ゲスト
(ka0000)
紙の上に薔薇は咲く
マスター:尾仲ヒエル

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/08/29 19:00
- リプレイ完成予定
- 2016/09/07 19:00
オープニング
長い黒髪を束ねたササノハが、熱心に机に向かっている。
離れの机の上に広げられているのは大きな地図。
先日ハンターたちの活躍により判明した、失踪事件の発生場所を表すものだ。
「複雑ですが、パターンがあります」
教主としての仕事をこなしつつ、寝る間を惜しんで地図を調べるササノハの顔色は良いとは言えない。
「無理はなさらないでください」
お付きのゴウが心配そうに声を掛ける。
「ありがとう。でも戦えない僕が出来ることは、これしか無いですから」
顔を上げたササノハがゴウに微笑み、また地図に視線を戻す。
「それに、止めたいんです」
失踪事件では攫われた人間の生死が分からない。
そのため、「死者と夢の中で会うことを助ける」という能力で人々を癒そうとしているササノハにも、手が出せない状態が続いていた。
「相談者には会いたい相手が死んだことがはっきり分かっている」、「教団の部屋に入って眠る」、「ササノハが祈りを捧げる」、
「ササノハのことを強く信じる」……。
そうしたいくつもの制約の中でしか発揮できない力に、ササノハはずっと歯がゆい思いを感じていた。
「――出来ました」
赤い線で引かれた図は、複雑な形を描いていた。
まるで地図の上に薔薇が花開いているようにも見える。
「ひとつ事件が起きると、次は帝都を挟んだ遠くの場所へ」
とん、と地図の上に置いた指を、ササノハが動かす。
事件の起きた箇所から直線を描いて次の箇所へ。
複雑で規則的な指の動きは、事件の時系列にぴたりと当てはまっている。
見つけ出したパターンが正しいのならば、予測も可能なはず。
そう考えるササノハが最後に指を止めた場所には、周囲の村から離れるように、ぽつんと小さな村があった。
「……次に襲撃されるのは、この村。7日後に、きっと来ます」
あくる朝、出来上がった地図を懐に忍ばせて、ササノハとゴウが離れを出る。
ゴウが馬車を取りに行っている間、教団本部の建物から咳をしながら出てくる人影があった。
「シモン。風邪ですか?」
振り返った老人は弱々しい微笑みを見せた。
「そのようです。もう歳ですな。ササノハさまはお出かけですか?」
「ええ……」
ササノハが言葉を切る。
今ここで事件について相談することもできた。
教団幹部のシモンは、元々はササノハの教育係であり、何かあった時の相談相手でもあった。
以前のササノハであれば、迷わず相談していただろう。
「――香が切れてしまったので、気分転換も兼ねて買いに行こうかと」
「それはそれは。どうかお気をつけて」
もう一度咳き込んだ後で去っていくシモンを、ササノハは複雑な顔で見送った。
ササノハがハンターオフィスに持ち込んだ情報により、村では犯人を迎え撃つ準備が始まった。
7日目の夜。
予測された通りの事が起こった。
暗闇の中にいくつもの影がうごめく。
村に近づいてくる影の先頭を進むのは、大男と小男らしき、大小の人影。
続いてぞろぞろと複数の影が続く。
腐臭だろうか。
夜風に乗って、なんとも嫌な臭いがハンターたちの鼻に届く。
そして、少し離れた場所には、もうひとつの人影が見えた。
他の影とは異なる釣り鐘型のシルエットに、かすかに響いてくる、くすくす笑い。
「女……?」
待ち伏せているハンターの1人が、いぶかしげに呟いた。
離れの机の上に広げられているのは大きな地図。
先日ハンターたちの活躍により判明した、失踪事件の発生場所を表すものだ。
「複雑ですが、パターンがあります」
教主としての仕事をこなしつつ、寝る間を惜しんで地図を調べるササノハの顔色は良いとは言えない。
「無理はなさらないでください」
お付きのゴウが心配そうに声を掛ける。
「ありがとう。でも戦えない僕が出来ることは、これしか無いですから」
顔を上げたササノハがゴウに微笑み、また地図に視線を戻す。
「それに、止めたいんです」
失踪事件では攫われた人間の生死が分からない。
そのため、「死者と夢の中で会うことを助ける」という能力で人々を癒そうとしているササノハにも、手が出せない状態が続いていた。
