ゲスト
(ka0000)
【猫譚】ignition red
マスター:鹿野やいと

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
関連ユニオン
アム・シェリタ―揺籃館―- 難易度
- 難しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- ユニット参加人数
- 現在12 / 0~25
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/11/13 19:00
- リプレイ完成予定
- 2016/11/27 19:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
広く展開した戦場は混沌と化していた。ユグディラと合流したと思しき王国軍の抵抗は弱々しく、ベリアル配下の歪虚がじわじわと勢力を広げている。
王国軍は指揮系統こそある程度一本化されるものの、普段は別個に動く別組織の寄り合い所帯。足並みが簡単に揃うわけもなく、戦場の負荷は際立った一部の部隊へと集約する。その不健全さがまた戦場が崩れる要因となっていた。
「右翼。船から降りた人間どもが反撃を始めましたメェ」
「左翼。敵戦力増大中。回り込んで来ますメェ」
「中央。敵主力が抵抗中ですメェ。増援要請がありましたメェ」
ベリアルは配下の報告を黙って聞いていた。 次々と上がる羊達の報告には戦況を覆すような切迫した内容は一つもない。敵の主力と思しき赤い鎧の人間達も中央で足止めを食っている。平野のどこを見渡しても部下達が優勢であり、遠景からでも勢力の拡大が見て取れた。
「ブシシシ。人間どもメェ。この私の想定を越えては来ない。そこまで弱ったか?」
べリアルは口を大きく三日月の形に歪めた。笑みが止まらない。周囲の歪虚もそれに倣った。
「後詰も進ませよ。人間どもを皆殺しにするのだ」
「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」
「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」
ベリアルは更に部隊を進ませる。この時、指示を出しながらベリアルは困惑していた。
ずっと感じていた「足りていない」という実感が、この時になってもまだ続いている。
満たされない感覚を振り払うように、ベリアルは再度殺戮を命じた。
●
ベリアルの本隊より後方に100m。森に覆われた小高い丘がある。ベリアルが悦に入って笑みをこぼす後ろ姿を、丘の頂上より王国軍の別働隊が監視していた。先頭に立ち双眼鏡を握っているのは赤の隊の副長、ジェフリー・ブラックバーン(kz0092)。今は鮮やかな赤い鎧を黒いローブで隠している。
「……と、楽しい会話でもしているんだろうな。……む、部隊を動かしたか。そろそろ行くぞ」
「はっ」
ジェフリーは双眼鏡を見張りの騎士に手渡すと、部下数名を連れて丘を下り、丘の陰に隠れた部隊に戻った。開けた平地では到着した騎馬隊とハンター達が息を殺して伏せている。緊迫する空気に馬もいななきを控えていた。
「全て隊長の思惑通り、ですか?」
「運が良かっただけだ。領主や兵士達の尽力あってこそさ」
音楽祭の少し前当たりから、ベリアル配下の歪虚達が各地で活動していたのは知っていた。
赤の隊は先年のベリアル襲来の教訓を生かし、可能な限り迅速に現地に展開。ぎりぎりではあったがこうしてベリアル本隊の到着に間に合わせることが出来た。到着と同時に赤の隊は、事前の偵察で得られたベリアル本隊の行動予測を受け取ったのだが、ここでもダンテの行動は早かった。
「よし。後ろから奇襲してやろう」
捻りも何も無い安直な提案であったが、それを叶えるだけの情報と速度が揃っていた。幸運は重なり、奇襲部隊として用意された兵員は覚醒者100名を越える。
この提案をした当の本人はこの場には居ない。魔剣を振り回して暴れる彼の姿は敵にとって脅威だが、目立つ人間が不在では警戒を招く為だ。今は平野の中央で赤の隊の残った全軍を率いて暴れまわっている。
「ダンテ隊長とマーロウの率いる王国軍、進水して実戦投入されたばかりのフライングシスティーナ号。諸々全てを囮に使った作戦だ。失敗されても困るがな」
隊長を囮。その言葉に反感を抱く者はいないでもないが、誰もそれを咎めようとは思わなかった。何せこの作戦、自分達は彼ら以上の危険地帯にいるのだ。
