ゲスト
(ka0000)
【郷祭】トマト酒の悲劇
マスター:奈華里

このシナリオは2日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/10/29 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/11/09 22:00
オープニング
名産品はもちろんトマト。トマト祭りが毎年開催されるこの村の名前はカルドルビーノという。
その村でも一際トマト作りとトマト祭りに燃える男がいる。
彼の名はパーザ――トマト祭り実行委員であり、月チームの自称参謀を務める男だ。
今年も残念ながら祭りでは負けを期したが、彼の野望は未だ潰えていない。長年の研究の末作り上げたトマト酒。
それを今年の郷祭で大々的に発表し、引いては各国への輸出を目論んでいるのだ。
「概ねトマト祭りでの反応は上々だった。つまりはこれはいけるっ」
村の仲間にも知られないように秘密裏に作った生産拠点は少し山側にある。
敷地は彼の所有になっているから問題はない筈だ。トマト畑から少し距離がある場所であったが、それも仕方のない事。この酒造りには山から湧き出た水を使っているし、場所もあそこでなくては適度な温度が保てないのだ。
「さて、祭りも近い。そろそろ私の最高傑作を祭り会場に卸さなくては」
パーザは誰にともなくそう呟き、自宅を後にする。
「そう言えば名前はどうしたものか…とびきり気品のある名前が相応しいが」
彼の作ったトマト酒――その酒を一言で表すならフルーツトマトのカクテルのよう。白ワインを加える事でトマト特有の生臭さを緩和し、美味しさだけを十分に引き立てたのだ。これならば女性のみならず、すっきりとしたのど越しで甘過ぎず男性受けもすると睨んでいる。
であるから売れる事間違いなしと確信をもっている彼の足取りはとても軽い。
トマト酒の生産拠点のある場所までは少しの山道が続くも全くものともしない。
だが、その後彼を待っていたのは…。
(むっ、まさか泥棒か?)
鍵をかけていた筈の工房横の倉庫の中から気配を感じて、隙間から中を覗き込む。
すると灯りもつけずに中で蠢く影を見つけて、彼の内に宿ったのは激しい怒り――。
(奴ら、私の精魂込めて作った酒を飲んでいるのではないかっ!)
ハッキリとは見えないが、水音がする。という事は中の奴らは彼の大事な商品に口をつけているという事だ。
「ぐぬぬっ、何という事だ…」
だがしかし、こちらは一人だ。今飛び込んでも勝ち目はない。
けれど、それでも彼の怒りは収まらず何か一言でも言ってやりたいという衝動が彼を突き動かす。
(どうしてくれようか…私の、私の大事なトマト酒を…)
扉に触れていた手が怒りでぶるぶると震える。その震えが扉に伝わって、不意に中から声がかかる。
『ダレ、ダ?』
その声にパーザはギョッとした。
片言に近い言葉遣いの濁声――中の影が立ち上がる。
その立ち上がったシルエットが、幾分彼の知るものと差異があって、
(まっ、まさか人じゃないッ?)
二足歩行ではあるが筋肉の質量が尋常ではない。拳闘士やドワーフとてあそこまで鍛え上げられる者はいないだろう。それ程に体格のあるその影からギラリと光って見えた瞳は人ならざる者の雰囲気を有している。
(あれは…オークッ!!?)
