ゲスト
(ka0000)
【蒼乱】【詩天】吹き来る秋風
マスター:猫又ものと

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/08/19 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/08/28 22:00
オープニング
●密談
「……今戻りました」
「秋寿さん。どちらまで行かれていたんですか?」
「部下の不始末を片づけに行ってたんですよ……って、うあー。この口調うぜぇ」
「身体を得たのに口調は変わらないんですね」
「当たり前だろ! 外見変わったって中身は変わらねえよ! で? わざわざ呼び出して何の用だよ」
秋寿と呼ばれた男は苛立たしげに金色の煙管をカチカチと鳴らし、紺色の狩衣の優男を見る。
「以前お話ししていた協力者がいらしてましてね。ご紹介しようかと」
「……まだ協力するとは言っていないが」
「おや。私の弟達を召し上がるのでは報酬として不足ですか? 青木さん」
「お前の弟達とやらがどの程度マテリアルを持っているか分からんからな」
後ろに立つ黒いコートの男……青木 燕太郎(kz0166)をに薄い笑みを返す優男。
その表情を変えぬまま、薄い緑の瞳に黒い歪虚を映す。
「成功した暁には、私を召し上がって戴いて構いませんよ」
「……ほう? お前自身をか」
「ええ。私は、私の仇が討てればそれで良いですから。……与えられた役目などどうでも良いのですよ」
優男の変わらぬ微笑。己を差し出すという割にあまりにもその響きは他人事だ。
彼は抑揚のない声で続ける。
「復讐の為には……『器』が必要です。秋寿さんが真の意味で復活を果たす為の『器』が。その為には力が足りない……」
その言葉に沈黙を返す青木。秋寿は彼を探るように血色の双眸を向ける。
「……お前、西方の歪虚か? 何でこんな辺鄙な場所までわざわざ来たんだ」
「西方で名が売れ過ぎてしまってな。自由に動ける場と……力を蓄える場が欲しかった。それだけだ」
「ふーん。名が売れてるってことはまあまあ強いってことか」
「試してみるか?」
「……止めとく。仮初の身体じゃ力が出し切れない。俺の方が不利だ」
そう言いながら睨み合う青木と秋寿。その間に、まあまあ……と優男が割り込む。
「これから協力しようかというところなのにケンカは良くありませんよ。それで、青木さん。色好いお返事は戴けるのですか?」
「……どのみち俺に損はなさそうだ。いいだろう、協力しよう」
「ありがとうございます。……では、手筈を説明しましょう」
優雅に狩衣を翻す優男。3人の密やかな話し声が続く――。
●九代目詩天の決意
「……随分みっちりと叱られておったようですな」
「大体爺やは心配性なのですよ……。あれもダメ、これもダメと……」
「真美様はこの国の要。あやつは心配するのが仕事ゆえ仕方ありませんなぁ」
ゲンナリとしている幼き主に豪快な笑いを返す水野 武徳(kz0196)。
三条 真美(kz0198)はため息をつくと、三条家の軍師を真っ直ぐに見つめる。
「武徳。内密に話したいことがあります」
「ふむ。死んだはずの人間が動き回っている……そんなところですかな?」
「……!? 何故それを……?」
「先日、秋寿様の側についていた武将、本田 喜兵衛と戦いました。……歪虚として蘇ったようでしてな。他にいたとしても驚くような話ではございますまい。して、真美様はどなたに会われたのですかな」
「……秋寿兄様です。何だか雰囲気が変わっておられましたが、間違いなく兄様でした」
「左様でございますか。ふむ。これはなかなか厄介にございますな。……この話を他にしたものは?」
「この城では武徳だけです。あとは、依頼に同行してくれていたハンター達は知っています」
「宜しい。この話は真美様と拙者の間だけに。……死したはずの詩天候補が動いているとなれば、無用な争いを呼びかねませぬゆえ」
「心得ております。……武徳。私はこの一件の調査を続けたいと思っています。秋寿兄様は泥田坊を引き連れていました。放っておけば、これまで以上に民が苦しむ結果となるかもしれませんから」
