ゲスト
(ka0000)
黒伯爵からの招待状 ~騎士アーリア~
マスター:天田洋介

- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/10/15 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/10/24 22:00
オープニング
グラズヘイム王国の南部に伯爵地【ニュー・ウォルター】は存在する。
領主が住まう城塞都市の名は『マール』。マールから海岸まで自然の川を整備した十kmに渡る運河が流れていた。そのおかげで内陸部にも関わらず海上の帆船で直接乗りつけることができる。
もっとも帆船が利用できるのは『ニュー港』まで。それ以降の水上航路は手こぎのゴンドラを利用しなければならない。
升の目のように造成された都市内の水上航路はとても賑やかだ。各地からやってきた行商もゴンドラに乗って売り買いの声を張り上げている。
橋を利用しての徒歩移動も可能だが、そうしている者は数少なかった。それだけマールの民の間に水上航路は溶け込んでいた。
この地を治めるのはアリーア・エルブン伯爵。ニュー・ウォルターを守護するオリナニア騎士団長を兼任する十七歳になったばかりの銀髪の青年だ。
前領主ダリーア・エルブン伯爵が次男である彼に家督を譲ったのは十四歳のとき。それからわずかな期間で亡くなっている。闘病の日々で死期を予感していたのだろうと当時は市井の者の間でも囁かれていた。
長男ドネア・エルブンも事故で亡くなっていたが、妹のミリア・エルブンは健在。幼い頃から秀才ぶりを発揮し、弱冠十五歳ながらも内政を担う。アーリアにとっては心強い片腕であった。
マール内で発生した偽金事件は想像し得ない様相を見せる。
偽の聖堂教会に残されていた暗号は『アスタロト』『闇の支配』『ドネア』と読み解けた。ドネアとはアーリアとミリアの死んだはずの長兄であった。
世間には事故と発表されたドネアの死因だが、現実には謀反に失敗して命を落としている。
ドネアが本当に死んだのか、真相を暴くべくハンター達が動く。謀反に加担した行方不明のバーンズを探しだす過程においてそれは白日の下に晒された。ドネアだけでなく、謀反に関与していた元ドネア親衛隊の女性ロランナ・ベヒも歪虚になっていた。
ドネアは歪虚軍長アスタロト。そしてロランナはネビロスを名乗った。
後日、マールにおいて武器防具を積んだゴンドラの沈没事件が頻繁に発生する。ハンター達が水中に潜んでいた雑魔を退治。これによって歪虚崇拝者達の手に武器防具が渡る手段を潰すことができた。
別の機会には町村巡回中のアーリア一行が罠にはめられてしまう。窮地に陥ったものの、火の手に囲まれた状態からの脱出に成功。この件においてもハンター達の貢献は大きかった。
ネビロスが企んだ穀倉地帯における蝗雑魔をも排除したハンター達だが、心中には疑問が残る。彼女が残した一言『堰の小さなひび割れ』が気になったからであった。
ネビロスの奥の手はマールの水没。これまでの作戦は搦め手の表の顔だった。運河の底にある湧水個所を破壊することで、それが達成される寸前にまで至っていたのである。
ハンター達が看破した直後に焦ったネビロスが突如の襲撃を開始した。アーリア側もこれに応戦。湧水個所を守りきる。
襲撃から一ヶ月強が過ぎ去った。その間に厳重な警戒体制が敷かれる。
地下水の噴出が心配された井戸の大半は埋め立てられた。運河底の湧水個所の補修にはさらに一ヶ月を要す。湧水個所周辺の城塞完成は半年後だ。
それまでアスタロト側が見過ごすはずがないのは明白であった。そこで集められたハンター達は作戦を立案する。
再び襲来したアスタロト側を率いていたのはネビロスだった。不気味なことにアスタロトの姿はどこにもない。
歪虚アイテルカイトの尊厳をかなぐり捨てたネビロスだったが、ハンター達の前に敗北。ついに最後を迎える。
勝利に沸く城塞都市マールの民達。アーリアが喜んでいたのも事実だが、振り払ったはずの兄への気持ちは心の奥底でかすかに残る。
アーリアはそれを断ち切ろうとして祝賀の席において多くの酒杯を飲み干した。
雷鳴轟き、横殴りの雨が窓戸を鳴らす。
嵐の最中に届いた一通の手紙のせいで、マール城はざわめきに満ちる。
執務室のアーリアは窓越しに薄暗い城下を望む。
「兄様、行ってはなりませんの!」
傍らのミリアが説得を続けていたものの彼の返事はずっと曖昧だった。
手紙の送り主はアスタロト。エルブン兄妹の長兄だったドネアが、歪虚としてなり果てた末路の存在だ。
内容は晩餐への招待状であり、兄妹だけで集まろうと綴られている。
