ゲスト
(ka0000)
【蒼乱】【猫譚】海と空と、時々ユグディラ
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/09/20 09:00
- リプレイ完成予定
- 2016/10/04 09:00
オープニング
●猫譚――にゃんたん――
ピコっと毛に覆われた猫耳が立った。
それは猫――ではなく、所謂、ユグディラだ。
珍しい存在であるが、王国民にとっては認知度は低くはない。ぴょこっと現れ、いたずらをしては、幻のように消えてしまうからだ。
モニョモニョと口元を動かしながら、ただ南の方角を見つめていた。
このユグディラが居る場所は、人間でいう所の港街だ。
岸壁にも沖合にも多くの船が浮いていた。その中の一隻にユグディラは視線を向ける。
臆病な性格とも言われるユグディラが意を決して駆け出した。
◆南方領域へ至るとある海路
キーンと音を立てて鳥のような雑魔が急降下してくる。
「船長! 雑魔っす!」
慌てる船員。
手には銃や弓を構える者も多い。
だが、雑魔は大空を自由に飛び回り、急降下して一撃離脱してくるのだ。簡単に当たるハズがない。
「弾幕を張れ! 近付けさせるな!」
「帆が邪魔しちまう!」
船員達は帆を傷つけないような位置を探す努力に追われ、とても、反撃どころか、近づけさせない為の弾幕ですら満足に撃てなかった。
帆船は帆に風を受けて進むが、この様な戦闘では邪魔であった。かと言って、帆を畳んでしまえば、推力が落ちてしまい、雑魔の格好の的だ。
「あぁ! 帆がぁ!」
「船体の横っ腹に穴が!」
一方的に空襲を受け、損害を受けた帆船は回頭したのであった。
●港街ガンナ・エントラータ
「『暗黒海域及び南方領域へと向かう船団の支援活動』ですか……」
ソルラ・クート(kz0096)が騎士団本部から届いた命令書に目を通していた。
ゲートの話は耳にしている。王国としても大峡谷(大渓谷)での作戦に協力していた。
「つくづく、都合が良い女になってるな。ソルラの嬢ちゃんはよ」
アルテミス艦隊の旗艦の船長を務めるランドル船長がニヤリと口元を緩めた。
暗黒海域や南方領域への探索は、帝国や同盟と比べる海軍力に劣っている王国は遅れ気味である。
それでも『外交上』あるいは『体面上』などという大人の事情があり――その結果、ソルラにこの命令が下ったという訳だ。
「……否定できない事が悲しいです……」
東方へ北方でも似たような事情でソロ派遣された経緯があるだけにソルラはそう言うしかなかった。
もっとも、裏を返せば、それが出来る人材だという認識をされている事ではあるのだが。
「作戦は空襲をくぐり抜けての敵母船の撃沈か。こりゃ、骨が折れそうだな」
「対空用の武器はありますか?」
「そんなもの、ある訳ないだろう。良くて、弩や弓って程度だ。だが、扱える奴も少ない」
アルテミス艦隊は、同盟が持つような大型帆船ではなく、中小型の帆船が主である。
大型の対空兵装を積める訳もなく、また、それを扱える船員も足りず、訓練もできない。弓を扱うものは居るが、それは極めて少数だ。
「となると、やはり、ハンターなのですね」
「そういう事だな。丁度いい機会に『あれ』も使えるのだろう?」
「借り物ですけどね……実験船のままにしておくのは勿体無いので」
二人の視線の先には、最新の刻令術式外輪船が浮かんでいた。
ソルラの母方の実家の商会が技術開発と訓練を行っていた。リゼリオには富裕層向けの豪華客船まである。
「空襲を突破さえすれば、俺の船や僚船が雑魚を抑えている間に、母船へ突撃できるという寸法だ」
「細かい事はハンター達との打ち合わせになりますが、大筋、その流れになると思います」
その時、ソルラの視界の中に直立している猫のような姿をした何かが入った。
「あれ?」
注視しようと視線を動かした時には、その猫っぽいなにかの姿は掻き消えていたのであった。
●刻令術式外輪船――作戦室――
アルテミス小隊を率いるソルラが集まったハンター達の前に姿を現した。
