ゲスト
(ka0000)
【刻令】シーソー・ゲーム
マスター:赤山優牙

このシナリオは1日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
アム・シェリタ―揺籃館―- 難易度
- 不明
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 4~7人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/05/07 09:00
- リプレイ完成予定
- 2016/05/17 09:00
オープニング
●王国北部のある場所
世の中には碌でもない人間がいるようで、例えば、この数人の男のように、街道を行く人を襲っては荷物を奪う山賊もいる。
もっとも、命までは奪ったりはしなかった。亜人や歪虚で危険な王国北部で、護衛無しの旅人や行商に『押し掛け護衛』をやっていた。
代金と荷物を頂いていたわけだが、昨年からの茨小鬼の動乱ですっかり『お客さん』は減ってしまったのだ。
「た、大変だ! 頭ぁ! こっちに兵士らが向かってくる!」
慌てた様子で見張りがアジトに駆け込んできた。
一斉に立ち上がる山賊ら。その表情は焦りが見える。
「に、逃げるぞ! 森の奥へ!」
「で、でも、頭! これ以上奥に行ったら、谷に追い込まれちまう!」
「今すぐ殺されてぇなら残ってろ!」
山賊らはアジトから出て森の奥に向かって逃げ出す。
それを偶然にも発見した兵士達からは矢を放つ。放物線を描いて飛来する矢が木々や地面に突き刺さる。
「にげろー!」
必死に逃げる山賊。
それを追いかける兵士達。
普段なら、山林に慣れた彼らの方が逃げ足が早いだろう。だが、積み重なった疲労が身体を蝕んでいて、思う様に進まない。
「お、おたすけをー」
一人の山賊が観念して両膝を地につけ、両手を上げた。
「手こずらせやがって! 死ねや!」
追いついた兵士が問答無用で山賊を無慈悲に切り付けた。
口から血泡を吹き出しながら命乞いする山賊を何度も斬りつける。
「うわぁぁぁ!」
あまりの恐怖に別の山賊は腰を抜かした。
その時、矢が飛来して運悪くその山賊に直撃した。
「お、おまえら、逃げるんだ!」
頭の悲痛な声が、山賊の悲鳴の中、響いた。
―――
追撃は執拗だった。
いつの間に崖の上に着いてしまった。見降ろすと、底が見えない程深い。
「だ、大峡谷か……」
頭は部下数人と崖下を見下ろす。とてもじゃないが、降りられるという事はないだろう。
兵士達の声が聞こえる。もはや、逃げ場はない。かと言って、戦うにも武器を捨てて逃げてきたので、無防備だ。
「追い詰めたぞ! 賊どもめ!」
「ま、まて! 降参する。俺達は人を殺めるような事はしてねぇ」
「知るか! お前らのせいで、余計な仕事をこっちはやってるんだ! さっさと死ね!」
無情なまでの兵士の言葉。矢を番える多数の兵士達。
頭は部下を庇うように前に出た。自分でも不思議だった。ただ、守りたい一心だった。
(こいつらは行き先もなく身寄りもない奴らだった。俺にとって、大事な……)
覚悟を決めて目をギュッと閉じる。
だが……いつまで立っても矢が飛来する事は無かった。
恐る恐る目を開けると、そこには、白銀の翼を広げ、幾何学模様が美しい角を持つ歪虚の背中があった。
「騒ぎがあると思ったら、また、このパターンか。貴様ら人間共は同族で争う事が好きなのか。まったく、無駄な事を」
歪虚がそう言った。
一方、兵士達は恐慌に陥っている。歪虚が突然現れたら驚くのも無理はない。
「う、撃てー!」
一斉に放たれる矢。だが、歪虚は気にした様子なく、炎を操ると、一閃した。
それだけでなぎ倒されていく兵士達。残りは悲鳴を上げて逃げて行く。
「さて、人間共。貴様らはどうする?」
歪虚が不気味な表情で山賊らに呼び掛けた。
―――
「つまり、貴様らが人間の法を守れないクズだという事は分かった」
山賊が山賊たる話しを聞き歪虚は冷たく言い放つ。
傲慢――アイテルカイト――から見れば、上の決めた事に刃向かうとは、命知らずとしか思えない。
「まぁいい。私は寛容だからな。貴様らの行いなど知った事ではない」
「よ、よかった……」
安堵する山賊達。
「だが、せっかくだ。貴様らの未来を占ってみるか」
歪虚はいつの間にか三日月を思わすような湾曲した刀を持ちだした。
