぞい?」
「リアルブルーの……随分と胡散臭いですわね」
何処が胡散臭いのは、ゼナイドに聞かねばわからないだろう。
取り敢えず、皇帝陛下が興味を持っているリアルブルーの文化だと言うだけで偏った見方になっているのは間違いない。
「それで、そのお化け屋敷は何処でやっているのかしら。まさかアネリブーベ内ではありませんわよね?」
幾らなんでも帝国領の、しかも囚人らが集まるこの街でその様な事が起こるのは有り得ない。そう含みを持たせて問い掛けたのだが、案の定、お化け屋敷はアネリブーベの外で行われていた。
「アネリブーベ近郊ではあるが、少し離れた場所だの。しかも少々特殊な場所のようじゃぞ」
「特殊ですの?」
「うむ。過去に歪虚が湧いた場所で開こうとしたようじゃ」
書類に記載された情報によると、お化け屋敷を企画したリアルブルー人は、恐怖を増大させるスポットとして実際に歪虚が出現した場所に目を留めたらしい。
「歪虚が出現した場所に再び歪虚が湧くこと自体は不思議ではありませんわ。とは言え、馬鹿な場所に設置しましたわね。いったい何を考えてるのかしら。わたくし、そんな考え無しの尻拭いに兵士を出すのは嫌ですわよ」
「わしも色々思う所はあるんじゃが、陛下直々に討伐依頼が出ておるでの」
言って差し出された書類には、確かに皇帝陛下の署名がある。つまりこれを断るのは、陛下の命令に背くという事だ。
「陛下がわたくしに直接命令を……あら、何か書いてありますわ」
『ゼナイドへ
討伐にはハンターを同行させると良い。彼等は実に面白いからな!
それと、お化け屋敷はお化けの仮装をして入る決まりがあるそうだ。討伐の際には仮装をして向かうんだぞ(はーと)』
「「……」」
一瞬にして走る沈黙。
陛下らしいと言えば陛下らしいが、流石にこの申し出にはゼナイドも文句を言うだろう。そうマンゴルトは思ったのだが、やはり陛下への愛は深かったようだ。
「マンゴルト、至急仕立て屋を呼びなさい!」
「なんと?」
「陛下の仰せであれば従わない訳には行きませんわ。あのお方に満足いただける装いをし、見事歪虚を討伐して見せますわ! さあ、今すぐわたくしに相応しいお化けの仮装を用意させますのよ!」
急ぎなさい! そう言い終えると、ゼナイドは満足げな笑みを唇に湛えたのだった。
●
町から少し離れた丘の上にその建物はあった。
大きな看板を有し、おどろおどろしい雰囲気を持つこの建物こそ、リアルブルー式お化け屋敷だ。
看板にはその名の通り、赤で『リアルブルー式お化け屋敷』と書かれている。
「胡散臭いですわね」
そう零すのは、骸骨の仮面を被ってお化けに変装したゼナイドだ。彼女の手にはこの日の為にマンゴルトに作らせた、愛用ハンマーと同じ大きさの斧が握られている。
彼女はそれを地面に置くと、まだ到着していないハンターを待つべく屋敷の周辺に目を向けた。
「墓地をイメージしているのかしら。それにあの浮いている玉は――」
「ゼナイド様」
「ぶぎゃっ!?」
全くの無防備だった。
突如掛けられた声に驚いたゼナイドの斧が、報告に戻って来た兵士の顔面に突き付けられている。しかもその距離は、指1本分の隙間があるかどうか。
「……あ、あの……1階の制圧が終了しました……えっと……1階には何も、2階に歪虚がいるものと、思われます……」
震える声で報告する兵士の表情は見えない。理由としては、彼もまたゼナイド同様にお化けの仮装をしているからだ。
「そうですの……1階の様子はどうだったのかしら」
斧を下げながら息を吐くゼナイドの目は兵士に向いていない。視線は容赦なく屋敷に注がれている。
「おどろおどろしい雰囲気で、部屋の窓も黒い布で覆われていて視界も悪い状態で――」
『ぎゃあああああああっ!』
「今の声は!」