「承知致しました。くれぐれも無理はなさいませんよう。御身の安全を第一にお考えください」
「止めないのですか……?」
「貴方様は止めて止まるような方でもございますまい? その代わり、分かった事は全て拙者にお話し下され。宜しいですな」
「分かりました。あ、あの。爺やには内密にお願いしますね」
「御意。……この一件と関係あるかは分かりませぬが、最近詩天周辺で巫女が行方不明になる事件が多発しておるようです。くれぐれもご注意を」
「うん。……ありがとう、武徳」
微笑む真美に、頷き返す武徳。
――詩天は今、大きな渦に巻き込まれようとしていた。
●消えゆく巫女達
「……その巫女が行方不明になったあたりで目撃されてるのか? その、……名前なんだっけ」
「三条 秋寿です。千石原の乱に敗れ、自害したはずなのですが……」
ハンターの声に小さくため息をつく少年。
真美の依頼に応じたハンター達が、小料理屋の一室に集まっていた。
「巫女さんが消えたところに現れる死んだはずの人間、か……。疑ってくれって言ってるようなもんだな」
「消えた巫女に共通点とかはないの?」
「そこまでは調べきれておりません。そこで、皆さんに調査の協力を願いたいのです」
「ふむ。巫女達の周辺を洗っていれば、何かわかるかもしれんな」
「詩天に巫女さんってどれくらいいるの? もしかしたらまた行方不明になるかもしれないよね」
「そうね……。当の本人がひょっこり現れるかもしれないしね」
「巫女の正確な数までは分かりかねますが、詩天は若峰の梅鶯神社の他にあちこちに神社がありますから、そこにはいらっしゃるかと。……何をどのように調査するかは、皆さまにお任せします。ハンターさんが仰るように、三条 秋寿が現れる可能性もあります。十分注意してください」
「了解。お前も一緒に来るんだろう? 気を付けるんだぞ」
ハンターの言葉にこくりと頷く真美。
死したはずの人間。消える巫女。
その情報を求めて、ハンター達が動き出す。
「……今戻りました」
「秋寿さん。どちらまで行かれていたんですか?」
「部下の不始末を片づけに行ってたんですよ……って、うあー。この口調うぜぇ」
「身体を得たのに口調は変わらないんですね」
「当たり前だろ! 外見変わったって中身は変わらねえよ! で? わざわざ呼び出して何の用だよ」
秋寿と呼ばれた男は苛立たしげに金色の煙管をカチカチと鳴らし、紺色の狩衣の優男を見る。
「以前お話ししていた協力者がいらしてましてね。ご紹介しようかと」
「……まだ協力するとは言っていないが」
「おや。私の弟達を召し上がるのでは報酬として不足ですか? 青木さん」
「お前の弟達とやらがどの程度マテリアルを持っているか分からんからな」
後ろに立つ黒いコートの男……青木 燕太郎(kz0166)をに薄い笑みを返す優男。
その表情を変えぬまま、薄い緑の瞳に黒い歪虚を映す。
「成功した暁には、私を召し上がって戴いて構いませんよ」
「……ほう? お前自身をか」
「ええ。私は、私の仇が討てればそれで良いですから。……与えられた役目などどうでも良いのですよ」
優男の変わらぬ微笑。己を差し出すという割にあまりにもその響きは他人事だ。
彼は抑揚のない声で続ける。
「復讐の為には……『器』が必要です。秋寿さんが真の意味で復活を果たす為の『器』が。その為には力が足りない……」
その言葉に沈黙を返す青木。秋寿は彼を探るように血色の双眸を向ける。
「……お前、西方の歪虚か? 何でこんな辺鄙な場所までわざわざ来たんだ」
「西方で名が売れ過ぎてしまってな。自由に動ける場と……力を蓄える場が欲しかった。それだけだ」
「ふーん。名が売れてるってことはまあまあ強いってことか」
「試してみるか?」
「……止めとく。仮初の身体じゃ力が出し切れない。俺の方が不利だ」
そう言いながら睨み合う青木と秋寿。その間に、まあまあ……と優男が割り込む。
「これから協力しようかというところなのにケンカは良くありませんよ。それで、青木さん。色好いお返事は戴けるのですか?」