「この刀は未来を映し出す東方の妖刀だ。貴様らの未来を見るといい」
その言葉に従うように山賊達は刀に魅入る。いや、正確に言うと、湾曲した刀の内側に広がる映像に釘つけになる。
どこかの街の映像……絞首台……そして……。
「あ、あ、あ、あ、あ、お、お、俺達じゃないか!」
山賊達は驚く。
映像の中に自分達の姿が。いずれも縄で縛られている。そして、絞首台に上がっていく。
そして……。
という所で映像は途切れた。静まりかえる山賊達。
「……さて、私はこれで去る。さらばだ、人間共」
歪虚が立ち去ろうとした所で山賊の頭が声をあげた。
「待て! お、俺達をどうもしないのか?」
「可笑しな事を言う。どうもなにも貴様らの未来はああの通りだ。ここで殺す必要もないだろう」
「俺達は、あんな死に方は嫌だ! 頼む! 助けてくれ!」
山賊達は頭に続いて頷く者、頭にしがみ付く者と色々だ。
「……いいだろう。だが、私と行くという事は死と同義だ。それでもいいのか?」
その言葉に山賊達はお互い顔を見合わせた。
同じ飯を喰らい、身を寄せ合い、笑い合った仲。覚悟を決めた山賊らは頭を真ん中に整列した。
「一度死んだ命。この先死んだ命。なら、俺達は地獄でもどこまでも行く」
「7人……そうだな。七本槍と貴様らを名付けよう。リアルブルーで活躍した7人の武将になぞらえてな」
●騎士団本部のある一室
『軍師騎士』ノセヤが頭を悩ませている。
とある貴族経由で回ってきた地図の事だ。大峡谷の一部分……という話しらしいが……。
「どう考えても、ブラフですよね……かと言って、無視する訳にも行きませんし」
結果の報告をしなければならないだろう。適当に流す事は難しい。
なにしろ、刻令術式外輪船の建造に必要な資金を援助している貴族の一人なのだから。
「……罠があると思うと、貴重な調査要員を送るわけにはいかない……と、なると……」
ノセヤの脳裏に過ったのは、困った時の頼りになる彼らだった。
適当な紙に依頼内容をサラサラと書き込む。
「こちらだって馬鹿じゃありませんからね。必ず、尻尾を掴ませて貰いますよ」
そう呟きながら、彼はハンターオフィスに提出する依頼書を書き上げたのであった。
世の中には碌でもない人間がいるようで、例えば、この数人の男のように、街道を行く人を襲っては荷物を奪う山賊もいる。
もっとも、命までは奪ったりはしなかった。亜人や歪虚で危険な王国北部で、護衛無しの旅人や行商に『押し掛け護衛』をやっていた。
代金と荷物を頂いていたわけだが、昨年からの茨小鬼の動乱ですっかり『お客さん』は減ってしまったのだ。
「た、大変だ! 頭ぁ! こっちに兵士らが向かってくる!」
慌てた様子で見張りがアジトに駆け込んできた。
一斉に立ち上がる山賊ら。その表情は焦りが見える。
「に、逃げるぞ! 森の奥へ!」
「で、でも、頭! これ以上奥に行ったら、谷に追い込まれちまう!」
「今すぐ殺されてぇなら残ってろ!」
山賊らはアジトから出て森の奥に向かって逃げ出す。
それを偶然にも発見した兵士達からは矢を放つ。放物線を描いて飛来する矢が木々や地面に突き刺さる。
「にげろー!」
必死に逃げる山賊。
それを追いかける兵士達。
普段なら、山林に慣れた彼らの方が逃げ足が早いだろう。だが、積み重なった疲労が身体を蝕んでいて、思う様に進まない。
「お、おたすけをー」
一人の山賊が観念して両膝を地につけ、両手を上げた。
「手こずらせやがって! 死ねや!」
追いついた兵士が問答無用で山賊を無慈悲に切り付けた。
口から血泡を吹き出しながら命乞いする山賊を何度も斬りつける。
「うわぁぁぁ!」
あまりの恐怖に別の山賊は腰を抜かした。
その時、矢が飛来して運悪くその山賊に直撃した。
「お、おまえら、逃げるんだ!」
頭の悲痛な声が、山賊の悲鳴の中、響いた。
―――
追撃は執拗だった。
いつの間に崖の上に着いてしまった。見降ろすと、底が見えない程深い。
「だ、大峡谷か……」
頭は部下数人と崖下を見下ろす。とてもじゃないが、降りられるという事はないだろう。
兵士達の声が聞こえる。もはや、逃げ場はない。かと言って、戦うにも武器を捨てて逃げてきたので、無防備だ。
「追い詰めたぞ! 賊どもめ!」
「ま、まて! 降参する。俺達は人を殺めるような事はしてねぇ」
「知るか! お前らのせいで、余計な仕事をこっちはやってるんだ! さっさと死ね!」
