ゲスト
(ka0000)
馬雑魔討伐依頼
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/07/09 09:00
- リプレイ完成予定
- 2016/07/23 09:00
オープニング
●余生
王国東部。
同盟領にも程近く、歪虚の襲撃に脅かされている王国西部や、記憶に新しい茨小鬼による動乱に巻き込まれた王国北部に比べると、穏やかな雰囲気である。
その一帯のある所に、なだらかな丘陵があった。高原……と言うほど高い場所にあるわけではないが、草原が広がり、太陽の暖かい日差しが降り注ぐ。
「気持ちがいいのう。今日もどこかで戦いが行われているというのが嘘のようだ」
初老の男性が、馬の胴体を優しく撫でながら声を掛ける。
ここの丘陵を含め、小さな村を僅かばかりの数、治める、領主だ。
「もう、戦場には行かなくて良い。お前は、ここでゆっくりと、世界の行く末を見守ってくれ」
馬が返事の変わりに身を震わせた。
その馬は、北伐の際に、戦場に赴き……負傷した。
なんとか命は繋ぎ留めたが、もう全力で走る事は、叶わない。
「さぁ、家に帰ろうか。仲間が待っているぞ」
手網を持ち、初老の男性は馬と並んで歩く。
この領主は戦場で傷つき、走れなくなった軍馬を療養していた。
かなりの頭数がいて、この領主の財政を圧迫していたが、初老の男性は決して馬達を『処分』しなかった。
こいつらは、戦友なのだ――それが、初老の男性の口癖だった。
●転機
それは、初老男性の急死から始まった。
原因は病死だ。もともと持病を抱えていた初老男性。しかし、その死は余りにも唐突過ぎた。
跡取りは長い間、王都に詰めており、領地経営には参加していなかった。それが、父の死という事で慌てて帰って来たのだ。
「なんだこれは!?」
新しく領主となった男は領地経営の財政収支を見て驚く。
それは、あまりにもずさんというか、ムダが多かったのだ。
「なんというムダ使いを!」
男は直ぐに領地改革に乗り出す。
時代は今、戦に次ぐ戦である。同時に、大きな活躍があれば得られる報いも大きい。
「余剰な兵らは直ぐに前線に。税の徴収も増やせ」
「し、しかし、それでは、領民達は」
長年勤めていた執事が声を上げた。
だが、新しい領主となった男は厳しい表情で執事に怒鳴る。
「俺に意見するんじゃない! 貴様のような老いぼれはもはや不要だ! 去れ!」
「…………お世話になりました」
執事はそれだけ言うと頭を下げた。
新しい領主の男にではない。今は亡き、前領主の肖像画に向かってだった。
●処分
新領主の領地改革はあらゆる方面へと徹底された。
若い男は兵士として駆り出され、幼い子供や老人にまで仕事を命じる。
倹約が叫ばれ、娯楽となるようなものは排除されていった。
「戦で怪我して使えない馬を療養しているだと?」
改革の手は、軍馬の療養施設まで伸びた。
「そんなものは必要ない。戦えない軍馬など、もはや、必要ない。処分しろ」
「し、しかし、この馬達は、前領主から……」
「うるさい! 我々は節約に節約を重ねている。馬なぞに構っている余裕はない!」
こうして、療養施設の廃止が決まった。
多くの領民や前領主からの配下が止めに入ったが、領主は聞く耳を持たなかった。
そして、馬達は――『処分』された――。
●雑魔
雷鳴響く中、馬達が『処分』された場所に何者かが立っていた。
「身勝手ナ、ニンゲン共メ」
その者は怒りの表情だった。
人と犬を足して割った感じの外見の歪虚だ。
胴体や四肢は人のそれに近いが、腰周りや二の腕から先、脛から先は犬のそれである。ふわふわの黄土色の頭髪から、ピョンとした耳が飛び出ている。
お尻のあたりからも、ふかふかの尻尾がぶんぶんとしていた。
「ヲ前達ノ怨ミ、晴ラスナラ、力ヲアゲル」
『処分』された馬達が無残にも打ち捨てられた穴場に、歪虚は負のマテリアルを増大させながら降り立った。
――後日、この領地を通る街道に、首のない馬の雑魔が出現した。
その雑魔らは、戦の物資を送る領主達の馬車を粉砕すると、次の獲物を探し求めるように街道を走り続けるのであった。
王国東部。
同盟領にも程近く、歪虚の襲撃に脅かされている王国西部や、記憶に新しい茨小鬼による動乱に巻き込まれた王国北部に比べると、穏やかな雰囲気である。
その一帯のある所に、なだらかな丘陵があった。高原……と言うほど高い場所にあるわけではないが、草原が広がり、太陽の暖かい日差しが降り注ぐ。
「気持ちがいいのう。今日もどこかで戦いが行われているというのが嘘のようだ」
初老の男性が、馬の胴体を優しく撫でながら声を掛ける。
ここの丘陵を含め、小さな村を僅かばかりの数、治める、領主だ。
「もう、戦場には行かなくて良い。お前は、ここでゆっくりと、世界の行く末を見守ってくれ」
馬が返事の変わりに身を震わせた。
その馬は、北伐の際に、戦場に赴き……負傷した。
なんとか命は繋ぎ留めたが、もう全力で走る事は、叶わない。
「さぁ、家に帰ろうか。仲間が待っているぞ」
手網を持ち、初老の男性は馬と並んで歩く。
この領主は戦場で傷つき、走れなくなった軍馬を療養していた。
かなりの頭数がいて、この領主の財政を圧迫していたが、初老の男性は決して馬達を『処分』しなかった。
こいつらは、戦友なのだ――それが、初老の男性の口癖だった。
●転機
それは、初老男性の急死から始まった。
原因は病死だ。もともと持病を抱えていた初老男性。しかし、その死は余りにも唐突過ぎた。
跡取りは長い間、王都に詰めており、領地経営には参加していなかった。それが、父の死という事で慌てて帰って来たのだ。