屋敷から激しい叫び声が聞こえて来た。
「ハンターを待ってる余裕はありませんわね。行きますわよ!」
歪虚が増え続ける今、貴重な戦力を失うのは痛い。
ゼナイドは仮装した兵士を伴って突入すると、真っ直ぐに2階を目指した。
「到着後、直ぐに戦闘に入れるように準備をなさい」
2階に伸びる階段を駆け上がり、悲鳴が聞こえた部屋を目指す。だが廊下に差し掛かった所で彼女の足は止まった。
「うあああああああ!」
「ぎゃああああああ!」
3つある部屋を行ったり来たりする仮装した兵士。その後ろからノコギリらしき物を持って追い掛ける巨大な生き物がいる。
「「グォォオオオ♪ グホッ♪ グホホホッ♪」
嬉々として兵士を追い掛ける生き物は、悪魔のような顔に似合わないサラサラのロングヘアーをしており、走る度に腐臭を髪から撒き散らしている。
全身はちょっと腐ってます程度のマッチョで、ハッキリ言って武器より筋肉で盛り上がった腕の方が怖い。
「まさか……あれが歪虚ですの……?」
「……その様ですね」
ゼナイドの倍はあろうかと言う巨体ながら、本気で逃げる兵士を追い駆ける足は速い。
「どうなさいますか?」
「放っておきましょう」
「え、ですが……」
「あの様子でしたら暫くは大丈夫ですわ。ああいう手合いはハンターの方が得意ですわよ、きっと」
ゼナイドはそう言うと、やや疲れた様子で斧を下ろして息を吐いた。
その目には歪虚に破壊された入り口が見えるが、もうそこはどうでも良い。と言うか、全身で入り口を破壊する敵って如何なんだろう。
そんな頭を過ったが、ゼナイドは全力でそれを振り払うと、もう1度大きな溜息を零した。
言って首を傾げたのは、水を張った桶に足を突っ込んで涼を取るゼナイド(kz0052)だ。
ここは帝国第十師団の本拠地、アネリブーベにあるゼナイドの執務室。連日の暑さ対策に開け放たれた窓からは、涼とは無縁の生暖かい風を運んでくる。
「何ですの、その『お化け屋敷』と言うのは……」
聞いた事の無い名称に目を細めるゼナイド同様、禿頭に日除けの布を巻いたマンゴルトも不可解そうに眉を寄せている。
「何でもリアルブルーで流行っておる、夏の風物詩らしいぞい?」
「リアルブルーの……随分と胡散臭いですわね」
何処が胡散臭いのは、ゼナイドに聞かねばわからないだろう。
取り敢えず、皇帝陛下が興味を持っているリアルブルーの文化だと言うだけで偏った見方になっているのは間違いない。
「それで、そのお化け屋敷は何処でやっているのかしら。まさかアネリブーベ内ではありませんわよね?」
幾らなんでも帝国領の、しかも囚人らが集まるこの街でその様な事が起こるのは有り得ない。そう含みを持たせて問い掛けたのだが、案の定、お化け屋敷はアネリブーベの外で行われていた。
「アネリブーベ近郊ではあるが、少し離れた場所だの。しかも少々特殊な場所のようじゃぞ」
「特殊ですの?」
「うむ。過去に歪虚が湧いた場所で開こうとしたようじゃ」
書類に記載された情報によると、お化け屋敷を企画したリアルブルー人は、恐怖を増大させるスポットとして実際に歪虚が出現した場所に目を留めたらしい。
「歪虚が出現した場所に再び歪虚が湧くこと自体は不思議ではありませんわ。とは言え、馬鹿な場所に設置しましたわね。いったい何を考えてるのかしら。わたくし、そんな考え無しの尻拭いに兵士を出すのは嫌ですわよ」
「わしも色々思う所はあるんじゃが、陛下直々に討伐依頼が出ておるでの」
言って差し出された書類には、確かに皇帝陛下の署名がある。つまりこれを断るのは、陛下の命令に背くという事だ。
「陛下がわたくしに直接命令を……あら、何か書いてありますわ」
『ゼナイドへ
討伐にはハンターを同行させると良い。彼等は実に面白いからな!
