ゲスト
(ka0000)
【春郷祭】酒とドレスにご褒美を!
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/05/15 07:30
- リプレイ完成予定
- 2016/05/24 07:30
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●
同盟領内に存在する農耕推進地域ジェオルジ。
この地では初夏と晩秋の頃に、各地の村長が統治者一族の土地に集まって報告を行う寄り合いが行われる。その後、労をねぎらうべくささやかなお祭りが催され、郷祭と呼ばれていた。
この春と秋の郷祭は、二年ほど前から近隣の住人のみならず同盟内の商人達も商機を当て込んで集まる、大規模な祭りとなっている。
今年も、その春郷祭の季節が廻って来た。
ジェオルジ各地の村長達の会議は今にも始まりそうで、そこではいつもはない議題が取り上げられる。
サルヴァト―レ・ロッソからジェオルジ各地に移り住んだ新住人達からの幾つかの要望と、彼らに新たな地での商業を試みる機会を与えるといった内容だ。
しかし。
それらとはまた別に、春郷祭はすでに様々な意味で賑やかに始まっていた。
●
ジェオルジの北部、裾野に街を臨む高原に小さな村がある。
甜菜を育てて採れる砂糖を生業として、春と秋にはその糖蜜から作る酒に果物を漬け込んで実りを祝う。
年に2度の郷祭と時期を合わせるように、村の各家は家毎に違う果物や香辛料を漬けた酒を教会に持ち寄って、ささやかな宴を催していた。
村の小さな教会には酒の精霊が祭られており、この時期にだけ村人に紛れるようにこっそりとその姿を現して、村人と共に実りを祝い、酒を楽しむのだと伝えられている。
茂り始めた甜菜の葉に風の渡る涼しい昼下がり、柔らかな木漏れ日を浴びて白いドレスの娘は微笑んだ。
「どう? 似合う?」
「ああ、メグさま動いてはなりません」
藍染めの紬を着た小間使いの老女が娘の背中を引っ張った。
娘ははしゃいだ声で笑う。
2人を眺める青年はフレッシュハーブを飾った果実酒を呷りグラスを日差しへ掲げる。
「――今年も良い出来だ、本当に旨いよ」
「それはそれは、坊ちゃんにそう言って頂けると、この婆も橙の買い付けに走ったかいが有ったというものです」
「婆やさんが?」
「そうよ、爺やが腰を悪くしてねっ、――婆や、締めすぎ。苦しいわ」
「何を仰います、この程度。婆やが晴れ着を着せて貰った時なんか、息も出来ないくらいきゅうきゅうに締め上げましたよ。はい、息を吐いて、しっかり踏ん張っていて下さい」
結婚式を控えてドレスを合わせる娘と、その家の小間使い。
親しげな2人を眺める娘の幼馴染み兼婚約者。
グラスの残りを乾すと、仄かに頬を赤らめて、着飾る娘を愛しげに見詰めた。
この春も庭に植えたベリーは赤い実を付けたし、冬から乾している林檎も良い頃合になっている。
杏子や無花果は街に下りた時にいつもの店で買ってきてこの後にでも付ける予定だ。
秋に漬けた石榴とカリン、それから柚子も例年に劣らぬ出来だろう。瓶を開けるのが楽しみだ。
式の後は披露宴代わりに気軽なガーデンパーティー。
振る舞えば酒好きな村の住人も、そろそろ顔を出しにくる精霊もきっと喜んでくれる。
勿論、メグの家の婆やが買い付けたらしいこの橙も。
「メグ、パーティーが終わって落ち着いたらさ、郷祭にも遊びに行かない?」
「その時私が息をしていたら、ね、――婆や、くるしいー」
●
パーティーの支度は新郎の指揮の下で恙無く。
ドレスを試着して以来、ぐったりと青い影を背負った新婦を置き去りに進んでいく。
貴男のことは好きだし、結婚式も楽しみだけど、ドレスは嫌い、きっと私だけお酒もお料理も無しなのね。
睫を濡らした新婦が掬いを求めて伸ばした手を払い除けたのはドレスを片腕に引っ掛けた婆や。
式までに着られるようにならなくてはと引き摺られて行く後ろ姿を、新郎は肩を竦めて見送った。
「いいのかい?」
スタンドカラーに蝶ネクタイ。ベストを羽織り。ソムリエエプロンを着けながら、給仕を買って出た友人の問い掛けにくっと喉を鳴らして笑う。
「ああ。メグは本当に嫌なら、結婚式を放り出してでも逃げるからね。その手の脱走に子どもの頃から付き合わされてきた僕が言うんだ。ドレスは着たいんだよ。ちょっと苦しいだけで」
「はは、成る程」
「……でも、ご褒美くらいは用意してあげたいよね」
「相変わらず、甘いね」
桂皮の漬かった酒を呷って、その辛さに噎せながら友人が笑った。
例年通り郷祭に向けて多くのハンターが祭の会場たるジェオルジへ招かれる。
その中の数人へ青年が声を掛けた。
