ゲスト
(ka0000)
【詩天】越地屋の野望を砕け!
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 4~7人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/08/19 07:30
- リプレイ完成予定
- 2016/09/02 07:30
オープニング
●龍尾城
「詩天へと通じる街道から特変を知らせる報告はありますか?」
物腰柔らかく立ち上がった立花院 紫草(kz0126)が配下に確認をする。
問われた配下は首を横に振った。
「ございませぬ。問い合わせてみたものの、『異常無し』と……」
主要街道の維持管理は本来、武家の仕事であった。
だが、長く続いた憤怒の歪虚との戦いで人手不足になり、場所によっては委託している街道もある。
もちろん、監査は厳しい。それでも、監視の目を掻い潜り、悪事を働く者もいるとは情けない話だ。
「必要であれば、呼び出す事も可能ですが?」
征夷大将軍の立場を使えば、責任者を呼び出す事もできるだろう。
しかし、配下の言葉に立花院は首を横に振った。
「……その必要はありません」
「……承知致しました」
配下は一礼すると部屋から出て行った。
胸に貯めた空気を吐き出すと、立花院は窓に近づく。
「私達、東方の者は、絶対に許してはいけない事があるのです――」
●とある麺屋
かけうどんを食べ終わって、タチバナは丁寧に手を合わせた。
「ご馳走様でした」
さっと女将が食器を片付け、代わりにお茶を差し出した。
お礼の言葉を言いながらタチバナはお茶を受け取った。
「――ん?」
受け取った瞬間、女将の顔を見上げる。
「ぬるいお茶は女将としては認められないけどね、うちの看板娘が『タチバナ様には』その方が良いっていうのよ」
女将の台詞に店の奥で待機していた看板娘にタチバナは視線を向けた。
看板娘はニッコリと笑って、軽く頭を下げる。
タチバナは視線を女将に戻した。
「お気遣いありがとうございます」
「ネコ舌なら、早く言ってくれればいいのに、タチバナさん」
「なかなか、言い難いので。皆さん、忙しそうですし」
言い訳するタチバナに女将は笑った。
「もう、そんな性格だから、いつまで経っても、仕官先が見つからないのですよ」
そんな女将の言葉にタチバナも笑うしかなかった。
ぬるいお茶を一気に飲み干すと、流浪の侍は席を立つ。
「さて、それでは、『仕事』に行ってきますね」
「はいはい。精一杯やって来て下さいね」
頑張りますと応え、タチバナは店を出た。
●越地屋
詩天に至る街道の傍に、越地屋の屋敷はあった。
屋敷といっても、元武家なだけに、かなりの敷地の屋敷だ。広い庭に面した一室で越地屋の主と部下が、豪勢な食事を食べていた。
「わははは。狙い通り、例の街道は、ほぼ我々だけじゃぞ」
「これも、全て、越地様のお力あってこそです」
部下は仰々しく頭を下げた。
詩天に至る街道に雑魔を出現させて危険とアピールさせる。
そうすれば競争相手も行商人も詩天への商売を控えるようになる。
「最初は雑魔をわざと発生させようとしたが、上手くは行かなかったからのう」
魔導器具の産廃などをわざと捨てて魔法公害を発生させて雑魔を出現させるつもりだったのだ。
「雑魔を誘導させて、街道へと出現させる……素晴らしいです」
「素浪人が金目当てに雑魔を討伐していたそうで、倒す手間も省けたというものです」
「馬鹿な、浪人だ。おう、そうだ、この前に商品を台無しにした小娘はどうした?」
部下はニヤリと笑った。
「その小娘の身内を使って雑魔を誘き出しました」
「それは結構な事だ」
二人同時に笑い声を上げる。
――その時だった。
障子を突き破って、小鞠が投げ込まれた。
咄嗟に部下がライフル銃を構えて障子を開け放つ。
「何奴!」
そこには、汚い衣服を纏った浪人と、ハンター達が幾人かが居た。
ひょこっと顔を出して安全を確認してから、越地屋の主が姿を現した所でタチバナが厳しい口調で言った。
「詩天に至る街道に、雑魔を誘き出す事によって私利私欲に働くとは、その悪事、許すわけにはいかないのです」
