ゲスト
(ka0000)
【詩天】緊急、疾走、怪しい影
マスター:蒼かなた

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/06/13 09:00
- リプレイ完成予定
- 2016/06/22 09:00
オープニング
●夜の闇夜に
東方、正確にはエトファリカ連邦国の地で新たな動きが始まっていた。
1年程前、憤怒の歪虚王『九蛇頭尾大黒狐獄炎』による襲撃で天ノ都とその周辺に大きな被害が出たことは記憶に新しい。
今もその復興が行われている最中であるが、その中で1つの地域に焦点があてられた。
それが『詩天』、龍脈の流れを研究し多くの符術士や舞刀士を排出してきた由緒正しき土地だ。
しかし、数年前にこの地を治める三条家内でのお家騒動が勃発。その混乱の収まる間もなく歪虚による侵攻を受け壊滅的な被害を受けていた。
今でこそ復興が進み人々も戻ってきているが、お家騒動の際には黒い噂が飛び交っており、今も再び不吉な気配が漂い始めているという曰くつきの場所として目を向けられている。
それでも復興を止めるわけにもいかず、かといって警戒を怠るわけにもいかない。そんな状況だからこそ頼られる存在、それがハンターである。
時刻は草木も眠る丑三つ時。しかしそれでも眠らぬ寝ずの番がその屋敷の中の見回りをしていた。
この屋敷は三条家の物だ。とは言っても三条家の現頭首である三条真美が住まう場所ではなく、三条家の所有する数多くの屋敷の中の1つに過ぎない。
政務の際に客人を招いたり、遠方より来た役人達の一時的な住まいとして使われている場所だ。そして今は三条家の重鎮達が数名この屋敷を利用している。
なのでいつもより警備は厳重となり、普段はやらない寝ずの番と屋敷内外の見回りが行われているのだった。
「今日もまた日暮れまで喧々囂々とお偉方は声を張り上げてたな」
「千石原の乱の話か。未だ多くの者にとって忌まわしい想い出なのだがな」
そんな警備の任に着いている兵士2人はそんな話をしながら屋敷の廊下を歩いていた。
民草や彼らのような一般の兵士には、三条家のお家騒動など既に過去の話だ。大事なのは今の生活、それに尽きる。
「そういや知ってるか? 即疾隊の話」
「ああ、例の首都警備隊な。何でも若き天才が現れたって話だって?」
その話は街中でも既に噂になっていた。何でも圧倒的な実力であっという間に部下を持つまでの席を勝ち取ったらしい。
「それから詩天様のほうも」
「ああ、詩天様はこれからが大変そうだな」
ここでいう詩天様とは、三条家の現頭首のことだ。生憎とこの2人は詩天様にはお目通りしたことはなくどんな顔をしているかも知らなかったりするのだが。
何にせよ、彼らにとってそういうお偉方の起こす騒動は良い話のタネだ。人がゴシップ好きというのは時代や世界が違っても変わらないらしい。
「ああ、あとそれから――」
「しっ! ……なあ、今何か聞こえなかったか?」
次の話題を口にしようとしたところで、兵士の1人が何かが聞こえたと周囲を見渡す。
薄暗い廊下は彼らの手にしている行燈の明かりしかない。そこで照らされるものに動く気配はとくになかった。
「別に何も聞こえないぞ?」
「いや、確かに今――」
兵士が言葉を続けようとしたところで、突然床に何かが倒れ込むような音が響いた。続いて廊下を走る何者かの足音が聞こえてくる。
「何だ今の音は!」
「おい、誰かいるぞ。こっちだ!」
2人の兵士は廊下を走り、音の聞こえた方へと向かう。そのまま走り廊下を曲がること数回、庭先へと出たところでその人物を見つけた。
黒い装束に顔を隠す黒い頭巾。明らかに不審者といった風体の人物が、屋敷の塀を乗り越えているところだった。
「何奴!」
「賊だ! 賊が屋敷に侵入したぞ!」
兵士はその場で警笛を鳴らす。響き渡る甲高い笛の音に屋敷内が騒がしくなる。
「何事だ!」
そこで屋敷の中から寝間着姿の中年の男が現れる。どうやら彼はこの屋敷に泊まっているお偉方の1人のようで、兵士達はその場で膝を付き頭を下げる。
「はっ! どうやら賊が侵入した模様です」
「何……その賊は今どこにいる?」