「やあ、初めまして、僕はレキといいます。この辺りでは見ない顔だよね。ハンター、かな? 突然だけど、お酒は好き? もし好きならちょっと手伝って貰いたいことがあるんだ。頼めるかな?」
新郎たる青年に招かれて、ハンター達は設営真っ直中のパーティー会場へ。
●
同盟領内に存在する農耕推進地域ジェオルジ。
この地では初夏と晩秋の頃に、各地の村長が統治者一族の土地に集まって報告を行う寄り合いが行われる。その後、労をねぎらうべくささやかなお祭りが催され、郷祭と呼ばれていた。
この春と秋の郷祭は、二年ほど前から近隣の住人のみならず同盟内の商人達も商機を当て込んで集まる、大規模な祭りとなっている。
今年も、その春郷祭の季節が廻って来た。
ジェオルジ各地の村長達の会議は今にも始まりそうで、そこではいつもはない議題が取り上げられる。
サルヴァト―レ・ロッソからジェオルジ各地に移り住んだ新住人達からの幾つかの要望と、彼らに新たな地での商業を試みる機会を与えるといった内容だ。
しかし。
それらとはまた別に、春郷祭はすでに様々な意味で賑やかに始まっていた。
●
ジェオルジの北部、裾野に街を臨む高原に小さな村がある。
甜菜を育てて採れる砂糖を生業として、春と秋にはその糖蜜から作る酒に果物を漬け込んで実りを祝う。
年に2度の郷祭と時期を合わせるように、村の各家は家毎に違う果物や香辛料を漬けた酒を教会に持ち寄って、ささやかな宴を催していた。
村の小さな教会には酒の精霊が祭られており、この時期にだけ村人に紛れるようにこっそりとその姿を現して、村人と共に実りを祝い、酒を楽しむのだと伝えられている。
茂り始めた甜菜の葉に風の渡る涼しい昼下がり、柔らかな木漏れ日を浴びて白いドレスの娘は微笑んだ。
「どう? 似合う?」
「ああ、メグさま動いてはなりません」
藍染めの紬を着た小間使いの老女が娘の背中を引っ張った。
娘ははしゃいだ声で笑う。
2人を眺める青年はフレッシュハーブを飾った果実酒を呷りグラスを日差しへ掲げる。
「――今年も良い出来だ、本当に旨いよ」
「それはそれは、坊ちゃんにそう言って頂けると、この婆も橙の買い付けに走ったかいが有ったというものです」
「婆やさんが?」
「そうよ、爺やが腰を悪くしてねっ、――婆や、締めすぎ。苦しいわ」
「何を仰います、この程度。婆やが晴れ着を着せて貰った時なんか、息も出来ないくらいきゅうきゅうに締め上げましたよ。はい、息を吐いて、しっかり踏ん張っていて下さい」
結婚式を控えてドレスを合わせる娘と、その家の小間使い。
親しげな2人を眺める娘の幼馴染み兼婚約者。
グラスの残りを乾すと、仄かに頬を赤らめて、着飾る娘を愛しげに見詰めた。
この春も庭に植えたベリーは赤い実を付けたし、冬から乾している林檎も良い頃合になっている。
杏子や無花果は街に下りた時にいつもの店で買ってきてこの後にでも付ける予定だ。
秋に漬けた石榴とカリン、それから柚子も例年に劣らぬ出来だろう。瓶を開けるのが楽しみだ。
式の後は披露宴代わりに気軽なガーデンパーティー。
振る舞えば酒好きな村の住人も、そろそろ顔を出しにくる精霊もきっと喜んでくれる。
勿論、メグの家の婆やが買い付けたらしいこの橙も。
「メグ、パーティーが終わって落ち着いたらさ、郷祭にも遊びに行かない?」
「その時私が息をしていたら、ね、――婆や、くるしいー」
●
パーティーの支度は新郎の指揮の下で恙無く。
ドレスを試着して以来、ぐったりと青い影を背負った新婦を置き去りに進んでいく。
貴男のことは好きだし、結婚式も楽しみだけど、ドレスは嫌い、きっと私だけお酒もお料理も無しなのね。
睫を濡らした新婦が掬いを求めて伸ばした手を払い除けたのはドレスを片腕に引っ掛けた婆や。
式までに着られるようにならなくてはと引き摺られて行く後ろ姿を、新郎は肩を竦めて見送った。
「いいのかい?」
スタンドカラーに蝶ネクタイ。ベストを羽織り。ソムリエエプロンを着けながら、給仕を買って出た友人の問い掛けにくっと喉を鳴らして笑う。
「ああ。メグは本当に嫌なら、結婚式を放り出してでも逃げるからね。その手の脱走に子どもの頃から付き合わされてきた僕が言うんだ。ドレスは着たいんだよ。ちょっと苦しいだけで」
「はは、成る程」
「……でも、ご褒美くらいは用意してあげたいよね」
「相変わらず、甘いね」
桂皮の漬かった酒を呷って、その辛さに噎せながら友人が笑った。
例年通り郷祭に向けて多くのハンターが祭の会場たるジェオルジへ招かれる。
その中の数人へ青年が声を掛けた。
「やあ、初めまして、僕はレキといいます。この辺りでは見ない顔だよね。ハンター、かな? 突然だけど、お酒は好き? もし好きならちょっと手伝って貰いたいことがあるんだ。頼めるかな?」
