ゲスト
(ka0000)
ゴブリンに対する備えを!
マスター:秋風落葉

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/10/24 07:30
- リプレイ完成予定
- 2016/11/02 07:30
オープニング
●
「ありがとうございました」
村の長は頭を下げる。
頭を下げられた一団は、誇らしげな顔で去っていった。
村人達の表情も今は晴れやかだ。
数日前、この村はゴブリンの群れに畑を荒らされて家畜も奪われたりと散々な被害にあったのだが、ハンターオフィスに依頼し、今しがた去っていったハンター達のおかげで無事に解決したのである。
「なあ、村長」
集まって雑談に興じる村人達の中で、比較的若い男が村長に話しかけた。呼ばれた長は首を巡らす。
「む、どうしたパウエル?」
「今回で何度目だろうな。この村がハンターオフィスに依頼を出したのは」
パウエルの発言に周囲にいた村人達全ての顔が曇る。
「むう、わしももう覚えとらんが、かなりの数になるな……」
「すくなくとも、僕が小さい頃から数えて二十回くらいですね」
まだあどけなさを残した少年が、二人の会話に口を挟む。
「……そんなにか?」
あんぐりと口を開ける村長の周りで、少年の言葉を補足するような声がいくつもあがる。
皆、それぞれ憤懣やるかたないのだろう。
先程までの温和な雰囲気は霧散し、自分達に襲い掛かってくる災難に対して、口々に怒りの言葉が吐き出される。
「そうだ! ゴブリンどもときたら、こっちが丸腰だと知るとどいつもこいつも強気になりやがる!」
一番激昂しているのはパウエルだ。今までのゴブリン達の振る舞いを思い出し、くやしそうに吐き捨てる。
ゴブリン達は追い払っても、もしくはその部族を壊滅させても、どこからともなく新たな一団がやって来るのだ。
「そうか……しかしこのあたりは作物も良く育つし、捨てるわけにもいかん」
男達を前に村長は苦渋の顔で呟いた。
「でもいつもいつもハンターオフィスに依頼するわけにもいかないんじゃないか? 村の財産にだって限りがある」
「それは確かだが……」
村長の渋面がますます渋くなる。一同は男も女も皆悩む。
もちろん、村を捨てるなどという大それた考えはない。
沈思黙考していたパウエルが、やがて頭を上げた。
「なあ……」
「む?」
「次で最後の依頼にしようぜ」
「はあ? ま、まさかまたゴブリンどもを見かけたというのではあるまいな!?」
村長の叫びに村人達の顔は一斉に青ざめる。
パウエルは小さく笑いながらゆっくりと首を横に振った。
「違うよ……ハンター達を雇って教えてもらうのさ。ゴブリンを追い払えるような仕掛けの作りかたとか、戦い方とかを、な」
パウエルの言葉に一瞬村人達はぽかんとし、全員が全員お互いに顔を見合わせた。
「た、戦うって、お、俺達が……か?」
「そう。俺達が、だ」
こわごわと尋ねた村人に対し、パウエルは力のこもった瞳と共に頷いた。
「ありがとうございました」
村の長は頭を下げる。
頭を下げられた一団は、誇らしげな顔で去っていった。
村人達の表情も今は晴れやかだ。
数日前、この村はゴブリンの群れに畑を荒らされて家畜も奪われたりと散々な被害にあったのだが、ハンターオフィスに依頼し、今しがた去っていったハンター達のおかげで無事に解決したのである。
「なあ、村長」
集まって雑談に興じる村人達の中で、比較的若い男が村長に話しかけた。呼ばれた長は首を巡らす。
「む、どうしたパウエル?」
「今回で何度目だろうな。この村がハンターオフィスに依頼を出したのは」
パウエルの発言に周囲にいた村人達全ての顔が曇る。
「むう、わしももう覚えとらんが、かなりの数になるな……」
「すくなくとも、僕が小さい頃から数えて二十回くらいですね」
まだあどけなさを残した少年が、二人の会話に口を挟む。
「……そんなにか?」
あんぐりと口を開ける村長の周りで、少年の言葉を補足するような声がいくつもあがる。
皆、それぞれ憤懣やるかたないのだろう。
先程までの温和な雰囲気は霧散し、自分達に襲い掛かってくる災難に対して、口々に怒りの言葉が吐き出される。
「そうだ! ゴブリンどもときたら、こっちが丸腰だと知るとどいつもこいつも強気になりやがる!」
一番激昂しているのはパウエルだ。今までのゴブリン達の振る舞いを思い出し、くやしそうに吐き捨てる。
ゴブリン達は追い払っても、もしくはその部族を壊滅させても、どこからともなく新たな一団がやって来るのだ。
「そうか……しかしこのあたりは作物も良く育つし、捨てるわけにもいかん」
男達を前に村長は苦渋の顔で呟いた。
「でもいつもいつもハンターオフィスに依頼するわけにもいかないんじゃないか? 村の財産にだって限りがある」
「それは確かだが……」
村長の渋面がますます渋くなる。一同は男も女も皆悩む。
もちろん、村を捨てるなどという大それた考えはない。
沈思黙考していたパウエルが、やがて頭を上げた。
「なあ……」
「む?」
「次で最後の依頼にしようぜ」
「はあ? ま、まさかまたゴブリンどもを見かけたというのではあるまいな!?」
村長の叫びに村人達の顔は一斉に青ざめる。
パウエルは小さく笑いながらゆっくりと首を横に振った。
「違うよ……ハンター達を雇って教えてもらうのさ。ゴブリンを追い払えるような仕掛けの作りかたとか、戦い方とかを、な」
パウエルの言葉に一瞬村人達はぽかんとし、全員が全員お互いに顔を見合わせた。