「……ミリアはこの城に残ってくれ。アスタロトとゆっくり話すせっかくの機会だ。これに乗らなければ、この先には何もないだろう」
「でも、殺されますの。見逃すはずがありませんの!」
「妙な話だが、アイテルカイトの傲慢さは本物だ。招いた屋敷での身の安全は保証すると文面にはある。それにかつて兄だった頃の性格も考えれば、尊厳にかけて守るだろう。……一歩外にでたのならわからないだろうが、やりようはある。兵はいくら連れてきてもよいそうだ」
「ダァメェですの!」
ミリアは最後までアーリアの説得をあきらめなかった。しかしアーリアも引き下がらないまま、出発の日を迎える。
選りすぐりの騎士団員百名以上を連れての往訪だ。城の守りは副長のミリオドに託される。
アーリアの近衛はハンター一行の役目となった。晩餐にも同席することとなるだろう。
多くの馬車がマールの城塞門を潜り抜けて郊外へ。目指したのは、今は誰も使っていないはずの古城跡であった。
領主が住まう城塞都市の名は『マール』。マールから海岸まで自然の川を整備した十kmに渡る運河が流れていた。そのおかげで内陸部にも関わらず海上の帆船で直接乗りつけることができる。
もっとも帆船が利用できるのは『ニュー港』まで。それ以降の水上航路は手こぎのゴンドラを利用しなければならない。
升の目のように造成された都市内の水上航路はとても賑やかだ。各地からやってきた行商もゴンドラに乗って売り買いの声を張り上げている。
橋を利用しての徒歩移動も可能だが、そうしている者は数少なかった。それだけマールの民の間に水上航路は溶け込んでいた。
この地を治めるのはアリーア・エルブン伯爵。ニュー・ウォルターを守護するオリナニア騎士団長を兼任する十七歳になったばかりの銀髪の青年だ。
前領主ダリーア・エルブン伯爵が次男である彼に家督を譲ったのは十四歳のとき。それからわずかな期間で亡くなっている。闘病の日々で死期を予感していたのだろうと当時は市井の者の間でも囁かれていた。
長男ドネア・エルブンも事故で亡くなっていたが、妹のミリア・エルブンは健在。幼い頃から秀才ぶりを発揮し、弱冠十五歳ながらも内政を担う。アーリアにとっては心強い片腕であった。
マール内で発生した偽金事件は想像し得ない様相を見せる。
偽の聖堂教会に残されていた暗号は『アスタロト』『闇の支配』『ドネア』と読み解けた。ドネアとはアーリアとミリアの死んだはずの長兄であった。
世間には事故と発表されたドネアの死因だが、現実には謀反に失敗して命を落としている。
ドネアが本当に死んだのか、真相を暴くべくハンター達が動く。謀反に加担した行方不明のバーンズを探しだす過程においてそれは白日の下に晒された。ドネアだけでなく、謀反に関与していた元ドネア親衛隊の女性ロランナ・ベヒも歪虚になっていた。
ドネアは歪虚軍長アスタロト。そしてロランナはネビロスを名乗った。
後日、マールにおいて武器防具を積んだゴンドラの沈没事件が頻繁に発生する。ハンター達が水中に潜んでいた雑魔を退治。これによって歪虚崇拝者達の手に武器防具が渡る手段を潰すことができた。
別の機会には町村巡回中のアーリア一行が罠にはめられてしまう。窮地に陥ったものの、火の手に囲まれた状態からの脱出に成功。この件においてもハンター達の貢献は大きかった。
ネビロスが企んだ穀倉地帯における蝗雑魔をも排除したハンター達だが、心中には疑問が残る。彼女が残した一言『堰の小さなひび割れ』が気になったからであった。
ネビロスの奥の手はマールの水没。これまでの作戦は搦め手の表の顔だった。運河の底にある湧水個所を破壊することで、それが達成される寸前にまで至っていたのである。
ハンター達が看破した直後に焦ったネビロスが突如の襲撃を開始した。アーリア側もこれに応戦。湧水個所を守りきる。
襲撃から一ヶ月強が過ぎ去った。その間に厳重な警戒体制が敷かれる。
地下水の噴出が心配された井戸の大半は埋め立てられた。運河底の湧水個所の補修にはさらに一ヶ月を要す。湧水個所周辺の城塞完成は半年後だ。
それまでアスタロト側が見過ごすはずがないのは明白であった。そこで集められたハンター達は作戦を立案する。
再び襲来したアスタロト側を率いていたのはネビロスだった。不気味なことにアスタロトの姿はどこにもない。
歪虚アイテルカイトの尊厳をかなぐり捨てたネビロスだったが、ハンター達の前に敗北。ついに最後を迎える。
勝利に沸く城塞都市マールの民達。アーリアが喜んでいたのも事実だが、振り払ったはずの兄への気持ちは心の奥底でかすかに残る。