「私共が姿を確認した者は塀を乗り越えて外へと、他にも仲間がいないかを今から確認するところです」
その報告を受けて男は顎下を1つ撫で、兵士達に指示を出す。
「その賊を追え。捕らえて私の前に連れてこい」
「はっ! すぐに手配をいたします」
兵士は男に一礼してから急ぎ走り去る。そして、長い夜の追いかけっこはこうして始まった。
●宿屋にて
ここは詩天にある宿の1つ。最近ではハンターという腕っぷしの強い者達がこの詩天に訪れるようになり、必然的に繁盛しだした場所だ。
「御免!」
そんな宿の扉が音を立てて開かれた。入ってきたのは腰に刀を帯びた侍風の男が数名ばかり。
宿の主人が話を聞けば、何でもここに泊まっているハンター達に話があるのだという。
とは言え今は深夜、流石にそれはと主人は断ろうとしたが、問答無用とばかりに上がり込まれ、十数分後には1つの広間にハンター達は集合させられていた。
「この度そなた等に集まって貰ったのは他でもない。賊を捕らえる手伝いを頼みたいのだ」
侍の1人がそう説明を始める。なんでも今から30分ほど前にお偉方の集まっていた屋敷に賊が侵入したのだという。屋敷内には他の賊はおらず、単独犯だったらしい。
その賊を捕らえる為に街中の警邏の者が動員されているが、未だに確保は出来ていない。
何でもかなり身の軽い賊らしく、姿を見つけてもひらりひらりと躱されて、建物の屋根などに登りあっという間に姿を消してしまうそうだ。
まだこの近辺に潜んでいるはずなのだが、このままでは取り逃がしてしまう可能性もある。そこでハンター達にも応援要請が掛かったというわけだ。
「この夜更けに済まないとは思うが、一大事なのだ。受けてくれれば謝礼は弾む」
その言葉にハンター達は互いに顔を見合わせ、早速準備に取り掛かることにした。
東方、正確にはエトファリカ連邦国の地で新たな動きが始まっていた。
1年程前、憤怒の歪虚王『九蛇頭尾大黒狐獄炎』による襲撃で天ノ都とその周辺に大きな被害が出たことは記憶に新しい。
今もその復興が行われている最中であるが、その中で1つの地域に焦点があてられた。
それが『詩天』、龍脈の流れを研究し多くの符術士や舞刀士を排出してきた由緒正しき土地だ。
しかし、数年前にこの地を治める三条家内でのお家騒動が勃発。その混乱の収まる間もなく歪虚による侵攻を受け壊滅的な被害を受けていた。
今でこそ復興が進み人々も戻ってきているが、お家騒動の際には黒い噂が飛び交っており、今も再び不吉な気配が漂い始めているという曰くつきの場所として目を向けられている。
それでも復興を止めるわけにもいかず、かといって警戒を怠るわけにもいかない。そんな状況だからこそ頼られる存在、それがハンターである。
時刻は草木も眠る丑三つ時。しかしそれでも眠らぬ寝ずの番がその屋敷の中の見回りをしていた。
この屋敷は三条家の物だ。とは言っても三条家の現頭首である三条真美が住まう場所ではなく、三条家の所有する数多くの屋敷の中の1つに過ぎない。
政務の際に客人を招いたり、遠方より来た役人達の一時的な住まいとして使われている場所だ。そして今は三条家の重鎮達が数名この屋敷を利用している。
なのでいつもより警備は厳重となり、普段はやらない寝ずの番と屋敷内外の見回りが行われているのだった。
「今日もまた日暮れまで喧々囂々とお偉方は声を張り上げてたな」
「千石原の乱の話か。未だ多くの者にとって忌まわしい想い出なのだがな」
そんな警備の任に着いている兵士2人はそんな話をしながら屋敷の廊下を歩いていた。
民草や彼らのような一般の兵士には、三条家のお家騒動など既に過去の話だ。大事なのは今の生活、それに尽きる。
「そういや知ってるか? 即疾隊の話」
「ああ、例の首都警備隊な。何でも若き天才が現れたって話だって?」
その話は街中でも既に噂になっていた。何でも圧倒的な実力であっという間に部下を持つまでの席を勝ち取ったらしい。
「それから詩天様のほうも」
「ああ、詩天様はこれからが大変そうだな」
ここでいう詩天様とは、三条家の現頭首のことだ。生憎とこの2人は詩天様にはお目通りしたことはなくどんな顔をしているかも知らなかったりするのだが。