……が、なんだか、いつもよりも疲れている様子に見える。
「えと、皆さん、よろしくお願いします」
明らかに悲愴感が漂っている。
「今回の作戦は、暗黒海域及び南方領域へと向かう船団を脅かす歪虚船の撃沈が目的です」
モニターには鮮明とは言い難いが戦闘の様子が映し出された。
青い空を我が物顔で飛び回る、鳥の姿をしたような雑魔。
それが帆船に襲いかかっているのだ。
「私達が乗船しているこの船は、刻令術を用いた外輪船です。普段は帆を張って航行していますが、必要時は外輪を動かして推力にできます」
戦闘中は帆を畳んで外輪を回すとの事だ。
改良が進み、外輪を回しながらの回頭も可能となったし、厳しい外洋にも耐えられるようになった。
「雑魔による空襲を掻い潜り、この雑魔の母船となっている歪虚船を撃沈させます」
歪虚船は巨大な鯨のような姿をしていた。
周囲にも魚を模した雑魔船も確認できるが……。
「敵の取り巻きは、別働艦隊が引き付ける事になっていますので、私達は歪虚船に集中できます」
歪虚船は最後まで雑魔を射出してくる可能性は高い。
最後まで対空戦の覚悟をしておいた方が良いかもしれない。
「作戦の詳細はハンターの皆さんにお願いします……そ、そ、それと……」
疲労が伺えるその表情が一転、顔を真っ赤に染めるソルラ。
「ど、どうしてか、船の中に……ユグディラがですね、迷い込んでいまして……」
王国各地でユグディラが絡む事件(?)が頻発していたのと繋がりがあるかどうか分からない。
戦闘に巻き込まれる恐れもあるので、なんとかして見つけ出したかったが、なかなか捕まえられなかったのだ。
「わ、私のですね、その……し、下着を奪って、逃走中なんです!」
ソルラの悲痛な叫びが作戦室に響き渡ったのであった。
ピコっと毛に覆われた猫耳が立った。
それは猫――ではなく、所謂、ユグディラだ。
珍しい存在であるが、王国民にとっては認知度は低くはない。ぴょこっと現れ、いたずらをしては、幻のように消えてしまうからだ。
モニョモニョと口元を動かしながら、ただ南の方角を見つめていた。
このユグディラが居る場所は、人間でいう所の港街だ。
岸壁にも沖合にも多くの船が浮いていた。その中の一隻にユグディラは視線を向ける。
臆病な性格とも言われるユグディラが意を決して駆け出した。
◆南方領域へ至るとある海路
キーンと音を立てて鳥のような雑魔が急降下してくる。
「船長! 雑魔っす!」
慌てる船員。
手には銃や弓を構える者も多い。
だが、雑魔は大空を自由に飛び回り、急降下して一撃離脱してくるのだ。簡単に当たるハズがない。
「弾幕を張れ! 近付けさせるな!」
「帆が邪魔しちまう!」
船員達は帆を傷つけないような位置を探す努力に追われ、とても、反撃どころか、近づけさせない為の弾幕ですら満足に撃てなかった。
帆船は帆に風を受けて進むが、この様な戦闘では邪魔であった。かと言って、帆を畳んでしまえば、推力が落ちてしまい、雑魔の格好の的だ。
「あぁ! 帆がぁ!」
「船体の横っ腹に穴が!」
一方的に空襲を受け、損害を受けた帆船は回頭したのであった。
●港街ガンナ・エントラータ
「『暗黒海域及び南方領域へと向かう船団の支援活動』ですか……」
ソルラ・クート(kz0096)が騎士団本部から届いた命令書に目を通していた。
ゲートの話は耳にしている。王国としても大峡谷(大渓谷)での作戦に協力していた。
「つくづく、都合が良い女になってるな。ソルラの嬢ちゃんはよ」
アルテミス艦隊の旗艦の船長を務めるランドル船長がニヤリと口元を緩めた。
暗黒海域や南方領域への探索は、帝国や同盟と比べる海軍力に劣っている王国は遅れ気味である。
それでも『外交上』あるいは『体面上』などという大人の事情があり――その結果、ソルラにこの命令が下ったという訳だ。
「……否定できない事が悲しいです……」
東方へ北方でも似たような事情でソロ派遣された経緯があるだけにソルラはそう言うしかなかった。
もっとも、裏を返せば、それが出来る人材だという認識をされている事ではあるのだが。
