ゲスト
(ka0000)
闇は去りて光を繋げ
マスター:香月丈流

このシナリオは2日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 7日
- プレイング締切
- 2016/05/18 07:30
- リプレイ完成予定
- 2016/05/29 07:30
オープニング
テスカ教徒の巡礼に、北狄への侵攻、幻獣の森で起きた包囲網突破戦、遺跡を巡る龍種との攻防……王国暦1015年の末から現在まで、クリムゾンウエストでは様々な事件が起きた。その頻度は年々増加し、歪虚も凶暴化しているような気がする。
激闘に次ぐ激闘だが、覚醒者を中心に、国家や種族の垣根を超えて人類が協力。強敵や危機的状況も乗り越え、最善や最良の結果を残してきた。その内容は、誰もが知るところだろう。
しかし……忘れないで欲しい。
戦いの犠牲になるのは、常に『力無き民達』だという事を。
歪虚の侵攻により、大都市や町が戦場になる事も少なくない。避難誘導や救助は優先して行われるため、人的被害は最小限に抑えられているが、建造物への被害は確実に出ている。
加えて、市民への精神的ダメージも軽視できない。住み慣れた土地からの移住、戦争への恐怖、財産や家族を失う悲しみ……大規模作戦の裏で、市民達も『見えない敵』と戦っているのだ。
終わりの見えない、厳しい現実が続いているが、軍や覚醒者を恨んでいる者は少ない。時には混乱が起きたり、多少の愚痴を零す事はあるが、基本的には感謝の想いを抱いている。恐らく、自分達が『護られている』事を日頃から実感しているのだろう。
だからこそ……歪虚の強襲を受けても、彼らは希望や笑顔を失わない。前を向き、自分達の脚で進もうとしている。大戦の爪跡は各地に残っているが、その中の1つ。ゾンネンシュトラール帝国の地方都市では、大戦の傷跡を癒すために復興の作業員を増員していた。
「いやぁ、今日は良い天気だな! 絶好の仕事日和だぜ!」
抜けるような青空を見上げ、中年の男性が豪快に笑う。作業着姿で鉢巻きを締め、手には使い古したトンカチ。外見を見る限り、『熟練の大工』といった風格を纏っている。
彼以外にも、作業に来ている大工は多い。壊滅的な被害を受けた町を立て直すため、総力を挙げて家屋の修復を急いでいた。
が……状況を見る限り、作業が進んでいるとは言い難いようだ。修復した家屋は半分程度だし、道路等の整備も終わっていない。それどころか、瓦礫や残骸が残っている場所まである。
「なぁ……『今度は』大丈夫だよな?」
「そう思いたいですね。あんなのは二度とゴメンですし」
壊れた建材を運び出しながら、青年達が苦笑いを零した。作業の進み具合が遅い事には、理由がいくつかある。歪虚の侵攻が予想以上に激しかった事、被害が大きいため資材や人手が充分に確保できない事、皇帝の失脚により内政が滞っていた事、などなど。
最大の原因は……『無粋な破壊者』の存在だろう。やつらは大地を踏み鳴らし、集団で現れる。そして、人々の頑張りを嘲笑うように全てを破壊していく。
例え、それが復興途中の町だとしても。
「この地響きは……?」
鳴り響く大地と、大勢の足音に気付き、作業員の1人が声を上げた。脳裏に浮かぶ、苦い思い出……ようやく建て直した建築物が、無残に破壊されていく光景。
「同じだ……『この前』と!」
この町は、2度死んでいる。最初は、大規模作戦で壊滅した時。その後、戦況が落ち着いてから復興を始めたが、突然『破壊者』が現れて全てを壊してしまった。
それでも、人々は絶望に屈する事なく立ち上がったのだが……。
「アイツらが来たんだ!!」
恐怖と絶望が、人々の心を塗り潰していく。望まれない来訪者達が、彼らの視界に飛び込んできた。
血肉を持たない、動く人骨の集団。歪虚化した影響なのか、体長は2mを超えている。手には錆びた大斧や大槌を持ち、町に迫っていた。
『うわぁぁぁ!!』
白昼の悪夢を目の当りにし、人々が悲鳴を上げる。そんな事は一切気にせず、骸骨達は斧や槌を振り下ろした。
修復中の建物や、建て直している家屋『だけを』狙って。
前回、骸骨の集団が現れた時も、そうだった。やつらは決して人を襲わない。建物だけを狙い、復興中の町を蹂躙していく。
恐らく、人の命を奪うよりも、物を破壊する方が楽しいのだろう。結果として、それが不安や絶望を煽って『生きる希望』を奪っている。苦しみが長く続き、真綿で首を絞めるような状況になっている。
一時間もしないうちに、骸骨達は町から去って行った。残されたのは大量の残骸と……希望を失った作業員達。誰もが力無く地面に座り、涙を浮かべている。
「また……また1から作り直しかよ!」