無情なまでの兵士の言葉。矢を番える多数の兵士達。
頭は部下を庇うように前に出た。自分でも不思議だった。ただ、守りたい一心だった。
(こいつらは行き先もなく身寄りもない奴らだった。俺にとって、大事な……)
覚悟を決めて目をギュッと閉じる。
だが……いつまで立っても矢が飛来する事は無かった。
恐る恐る目を開けると、そこには、白銀の翼を広げ、幾何学模様が美しい角を持つ歪虚の背中があった。
「騒ぎがあると思ったら、また、このパターンか。貴様ら人間共は同族で争う事が好きなのか。まったく、無駄な事を」
歪虚がそう言った。
一方、兵士達は恐慌に陥っている。歪虚が突然現れたら驚くのも無理はない。
「う、撃てー!」
一斉に放たれる矢。だが、歪虚は気にした様子なく、炎を操ると、一閃した。
それだけでなぎ倒されていく兵士達。残りは悲鳴を上げて逃げて行く。
「さて、人間共。貴様らはどうする?」
歪虚が不気味な表情で山賊らに呼び掛けた。
―――
「つまり、貴様らが人間の法を守れないクズだという事は分かった」
山賊が山賊たる話しを聞き歪虚は冷たく言い放つ。
傲慢――アイテルカイト――から見れば、上の決めた事に刃向かうとは、命知らずとしか思えない。
「まぁいい。私は寛容だからな。貴様らの行いなど知った事ではない」
「よ、よかった……」
安堵する山賊達。
「だが、せっかくだ。貴様らの未来を占ってみるか」
歪虚はいつの間にか三日月を思わすような湾曲した刀を持ちだした。
「この刀は未来を映し出す東方の妖刀だ。貴様らの未来を見るといい」
その言葉に従うように山賊達は刀に魅入る。いや、正確に言うと、湾曲した刀の内側に広がる映像に釘つけになる。
どこかの街の映像……絞首台……そして……。
「あ、あ、あ、あ、あ、お、お、俺達じゃないか!」
山賊達は驚く。
映像の中に自分達の姿が。いずれも縄で縛られている。そして、絞首台に上がっていく。
そして……。
という所で映像は途切れた。静まりかえる山賊達。
「……さて、私はこれで去る。さらばだ、人間共」
歪虚が立ち去ろうとした所で山賊の頭が声をあげた。
「待て! お、俺達をどうもしないのか?」
「可笑しな事を言う。どうもなにも貴様らの未来はああの通りだ。ここで殺す必要もないだろう」
「俺達は、あんな死に方は嫌だ! 頼む! 助けてくれ!」
山賊達は頭に続いて頷く者、頭にしがみ付く者と色々だ。
「……いいだろう。だが、私と行くという事は死と同義だ。それでもいいのか?」
その言葉に山賊達はお互い顔を見合わせた。
同じ飯を喰らい、身を寄せ合い、笑い合った仲。覚悟を決めた山賊らは頭を真ん中に整列した。
「一度死んだ命。この先死んだ命。なら、俺達は地獄でもどこまでも行く」
「7人……そうだな。七本槍と貴様らを名付けよう。リアルブルーで活躍した7人の武将になぞらえてな」
●騎士団本部のある一室
『軍師騎士』ノセヤが頭を悩ませている。
とある貴族経由で回ってきた地図の事だ。大峡谷の一部分……という話しらしいが……。
「どう考えても、ブラフですよね……かと言って、無視する訳にも行きませんし」
結果の報告をしなければならないだろう。適当に流す事は難しい。
なにしろ、刻令術式外輪船の建造に必要な資金を援助している貴族の一人なのだから。
「……罠があると思うと、貴重な調査要員を送るわけにはいかない……と、なると……」
ノセヤの脳裏に過ったのは、困った時の頼りになる彼らだった。
適当な紙に依頼内容をサラサラと書き込む。
「こちらだって馬鹿じゃありませんからね。必ず、尻尾を掴ませて貰いますよ」
そう呟きながら、彼はハンターオフィスに提出する依頼書を書き上げたのであった。
解説
●目的
探索
●内容
『聖火の氷』が眠るという場所を地図を頼りに探索する
●探索
便宜上、特別ルールを用います
それぞれの場所には、『トリガー』に必要な判定があります
判定は【器用】+【直感】を基にし、有効と判断したプレイングやスキル等は判定の加算とします
探索人数、あるいは、探索成功回数並びに探索回数によって『トリガー』が発生します
『トリガー』が発生すると、その場所におけるイベントが発生する仕組みです
(探索内容結果によって発生する内容は若干変わってくる可能性はあります)
●地図
大峡谷の一部が描かれている地図
以下を地図上から読み取る事ができ、『湖』に×マークがあります