「作戦は空襲をくぐり抜けての敵母船の撃沈か。こりゃ、骨が折れそうだな」
「対空用の武器はありますか?」
「そんなもの、ある訳ないだろう。良くて、弩や弓って程度だ。だが、扱える奴も少ない」
アルテミス艦隊は、同盟が持つような大型帆船ではなく、中小型の帆船が主である。
大型の対空兵装を積める訳もなく、また、それを扱える船員も足りず、訓練もできない。弓を扱うものは居るが、それは極めて少数だ。
「となると、やはり、ハンターなのですね」
「そういう事だな。丁度いい機会に『あれ』も使えるのだろう?」
「借り物ですけどね……実験船のままにしておくのは勿体無いので」
二人の視線の先には、最新の刻令術式外輪船が浮かんでいた。
ソルラの母方の実家の商会が技術開発と訓練を行っていた。リゼリオには富裕層向けの豪華客船まである。
「空襲を突破さえすれば、俺の船や僚船が雑魚を抑えている間に、母船へ突撃できるという寸法だ」
「細かい事はハンター達との打ち合わせになりますが、大筋、その流れになると思います」
その時、ソルラの視界の中に直立している猫のような姿をした何かが入った。
「あれ?」
注視しようと視線を動かした時には、その猫っぽいなにかの姿は掻き消えていたのであった。
●刻令術式外輪船――作戦室――
アルテミス小隊を率いるソルラが集まったハンター達の前に姿を現した。
……が、なんだか、いつもよりも疲れている様子に見える。
「えと、皆さん、よろしくお願いします」
明らかに悲愴感が漂っている。
「今回の作戦は、暗黒海域及び南方領域へと向かう船団を脅かす歪虚船の撃沈が目的です」
モニターには鮮明とは言い難いが戦闘の様子が映し出された。
青い空を我が物顔で飛び回る、鳥の姿をしたような雑魔。
それが帆船に襲いかかっているのだ。
「私達が乗船しているこの船は、刻令術を用いた外輪船です。普段は帆を張って航行していますが、必要時は外輪を動かして推力にできます」
戦闘中は帆を畳んで外輪を回すとの事だ。
改良が進み、外輪を回しながらの回頭も可能となったし、厳しい外洋にも耐えられるようになった。
「雑魔による空襲を掻い潜り、この雑魔の母船となっている歪虚船を撃沈させます」
歪虚船は巨大な鯨のような姿をしていた。
周囲にも魚を模した雑魔船も確認できるが……。
「敵の取り巻きは、別働艦隊が引き付ける事になっていますので、私達は歪虚船に集中できます」
歪虚船は最後まで雑魔を射出してくる可能性は高い。
最後まで対空戦の覚悟をしておいた方が良いかもしれない。
「作戦の詳細はハンターの皆さんにお願いします……そ、そ、それと……」
疲労が伺えるその表情が一転、顔を真っ赤に染めるソルラ。
「ど、どうしてか、船の中に……ユグディラがですね、迷い込んでいまして……」
王国各地でユグディラが絡む事件(?)が頻発していたのと繋がりがあるかどうか分からない。
戦闘に巻き込まれる恐れもあるので、なんとかして見つけ出したかったが、なかなか捕まえられなかったのだ。
「わ、私のですね、その……し、下着を奪って、逃走中なんです!」
ソルラの悲痛な叫びが作戦室に響き渡ったのであった。
解説
●目的
歪虚船の撃沈
●内容
雑魔の空襲を突破し母船となっている歪虚船を撃沈する
●刻令術式外輪船
両舷に巨大な車輪のようなものが取り付けられているタイプ。刻令術によって動き推力を得る。
船の詳細は『鉄壁の騎士、ルミちゃんと出逢う』http://www.wtrpg10.com/scenario/replay/2993 を参照の事。
(参照してもしなくても特に問題はありませんが)
●NPC
ソルラ・クート(kz0096):アルテミス小隊を率いる王国騎士。詳細は下記NPC欄参照の事。
武器は一通り使えるが、故に、秀でている所はない。
下着(詳細不明)をユグディラによって盗まれている。
アルテミス小隊隊員:今回は別動艦隊に乗り込んでいる。
ユグディラ:猫のような妖精。詳しくは【猫譚】連動の紹介ページを参照の事。