「相談者には会いたい相手が死んだことがはっきり分かっている」、「教団の部屋に入って眠る」、「ササノハが祈りを捧げる」、
「ササノハのことを強く信じる」……。
そうしたいくつもの制約の中でしか発揮できない力に、ササノハはずっと歯がゆい思いを感じていた。
「――出来ました」
赤い線で引かれた図は、複雑な形を描いていた。
まるで地図の上に薔薇が花開いているようにも見える。
「ひとつ事件が起きると、次は帝都を挟んだ遠くの場所へ」
とん、と地図の上に置いた指を、ササノハが動かす。
事件の起きた箇所から直線を描いて次の箇所へ。
複雑で規則的な指の動きは、事件の時系列にぴたりと当てはまっている。
見つけ出したパターンが正しいのならば、予測も可能なはず。
そう考えるササノハが最後に指を止めた場所には、周囲の村から離れるように、ぽつんと小さな村があった。
「……次に襲撃されるのは、この村。7日後に、きっと来ます」
あくる朝、出来上がった地図を懐に忍ばせて、ササノハとゴウが離れを出る。
ゴウが馬車を取りに行っている間、教団本部の建物から咳をしながら出てくる人影があった。
「シモン。風邪ですか?」
振り返った老人は弱々しい微笑みを見せた。
「そのようです。もう歳ですな。ササノハさまはお出かけですか?」
「ええ……」
ササノハが言葉を切る。
今ここで事件について相談することもできた。
教団幹部のシモンは、元々はササノハの教育係であり、何かあった時の相談相手でもあった。
以前のササノハであれば、迷わず相談していただろう。
「――香が切れてしまったので、気分転換も兼ねて買いに行こうかと」
「それはそれは。どうかお気をつけて」
もう一度咳き込んだ後で去っていくシモンを、ササノハは複雑な顔で見送った。
ササノハがハンターオフィスに持ち込んだ情報により、村では犯人を迎え撃つ準備が始まった。
7日目の夜。
予測された通りの事が起こった。
暗闇の中にいくつもの影がうごめく。
村に近づいてくる影の先頭を進むのは、大男と小男らしき、大小の人影。
続いてぞろぞろと複数の影が続く。
腐臭だろうか。
夜風に乗って、なんとも嫌な臭いがハンターたちの鼻に届く。
そして、少し離れた場所には、もうひとつの人影が見えた。
他の影とは異なる釣り鐘型のシルエットに、かすかに響いてくる、くすくす笑い。
「女……?」
待ち伏せているハンターの1人が、いぶかしげに呟いた。
解説
■連続失踪事件
半年前から続いている失踪事件。
帝都周辺の小さな町や村で、年齢も性別もばらばらの人々が失踪していることが分かった。
夜の闇の中で、大男と小男を含む複数の人影が目撃されている。(※調査シナリオ「ササノハ生誕祭 」で詳細が判明)
■目的
敵を迎え撃ち、失踪事件を起こす目的を探る。
■時刻と場所
夜、人影が動くのをなんとか目視できる程度の暗闇。
帝都から少し離れた場所にある小さな村。
ぽつぽつと距離を空けながら、十数軒の家々が集まっている。
ハンターは、村の近くで(※特に指定はありません。相談したりしながら決めてください)待ち構えている状態です。
■村人の様子
村人は貴重品を持って全員別の場所に避難済み。
■敵
灯りがなく暗いため今はシルエットしか見えない。
腐臭のような臭いがする。また、女性の物らしき笑い声も聞こえた。
・大男らしき人影 1体
・小男らしき人影 1体
・通常サイズの人影 4体
・スカートらしき物を身に着けたシルエットの人影 1体
■ササノハ(不在)
朱花の教団の教主の少年。教団本部でハンターたちの無事を祈り中。
■シモン(不在)
教団の幹部。
孫を水の事故で亡くした際にササノハに救われ、立ち上げ当初から教団に関わってきた老人。
□PL情報(※戦闘開始すればすぐに判明するであろう情報)
□大男のゾンビ
素早さは低め。普通のゾンビよりも力が強く、巨大化した腕で攻撃してくる。
□小男のゾンビ
普通のゾンビより素早さが高い。弓で攻撃してくる。
□普通サイズのゾンビ ×4体
黒くぬるぬるした肌をしており、爪と牙が鋭い。
・ジャンプ噛みつき
・硬化 :一時的に体を硬くしてダメージ半減。硬化した場合、次ターンは移動しない。
・溶解液 :強酸性の緑色の液体を口から吐き出す攻撃。攻撃範囲は半径2m。
□女の影?