それと、お化け屋敷はお化けの仮装をして入る決まりがあるそうだ。討伐の際には仮装をして向かうんだぞ(はーと)』
「「……」」
一瞬にして走る沈黙。
陛下らしいと言えば陛下らしいが、流石にこの申し出にはゼナイドも文句を言うだろう。そうマンゴルトは思ったのだが、やはり陛下への愛は深かったようだ。
「マンゴルト、至急仕立て屋を呼びなさい!」
「なんと?」
「陛下の仰せであれば従わない訳には行きませんわ。あのお方に満足いただける装いをし、見事歪虚を討伐して見せますわ! さあ、今すぐわたくしに相応しいお化けの仮装を用意させますのよ!」
急ぎなさい! そう言い終えると、ゼナイドは満足げな笑みを唇に湛えたのだった。
●
町から少し離れた丘の上にその建物はあった。
大きな看板を有し、おどろおどろしい雰囲気を持つこの建物こそ、リアルブルー式お化け屋敷だ。
看板にはその名の通り、赤で『リアルブルー式お化け屋敷』と書かれている。
「胡散臭いですわね」
そう零すのは、骸骨の仮面を被ってお化けに変装したゼナイドだ。彼女の手にはこの日の為にマンゴルトに作らせた、愛用ハンマーと同じ大きさの斧が握られている。
彼女はそれを地面に置くと、まだ到着していないハンターを待つべく屋敷の周辺に目を向けた。
「墓地をイメージしているのかしら。それにあの浮いている玉は――」
「ゼナイド様」
「ぶぎゃっ!?」
全くの無防備だった。
突如掛けられた声に驚いたゼナイドの斧が、報告に戻って来た兵士の顔面に突き付けられている。しかもその距離は、指1本分の隙間があるかどうか。
「……あ、あの……1階の制圧が終了しました……えっと……1階には何も、2階に歪虚がいるものと、思われます……」
震える声で報告する兵士の表情は見えない。理由としては、彼もまたゼナイド同様にお化けの仮装をしているからだ。
「そうですの……1階の様子はどうだったのかしら」
斧を下げながら息を吐くゼナイドの目は兵士に向いていない。視線は容赦なく屋敷に注がれている。
「おどろおどろしい雰囲気で、部屋の窓も黒い布で覆われていて視界も悪い状態で――」
『ぎゃあああああああっ!』
「今の声は!」
屋敷から激しい叫び声が聞こえて来た。
「ハンターを待ってる余裕はありませんわね。行きますわよ!」
歪虚が増え続ける今、貴重な戦力を失うのは痛い。
ゼナイドは仮装した兵士を伴って突入すると、真っ直ぐに2階を目指した。
「到着後、直ぐに戦闘に入れるように準備をなさい」
2階に伸びる階段を駆け上がり、悲鳴が聞こえた部屋を目指す。だが廊下に差し掛かった所で彼女の足は止まった。
「うあああああああ!」
「ぎゃああああああ!」
3つある部屋を行ったり来たりする仮装した兵士。その後ろからノコギリらしき物を持って追い掛ける巨大な生き物がいる。
「「グォォオオオ♪ グホッ♪ グホホホッ♪」
嬉々として兵士を追い掛ける生き物は、悪魔のような顔に似合わないサラサラのロングヘアーをしており、走る度に腐臭を髪から撒き散らしている。
全身はちょっと腐ってます程度のマッチョで、ハッキリ言って武器より筋肉で盛り上がった腕の方が怖い。
「まさか……あれが歪虚ですの……?」
「……その様ですね」
ゼナイドの倍はあろうかと言う巨体ながら、本気で逃げる兵士を追い駆ける足は速い。
「どうなさいますか?」
「放っておきましょう」
「え、ですが……」
「あの様子でしたら暫くは大丈夫ですわ。ああいう手合いはハンターの方が得意ですわよ、きっと」
ゼナイドはそう言うと、やや疲れた様子で斧を下ろして息を吐いた。
その目には歪虚に破壊された入り口が見えるが、もうそこはどうでも良い。と言うか、全身で入り口を破壊する敵って如何なんだろう。
そんな頭を過ったが、ゼナイドは全力でそれを振り払うと、もう1度大きな溜息を零した。
解説
●目的
歪虚の討伐
●概要
お化け屋敷に改造された屋敷の2階で歪虚退治を行う。
歪虚は巨大な体格のゾンビで、武器にはノコギリらしき物を所有している。
基本楽しむタイプらしく、全力で逃げると喜んで追い駆けてくる。
ちなみに見た目は悪魔と日本のお化けを足した後、マッチョなおじさんの体をくっ付けた感じ。
まずは兵士2名が追い駆けられているので、それを助けるところからになる。
