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(ka0000)
アマリリス~ゴブリンの竪穴
マスター:深夜真世

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/09/21 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/10/05 22:00
オープニング
「義賊みたいなものをつくりたいんだけど」
ここは蒸気工業都市フマーレ郊外の、旧グリス氏邸。
「ほら、鉱山街に元盗賊たちが増えただろ? 前回手伝ってもらったハンターの中にも故郷を歪虚に襲われたみたいなことを言う人がいたし」
モータルが屋敷の主人たるアマリリス商会の代表、アムに懇願していた。モータルはまだ若く、そしてアムも若い。
「モータル」
「え?」
ここでアム、眉間にしわを寄せて執務室の椅子から立ち上がった。
「義賊なんて所詮は賊じゃない。人から良い目で見られるわけじゃないわ」
この言葉にモータルはむっとした。
「目的は人助けだ。良い目で見られようが見られまいが関係ない! それに義賊じゃなくて義勇軍なら別にいいだろ?」
「……ベンドはどうなのよ」
執務机を挟んでにらみ合うが、アムが静かに視線を外した。
ベンドとは闇の密売人「ベンド商会」の代表だ。
アムに出資し、アマリリス商会を立ち上げさせた人物でもある。目的はグリス氏の進めていたセル鉱山事業に参画し、ベンド商会の取り扱う密造酒の安定供給先にすることなど。そんな動機だったが、関連業者の裏切りやグリス氏の自殺の末、最終的に鉱山事業を買い取って今に至っている。
さらにもともとは、モータルが税逃れの密造酒を造る村でベンドと同行することになり、その後に家出をしたアムが合流した。
ベンドが人助けをしていることを知っている者などは味方をしてくれるが、当然敵も多い。
閑話休題。
黙ったモータルにアムが畳み掛ける。
「人助けをしてても、ベンドは嫌われてるのよ。……アマリリス商会まで嫌われるようなことはできないの。私たちはベンド商会のいわば表の窓口。一緒に見られちゃダメなの」
「……でも、鉱山街でメイスンが困ってるよ。荒々しいのが増えて」
モータル、食い下がった。
実際問題、モータルとアムの後にベンドと行動を共にすることになった男、メイスンは困っている。
もともと石工の弟子だったため鉱山街で知識など生かしていたが、「黄昏一団」、「灰猫一味」、「山の牙団」の三つの盗賊団の生き残りが参入して人員管理の手が行き届かなくなっていた。荒々しい者は先に立ち上げた鉱山街の自警団に入れるなどしていたが、CAMの光学レンズに利用する蛍石の産出に切り替えてから生活が豊かになり気も緩みがちになっている。
内情は、やや荒れ始めていた。
「……仕方ないわね。困った者たちは街から外してベンドの護衛に回ってもらおうかしら」
ただ、そっちの方が大変なはずだけど、と闇笑みするアム。
「じゃあ……」
「数人単位よ。鉱山街の守りが手薄になって新たな盗賊に落とされたりなんかしたら目も当てられないわ。それと……」
粘るモータルに折れる形のアムだが、最後に真顔をした。
「前回の時、ゴブリンの鉱山だと思っていた場所がもぬけの殻で鉱山でもなかったって話じゃない。しかも竪穴だったって話だし。……まずは出て行きたい人にはそこを調べてもらいたいわ」
「……ゴブリン、何者かに襲われて仕方なく出て行ったとかいう感じだったはず。離れた場所には伝説の巨人がいたり吸血鬼がいたこともあったし、何があるか分からない。覚醒してない人だと危ないんじゃないかな?」
「作られた巨人と吸血鬼はゴブリンの鉱山とは反対側だったでしょ? 今回は森林狼たちの勢力圏だった方の森」
ちなみに森林狼とも戦ったことがある。セル鉱山方面を縄張りにする狼は以前の依頼で片付けている。
「そうだけど……でも、やっぱり洞窟に吸血鬼歪虚がいたんだし」
「ま、元々ハンターを雇うつもりだけどね」
というわけで、覚醒者のモータルと数人の元盗賊を率いてゴブリンたちのいた竪穴を調べてもらう人、求ム。
なお、竪穴の入り口は結構大きく、下に降りるロープが何本も吊るされているほか、下には中折れした階段が落ちている。何らかの脅威が存在し、最終的にゴブリンたちがそこにいられなくなる原因になったものと思われる。