絞り出すように、1人が叫ぶ。最初に骸骨が襲ってきた時、人々は怪我をしなかった事を喜んだ。2度も襲ってくるとは、夢にも思わなかった。
いや……頭の片隅では、その可能性も考えていたかもしれない。考えていたが、町は自分達の手で建て直したかった。歪虚や絶望に、負けたくなかったのだ。
今度こそ、彼らの心は折れてしまった。何かを頼るように、ギルドに助けを求めても、責める者は居ないだろう。
激闘に次ぐ激闘だが、覚醒者を中心に、国家や種族の垣根を超えて人類が協力。強敵や危機的状況も乗り越え、最善や最良の結果を残してきた。その内容は、誰もが知るところだろう。
しかし……忘れないで欲しい。
戦いの犠牲になるのは、常に『力無き民達』だという事を。
歪虚の侵攻により、大都市や町が戦場になる事も少なくない。避難誘導や救助は優先して行われるため、人的被害は最小限に抑えられているが、建造物への被害は確実に出ている。
加えて、市民への精神的ダメージも軽視できない。住み慣れた土地からの移住、戦争への恐怖、財産や家族を失う悲しみ……大規模作戦の裏で、市民達も『見えない敵』と戦っているのだ。
終わりの見えない、厳しい現実が続いているが、軍や覚醒者を恨んでいる者は少ない。時には混乱が起きたり、多少の愚痴を零す事はあるが、基本的には感謝の想いを抱いている。恐らく、自分達が『護られている』事を日頃から実感しているのだろう。
だからこそ……歪虚の強襲を受けても、彼らは希望や笑顔を失わない。前を向き、自分達の脚で進もうとしている。大戦の爪跡は各地に残っているが、その中の1つ。ゾンネンシュトラール帝国の地方都市では、大戦の傷跡を癒すために復興の作業員を増員していた。
「いやぁ、今日は良い天気だな! 絶好の仕事日和だぜ!」
抜けるような青空を見上げ、中年の男性が豪快に笑う。作業着姿で鉢巻きを締め、手には使い古したトンカチ。外見を見る限り、『熟練の大工』といった風格を纏っている。
彼以外にも、作業に来ている大工は多い。壊滅的な被害を受けた町を立て直すため、総力を挙げて家屋の修復を急いでいた。
が……状況を見る限り、作業が進んでいるとは言い難いようだ。修復した家屋は半分程度だし、道路等の整備も終わっていない。それどころか、瓦礫や残骸が残っている場所まである。
「なぁ……『今度は』大丈夫だよな?」
「そう思いたいですね。あんなのは二度とゴメンですし」
壊れた建材を運び出しながら、青年達が苦笑いを零した。作業の進み具合が遅い事には、理由がいくつかある。歪虚の侵攻が予想以上に激しかった事、被害が大きいため資材や人手が充分に確保できない事、皇帝の失脚により内政が滞っていた事、などなど。
最大の原因は……『無粋な破壊者』の存在だろう。やつらは大地を踏み鳴らし、集団で現れる。そして、人々の頑張りを嘲笑うように全てを破壊していく。
例え、それが復興途中の町だとしても。
「この地響きは……?」
鳴り響く大地と、大勢の足音に気付き、作業員の1人が声を上げた。脳裏に浮かぶ、苦い思い出……ようやく建て直した建築物が、無残に破壊されていく光景。
「同じだ……『この前』と!」
この町は、2度死んでいる。最初は、大規模作戦で壊滅した時。その後、戦況が落ち着いてから復興を始めたが、突然『破壊者』が現れて全てを壊してしまった。
それでも、人々は絶望に屈する事なく立ち上がったのだが……。
「アイツらが来たんだ!!」
恐怖と絶望が、人々の心を塗り潰していく。望まれない来訪者達が、彼らの視界に飛び込んできた。
血肉を持たない、動く人骨の集団。歪虚化した影響なのか、体長は2mを超えている。手には錆びた大斧や大槌を持ち、町に迫っていた。
『うわぁぁぁ!!』
白昼の悪夢を目の当りにし、人々が悲鳴を上げる。そんな事は一切気にせず、骸骨達は斧や槌を振り下ろした。
修復中の建物や、建て直している家屋『だけを』狙って。
前回、骸骨の集団が現れた時も、そうだった。やつらは決して人を襲わない。建物だけを狙い、復興中の町を蹂躙していく。
恐らく、人の命を奪うよりも、物を破壊する方が楽しいのだろう。結果として、それが不安や絶望を煽って『生きる希望』を奪っている。苦しみが長く続き、真綿で首を絞めるような状況になっている。
一時間もしないうちに、骸骨達は町から去って行った。残されたのは大量の残骸と……希望を失った作業員達。誰もが力無く地面に座り、涙を浮かべている。
「また……また1から作り直しかよ!」
絞り出すように、1人が叫ぶ。最初に骸骨が襲ってきた時、人々は怪我をしなかった事を喜んだ。2度も襲ってくるとは、夢にも思わなかった。
いや……頭の片隅では、その可能性も考えていたかもしれない。考えていたが、町は自分達の手で建て直したかった。歪虚や絶望に、負けたくなかったのだ。