何にせよ、彼らにとってそういうお偉方の起こす騒動は良い話のタネだ。人がゴシップ好きというのは時代や世界が違っても変わらないらしい。
「ああ、あとそれから――」
「しっ! ……なあ、今何か聞こえなかったか?」
次の話題を口にしようとしたところで、兵士の1人が何かが聞こえたと周囲を見渡す。
薄暗い廊下は彼らの手にしている行燈の明かりしかない。そこで照らされるものに動く気配はとくになかった。
「別に何も聞こえないぞ?」
「いや、確かに今――」
兵士が言葉を続けようとしたところで、突然床に何かが倒れ込むような音が響いた。続いて廊下を走る何者かの足音が聞こえてくる。
「何だ今の音は!」
「おい、誰かいるぞ。こっちだ!」
2人の兵士は廊下を走り、音の聞こえた方へと向かう。そのまま走り廊下を曲がること数回、庭先へと出たところでその人物を見つけた。
黒い装束に顔を隠す黒い頭巾。明らかに不審者といった風体の人物が、屋敷の塀を乗り越えているところだった。
「何奴!」
「賊だ! 賊が屋敷に侵入したぞ!」
兵士はその場で警笛を鳴らす。響き渡る甲高い笛の音に屋敷内が騒がしくなる。
「何事だ!」
そこで屋敷の中から寝間着姿の中年の男が現れる。どうやら彼はこの屋敷に泊まっているお偉方の1人のようで、兵士達はその場で膝を付き頭を下げる。
「はっ! どうやら賊が侵入した模様です」
「何……その賊は今どこにいる?」
「私共が姿を確認した者は塀を乗り越えて外へと、他にも仲間がいないかを今から確認するところです」
その報告を受けて男は顎下を1つ撫で、兵士達に指示を出す。
「その賊を追え。捕らえて私の前に連れてこい」
「はっ! すぐに手配をいたします」
兵士は男に一礼してから急ぎ走り去る。そして、長い夜の追いかけっこはこうして始まった。
●宿屋にて
ここは詩天にある宿の1つ。最近ではハンターという腕っぷしの強い者達がこの詩天に訪れるようになり、必然的に繁盛しだした場所だ。
「御免!」
そんな宿の扉が音を立てて開かれた。入ってきたのは腰に刀を帯びた侍風の男が数名ばかり。
宿の主人が話を聞けば、何でもここに泊まっているハンター達に話があるのだという。
とは言え今は深夜、流石にそれはと主人は断ろうとしたが、問答無用とばかりに上がり込まれ、十数分後には1つの広間にハンター達は集合させられていた。
「この度そなた等に集まって貰ったのは他でもない。賊を捕らえる手伝いを頼みたいのだ」
侍の1人がそう説明を始める。なんでも今から30分ほど前にお偉方の集まっていた屋敷に賊が侵入したのだという。屋敷内には他の賊はおらず、単独犯だったらしい。
その賊を捕らえる為に街中の警邏の者が動員されているが、未だに確保は出来ていない。
何でもかなり身の軽い賊らしく、姿を見つけてもひらりひらりと躱されて、建物の屋根などに登りあっという間に姿を消してしまうそうだ。
まだこの近辺に潜んでいるはずなのだが、このままでは取り逃がしてしまう可能性もある。そこでハンター達にも応援要請が掛かったというわけだ。
「この夜更けに済まないとは思うが、一大事なのだ。受けてくれれば謝礼は弾む」
その言葉にハンター達は互いに顔を見合わせ、早速準備に取り掛かることにした。
解説
【依頼内容】
屋敷に侵入した賊を捕らえる
【賊情報】
賊 1人
黒い装束に黒い頭巾をかぶった如何にも不審な人物。体型的に男性の模様。
屋敷で何をしていたのかは不明。何かが盗まれたなどの情報は今のところない。
かなりすばしっこく身のこなしも軽い。一般の兵では捕まえきれず覚醒者の可能性が高い。
【味方情報】
警邏隊 大勢
非覚醒者による組織で、街と民の安全を守るお巡りさん的ポジション。
賊には正直太刀打ちできないがかなり頑張って追いかけている。
賊を発見したら警笛で知らせてくれ、彼らも集まってくる。
侍 10人
舞刀士らしき侍の集団。ハンター達に依頼をしてきた人物も含む。
警邏隊の指揮もとっているらしく、街中に散らばっている。
賊とは何度か遭遇しているらしいが、あちらが1枚上手らしく逃げられている。
【場所情報】
