ゲスト
(ka0000)
洞窟に巣くう魔物
マスター:水流響

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/09/23 12:00
- リプレイ完成予定
- 2014/10/02 12:00
オープニング
●兎を追った先
涼しい風が通り抜ける夕方、赤く染まり始めた空の下、二人の姉妹が軽い足取りで歩く。
「今日は梨がたくさんだね!」
「そうね。きっと、母さまも喜ぶわ」
袋に入った梨を見てはしゃぐ妹……ミイナに、姉のアンジュはにっこりと微笑んだ。隣村まで食料の買い出しに行き、今は自宅のある村へと帰る途中だ。
村と村の間に位置する森の傍を通る。ふと、ガサリと茂みから音がした。反射的に音がした方向を見ると、真っ白な兎がひょこっと顔を出している。
「あっ、うさぎさん!」
鼻をヒクリとさせる兎に、ミイナは瞳を輝かせた。兎は左右をきょろりと見回したあと、森の奥へとぴょこぴょこ駆けていく。
「母さまがお家で待ってるから、早く帰らないと……」
もうすぐ夜になる。赤らむ空の向こうに見える藍色を見上げ、アンジュはミイナの手を引っ張ろうとする。しかし、その手を擦り抜け、ミイナは森へと駆け出した。
「ちょっとだけ! うさぎさん、まってー!」
「ミイナっ!」
アンジュは兎を追うミイナを追いかける。しかし、ミイナは足が速く、おまけに木々に阻まれて、どんどん距離を離されていく。
「はあ、ミイナ……っ、どこいったの……」
アンジュは何とか開けた場所に出た。目の前には、洞窟へと続く大きな穴。そしてその入口に、ミイナが履いていた靴が片方落ちていた。
「ミイナ……?」
ミイナは洞窟に入っていったのだろうか? 嫌な予感がした。アンジュは息を殺し、そっと洞窟へと足を踏み入れる。
空気がひんやりとする。湿った足音を響かせ、数歩進んだ先。ズルリ、と這うような音が洞窟内から響く。目を凝らし、彼女が見たものは。
「ひ……っ」
大きな影が、闇の中で蠢いた。外から届く光でうっすらと見えるのは、硬い鱗とぬめりを帯びた巨体、そしてトカゲのような尻尾に鋭い牙と爪。この辺りに、このような生物は生息していない。つまり、この生き物は……。
(雑魔……ッ!? 知らせなきゃ……!)
自分一人でどうにかできる問題ではないことくらい、安易に理解できた。アンジュは元来た道を全力疾走する。村に帰り、大人たちに知らせるために。
●闇に潜む雑魔
アンジュの知らせは村中に広がり、村人たちは動揺と恐怖に包まれた。アンジュの家まで行き話の一部始終を聞いた村の長は、険しい表情を浮かべる。
「なんてこった……洞窟に雑魔が現れただって? しかもミイナが襲われたかもしれんと……洞窟に入っていくのは見たのか?」
「見てない。けど、これが落ちてたの……」
長の問いに、アンジュは震える手で片方だけ残されたミイナの靴を見せた。
「ああ、ミイナ……」
母親が顔を手で覆う。
「母さま、ごめんなさい……止められなくて……」
「……アンジュ、あなたは悪くないわ」
か細い声で呟くアンジュに、母親は鼻をすすりながらも首を横に振る。
「とにかく、ハンターズソサエティに依頼するとしよう……」
アンジュから話を聞くかぎり、その魔物は一筋縄ではいかないだろう。村の長は情報をまとめ、ハンターオフィスへと雑魔の討伐を要請したのであった。
涼しい風が通り抜ける夕方、赤く染まり始めた空の下、二人の姉妹が軽い足取りで歩く。
「今日は梨がたくさんだね!」
「そうね。きっと、母さまも喜ぶわ」
袋に入った梨を見てはしゃぐ妹……ミイナに、姉のアンジュはにっこりと微笑んだ。隣村まで食料の買い出しに行き、今は自宅のある村へと帰る途中だ。
村と村の間に位置する森の傍を通る。ふと、ガサリと茂みから音がした。反射的に音がした方向を見ると、真っ白な兎がひょこっと顔を出している。
「あっ、うさぎさん!」
鼻をヒクリとさせる兎に、ミイナは瞳を輝かせた。兎は左右をきょろりと見回したあと、森の奥へとぴょこぴょこ駆けていく。
「母さまがお家で待ってるから、早く帰らないと……」
もうすぐ夜になる。赤らむ空の向こうに見える藍色を見上げ、アンジュはミイナの手を引っ張ろうとする。しかし、その手を擦り抜け、ミイナは森へと駆け出した。
「ちょっとだけ! うさぎさん、まってー!」
「ミイナっ!」
アンジュは兎を追うミイナを追いかける。しかし、ミイナは足が速く、おまけに木々に阻まれて、どんどん距離を離されていく。
「はあ、ミイナ……っ、どこいったの……」
アンジュは何とか開けた場所に出た。目の前には、洞窟へと続く大きな穴。そしてその入口に、ミイナが履いていた靴が片方落ちていた。
「ミイナ……?」
ミイナは洞窟に入っていったのだろうか? 嫌な予感がした。アンジュは息を殺し、そっと洞窟へと足を踏み入れる。
空気がひんやりとする。湿った足音を響かせ、数歩進んだ先。ズルリ、と這うような音が洞窟内から響く。目を凝らし、彼女が見たものは。
「ひ……っ」
大きな影が、闇の中で蠢いた。外から届く光でうっすらと見えるのは、硬い鱗とぬめりを帯びた巨体、そしてトカゲのような尻尾に鋭い牙と爪。この辺りに、このような生物は生息していない。つまり、この生き物は……。
(雑魔……ッ!? 知らせなきゃ……!)