戦闘開始後もハンターたちから距離を取っている。
半年前から続いている失踪事件。
帝都周辺の小さな町や村で、年齢も性別もばらばらの人々が失踪していることが分かった。
夜の闇の中で、大男と小男を含む複数の人影が目撃されている。(※調査シナリオ「ササノハ生誕祭 」で詳細が判明)
■目的
敵を迎え撃ち、失踪事件を起こす目的を探る。
■時刻と場所
夜、人影が動くのをなんとか目視できる程度の暗闇。
帝都から少し離れた場所にある小さな村。
ぽつぽつと距離を空けながら、十数軒の家々が集まっている。
ハンターは、村の近くで(※特に指定はありません。相談したりしながら決めてください)待ち構えている状態です。
■村人の様子
村人は貴重品を持って全員別の場所に避難済み。
■敵
灯りがなく暗いため今はシルエットしか見えない。
腐臭のような臭いがする。また、女性の物らしき笑い声も聞こえた。
・大男らしき人影 1体
・小男らしき人影 1体
・通常サイズの人影 4体
・スカートらしき物を身に着けたシルエットの人影 1体
■ササノハ(不在)
朱花の教団の教主の少年。教団本部でハンターたちの無事を祈り中。
■シモン(不在)
教団の幹部。
孫を水の事故で亡くした際にササノハに救われ、立ち上げ当初から教団に関わってきた老人。
□PL情報(※戦闘開始すればすぐに判明するであろう情報)
□大男のゾンビ
素早さは低め。普通のゾンビよりも力が強く、巨大化した腕で攻撃してくる。
□小男のゾンビ
普通のゾンビより素早さが高い。弓で攻撃してくる。
□普通サイズのゾンビ ×4体
黒くぬるぬるした肌をしており、爪と牙が鋭い。
・ジャンプ噛みつき
・硬化 :一時的に体を硬くしてダメージ半減。硬化した場合、次ターンは移動しない。
・溶解液 :強酸性の緑色の液体を口から吐き出す攻撃。攻撃範囲は半径2m。
□女の影?
戦闘開始後もハンターたちから距離を取っている。
マスターより
連続失踪事件に絡み、怪しい人影が登場しました。
うまく話し掛けると何らかの反応があるかもしれません。
特にデメリットはありませんので、色々推測して戦闘のついでに話し掛けてみてください。
・戦闘プレイング
・人影に何を言うか
・主にどの人影に話し掛けるか
などなど、プレイングお待ちしております。
うまく話し掛けると何らかの反応があるかもしれません。
特にデメリットはありませんので、色々推測して戦闘のついでに話し掛けてみてください。
・戦闘プレイング
・人影に何を言うか
・主にどの人影に話し掛けるか
などなど、プレイングお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/09/08 15:47
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/08/24 22:12:38 |
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なにこいつら臭い(相談卓) アルスレーテ・フュラー(ka6148) エルフ|27才|女性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2016/08/28 21:41:31 |