彼は意外な侵入者に思わず尻餅をつく。
『オイ、ミテコイ』
その音にあちらも気付いて、部下と思しき者に命令を下す。その後はもう無我夢中だった。
甲高い声のひょろひょろとした化け物に追われて、死に物狂いで町へと走った。
するとその速さに追いつけなかったのか、はたまた面倒になったのか。敵はいつしか追跡を諦めてくれたようで彼がハンターオフィスに辿りついた時にはもう背後にいたその化け物の姿はなく、変わりに汗まみれの彼だけが皆の視線を集める結果となる。
「あ、あの…大丈夫ですか?」
息も切れ切れに床に膝をついた彼を見て、オフィスの係員が水を差出す。
「助けてくれ…」
パーザが紡いだ言葉に一瞬目を丸くする係員。しかし、この様子は只事ではない事は判る。
「私の、私のトマト酒が化け物に…」
そういう彼に、
「ともかくお話をお聞きします。どうぞこちらへ」
と係員は冷静に事情を尋ねるのだった。
その村でも一際トマト作りとトマト祭りに燃える男がいる。
彼の名はパーザ――トマト祭り実行委員であり、月チームの自称参謀を務める男だ。
今年も残念ながら祭りでは負けを期したが、彼の野望は未だ潰えていない。長年の研究の末作り上げたトマト酒。
それを今年の郷祭で大々的に発表し、引いては各国への輸出を目論んでいるのだ。
「概ねトマト祭りでの反応は上々だった。つまりはこれはいけるっ」
村の仲間にも知られないように秘密裏に作った生産拠点は少し山側にある。
敷地は彼の所有になっているから問題はない筈だ。トマト畑から少し距離がある場所であったが、それも仕方のない事。この酒造りには山から湧き出た水を使っているし、場所もあそこでなくては適度な温度が保てないのだ。
「さて、祭りも近い。そろそろ私の最高傑作を祭り会場に卸さなくては」
パーザは誰にともなくそう呟き、自宅を後にする。
「そう言えば名前はどうしたものか…とびきり気品のある名前が相応しいが」
彼の作ったトマト酒――その酒を一言で表すならフルーツトマトのカクテルのよう。白ワインを加える事でトマト特有の生臭さを緩和し、美味しさだけを十分に引き立てたのだ。これならば女性のみならず、すっきりとしたのど越しで甘過ぎず男性受けもすると睨んでいる。
であるから売れる事間違いなしと確信をもっている彼の足取りはとても軽い。
トマト酒の生産拠点のある場所までは少しの山道が続くも全くものともしない。
だが、その後彼を待っていたのは…。
(むっ、まさか泥棒か?)
鍵をかけていた筈の工房横の倉庫の中から気配を感じて、隙間から中を覗き込む。
すると灯りもつけずに中で蠢く影を見つけて、彼の内に宿ったのは激しい怒り――。
(奴ら、私の精魂込めて作った酒を飲んでいるのではないかっ!)
ハッキリとは見えないが、水音がする。という事は中の奴らは彼の大事な商品に口をつけているという事だ。
「ぐぬぬっ、何という事だ…」
だがしかし、こちらは一人だ。今飛び込んでも勝ち目はない。
けれど、それでも彼の怒りは収まらず何か一言でも言ってやりたいという衝動が彼を突き動かす。
(どうしてくれようか…私の、私の大事なトマト酒を…)
扉に触れていた手が怒りでぶるぶると震える。その震えが扉に伝わって、不意に中から声がかかる。
『ダレ、ダ?』
その声にパーザはギョッとした。
片言に近い言葉遣いの濁声――中の影が立ち上がる。
その立ち上がったシルエットが、幾分彼の知るものと差異があって、
(まっ、まさか人じゃないッ?)
二足歩行ではあるが筋肉の質量が尋常ではない。拳闘士やドワーフとてあそこまで鍛え上げられる者はいないだろう。それ程に体格のあるその影からギラリと光って見えた瞳は人ならざる者の雰囲気を有している。
(あれは…オークッ!!?)