詩天の街の全域。時刻は草木も眠る丑三つ時(だいたい午前2時)から30分程経過した深夜。空は月も隠れた曇天。
捜索場所は主に以下の場所となる。
●北区
多くの上流階級の屋敷が集まる場所。事件が発生した屋敷もここにある。
比較的大きな敷地を誇る屋敷が集まる場所で、高い塀が多いが道幅は広い。
警邏隊が多く集まっており、賊の姿が現在も確認されている場所。
●中央区
中流階級および商業関連の建物が集まる場所。建物の大きさも道幅も中程度。
中流階級と商業地区との間には街を横断する幅の広い川が流れ、橋が架かっている。
ハンター達が泊まっている宿もこの商業地区にあり、スタート地点となる。
●南区
下流階級の者達が住む場所。道幅は狭く、長屋が多くて2階建ての建物は殆どない。
南区の突き当り大門があり、街の外に出る為にはここを通る必要がある。
但し、相手は覚醒者なので何らかの方法で街を囲う塀を乗り越える可能性もあるので油断は禁物。
屋敷に侵入した賊を捕らえる
【賊情報】
賊 1人
黒い装束に黒い頭巾をかぶった如何にも不審な人物。体型的に男性の模様。
屋敷で何をしていたのかは不明。何かが盗まれたなどの情報は今のところない。
かなりすばしっこく身のこなしも軽い。一般の兵では捕まえきれず覚醒者の可能性が高い。
【味方情報】
警邏隊 大勢
非覚醒者による組織で、街と民の安全を守るお巡りさん的ポジション。
賊には正直太刀打ちできないがかなり頑張って追いかけている。
賊を発見したら警笛で知らせてくれ、彼らも集まってくる。
侍 10人
舞刀士らしき侍の集団。ハンター達に依頼をしてきた人物も含む。
警邏隊の指揮もとっているらしく、街中に散らばっている。
賊とは何度か遭遇しているらしいが、あちらが1枚上手らしく逃げられている。
【場所情報】
詩天の街の全域。時刻は草木も眠る丑三つ時(だいたい午前2時)から30分程経過した深夜。空は月も隠れた曇天。
捜索場所は主に以下の場所となる。
●北区
多くの上流階級の屋敷が集まる場所。事件が発生した屋敷もここにある。
比較的大きな敷地を誇る屋敷が集まる場所で、高い塀が多いが道幅は広い。
警邏隊が多く集まっており、賊の姿が現在も確認されている場所。
●中央区
中流階級および商業関連の建物が集まる場所。建物の大きさも道幅も中程度。
中流階級と商業地区との間には街を横断する幅の広い川が流れ、橋が架かっている。
ハンター達が泊まっている宿もこの商業地区にあり、スタート地点となる。
●南区
下流階級の者達が住む場所。道幅は狭く、長屋が多くて2階建ての建物は殆どない。
南区の突き当り大門があり、街の外に出る為にはここを通る必要がある。
但し、相手は覚醒者なので何らかの方法で街を囲う塀を乗り越える可能性もあるので油断は禁物。
マスターより
皆さんこんにちわ。蒼かなたです。
東方での新たな動きあり。その一端として今回の事件が発生しました。
賊が屋敷に忍び込んだ理由は不明です。それを確認する為にも何としても捕縛してください。
では、宜しければご参加をお待ちしております。
東方での新たな動きあり。その一端として今回の事件が発生しました。
賊が屋敷に忍び込んだ理由は不明です。それを確認する為にも何としても捕縛してください。
では、宜しければご参加をお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/06/18 07:09
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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怪しい影の捕縛 金目(ka6190) 人間(クリムゾンウェスト)|26才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2016/06/13 00:45:04 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/06/11 11:09:08 |