「何を戯言を!」
銃をタチバナに向かって構える部下。
「街道を守護する役目にある者が、雑魔を誘き出す為に、人の命を使い捨てるとは――恥を知りなさい!」
「浪人の癖に、この越地屋に向かって……許さんぞ! 者共、出会え! 出会え!」
警護の為に控えていたのだろう。
他の部屋の襖が一斉に開き、兵が幾人も出てきて、タチバナとハンター達を囲った。
それらにぐるりと視線を回した後、タチバナは視線を越地屋に向けた。
「愚か者! 私の顔を見忘れたか!」
その一喝に怪訝な顔をした越地屋はマジマジと浪人の顔を見た。
気が付くまでそれほど長くは掛からなかった。一瞬にして驚愕へと変わった。
「う、う、う、上様!」
慌てる越地屋に部下も兵達もどうしていいのか分からず狼狽える。
「ま、間違いではないですか?」
「この前、登城して、直接報告したのだ、間違えるはずが……」
生唾を飲み込んでそこまで言い、言葉を途切らせた。
「い、いや、間違いじゃ。上様がこのような所に来るはずがない」
開き直り残忍な表情を浮かべ、タチバナを指差す。
「この曲者共を切り捨てろ! 屋敷に踏み入った強盗じゃ!」
兵達が一斉に刀を抜いて構えた。
その様子にタチバナは大太刀を静かに抜いた。
「仕方ありませんね」
怒号が響き渡ると同時に、何かが落下した衝撃が屋敷を襲った。
「人間同士の諍いには興味はないけど……」
屋敷が一望できる丘の上で、憤怒の歪虚である虚博が呟いた。
髪の代わりの無数の蛇が一斉に赤い舌を出す。
「僕の雑魔を勝手に利用した事には怒りを覚えるね。これは、その代償だよ」
挙げた腕を屋敷へと向けた。
同時に何かが飛翔し、屋敷に何かを落とした。
「ついでに、僕の作った雑魔を見て欲しいな」
ニヤリと虚博の顔に笑みが見えた。
「詩天へと通じる街道から特変を知らせる報告はありますか?」
物腰柔らかく立ち上がった立花院 紫草(kz0126)が配下に確認をする。
問われた配下は首を横に振った。
「ございませぬ。問い合わせてみたものの、『異常無し』と……」
主要街道の維持管理は本来、武家の仕事であった。
だが、長く続いた憤怒の歪虚との戦いで人手不足になり、場所によっては委託している街道もある。
もちろん、監査は厳しい。それでも、監視の目を掻い潜り、悪事を働く者もいるとは情けない話だ。
「必要であれば、呼び出す事も可能ですが?」
征夷大将軍の立場を使えば、責任者を呼び出す事もできるだろう。
しかし、配下の言葉に立花院は首を横に振った。
「……その必要はありません」
「……承知致しました」
配下は一礼すると部屋から出て行った。
胸に貯めた空気を吐き出すと、立花院は窓に近づく。
「私達、東方の者は、絶対に許してはいけない事があるのです――」
●とある麺屋
かけうどんを食べ終わって、タチバナは丁寧に手を合わせた。
「ご馳走様でした」
さっと女将が食器を片付け、代わりにお茶を差し出した。
お礼の言葉を言いながらタチバナはお茶を受け取った。
「――ん?」
受け取った瞬間、女将の顔を見上げる。
「ぬるいお茶は女将としては認められないけどね、うちの看板娘が『タチバナ様には』その方が良いっていうのよ」
女将の台詞に店の奥で待機していた看板娘にタチバナは視線を向けた。
看板娘はニッコリと笑って、軽く頭を下げる。
タチバナは視線を女将に戻した。
「お気遣いありがとうございます」
「ネコ舌なら、早く言ってくれればいいのに、タチバナさん」
「なかなか、言い難いので。皆さん、忙しそうですし」
言い訳するタチバナに女将は笑った。
「もう、そんな性格だから、いつまで経っても、仕官先が見つからないのですよ」
そんな女将の言葉にタチバナも笑うしかなかった。
ぬるいお茶を一気に飲み干すと、流浪の侍は席を立つ。
「さて、それでは、『仕事』に行ってきますね」
「はいはい。精一杯やって来て下さいね」
頑張りますと応え、タチバナは店を出た。
●越地屋
詩天に至る街道の傍に、越地屋の屋敷はあった。
屋敷といっても、元武家なだけに、かなりの敷地の屋敷だ。広い庭に面した一室で越地屋の主と部下が、豪勢な食事を食べていた。