今度こそ、彼らの心は折れてしまった。何かを頼るように、ギルドに助けを求めても、責める者は居ないだろう。
解説
復旧を始めた町に押し寄せる、理不尽な絶望。住人達は自分達の力で解決しようとしていましたが、それも限界に達しています。彼らを守るためにも、歪虚の討伐と復興の手伝いをお願いします。
助けを求めているのは、帝国領内の田舎町。50世帯が集まる集落ですが、今は全員が避難しているので無人と化しています。
ようやく復旧が始まったものの、骸骨の出現で破壊が更に進んでしまいました。町の9割近くが壊され、原型はほとんど残っていません。建物の土台や基礎が、僅かに残されている程度です。
今回の依頼内容は、大きくわけて2つ。骸骨の排除と、復旧の手伝いです。
骸骨は2mを超える巨体で、手に大斧や大槌を持っています。町の北方から攻めてくるので、町の外に防衛線を張れば迎撃するのも難しくありません。
数は10匹前後。物理攻撃が異常に高い反面、それ以外の能力が異様に低いです。『攻撃を喰らわない』という前提であれば、駆け出しのハンターでも戦う事が出来るでしょう。
攻撃方法は、大斧や大槌を振り回すのみ。能力的に、下級雑魔に毛が生えた程度です。
復旧作業は色々ありますが、今回は土地の整備になります。瓦礫の撤去、道路や区画の整理、土の移動や地固め。いつでも建築を始められるよう、下準備を行って下さい。
上記以外にも、町の復興に役立つ事なら実行可能です。必要な道具等はギルド側で準備します。尚、当日は復旧の作業員として、専門の職人が10人程度同行します。
万が一、同行した作業員達が戦闘に巻き込まれ、重傷や死亡した場合は依頼失敗となりますので、ご注意を。
助けを求めているのは、帝国領内の田舎町。50世帯が集まる集落ですが、今は全員が避難しているので無人と化しています。
ようやく復旧が始まったものの、骸骨の出現で破壊が更に進んでしまいました。町の9割近くが壊され、原型はほとんど残っていません。建物の土台や基礎が、僅かに残されている程度です。
今回の依頼内容は、大きくわけて2つ。骸骨の排除と、復旧の手伝いです。
骸骨は2mを超える巨体で、手に大斧や大槌を持っています。町の北方から攻めてくるので、町の外に防衛線を張れば迎撃するのも難しくありません。
数は10匹前後。物理攻撃が異常に高い反面、それ以外の能力が異様に低いです。『攻撃を喰らわない』という前提であれば、駆け出しのハンターでも戦う事が出来るでしょう。
攻撃方法は、大斧や大槌を振り回すのみ。能力的に、下級雑魔に毛が生えた程度です。
復旧作業は色々ありますが、今回は土地の整備になります。瓦礫の撤去、道路や区画の整理、土の移動や地固め。いつでも建築を始められるよう、下準備を行って下さい。
上記以外にも、町の復興に役立つ事なら実行可能です。必要な道具等はギルド側で準備します。尚、当日は復旧の作業員として、専門の職人が10人程度同行します。
万が一、同行した作業員達が戦闘に巻き込まれ、重傷や死亡した場合は依頼失敗となりますので、ご注意を。
マスターより
この依頼に目を通して下さった方、参加して下さった方、過去に参加して下さった方に感謝を。
香月丈流です。
依頼内容は2つに分けられますが、『戦闘に集中する』、『最初から最後まで復旧作業をする』という選択もアリです。
基本的にリプレイは名前で表記しますが、苗字を希望する方はプレイングに『苗字希望』と添えて提出して下さい。
テンプレートを気にせず、プレイングは自由に書いて構いません。
質問等があれば克牙が答えますので、遠慮なく聞いて下さい。
香月丈流です。
依頼内容は2つに分けられますが、『戦闘に集中する』、『最初から最後まで復旧作業をする』という選択もアリです。
基本的にリプレイは名前で表記しますが、苗字を希望する方はプレイングに『苗字希望』と添えて提出して下さい。
テンプレートを気にせず、プレイングは自由に書いて構いません。
質問等があれば克牙が答えますので、遠慮なく聞いて下さい。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/06/01 00:09
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/05/17 16:36:45 |
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相談卓 アルスレーテ・フュラー(ka6148) エルフ|27才|女性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2016/11/06 16:26:55 |