アーリアはそれを断ち切ろうとして祝賀の席において多くの酒杯を飲み干した。
雷鳴轟き、横殴りの雨が窓戸を鳴らす。
嵐の最中に届いた一通の手紙のせいで、マール城はざわめきに満ちる。
執務室のアーリアは窓越しに薄暗い城下を望む。
「兄様、行ってはなりませんの!」
傍らのミリアが説得を続けていたものの彼の返事はずっと曖昧だった。
手紙の送り主はアスタロト。エルブン兄妹の長兄だったドネアが、歪虚としてなり果てた末路の存在だ。
内容は晩餐への招待状であり、兄妹だけで集まろうと綴られている。
「……ミリアはこの城に残ってくれ。アスタロトとゆっくり話すせっかくの機会だ。これに乗らなければ、この先には何もないだろう」
「でも、殺されますの。見逃すはずがありませんの!」
「妙な話だが、アイテルカイトの傲慢さは本物だ。招いた屋敷での身の安全は保証すると文面にはある。それにかつて兄だった頃の性格も考えれば、尊厳にかけて守るだろう。……一歩外にでたのならわからないだろうが、やりようはある。兵はいくら連れてきてもよいそうだ」
「ダァメェですの!」
ミリアは最後までアーリアの説得をあきらめなかった。しかしアーリアも引き下がらないまま、出発の日を迎える。
選りすぐりの騎士団員百名以上を連れての往訪だ。城の守りは副長のミリオドに託される。
アーリアの近衛はハンター一行の役目となった。晩餐にも同席することとなるだろう。
多くの馬車がマールの城塞門を潜り抜けて郊外へ。目指したのは、今は誰も使っていないはずの古城跡であった。
解説
アーリアの近衛をお願いします。古城の殆どは崩れ落ちており、五部屋程度が残っています。そのうちの広間のみを使用します。
アーリア側も晩餐の前後は戦闘しない旨を秘密裏に約束しています。
料理を作るのは歪虚崇拝者達です。疑うのであれば、アーリア側がすべての料理を作ってもよいとの条件になっています。その選択をした場合、料理人も連れて行くことになるでしょう。(みなさんの意見を尊重します。ばらけた場合は多数決で可否します)
※PL情報
毒殺の危険はありませんが、注意は怠らないようお願いします。またアーリアが危惧している通り、古城跡からの帰路は危険です。(但し、集中すべきは晩餐会中です)
常識的な必要経費はアーリア持ちです。
質問があればハンターオフィス職員のフミナ・エミエール(kz0131)が卓で答えます。質問締め切りは出発の一日前までです。
アーリア側も晩餐の前後は戦闘しない旨を秘密裏に約束しています。
料理を作るのは歪虚崇拝者達です。疑うのであれば、アーリア側がすべての料理を作ってもよいとの条件になっています。その選択をした場合、料理人も連れて行くことになるでしょう。(みなさんの意見を尊重します。ばらけた場合は多数決で可否します)
※PL情報
毒殺の危険はありませんが、注意は怠らないようお願いします。またアーリアが危惧している通り、古城跡からの帰路は危険です。(但し、集中すべきは晩餐会中です)
常識的な必要経費はアーリア持ちです。
質問があればハンターオフィス職員のフミナ・エミエール(kz0131)が卓で答えます。質問締め切りは出発の一日前までです。
マスターより
アーリアはアスタロトの腹の中を探りたいようです。それはアスタロトにとっても同じことでしょう。
広い意味でジャンル調査です。みなさんもアスタロトに聞きたいことがあればどうぞ。(一人一問でお願いします)
シリーズシナリオは他のシナリオに参加していても、入ることが出来ます。詳しくはハンターオフィス内『シナリオとは』内にある複数シナリオへの参加ルールを参考にしてくださいね。
広い意味でジャンル調査です。みなさんもアスタロトに聞きたいことがあればどうぞ。(一人一問でお願いします)
シリーズシナリオは他のシナリオに参加していても、入ることが出来ます。詳しくはハンターオフィス内『シナリオとは』内にある複数シナリオへの参加ルールを参考にしてくださいね。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/10/24 03:08
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/10/15 20:49:54 |
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相談掲示板 ディーナ・フェルミ(ka5843) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2016/10/15 22:10:08 |