「わははは。狙い通り、例の街道は、ほぼ我々だけじゃぞ」
「これも、全て、越地様のお力あってこそです」
部下は仰々しく頭を下げた。
詩天に至る街道に雑魔を出現させて危険とアピールさせる。
そうすれば競争相手も行商人も詩天への商売を控えるようになる。
「最初は雑魔をわざと発生させようとしたが、上手くは行かなかったからのう」
魔導器具の産廃などをわざと捨てて魔法公害を発生させて雑魔を出現させるつもりだったのだ。
「雑魔を誘導させて、街道へと出現させる……素晴らしいです」
「素浪人が金目当てに雑魔を討伐していたそうで、倒す手間も省けたというものです」
「馬鹿な、浪人だ。おう、そうだ、この前に商品を台無しにした小娘はどうした?」
部下はニヤリと笑った。
「その小娘の身内を使って雑魔を誘き出しました」
「それは結構な事だ」
二人同時に笑い声を上げる。
――その時だった。
障子を突き破って、小鞠が投げ込まれた。
咄嗟に部下がライフル銃を構えて障子を開け放つ。
「何奴!」
そこには、汚い衣服を纏った浪人と、ハンター達が幾人かが居た。
ひょこっと顔を出して安全を確認してから、越地屋の主が姿を現した所でタチバナが厳しい口調で言った。
「詩天に至る街道に、雑魔を誘き出す事によって私利私欲に働くとは、その悪事、許すわけにはいかないのです」
「何を戯言を!」
銃をタチバナに向かって構える部下。
「街道を守護する役目にある者が、雑魔を誘き出す為に、人の命を使い捨てるとは――恥を知りなさい!」
「浪人の癖に、この越地屋に向かって……許さんぞ! 者共、出会え! 出会え!」
警護の為に控えていたのだろう。
他の部屋の襖が一斉に開き、兵が幾人も出てきて、タチバナとハンター達を囲った。
それらにぐるりと視線を回した後、タチバナは視線を越地屋に向けた。
「愚か者! 私の顔を見忘れたか!」
その一喝に怪訝な顔をした越地屋はマジマジと浪人の顔を見た。
気が付くまでそれほど長くは掛からなかった。一瞬にして驚愕へと変わった。
「う、う、う、上様!」
慌てる越地屋に部下も兵達もどうしていいのか分からず狼狽える。
「ま、間違いではないですか?」
「この前、登城して、直接報告したのだ、間違えるはずが……」
生唾を飲み込んでそこまで言い、言葉を途切らせた。
「い、いや、間違いじゃ。上様がこのような所に来るはずがない」
開き直り残忍な表情を浮かべ、タチバナを指差す。
「この曲者共を切り捨てろ! 屋敷に踏み入った強盗じゃ!」
兵達が一斉に刀を抜いて構えた。
その様子にタチバナは大太刀を静かに抜いた。
「仕方ありませんね」
怒号が響き渡ると同時に、何かが落下した衝撃が屋敷を襲った。
「人間同士の諍いには興味はないけど……」
屋敷が一望できる丘の上で、憤怒の歪虚である虚博が呟いた。
髪の代わりの無数の蛇が一斉に赤い舌を出す。
「僕の雑魔を勝手に利用した事には怒りを覚えるね。これは、その代償だよ」
挙げた腕を屋敷へと向けた。
同時に何かが飛翔し、屋敷に何かを落とした。
「ついでに、僕の作った雑魔を見て欲しいな」
ニヤリと虚博の顔に笑みが見えた。
解説
●目的
越地屋の野望を粉砕する
●内容
越地屋の主と部下の討伐
屋敷に現れた雑魔の討伐
●状況
ハンター達はタチバナを介しての依頼で、彼に同行し、越地屋に入りました
基本的にはリプレイは、オープニングの『●越地屋』の続きからとなります
●屋敷(イメージ)
■■■■■■■■■■■■■■■■■
■ ■
■ ■□□■□□■□□■□□■ ■
■ ■ □ □ □ ■ ■
■ ■ □ □ □ ■ ■
■ ■□□■□□■□□■□□■ ■
■ ■ □ ■ ■ ■
■ ■ ■ △ ■ ■ ■
■ ■□□■□□■□□■□□■ ■
■ ☆ ▲ ■
■ ▲ ◎ ▲ ■
■ ■
■■■■■■■■■■■■ ■■■
■:壁や柱
□:襖等
◎タチバナとハンター達の初期位置
△越地屋と部下
▲越地屋の兵
☆空から落下してきた雑魔
●味方勢力