彼は意外な侵入者に思わず尻餅をつく。
『オイ、ミテコイ』
その音にあちらも気付いて、部下と思しき者に命令を下す。その後はもう無我夢中だった。
甲高い声のひょろひょろとした化け物に追われて、死に物狂いで町へと走った。
するとその速さに追いつけなかったのか、はたまた面倒になったのか。敵はいつしか追跡を諦めてくれたようで彼がハンターオフィスに辿りついた時にはもう背後にいたその化け物の姿はなく、変わりに汗まみれの彼だけが皆の視線を集める結果となる。
「あ、あの…大丈夫ですか?」
息も切れ切れに床に膝をついた彼を見て、オフィスの係員が水を差出す。
「助けてくれ…」
パーザが紡いだ言葉に一瞬目を丸くする係員。しかし、この様子は只事ではない事は判る。
「私の、私のトマト酒が化け物に…」
そういう彼に、
「ともかくお話をお聞きします。どうぞこちらへ」
と係員は冷静に事情を尋ねるのだった。
解説
内容
パーザのトマト酒工房にいる敵の排除
どうやら暫く熟成保管しているうちに彼の工房が人型の歪虚に占拠されてしまったようです
このままでは郷祭でのトマト酒のお披露目が出来なくなってしまいます
早急に敵を排除を宜しくお願いします
トマト酒の名前もこっそり募集中です
●パーザの聞き取りから判った事
彼の話により工房にいる敵はオークとコボルトではないかと推測されています
数に関しては暗かった為、はっきりとした数は判りませんが
少なくともオークは一匹、コボルトは四~五匹はいるものと思われ
工房の広さからしてまだ潜伏している可能性もあり、
仲間を呼ぶ事も考えられますのでご注意下さい
工房については加工場と倉庫は別れており、オークらがいたのは倉庫の方です
(倉庫の広さは大体道路沿いにあるコンビニ位で、天井の高さは少し高めのイメージです)
よって、中には加工して熟成中の大きな樽の他、既に瓶詰めを終えたトマト酒が保存され、
それらは木箱に詰めた後三段に詰まれています
戦闘時は出来るだけ被害の無いようによろしくお願いします
●周辺情報
工房の近くには川が流れ、工房自体は山側木々に隠されるような場所に建っている
彼のトマト畑は工房から離れた場所にある為、被害はない模様
加工場と倉庫の距離は建物的に別というだけであってすぐ隣にある
パーザのトマト酒工房にいる敵の排除
どうやら暫く熟成保管しているうちに彼の工房が人型の歪虚に占拠されてしまったようです
このままでは郷祭でのトマト酒のお披露目が出来なくなってしまいます
早急に敵を排除を宜しくお願いします
トマト酒の名前もこっそり募集中です
●パーザの聞き取りから判った事
彼の話により工房にいる敵はオークとコボルトではないかと推測されています
数に関しては暗かった為、はっきりとした数は判りませんが
少なくともオークは一匹、コボルトは四~五匹はいるものと思われ
工房の広さからしてまだ潜伏している可能性もあり、
仲間を呼ぶ事も考えられますのでご注意下さい
工房については加工場と倉庫は別れており、オークらがいたのは倉庫の方です
(倉庫の広さは大体道路沿いにあるコンビニ位で、天井の高さは少し高めのイメージです)
よって、中には加工して熟成中の大きな樽の他、既に瓶詰めを終えたトマト酒が保存され、
それらは木箱に詰めた後三段に詰まれています
戦闘時は出来るだけ被害の無いようによろしくお願いします
●周辺情報
工房の近くには川が流れ、工房自体は山側木々に隠されるような場所に建っている
彼のトマト畑は工房から離れた場所にある為、被害はない模様
加工場と倉庫の距離は建物的に別というだけであってすぐ隣にある
マスターより
トマト、トマトですよー奈華里です
最近オランダ産のミニトマトを買って食べてみました
身が引き締まっていて、甘みはそれ程なかったものの酸味も少なく噛みごたえのあるモノでした
うん、トマトは奥が深いです…黒いやつとか緑のやつとかもいつか食べてみようと思います
さて、トマトのお酒です! うまくいけば商品化にぐっと近づきます
お酒のお名前も良かったら提案してみて下さい 宜しくお願いします(^-^)
最近オランダ産のミニトマトを買って食べてみました
身が引き締まっていて、甘みはそれ程なかったものの酸味も少なく噛みごたえのあるモノでした
うん、トマトは奥が深いです…黒いやつとか緑のやつとかもいつか食べてみようと思います
さて、トマトのお酒です! うまくいけば商品化にぐっと近づきます
お酒のお名前も良かったら提案してみて下さい 宜しくお願いします(^-^)
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/11/08 00:50
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/10/28 10:10:18 |
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トマト酒の悲劇 万歳丸(ka5665) 鬼|17才|男性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2016/10/29 10:09:47 |