ゲスト
(ka0000)
【初心】森の中の遊具広場
マスター:深夜真世

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加制限
- LV1~LV20
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/09/13 19:00
- リプレイ完成予定
- 2016/09/27 19:00
オープニング
とある森に、とある人影。
かさりと動く灌木の茂みの奥に、きょろりと動く瞳。
「きょうはダメか」
茂みの中から陰鬱そうな男が出てきた。
手には弓。
「……まあ、ガキの頃からそういう人生だ」
特に感情も表すことなく呟く。
仮に続きを口にしたとすれば、「菓子を配ると言われて寄ってみりゃあ見逃され、かくれんぼするってんで隠れりゃ、そのまま忘れら去れてみんな帰ってたり」などとぼやくだろう。
男、実際そういう人生を歩んできた。
とはいえ、特に腹を立てているわけではない。
「目立つことがないってんなら、猟師にでもなってしこたま稼ごうと思ったが……」
世の中そう甘くないようで、獲物の動物が木々に隠れた彼に気付かず寄ってくるなどということはなかった。
――ただ単に、目立たずツキもないだけか。
そう諦観するときもある。
いや。たったいま、これまでのようにあきらめたような溜息をまたついた。
――もしかしたら、人生常にあきらめと共にあるのかもしれないとも。
そんなことも思うが、すぐにくっくっくと喉を鳴らす。
「ま、目立ちたいわけでもないけどね」
泣きそうな笑い顔。板についている。
目立ったところで目立ちたい奴からやっかまれ、気にされたあげく探られたくもない腹を探られるのだ。世の中そういうもんだ、と泣き顔のような笑い顔を……いや、下を向いた。
この時だった。
「はっ!」
とっさに身を翻し大木の影に隠れた。恐ろしく素早い。
たったいま、何かの物音を聞いたのだが……。
『げっげっげっ』
『びひひひひ』
耳を澄ますと唸り声とも鳴き声ともつかない声が遠くからする。
そちらの森を見ると、広場があった。点在する木につるされたターザンロープや片側に大岩の乗せられたシーソー、がっしりとした木と木の間に渡された鉄棒などがあるではないか。
しかも、小柄なゴブリンたちがいる!
「……奴らが作ったのか?」
ぎゅっとロープを引き絞ったり、ぐんぐんと引っ張り身を預けるゴブリンたち。大丈夫と見ると楽しそうに遊んだり、近くにいる仲間に遠心力を付けた蹴りを見舞って笑ったり。でもって、くらったゴブリンがムキになって片側を固定したシーソーに飛び乗り反動でジャンプし、仕返しの蹴り。
げひひひひ、と笑い声がこだまする。仲違いもせず楽しそうだ。
「遊んでいるのか……ん?」
おっと。別方向から草のすれる音。
ゴブリンたちもすぐに気付いた。リーダー格らしい大きな1匹が近くに集めてある拳くらいの大きさの石を投げつけると、小さいゴブリンたちが一斉に向かう。
その視線の、何と鋭いことか。
さきほどまでの遊んでいた風貌とは完全に違う。戦う異形の、おぞましい顔だ。手にした武器も今までより力強い。
ゴブリンの動きに、草にひそんでいた何かの逃げる音が聞こえる。四足歩行特有の足運び。このリズムはシカだろう。
「……いかん」
男、自らの置かれた立場を再認識した。
ゴブリンどもがいなくなった隙に脱兎のごとく逃げた。ツキはあるようだ。
数日後、どこかの町のハンターオフィスで。
「あ、初華さん。今日も構ってオーラ全開ですね」
「ほへ? 構ってオーラ?」
たまたま立ち寄った南那初華(kz0135)が受付嬢にそう声を掛けられた。
「『ちょっとヒマだし何かないかな~』みたいな感じじゃない。リアルブルーじゃとりあえずテレビを付けて気になった番組を見るタイプだったでしょ? ……そんな初華さんにはコレ。『はぐれ猟師は見た! 森の中に突然現れた遊具広場の謎!』」
ばばん、と差し出された依頼状を見ると、とある村の奥の森でゴブリンが居座っているので退治してほしいという内容。
「……謎でもなんでもないじゃないのよぅ」
「でも楽しそうでしょ? 新人ハンターさん向けの依頼なんだけど、念のため経験者のバックアッパーが必要なのよね~。……初華さん、巻き込まれないと何もできないタイプだから、お願いしていいですよね?」
ぽわわん、とキモ可愛いゴブリンがあははうふふしながらブランコなんかで遊んでる姿を想像している隙にちゃっかり押しつける受付嬢。なかなかやり手である。
「またバックアッパー……」
この前、眼鏡の女性係員に押し付けられたばかりなのに、とか絶句する初華。
「巻き込まれ体質なんだから文句言わない。それよりこの猟師みたいに目立たない体質の方がいいんですか?」
「体質勝手に決めつけてるし。というか、目立たない体質の方がいいなぁ……」