ここは蒸気工業都市フマーレ郊外の、旧グリス氏邸。
「ほら、鉱山街に元盗賊たちが増えただろ? 前回手伝ってもらったハンターの中にも故郷を歪虚に襲われたみたいなことを言う人がいたし」
モータルが屋敷の主人たるアマリリス商会の代表、アムに懇願していた。モータルはまだ若く、そしてアムも若い。
「モータル」
「え?」
ここでアム、眉間にしわを寄せて執務室の椅子から立ち上がった。
「義賊なんて所詮は賊じゃない。人から良い目で見られるわけじゃないわ」
この言葉にモータルはむっとした。
「目的は人助けだ。良い目で見られようが見られまいが関係ない! それに義賊じゃなくて義勇軍なら別にいいだろ?」
「……ベンドはどうなのよ」
執務机を挟んでにらみ合うが、アムが静かに視線を外した。
ベンドとは闇の密売人「ベンド商会」の代表だ。
アムに出資し、アマリリス商会を立ち上げさせた人物でもある。目的はグリス氏の進めていたセル鉱山事業に参画し、ベンド商会の取り扱う密造酒の安定供給先にすることなど。そんな動機だったが、関連業者の裏切りやグリス氏の自殺の末、最終的に鉱山事業を買い取って今に至っている。
さらにもともとは、モータルが税逃れの密造酒を造る村でベンドと同行することになり、その後に家出をしたアムが合流した。
ベンドが人助けをしていることを知っている者などは味方をしてくれるが、当然敵も多い。
閑話休題。
黙ったモータルにアムが畳み掛ける。
「人助けをしてても、ベンドは嫌われてるのよ。……アマリリス商会まで嫌われるようなことはできないの。私たちはベンド商会のいわば表の窓口。一緒に見られちゃダメなの」
「……でも、鉱山街でメイスンが困ってるよ。荒々しいのが増えて」
モータル、食い下がった。
実際問題、モータルとアムの後にベンドと行動を共にすることになった男、メイスンは困っている。
もともと石工の弟子だったため鉱山街で知識など生かしていたが、「黄昏一団」、「灰猫一味」、「山の牙団」の三つの盗賊団の生き残りが参入して人員管理の手が行き届かなくなっていた。荒々しい者は先に立ち上げた鉱山街の自警団に入れるなどしていたが、CAMの光学レンズに利用する蛍石の産出に切り替えてから生活が豊かになり気も緩みがちになっている。
内情は、やや荒れ始めていた。
「……仕方ないわね。困った者たちは街から外してベンドの護衛に回ってもらおうかしら」
ただ、そっちの方が大変なはずだけど、と闇笑みするアム。
「じゃあ……」
「数人単位よ。鉱山街の守りが手薄になって新たな盗賊に落とされたりなんかしたら目も当てられないわ。それと……」
粘るモータルに折れる形のアムだが、最後に真顔をした。
「前回の時、ゴブリンの鉱山だと思っていた場所がもぬけの殻で鉱山でもなかったって話じゃない。しかも竪穴だったって話だし。……まずは出て行きたい人にはそこを調べてもらいたいわ」
「……ゴブリン、何者かに襲われて仕方なく出て行ったとかいう感じだったはず。離れた場所には伝説の巨人がいたり吸血鬼がいたこともあったし、何があるか分からない。覚醒してない人だと危ないんじゃないかな?」
「作られた巨人と吸血鬼はゴブリンの鉱山とは反対側だったでしょ? 今回は森林狼たちの勢力圏だった方の森」
ちなみに森林狼とも戦ったことがある。セル鉱山方面を縄張りにする狼は以前の依頼で片付けている。
「そうだけど……でも、やっぱり洞窟に吸血鬼歪虚がいたんだし」
「ま、元々ハンターを雇うつもりだけどね」
というわけで、覚醒者のモータルと数人の元盗賊を率いてゴブリンたちのいた竪穴を調べてもらう人、求ム。
なお、竪穴の入り口は結構大きく、下に降りるロープが何本も吊るされているほか、下には中折れした階段が落ちている。何らかの脅威が存在し、最終的にゴブリンたちがそこにいられなくなる原因になったものと思われる。
解説
セル鉱山の鉱山街から離れた場所にある竪穴の中に入り、どういった脅威があるのかまずは調べ、必要とあれば殲滅してください。
ゴブリンの住居は崖に点在した横穴です。あまり深くなく、すでにゴブリンたちはいなくなっています。特に役に立つものなどは残っていません。
問題は、崖の前にぽっかりと開いている縦穴です。
3スクエア四方程度の穴と考えてください。