タチバナ:流浪の侍かと思いきや、その正体は、エトファリカ連邦国『八代目征夷大将軍』立花院 紫草(kz0126)。人物の紹介は下記NPC欄を参照の事
●敵勢力
越地屋:小太りの元武士。一般人レベル
部下 :覚醒者(猟撃士)ライフル銃を所持
越地兵:30人程度。刀で武装しているが全員非覚醒者
雑魔:三つの首を持つ狛犬のような姿をしている。能力不明
虚博:ハンター達と接触する事はありませんし、屋敷に姿を現す事もありません
●その他
越地屋の逃亡を防げれば、最後に越地屋は無謀にも捨て身で斬りかかってきます
ちなみに捕らえても極刑は免れません
イベントシナリオ『【蒼乱】【詩天】僕に妖怪の話を聞かせてよ』とは、若干の時間差がある事とし、同時参加は問題ないものとします
越地屋の野望を粉砕する
●内容
越地屋の主と部下の討伐
屋敷に現れた雑魔の討伐
●状況
ハンター達はタチバナを介しての依頼で、彼に同行し、越地屋に入りました
基本的にはリプレイは、オープニングの『●越地屋』の続きからとなります
●屋敷(イメージ)
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■ ■ ■ △ ■ ■ ■
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■ ☆ ▲ ■
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■:壁や柱
□:襖等
◎タチバナとハンター達の初期位置
△越地屋と部下
▲越地屋の兵
☆空から落下してきた雑魔
●味方勢力
タチバナ:流浪の侍かと思いきや、その正体は、エトファリカ連邦国『八代目征夷大将軍』立花院 紫草(kz0126)。人物の紹介は下記NPC欄を参照の事
●敵勢力
越地屋:小太りの元武士。一般人レベル
部下 :覚醒者(猟撃士)ライフル銃を所持
越地兵:30人程度。刀で武装しているが全員非覚醒者
雑魔:三つの首を持つ狛犬のような姿をしている。能力不明
虚博:ハンター達と接触する事はありませんし、屋敷に姿を現す事もありません
●その他
越地屋の逃亡を防げれば、最後に越地屋は無謀にも捨て身で斬りかかってきます
ちなみに捕らえても極刑は免れません
イベントシナリオ『【蒼乱】【詩天】僕に妖怪の話を聞かせてよ』とは、若干の時間差がある事とし、同時参加は問題ないものとします
マスターより
●挨拶
皆様、お元気ですか? 赤山です。某テーマソングが流れて来そうな依頼内容であります。
●攻略のヒント
タチバナは恐ろしい程強いですが、所詮、人間一人に出来る事は限られています。
と脅してみましたが、なんというか、半分時代劇っぽいノリで挑んで頂けると幸いです。
皆様、お元気ですか? 赤山です。某テーマソングが流れて来そうな依頼内容であります。
●攻略のヒント
タチバナは恐ろしい程強いですが、所詮、人間一人に出来る事は限られています。
と脅してみましたが、なんというか、半分時代劇っぽいノリで挑んで頂けると幸いです。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/08/23 01:59
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/08/16 04:11:31 |
|
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相談卓だよ 天竜寺 舞(ka0377) 人間(リアルブルー)|18才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2016/08/19 02:13:40 |
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![]() |
タチバナさんへの質問 シェルミア・クリスティア(ka5955) 人間(リアルブルー)|18才|女性|符術師(カードマスター) |
最終発言 2016/08/18 12:08:42 |