「た、戦うって、お、俺達が……か?」
「そう。俺達が、だ」
こわごわと尋ねた村人に対し、パウエルは力のこもった瞳と共に頷いた。
解説
・村
畑が点在し、牛が放牧されている一見のどかな村です。
人口は100人ほど。
東側には小さな川があり、水車小屋が隣接しています。
あとは雑貨屋がありますが、たいしたものは売っていません。
村の入り口は南側にあり、そこ以外は全方位、粗末な木の柵で覆われています。
村の北側には大きな森があります。
今までのゴブリン達は大抵その森から現れており、村人達はあまり森の深くには入らないようにしています。
木材等は森から簡単に手に入るでしょう。
・村長
パウエルの発言に驚いたものの、やってみる価値はあるかと今回の依頼に同意しました。
・パウエル
今回の依頼の発案者。
農作業などで締まった肉体をしていますが、戦闘の経験はありません。
・村人達
今回の依頼に対して賛成の者もいますし反対の者もいます。
賛成派はパウエルのように戦い方を知りたいという者もいれば、ゴブリン達から身を守れるような罠や施設などを作りたい、といった者がいます。
戦うことを志願しているのはほとんどが男達ですが、女の中にも戦いたいと考えている者がいるようです。
子供達はかっこいいという理由であまり深く考えずに賛成派多数です。ただ、子供達が実際に戦うのはまだちょっと難しいでしょう。
反対派に関しては、基本的に面倒なのはごめんだと思っており、あまり危険なことをしたくない、またゴブリン達が来たらハンターに頼めばいい、という考えが大勢を占めています。
とはいえ、反対の者も、作業等に協力する最低限の意思はあります。
男女合わせて賛成派が6割、反対派が4割というところです。
皆、戦闘の経験はまったくありません。
また、この村の中に覚醒者はおりません。
彼らはただの一般人として、ゴブリン達を追い払う程度の戦闘技術や知識を身につけたいと考えています。
・その他
滞在期間は一週間です。
基本的に戦闘は発生しません。
彼らを鍛えたり、罠の仕掛け方を伝授したり、村人達の力になってあげてください。
畑が点在し、牛が放牧されている一見のどかな村です。
人口は100人ほど。
東側には小さな川があり、水車小屋が隣接しています。
あとは雑貨屋がありますが、たいしたものは売っていません。
村の入り口は南側にあり、そこ以外は全方位、粗末な木の柵で覆われています。
村の北側には大きな森があります。
今までのゴブリン達は大抵その森から現れており、村人達はあまり森の深くには入らないようにしています。
木材等は森から簡単に手に入るでしょう。
・村長
パウエルの発言に驚いたものの、やってみる価値はあるかと今回の依頼に同意しました。
・パウエル
今回の依頼の発案者。
農作業などで締まった肉体をしていますが、戦闘の経験はありません。
・村人達
今回の依頼に対して賛成の者もいますし反対の者もいます。
賛成派はパウエルのように戦い方を知りたいという者もいれば、ゴブリン達から身を守れるような罠や施設などを作りたい、といった者がいます。
戦うことを志願しているのはほとんどが男達ですが、女の中にも戦いたいと考えている者がいるようです。
子供達はかっこいいという理由であまり深く考えずに賛成派多数です。ただ、子供達が実際に戦うのはまだちょっと難しいでしょう。
反対派に関しては、基本的に面倒なのはごめんだと思っており、あまり危険なことをしたくない、またゴブリン達が来たらハンターに頼めばいい、という考えが大勢を占めています。
とはいえ、反対の者も、作業等に協力する最低限の意思はあります。
男女合わせて賛成派が6割、反対派が4割というところです。
皆、戦闘の経験はまったくありません。
また、この村の中に覚醒者はおりません。
彼らはただの一般人として、ゴブリン達を追い払う程度の戦闘技術や知識を身につけたいと考えています。
・その他
滞在期間は一週間です。
基本的に戦闘は発生しません。
彼らを鍛えたり、罠の仕掛け方を伝授したり、村人達の力になってあげてください。
マスターより
こんにちは、こんばんは。秋風落葉(しゅうふうらくよう)です。
ハンター達にとってはそれほどの脅威ではないゴブリン達ですが、戦う術を持たない村人達から見ると、恐ろしい相手だといえるでしょう。
しかし、彼らもようやく災難に正面から反抗する意思を見せました。
依頼へのご参加、お待ちしております。
ハンター達にとってはそれほどの脅威ではないゴブリン達ですが、戦う術を持たない村人達から見ると、恐ろしい相手だといえるでしょう。
しかし、彼らもようやく災難に正面から反抗する意思を見せました。
依頼へのご参加、お待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/10/28 02:04
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 エラ・“dJehuty”・ベル(ka3142) 人間(リアルブルー)|30才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2016/10/23 21:24:29 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/10/23 07:16:14 |