「……どのみち俺に損はなさそうだ。いいだろう、協力しよう」
「ありがとうございます。……では、手筈を説明しましょう」
優雅に狩衣を翻す優男。3人の密やかな話し声が続く――。
●九代目詩天の決意
「……随分みっちりと叱られておったようですな」
「大体爺やは心配性なのですよ……。あれもダメ、これもダメと……」
「真美様はこの国の要。あやつは心配するのが仕事ゆえ仕方ありませんなぁ」
ゲンナリとしている幼き主に豪快な笑いを返す水野 武徳(kz0196)。
三条 真美(kz0198)はため息をつくと、三条家の軍師を真っ直ぐに見つめる。
「武徳。内密に話したいことがあります」
「ふむ。死んだはずの人間が動き回っている……そんなところですかな?」
「……!? 何故それを……?」
「先日、秋寿様の側についていた武将、本田 喜兵衛と戦いました。……歪虚として蘇ったようでしてな。他にいたとしても驚くような話ではございますまい。して、真美様はどなたに会われたのですかな」
「……秋寿兄様です。何だか雰囲気が変わっておられましたが、間違いなく兄様でした」
「左様でございますか。ふむ。これはなかなか厄介にございますな。……この話を他にしたものは?」
「この城では武徳だけです。あとは、依頼に同行してくれていたハンター達は知っています」
「宜しい。この話は真美様と拙者の間だけに。……死したはずの詩天候補が動いているとなれば、無用な争いを呼びかねませぬゆえ」
「心得ております。……武徳。私はこの一件の調査を続けたいと思っています。秋寿兄様は泥田坊を引き連れていました。放っておけば、これまで以上に民が苦しむ結果となるかもしれませんから」
「承知致しました。くれぐれも無理はなさいませんよう。御身の安全を第一にお考えください」
「止めないのですか……?」
「貴方様は止めて止まるような方でもございますまい? その代わり、分かった事は全て拙者にお話し下され。宜しいですな」
「分かりました。あ、あの。爺やには内密にお願いしますね」
「御意。……この一件と関係あるかは分かりませぬが、最近詩天周辺で巫女が行方不明になる事件が多発しておるようです。くれぐれもご注意を」
「うん。……ありがとう、武徳」
微笑む真美に、頷き返す武徳。
――詩天は今、大きな渦に巻き込まれようとしていた。
●消えゆく巫女達
「……その巫女が行方不明になったあたりで目撃されてるのか? その、……名前なんだっけ」
「三条 秋寿です。千石原の乱に敗れ、自害したはずなのですが……」
ハンターの声に小さくため息をつく少年。
真美の依頼に応じたハンター達が、小料理屋の一室に集まっていた。
「巫女さんが消えたところに現れる死んだはずの人間、か……。疑ってくれって言ってるようなもんだな」
「消えた巫女に共通点とかはないの?」
「そこまでは調べきれておりません。そこで、皆さんに調査の協力を願いたいのです」
「ふむ。巫女達の周辺を洗っていれば、何かわかるかもしれんな」
「詩天に巫女さんってどれくらいいるの? もしかしたらまた行方不明になるかもしれないよね」
「そうね……。当の本人がひょっこり現れるかもしれないしね」
「巫女の正確な数までは分かりかねますが、詩天は若峰の梅鶯神社の他にあちこちに神社がありますから、そこにはいらっしゃるかと。……何をどのように調査するかは、皆さまにお任せします。ハンターさんが仰るように、三条 秋寿が現れる可能性もあります。十分注意してください」
「了解。お前も一緒に来るんだろう? 気を付けるんだぞ」
ハンターの言葉にこくりと頷く真美。
死したはずの人間。消える巫女。
その情報を求めて、ハンター達が動き出す。
解説
詩天の地に巫女が行方不明になる事件が発生しています。
この事件の調査に乗り出した九代目詩天、三条真美と協力し調査をお願いします。
巫女の行方不明事件は、詩天の都、若峰以外でも起きていること。
行方不明になったあたりで、千石原の乱に敗れ、自害したはずの三条 秋寿が目撃されていること。
現状これしかわかっておりません。