自分一人でどうにかできる問題ではないことくらい、安易に理解できた。アンジュは元来た道を全力疾走する。村に帰り、大人たちに知らせるために。
●闇に潜む雑魔
アンジュの知らせは村中に広がり、村人たちは動揺と恐怖に包まれた。アンジュの家まで行き話の一部始終を聞いた村の長は、険しい表情を浮かべる。
「なんてこった……洞窟に雑魔が現れただって? しかもミイナが襲われたかもしれんと……洞窟に入っていくのは見たのか?」
「見てない。けど、これが落ちてたの……」
長の問いに、アンジュは震える手で片方だけ残されたミイナの靴を見せた。
「ああ、ミイナ……」
母親が顔を手で覆う。
「母さま、ごめんなさい……止められなくて……」
「……アンジュ、あなたは悪くないわ」
か細い声で呟くアンジュに、母親は鼻をすすりながらも首を横に振る。
「とにかく、ハンターズソサエティに依頼するとしよう……」
アンジュから話を聞くかぎり、その魔物は一筋縄ではいかないだろう。村の長は情報をまとめ、ハンターオフィスへと雑魔の討伐を要請したのであった。
解説
●依頼の成功条件
雑魔の討伐
●雑魔について
■外見特徴
・硬質な鱗に、スライム状のぬめりを帯びた体
・大きさについては、二メートルはあるとのこと
■戦闘能力
・具体的な能力は不明。硬い鱗、スライム状のぬめり、鋭い牙と爪があることから、それらを使用した攻撃を繰り出してくることが予想されます
・洞窟の中に住み付いていることから、夜目が利くと予想されます
その他情報
・人の気配に反応し近付いてくるようですが、アンジュが洞窟外に逃げきった後は、追ってこなかったようです
●洞窟について
・内部の高さは四メートル程度です
・内部の幅は比較的広いですが、奥に行くほど入り組んだ地形になります
・洞窟の規模は、最短で一時間あれば最奥まで行ける程度です
・洞窟内は暗く湿っており大きな岩も多数あるため、見通し、足場共に良くないようです
●ミイナについて
七歳の少女。安否は不明。生きている可能性は低いという村人たちの認識から、彼女の捜索、救出については依頼の成功条件には含まれていません。
雑魔の討伐
●雑魔について
■外見特徴
・硬質な鱗に、スライム状のぬめりを帯びた体
・大きさについては、二メートルはあるとのこと
■戦闘能力
・具体的な能力は不明。硬い鱗、スライム状のぬめり、鋭い牙と爪があることから、それらを使用した攻撃を繰り出してくることが予想されます
・洞窟の中に住み付いていることから、夜目が利くと予想されます
その他情報
・人の気配に反応し近付いてくるようですが、アンジュが洞窟外に逃げきった後は、追ってこなかったようです
●洞窟について
・内部の高さは四メートル程度です
・内部の幅は比較的広いですが、奥に行くほど入り組んだ地形になります
・洞窟の規模は、最短で一時間あれば最奥まで行ける程度です
・洞窟内は暗く湿っており大きな岩も多数あるため、見通し、足場共に良くないようです
●ミイナについて
七歳の少女。安否は不明。生きている可能性は低いという村人たちの認識から、彼女の捜索、救出については依頼の成功条件には含まれていません。
マスターより
皆様、こんにちは。水流響(すいりゅう ひびき)と申します。
ミイナの捜索については、捜索すること自体は自由ですので、皆様にお任せいたします。
どこかに遺体があるかもしれませんし、運が良ければミイナ生存の可能性もないわけではありません。ひとえに、皆様の行動にかかっています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。皆様のご参加を、心よりお待ちしております!
ミイナの捜索については、捜索すること自体は自由ですので、皆様にお任せいたします。
どこかに遺体があるかもしれませんし、運が良ければミイナ生存の可能性もないわけではありません。ひとえに、皆様の行動にかかっています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。皆様のご参加を、心よりお待ちしております!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/10/01 07:05
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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作戦相談テーブル ウーナ(ka1439) 人間(リアルブルー)|16才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2014/09/23 01:22:47 |
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![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/09/18 19:36:27 |