船に紛れ込んでいるのは1匹のみ。どういう理由か分からないがソルラの下着を奪って逃走中。
油断しているとハンター達の下着も奪われる可能性が……無いとは言い切れない。
●敵勢力
歪虚船:鯨のような姿をしている歪虚。口から雑魔を射出する。
雑魔:巨大なハゲワシのような姿をしている雑魔。キーンと飛行音を口から発しながら急降下してくる。
攻撃は負のマテリアルの塊(負マテ塊)を急降下爆撃してくる以外、謎光線や鈎爪での攻撃など多彩。
数は確認できているうちで最低でも10体以上(参加者の平均レベルに応じて数が増えます)。
●地形等
外洋でありますが、若干、波が高いです。
その為、戦闘中の攻撃、回避、受けの判定の際には、ハンター達には-10%のペナルティーが発生します。
また、上空には若干ですが低く立ち込めた雲も出ています。
歪虚船の撃沈
●内容
雑魔の空襲を突破し母船となっている歪虚船を撃沈する
●刻令術式外輪船
両舷に巨大な車輪のようなものが取り付けられているタイプ。刻令術によって動き推力を得る。
船の詳細は『鉄壁の騎士、ルミちゃんと出逢う』http://www.wtrpg10.com/scenario/replay/2993 を参照の事。
(参照してもしなくても特に問題はありませんが)
●NPC
ソルラ・クート(kz0096):アルテミス小隊を率いる王国騎士。詳細は下記NPC欄参照の事。
武器は一通り使えるが、故に、秀でている所はない。
下着(詳細不明)をユグディラによって盗まれている。
アルテミス小隊隊員:今回は別動艦隊に乗り込んでいる。
ユグディラ:猫のような妖精。詳しくは【猫譚】連動の紹介ページを参照の事。
船に紛れ込んでいるのは1匹のみ。どういう理由か分からないがソルラの下着を奪って逃走中。
油断しているとハンター達の下着も奪われる可能性が……無いとは言い切れない。
●敵勢力
歪虚船:鯨のような姿をしている歪虚。口から雑魔を射出する。
雑魔:巨大なハゲワシのような姿をしている雑魔。キーンと飛行音を口から発しながら急降下してくる。
攻撃は負のマテリアルの塊(負マテ塊)を急降下爆撃してくる以外、謎光線や鈎爪での攻撃など多彩。
数は確認できているうちで最低でも10体以上(参加者の平均レベルに応じて数が増えます)。
●地形等
外洋でありますが、若干、波が高いです。
その為、戦闘中の攻撃、回避、受けの判定の際には、ハンター達には-10%のペナルティーが発生します。
また、上空には若干ですが低く立ち込めた雲も出ています。
マスターより
●挨拶
海洋戦記っぽいのに憧れます。どうも、赤山です。
ユグディラも紛れているようで、雑魔や歪虚との戦いよりも、下着を奪って逃走中のユグディラを追いかける方がメインになったらどうしようと戦々恐々としています。
●攻略のヒント
空襲に対する備え、歪虚船への対処はしっかりとしておいた方が良いかと思います。
ユグディラ? まぁ、関わっても関わらなくても達成度には影響ないと名言しておきます。
海洋戦記っぽいのに憧れます。どうも、赤山です。
ユグディラも紛れているようで、雑魔や歪虚との戦いよりも、下着を奪って逃走中のユグディラを追いかける方がメインになったらどうしようと戦々恐々としています。
●攻略のヒント
空襲に対する備え、歪虚船への対処はしっかりとしておいた方が良いかと思います。
ユグディラ? まぁ、関わっても関わらなくても達成度には影響ないと名言しておきます。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/09/25 19:12
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/09/16 19:25:09 |
|
![]() |
【相談卓】アルテミス海戦 鳳城 錬介(ka6053) 鬼|19才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2016/09/18 20:23:40 |