何をどのように調査するかは皆様次第です。
また、今回の調査にあたり、三条 秋寿と遭遇する可能性があります。
十分注意してください。
■三条 秋寿について
先代詩天の甥で、補佐役でもあった男です。
九代目詩天の座を争い、巻き起こった千石原の乱。その戦に敗れ、自害したと言われていました。
詩天の中にある萩野村に泥田坊という歪虚が繰り返し襲ってきた事件に現れています。
目的や詳しい能力などは分かっていませんが、なかなかの強さを持っているようです。
詳しくは特設ページのノベルや依頼『【詩天】連繋の時』のリプレイをご覧ください。
■三条 真美について
四十八家第四十位。詩天の九代頭首。齢9歳。
千石原の乱を経て、九代目詩天に就任しました。
三条 秋寿とは仲が良かったようです。
市井に出る時は身分を隠し、『シン』という偽名を名乗っています。
■NPCの同行
今回は真美が同行しています。
■その他
白紙は描写しません。
分からないことがありましたら、真美が返答しますので質問板を立ててご質問下さい。
質問は依頼出発24時間前までにお願いします。
この事件の調査に乗り出した九代目詩天、三条真美と協力し調査をお願いします。
巫女の行方不明事件は、詩天の都、若峰以外でも起きていること。
行方不明になったあたりで、千石原の乱に敗れ、自害したはずの三条 秋寿が目撃されていること。
現状これしかわかっておりません。
何をどのように調査するかは皆様次第です。
また、今回の調査にあたり、三条 秋寿と遭遇する可能性があります。
十分注意してください。
■三条 秋寿について
先代詩天の甥で、補佐役でもあった男です。
九代目詩天の座を争い、巻き起こった千石原の乱。その戦に敗れ、自害したと言われていました。
詩天の中にある萩野村に泥田坊という歪虚が繰り返し襲ってきた事件に現れています。
目的や詳しい能力などは分かっていませんが、なかなかの強さを持っているようです。
詳しくは特設ページのノベルや依頼『【詩天】連繋の時』のリプレイをご覧ください。
■三条 真美について
四十八家第四十位。詩天の九代頭首。齢9歳。
千石原の乱を経て、九代目詩天に就任しました。
三条 秋寿とは仲が良かったようです。
市井に出る時は身分を隠し、『シン』という偽名を名乗っています。
■NPCの同行
今回は真美が同行しています。
■その他
白紙は描写しません。
分からないことがありましたら、真美が返答しますので質問板を立ててご質問下さい。
質問は依頼出発24時間前までにお願いします。
マスターより
お世話になっております。猫又です。
皆様に、連動シナリオをお届けします。
今回はなんと、【蒼乱】と【詩天】のダブルタグです。
何か例の黒い人が出て来ていたりしますが、【蒼乱】も【詩天】も盛り上げて参りますよーーー!!
詩天を飲みこもうとしている大きな波。
ハンターさんは一体詩天の地で何を見るのでしょうか。
それでは、皆様のご参加を心よりお待ちしております。
皆様に、連動シナリオをお届けします。
今回はなんと、【蒼乱】と【詩天】のダブルタグです。
何か例の黒い人が出て来ていたりしますが、【蒼乱】も【詩天】も盛り上げて参りますよーーー!!
詩天を飲みこもうとしている大きな波。
ハンターさんは一体詩天の地で何を見るのでしょうか。
それでは、皆様のご参加を心よりお待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/08/27 14:43
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/08/15 00:18:13 |
|
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相談卓 三條 時澄(ka4759) 人間(クリムゾンウェスト)|28才|男性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2016/08/19 20:53:47 |