下は、飛び降りるとケガは免れない程度の高さがあり、結構な広さのある広間となっています。当然暗いですが、縦穴からの明かりで、真下に折れたはしごや岩、錆びたハンマーや投擲用ナイフが落ちているのが見えます。はしごは、穴に入るためのものと思われますが人為的に破壊されています。
穴の下に下りるためのロープは地上側から何本も垂れています。穴付近の大木などにくくられており切れてしまうことはないでしょう。
周囲の木々には、大型の狼のような獣の鋭い爪痕などが残っています。ゴブリンと戦闘したものと思われます。
状況から、洞窟内に「階段は上ることができるが、ロープにつかまって上がることはできない、ゴブリンより強い何か」がいると推測されています。
ただし、その遭遇戦闘でゴブリンが全滅しない程度の戦闘力もしくは実数しかなかったと考えられます。
今回は、
【突入】…縦穴に入り偵察&遭遇戦闘(絶対に帰還すること)
【確保】…縦穴の入口で留守番をし、森から襲ってくる何か(少数)と戦う
上記の2班に分かれてください。
洞窟に普通の蝙蝠はいます。
ゴブリンの住居は崖に点在した横穴です。あまり深くなく、すでにゴブリンたちはいなくなっています。特に役に立つものなどは残っていません。
問題は、崖の前にぽっかりと開いている縦穴です。
3スクエア四方程度の穴と考えてください。
下は、飛び降りるとケガは免れない程度の高さがあり、結構な広さのある広間となっています。当然暗いですが、縦穴からの明かりで、真下に折れたはしごや岩、錆びたハンマーや投擲用ナイフが落ちているのが見えます。はしごは、穴に入るためのものと思われますが人為的に破壊されています。
穴の下に下りるためのロープは地上側から何本も垂れています。穴付近の大木などにくくられており切れてしまうことはないでしょう。
周囲の木々には、大型の狼のような獣の鋭い爪痕などが残っています。ゴブリンと戦闘したものと思われます。
状況から、洞窟内に「階段は上ることができるが、ロープにつかまって上がることはできない、ゴブリンより強い何か」がいると推測されています。
ただし、その遭遇戦闘でゴブリンが全滅しない程度の戦闘力もしくは実数しかなかったと考えられます。
今回は、
【突入】…縦穴に入り偵察&遭遇戦闘(絶対に帰還すること)
【確保】…縦穴の入口で留守番をし、森から襲ってくる何か(少数)と戦う
上記の2班に分かれてください。
洞窟に普通の蝙蝠はいます。
マスターより
ふらっと、深夜です。
お待たせしました。アマリリス商会とセル鉱山街の続きです。
前回襲ってきた盗賊は、生き残りを味方に引き入れています(またかよ)。でもって、同時に襲ってきたゴブリンの方の問題ですね。
ゴブリンの生き残りはすでに逃げています。
ゴブリンの鉱山と思われたのはただの廃鉱だったようですね。ですが何か「竪穴を上れない」存在がいるようです。まずは調べてみましょう。
覚醒者のモータルと元盗賊の計5人が同行しますが、【突入】班と【確保】班の中間をつなぐ、竪穴の真下を守る役となります。
では、よろしくお願いします。
お待たせしました。アマリリス商会とセル鉱山街の続きです。
前回襲ってきた盗賊は、生き残りを味方に引き入れています(またかよ)。でもって、同時に襲ってきたゴブリンの方の問題ですね。
ゴブリンの生き残りはすでに逃げています。
ゴブリンの鉱山と思われたのはただの廃鉱だったようですね。ですが何か「竪穴を上れない」存在がいるようです。まずは調べてみましょう。
覚醒者のモータルと元盗賊の計5人が同行しますが、【突入】班と【確保】班の中間をつなぐ、竪穴の真下を守る役となります。
では、よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/10/03 23:34
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談用スレッド ジャック・エルギン(ka1522) 人間(クリムゾンウェスト)|20才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2016/09/21 20:40:29 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/09/19 11:42:02 |