新郎たる青年に招かれて、ハンター達は設営真っ直中のパーティー会場へ。
解説
目的 (窮屈なドレスで式を耐え抜いた花嫁へ、ちょっとした)ご褒美を用意する
●会場
酒の精霊を祭った小さな教会の庭に長机を5つ程置いた立食形式のガーデンパーティー。
出入りは自由で、友人を始めウェイターも数人。
食べ物はスナックやディップなど、軽く摘まめる料理が数種類、
酒は沢山、殆どが果物やスパイスを漬けたリカー。砂糖の産地らしく甘め。
漬けている果物等は買ってきたり、庭で育てたり、等々。
他所からの土産として葡萄酒や麦酒も少々。
●NPC
メグ(新婦)
式用のドレスが窮屈で凹んでます。
式が終われば着替える予定(パーティー用に数着用意)。
パーティー中は交流が可能です。
レキ(新郎)
窮屈なドレスで頑張った花嫁へご褒美をとハンターを誘った依頼人。
パーティー中は交流が可能です。
家族及び、新婦の家の婆やと爺や
式に参列、パーティー中は歓談していたり、給仕を手伝ったりしています。
●その他
開始後はパーティーに参加したり、教会を散策したり出来ます。
教会内は式の最中のみ締め切られますが、式を終えた後は開かれて、出入りが自由となります。
人前式のため神父の様な立場の人物はいませんが、教会内には長椅子や祭壇などが置かれています。
(パーティー中はほぼ無人です)
式への参加は出来ません。
パーティーにドレスコードはありません。
料理の準備や追加のため、近所の数軒がキッチンを開放しています。
酒がメインとなりますが、割る用のジュースや炭酸水も用意してあります。
※
パーティー開始時に花嫁がブーケを投げます。
プレイングに【ブーケ】と、記入頂きましたPCさん1名に、描写のみですが受け取って頂けます(記入が複数名の場合は抽選となります)。
●会場
酒の精霊を祭った小さな教会の庭に長机を5つ程置いた立食形式のガーデンパーティー。
出入りは自由で、友人を始めウェイターも数人。
食べ物はスナックやディップなど、軽く摘まめる料理が数種類、
酒は沢山、殆どが果物やスパイスを漬けたリカー。砂糖の産地らしく甘め。
漬けている果物等は買ってきたり、庭で育てたり、等々。
他所からの土産として葡萄酒や麦酒も少々。
●NPC
メグ(新婦)
式用のドレスが窮屈で凹んでます。
式が終われば着替える予定(パーティー用に数着用意)。
パーティー中は交流が可能です。
レキ(新郎)
窮屈なドレスで頑張った花嫁へご褒美をとハンターを誘った依頼人。
パーティー中は交流が可能です。
家族及び、新婦の家の婆やと爺や
式に参列、パーティー中は歓談していたり、給仕を手伝ったりしています。
●その他
開始後はパーティーに参加したり、教会を散策したり出来ます。
教会内は式の最中のみ締め切られますが、式を終えた後は開かれて、出入りが自由となります。
人前式のため神父の様な立場の人物はいませんが、教会内には長椅子や祭壇などが置かれています。
(パーティー中はほぼ無人です)
式への参加は出来ません。
パーティーにドレスコードはありません。
料理の準備や追加のため、近所の数軒がキッチンを開放しています。
酒がメインとなりますが、割る用のジュースや炭酸水も用意してあります。
※
パーティー開始時に花嫁がブーケを投げます。
プレイングに【ブーケ】と、記入頂きましたPCさん1名に、描写のみですが受け取って頂けます(記入が複数名の場合は抽選となります)。
マスターより
よろしくお願いします。
酒。
と、教会と、パーティー置いておきます。
(イラストは夜ですが、パーティはお昼です)
ご褒美は料理と追加したり、テーブルを飾ったり等々。お気軽に。
レキ「ご要望とあらば、ガータートスも吝かでは無いよ?」
酒。
と、教会と、パーティー置いておきます。
(イラストは夜ですが、パーティはお昼です)
ご褒美は料理と追加したり、テーブルを飾ったり等々。お気軽に。
レキ「ご要望とあらば、ガータートスも吝かでは無いよ?」
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/05/24 02:12
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/05/14 01:21:45 |
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相談・披露宴のあれやこれや 星野 ハナ(ka5852) 人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター) |
最終発言 2016/05/14 01:27:51 |