「でもこの猟師も結局巻き込まれてるから同じよね? ハイ決まり」
というわけで、森の中の遊具広場にいるゴブリン約10匹を倒す新人ハンター、求ム。
かさりと動く灌木の茂みの奥に、きょろりと動く瞳。
「きょうはダメか」
茂みの中から陰鬱そうな男が出てきた。
手には弓。
「……まあ、ガキの頃からそういう人生だ」
特に感情も表すことなく呟く。
仮に続きを口にしたとすれば、「菓子を配ると言われて寄ってみりゃあ見逃され、かくれんぼするってんで隠れりゃ、そのまま忘れら去れてみんな帰ってたり」などとぼやくだろう。
男、実際そういう人生を歩んできた。
とはいえ、特に腹を立てているわけではない。
「目立つことがないってんなら、猟師にでもなってしこたま稼ごうと思ったが……」
世の中そう甘くないようで、獲物の動物が木々に隠れた彼に気付かず寄ってくるなどということはなかった。
――ただ単に、目立たずツキもないだけか。
そう諦観するときもある。
いや。たったいま、これまでのようにあきらめたような溜息をまたついた。
――もしかしたら、人生常にあきらめと共にあるのかもしれないとも。
そんなことも思うが、すぐにくっくっくと喉を鳴らす。
「ま、目立ちたいわけでもないけどね」
泣きそうな笑い顔。板についている。
目立ったところで目立ちたい奴からやっかまれ、気にされたあげく探られたくもない腹を探られるのだ。世の中そういうもんだ、と泣き顔のような笑い顔を……いや、下を向いた。
この時だった。
「はっ!」
とっさに身を翻し大木の影に隠れた。恐ろしく素早い。
たったいま、何かの物音を聞いたのだが……。
『げっげっげっ』
『びひひひひ』
耳を澄ますと唸り声とも鳴き声ともつかない声が遠くからする。
そちらの森を見ると、広場があった。点在する木につるされたターザンロープや片側に大岩の乗せられたシーソー、がっしりとした木と木の間に渡された鉄棒などがあるではないか。
しかも、小柄なゴブリンたちがいる!
「……奴らが作ったのか?」
ぎゅっとロープを引き絞ったり、ぐんぐんと引っ張り身を預けるゴブリンたち。大丈夫と見ると楽しそうに遊んだり、近くにいる仲間に遠心力を付けた蹴りを見舞って笑ったり。でもって、くらったゴブリンがムキになって片側を固定したシーソーに飛び乗り反動でジャンプし、仕返しの蹴り。
げひひひひ、と笑い声がこだまする。仲違いもせず楽しそうだ。
「遊んでいるのか……ん?」
おっと。別方向から草のすれる音。
ゴブリンたちもすぐに気付いた。リーダー格らしい大きな1匹が近くに集めてある拳くらいの大きさの石を投げつけると、小さいゴブリンたちが一斉に向かう。
その視線の、何と鋭いことか。
さきほどまでの遊んでいた風貌とは完全に違う。戦う異形の、おぞましい顔だ。手にした武器も今までより力強い。
ゴブリンの動きに、草にひそんでいた何かの逃げる音が聞こえる。四足歩行特有の足運び。このリズムはシカだろう。
「……いかん」
男、自らの置かれた立場を再認識した。
ゴブリンどもがいなくなった隙に脱兎のごとく逃げた。ツキはあるようだ。
数日後、どこかの町のハンターオフィスで。
「あ、初華さん。今日も構ってオーラ全開ですね」
「ほへ? 構ってオーラ?」
たまたま立ち寄った南那初華(kz0135)が受付嬢にそう声を掛けられた。
「『ちょっとヒマだし何かないかな~』みたいな感じじゃない。リアルブルーじゃとりあえずテレビを付けて気になった番組を見るタイプだったでしょ? ……そんな初華さんにはコレ。『はぐれ猟師は見た! 森の中に突然現れた遊具広場の謎!』」
ばばん、と差し出された依頼状を見ると、とある村の奥の森でゴブリンが居座っているので退治してほしいという内容。
「……謎でもなんでもないじゃないのよぅ」
「でも楽しそうでしょ? 新人ハンターさん向けの依頼なんだけど、念のため経験者のバックアッパーが必要なのよね~。……初華さん、巻き込まれないと何もできないタイプだから、お願いしていいですよね?」
ぽわわん、とキモ可愛いゴブリンがあははうふふしながらブランコなんかで遊んでる姿を想像している隙にちゃっかり押しつける受付嬢。なかなかやり手である。
「またバックアッパー……」
この前、眼鏡の女性係員に押し付けられたばかりなのに、とか絶句する初華。
「巻き込まれ体質なんだから文句言わない。それよりこの猟師みたいに目立たない体質の方がいいんですか?」
「体質勝手に決めつけてるし。というか、目立たない体質の方がいいなぁ……」
「でもこの猟師も結局巻き込まれてるから同じよね? ハイ決まり」
というわけで、森の中の遊具広場にいるゴブリン約10匹を倒す新人ハンター、求ム。
解説
とある村の奥にある森の中に居座ったゴブリンを退治してください。
ゴブリンは10匹前後で、小さめ。1匹大きいのがいて、こいつがリーダーのようです。
武装は棍棒など。特に射撃装備はないようですが、その辺のものを投擲してくるなどは予想されます。