尚、屋敷の中は窓が隠されているために視界が悪い。その辺の考慮も必要と思われる。
○特筆
今回は陛下の命令により、参加者全員にお化けの仮装が義務付けられている。
万が一、仮装を怠った者は勝手に仮装させられてしまうので、各自趣向を凝らした衣装で参加して欲しい。
●敵戦力
・ワイルドデビル(巨大悪魔)
悪魔の頭にサラサラロングヘアーのマッチョ型歪虚。
腐敗した体と、髪から漂う腐臭から察するにゾンビ型と思われる。
主な攻撃は「追い駆ける」「奇声」「抱擁」「ぶった切る」の4つで、見た目に反して足が速い。
追い駆ける‥‥その名の如く全力で追い駆ける。
奇声‥‥巨大な声で威嚇、聞くと一定時間動けなくなる。
抱擁‥‥抱き付いて、ハグして、うぎゅーっと締め付ける。かなり痛い。
ぶった切る‥‥本気の一撃。豪腕を使ってノコギリで一刀両断を目指す力技。初動にタメが入るので見分けやすい。
●同行NPC
・ゼナイド
クラス:闘狩人
武器:鎖の付いた巨大斧(今回だけの特注品)
帝国第十師団師団長。
高飛車で傲慢な性格だが、意外と執務には忠実。
今回は骸骨の仮面と血糊を付けて参戦。本人曰くスケルトン兵士、らしい。
戦闘中は結構好きに動いてる……はず。
※白紙防止に「がんばる」だけでも先に書いておきましょう。
歪虚の討伐
●概要
お化け屋敷に改造された屋敷の2階で歪虚退治を行う。
歪虚は巨大な体格のゾンビで、武器にはノコギリらしき物を所有している。
基本楽しむタイプらしく、全力で逃げると喜んで追い駆けてくる。
ちなみに見た目は悪魔と日本のお化けを足した後、マッチョなおじさんの体をくっ付けた感じ。
まずは兵士2名が追い駆けられているので、それを助けるところからになる。
尚、屋敷の中は窓が隠されているために視界が悪い。その辺の考慮も必要と思われる。
○特筆
今回は陛下の命令により、参加者全員にお化けの仮装が義務付けられている。
万が一、仮装を怠った者は勝手に仮装させられてしまうので、各自趣向を凝らした衣装で参加して欲しい。
●敵戦力
・ワイルドデビル(巨大悪魔)
悪魔の頭にサラサラロングヘアーのマッチョ型歪虚。
腐敗した体と、髪から漂う腐臭から察するにゾンビ型と思われる。
主な攻撃は「追い駆ける」「奇声」「抱擁」「ぶった切る」の4つで、見た目に反して足が速い。
追い駆ける‥‥その名の如く全力で追い駆ける。
奇声‥‥巨大な声で威嚇、聞くと一定時間動けなくなる。
抱擁‥‥抱き付いて、ハグして、うぎゅーっと締め付ける。かなり痛い。
ぶった切る‥‥本気の一撃。豪腕を使ってノコギリで一刀両断を目指す力技。初動にタメが入るので見分けやすい。
●同行NPC
・ゼナイド
クラス:闘狩人
武器:鎖の付いた巨大斧(今回だけの特注品)
帝国第十師団師団長。
高飛車で傲慢な性格だが、意外と執務には忠実。
今回は骸骨の仮面と血糊を付けて参戦。本人曰くスケルトン兵士、らしい。
戦闘中は結構好きに動いてる……はず。
※白紙防止に「がんばる」だけでも先に書いておきましょう。
マスターより
こんにちは、朝臣あむです。
夏らしく少し弾けた依頼をご用意いたしました。
なんか暑苦しいけど、夏っぽくないですか!?
みなさんの素敵仮装を楽しみにしつつ、ゾンビと一緒にご参加をお待ちしております。
プレイング、心よりお待ちしておりますね!!
夏らしく少し弾けた依頼をご用意いたしました。
なんか暑苦しいけど、夏っぽくないですか!?
みなさんの素敵仮装を楽しみにしつつ、ゾンビと一緒にご参加をお待ちしております。
プレイング、心よりお待ちしておりますね!!
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/09/04 03:14
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 ミカ・コバライネン(ka0340) 人間(リアルブルー)|31才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2014/08/28 00:44:04 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/08/24 00:36:18 |