名称 トリガー発生イベント
・広葉樹の森 戦闘系&探索系
・浅い湖 戦闘系&探索系
・荒地 戦闘系&探索系
・小屋 猟師との遭遇
●猟師
近隣の村から猟に出てきている猟師です
(PL情報:オープニングに出て来た山賊の一味。目的は不明だが、戦闘状態になる事はない)
●(PL情報)
主に場所に応じた雑魔との戦闘になります
湖だけは、人の姿に似たサボテン状の雑魔が出現します
湖の底には変哲もない、良く磨かれた丸い石が置いてあるだけです
(石自体には罠もなく価値があるものでもありません)
オープニングの『王国北部のある場所』はPL情報となります
関連依頼は『【審判】【刻令】トライアングル・ゲーム』とか『【闇光】【刻令】死地戦線 』とかありますが、読まなくても読んでも問題ないと思います
●その他
質問卓にはまるごとねるべるを被ったなにかが対応致します
探索
●内容
『聖火の氷』が眠るという場所を地図を頼りに探索する
●探索
便宜上、特別ルールを用います
それぞれの場所には、『トリガー』に必要な判定があります
判定は【器用】+【直感】を基にし、有効と判断したプレイングやスキル等は判定の加算とします
探索人数、あるいは、探索成功回数並びに探索回数によって『トリガー』が発生します
『トリガー』が発生すると、その場所におけるイベントが発生する仕組みです
(探索内容結果によって発生する内容は若干変わってくる可能性はあります)
●地図
大峡谷の一部が描かれている地図
以下を地図上から読み取る事ができ、『湖』に×マークがあります
名称 トリガー発生イベント
・広葉樹の森 戦闘系&探索系
・浅い湖 戦闘系&探索系
・荒地 戦闘系&探索系
・小屋 猟師との遭遇
●猟師
近隣の村から猟に出てきている猟師です
(PL情報:オープニングに出て来た山賊の一味。目的は不明だが、戦闘状態になる事はない)
●(PL情報)
主に場所に応じた雑魔との戦闘になります
湖だけは、人の姿に似たサボテン状の雑魔が出現します
湖の底には変哲もない、良く磨かれた丸い石が置いてあるだけです
(石自体には罠もなく価値があるものでもありません)
オープニングの『王国北部のある場所』はPL情報となります
関連依頼は『【審判】【刻令】トライアングル・ゲーム』とか『【闇光】【刻令】死地戦線 』とかありますが、読まなくても読んでも問題ないと思います
●その他
質問卓にはまるごとねるべるを被ったなにかが対応致します
マスターより
●ご挨拶
久々の【刻令】関連のシナリオです。前回の『【審判】【刻令】トライアングル・ゲーム』の結果を踏まえてのシナリオ展開となっています
●攻略のヒント
依頼主がなにを皆様に期待しているのか、考察いただければと思います
久々の【刻令】関連のシナリオです。前回の『【審判】【刻令】トライアングル・ゲーム』の結果を踏まえてのシナリオ展開となっています
●攻略のヒント
依頼主がなにを皆様に期待しているのか、考察いただければと思います
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/05/11 19:42
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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まるごとねるべるに質問っ 小鳥遊 時雨(ka4921) 人間(リアルブルー)|16才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2016/05/06 17:34:36 |
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【相談卓】追いつ追われつ……? 小鳥遊 時雨(ka4921) 人間(リアルブルー)|16才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2016/05/06 21:24:07 |
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![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/05/02 22:20:15 |