ゴブリン一体の強さは、駆け出しのハンターの一対一で対応できる程度です(ただし、カタログスペックの話)。リーダーは少し強いかもしれません。
戦場は、便宜上30スクエア四方の広場で、中には木々が点在しターザンロープが枝からいくつも垂れていたり、鉄棒が渡されたりしています。シーソーも自作しているようですね。ブランコもあります。ほかにも頑丈な垂直のポールが立っていたり、体操競技でいうところのあん馬や吊り輪などもあったり。
周りは普通に森です。
オープニングの通り、一度目撃されているだけですが、敵は基本的にここに固まっています。
「基本的に」と書いているのは、こちらの行動により敵もそれ相応の行動をするため。例えば、大きな音を立てて近寄るとそれ相応のアクションをします。つまり、前提から想定されるもの以外の展開になり流れでどうなるか分からない状態になることもありえるということです。
同行する南名初華は、新人ハンターのバックアップ担当なので戦闘には参加しません。見守っているだけで、必要とあらば最低限の手を貸す程度だと考えてください。
討伐する時間帯は日中固定です。
理由は、目撃された時間帯に出撃することでより安定した戦果を挙げる可能性が高まるためです。
ゴブリンは10匹前後で、小さめ。1匹大きいのがいて、こいつがリーダーのようです。
武装は棍棒など。特に射撃装備はないようですが、その辺のものを投擲してくるなどは予想されます。
ゴブリン一体の強さは、駆け出しのハンターの一対一で対応できる程度です(ただし、カタログスペックの話)。リーダーは少し強いかもしれません。
戦場は、便宜上30スクエア四方の広場で、中には木々が点在しターザンロープが枝からいくつも垂れていたり、鉄棒が渡されたりしています。シーソーも自作しているようですね。ブランコもあります。ほかにも頑丈な垂直のポールが立っていたり、体操競技でいうところのあん馬や吊り輪などもあったり。
周りは普通に森です。
オープニングの通り、一度目撃されているだけですが、敵は基本的にここに固まっています。
「基本的に」と書いているのは、こちらの行動により敵もそれ相応の行動をするため。例えば、大きな音を立てて近寄るとそれ相応のアクションをします。つまり、前提から想定されるもの以外の展開になり流れでどうなるか分からない状態になることもありえるということです。
同行する南名初華は、新人ハンターのバックアップ担当なので戦闘には参加しません。見守っているだけで、必要とあらば最低限の手を貸す程度だと考えてください。
討伐する時間帯は日中固定です。
理由は、目撃された時間帯に出撃することでより安定した戦果を挙げる可能性が高まるためです。
マスターより
ふらっと、深夜です。
新人ハンターや依頼参加をあまりしてないキャラクター向けのゴブリン討伐依頼です。
敵の攻撃やこちらの攻撃に対する反応など、オープニングの情報から類推して楽しんでください。
敵は軽武装をしています。戦い慣れもしているので攻撃が入っても意外とダメージを軽減するでしょう。
また、「目立たない体質」や「巻き込まれ体質」などのテーマでOPを展開しています。
「はっ! 私も巻き込まれ体質だったということ?!(」
「やれやれ。そういやいつも付き合いがいいとか言われるなぁ」
など、参加するPCの体質についてロールプレイするのも一つの楽しみかもしれません。
では、類推戦闘をお楽しみください。
新人ハンターや依頼参加をあまりしてないキャラクター向けのゴブリン討伐依頼です。
敵の攻撃やこちらの攻撃に対する反応など、オープニングの情報から類推して楽しんでください。
敵は軽武装をしています。戦い慣れもしているので攻撃が入っても意外とダメージを軽減するでしょう。
また、「目立たない体質」や「巻き込まれ体質」などのテーマでOPを展開しています。
「はっ! 私も巻き込まれ体質だったということ?!(」
「やれやれ。そういやいつも付き合いがいいとか言われるなぁ」
など、参加するPCの体質についてロールプレイするのも一つの楽しみかもしれません。
では、類推戦闘をお楽しみください。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/09/27 00:26
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/09/13 01:28:50 |
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相談卓~ 鳳凰院瑠美(ka4534) 人間(リアルブルー)|17才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2016/09/13 18:36:10 |