「なんだこれは!?」
新しく領主となった男は領地経営の財政収支を見て驚く。
それは、あまりにもずさんというか、ムダが多かったのだ。
「なんというムダ使いを!」
男は直ぐに領地改革に乗り出す。
時代は今、戦に次ぐ戦である。同時に、大きな活躍があれば得られる報いも大きい。
「余剰な兵らは直ぐに前線に。税の徴収も増やせ」
「し、しかし、それでは、領民達は」
長年勤めていた執事が声を上げた。
だが、新しい領主となった男は厳しい表情で執事に怒鳴る。
「俺に意見するんじゃない! 貴様のような老いぼれはもはや不要だ! 去れ!」
「…………お世話になりました」
執事はそれだけ言うと頭を下げた。
新しい領主の男にではない。今は亡き、前領主の肖像画に向かってだった。
●処分
新領主の領地改革はあらゆる方面へと徹底された。
若い男は兵士として駆り出され、幼い子供や老人にまで仕事を命じる。
倹約が叫ばれ、娯楽となるようなものは排除されていった。
「戦で怪我して使えない馬を療養しているだと?」
改革の手は、軍馬の療養施設まで伸びた。
「そんなものは必要ない。戦えない軍馬など、もはや、必要ない。処分しろ」
「し、しかし、この馬達は、前領主から……」
「うるさい! 我々は節約に節約を重ねている。馬なぞに構っている余裕はない!」
こうして、療養施設の廃止が決まった。
多くの領民や前領主からの配下が止めに入ったが、領主は聞く耳を持たなかった。
そして、馬達は――『処分』された――。
●雑魔
雷鳴響く中、馬達が『処分』された場所に何者かが立っていた。
「身勝手ナ、ニンゲン共メ」
その者は怒りの表情だった。
人と犬を足して割った感じの外見の歪虚だ。
胴体や四肢は人のそれに近いが、腰周りや二の腕から先、脛から先は犬のそれである。ふわふわの黄土色の頭髪から、ピョンとした耳が飛び出ている。
お尻のあたりからも、ふかふかの尻尾がぶんぶんとしていた。
「ヲ前達ノ怨ミ、晴ラスナラ、力ヲアゲル」
『処分』された馬達が無残にも打ち捨てられた穴場に、歪虚は負のマテリアルを増大させながら降り立った。
――後日、この領地を通る街道に、首のない馬の雑魔が出現した。
その雑魔らは、戦の物資を送る領主達の馬車を粉砕すると、次の獲物を探し求めるように街道を走り続けるのであった。
解説
●目的
雑魔の討伐
●内容
街道に出現している雑魔を残らず討伐する
療養施設での探索も含む
●地形
馬車が1台通れる裸地の街道
街道脇は畑
療養施設へと続いている
●雑魔
首のない軍馬の姿をした雑魔 3体
元は王国産のゴースロン種と思われる
●探索
街道に出現している雑魔を討伐後、ハンター達には打ち捨てられた軍馬の療養施設の探索があります
他に雑魔が居ないか確認する事となります
(PL情報:療養施設には、雑魔や歪虚はいません)
●療養施設
大きい馬小屋と丸太小屋が連なっている質素な作り
既に打ち捨てられており、ボロボロであるが、崩れ落ちる心配はない
●歪虚
オープニング『●雑魔』に出てくる歪虚はリプレイ内に登場しません
●その他
領主は雑魔の襲撃により死亡しています
次期領主は決まっています(騎士に成り立ての若い青年だそうですがリプレイには登場しません)
雑魔の討伐
●内容
街道に出現している雑魔を残らず討伐する
療養施設での探索も含む
●地形
馬車が1台通れる裸地の街道
街道脇は畑
療養施設へと続いている
●雑魔
首のない軍馬の姿をした雑魔 3体
元は王国産のゴースロン種と思われる
●探索
街道に出現している雑魔を討伐後、ハンター達には打ち捨てられた軍馬の療養施設の探索があります
他に雑魔が居ないか確認する事となります
(PL情報:療養施設には、雑魔や歪虚はいません)
●療養施設
大きい馬小屋と丸太小屋が連なっている質素な作り
既に打ち捨てられており、ボロボロであるが、崩れ落ちる心配はない
●歪虚
オープニング『●雑魔』に出てくる歪虚はリプレイ内に登場しません
●その他
領主は雑魔の襲撃により死亡しています
次期領主は決まっています(騎士に成り立ての若い青年だそうですがリプレイには登場しません)
マスターより
●挨拶
おはようございます。赤山です。今年も早いもので半年過ぎちゃいましたね。
実は『犬雑魔討伐依頼』から続くシナリオとなっていますが、該当リプレイを見ても見なくても問題はありません。
●攻略のヒント
目的の達成は必須となります。後は、探索……そして、心情的なものも大事な所だと思うのです。
おはようございます。赤山です。今年も早いもので半年過ぎちゃいましたね。
実は『犬雑魔討伐依頼』から続くシナリオとなっていますが、該当リプレイを見ても見なくても問題はありません。
●攻略のヒント
目的の達成は必須となります。後は、探索……そして、心情的なものも大事な所だと思うのです。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/07/13 07:03
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/07/04 10:00:57 |
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相談場所よー アルスレーテ・フュラー(ka6148) エルフ|27才|女性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2016/07/08 00:04:20 |