成否に関わらず敵の指揮系統を一時的にでも寸断する事が可能なこの作戦ではあるが、他部隊との連携を完全に切り離している為に事実上の決死隊となっている。部隊には精鋭を集めはしたが、 ダンテのように特筆すべき人物は正面に展開せざるを得なかった。
ハンターだけは志願制であり、参加の状況が常に不透明であるため選抜は行わなかったものの、それでも万全の戦力ではない。
「揃えられるだけは揃えたつもりだが……。 阮 、行けそうか?」
ジェフリーは膝をついて頭を垂れるドミニオンのパイロットに声をかけた。阮はコクピットの中で機器の確認に余念がない。生粋のパイロットでない為不慣れな面はあるが、傭兵生活の長い彼女は戦場に対しての気負いはない。
「いつでもいいぜ。始まったら勝手にやるけど文句言うなよ」
「構わん。味方を撃たないでくれるなら好きにしろ。CAMの運用は専門外だ」
彼女のドミニオンにかぎらず、持ち込まれた装備は多い。万全ではないと評したが、あくまで全戦力から考えての話である。王城で戦わざるを得なかった前回と比べれば、有利な条件は山と積まれている。あとはその力を御しさえしれば、ベリアル相手であっても勝機はある。
ジェフリーは居並ぶ戦士達を見渡し、知らず拳を握りしめていた。
「……2年前の恨みを晴らす好機だ」
側に控えていた騎士がジェフリーの声に含まれる憤激に思わず身をすくめた。温厚な彼がここまでの怒気を発するのは珍しい。同じ騎士としてベリアルに恨みを抱く彼らですら、その空気に飲まれそうになった。
「各員に再度通達する。目標はベリアルの首のみだ。騎乗せよ」
号令一下、騎士は馬に飛び乗った。機械達が唸りを上げる。正しく彼らは殺戮の権化となり、血を求めて歪虚の群れに突入した。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
広く展開した戦場は混沌と化していた。ユグディラと合流したと思しき王国軍の抵抗は弱々しく、ベリアル配下の歪虚がじわじわと勢力を広げている。
王国軍は指揮系統こそある程度一本化されるものの、普段は別個に動く別組織の寄り合い所帯。足並みが簡単に揃うわけもなく、戦場の負荷は際立った一部の部隊へと集約する。その不健全さがまた戦場が崩れる要因となっていた。
「右翼。船から降りた人間どもが反撃を始めましたメェ」
「左翼。敵戦力増大中。回り込んで来ますメェ」
「中央。敵主力が抵抗中ですメェ。増援要請がありましたメェ」
ベリアルは配下の報告を黙って聞いていた。 次々と上がる羊達の報告には戦況を覆すような切迫した内容は一つもない。敵の主力と思しき赤い鎧の人間達も中央で足止めを食っている。平野のどこを見渡しても部下達が優勢であり、遠景からでも勢力の拡大が見て取れた。
「ブシシシ。人間どもメェ。この私の想定を越えては来ない。そこまで弱ったか?」
べリアルは口を大きく三日月の形に歪めた。笑みが止まらない。周囲の歪虚もそれに倣った。
「後詰も進ませよ。人間どもを皆殺しにするのだ」
「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」
「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」 「メェ」
ベリアルは更に部隊を進ませる。この時、指示を出しながらベリアルは困惑していた。
ずっと感じていた「足りていない」という実感が、この時になってもまだ続いている。
満たされない感覚を振り払うように、ベリアルは再度殺戮を命じた。
●
ベリアルの本隊より後方に100m。森に覆われた小高い丘がある。ベリアルが悦に入って笑みをこぼす後ろ姿を、丘の頂上より王国軍の別働隊が監視していた。先頭に立ち双眼鏡を握っているのは赤の隊の副長、ジェフリー・ブラックバーン(kz0092)。今は鮮やかな赤い鎧を黒いローブで隠している。
「……と、楽しい会話でもしているんだろうな。……む、部隊を動かしたか。そろそろ行くぞ」
「はっ」
ジェフリーは双眼鏡を見張りの騎士に手渡すと、部下数名を連れて丘を下り、丘の陰に隠れた部隊に戻った。開けた平地では到着した騎馬隊とハンター達が息を殺して伏せている。緊迫する空気に馬もいななきを控えていた。
「全て隊長の思惑通り、ですか?」
「運が良かっただけだ。領主や兵士達の尽力あってこそさ」
音楽祭の少し前当たりから、ベリアル配下の歪虚達が各地で活動していたのは知っていた。
赤の隊は先年のベリアル襲来の教訓を生かし、可能な限り迅速に現地に展開。ぎりぎりではあったがこうしてベリアル本隊の到着に間に合わせることが出来た。到着と同時に赤の隊は、事前の偵察で得られたベリアル本隊の行動予測を受け取ったのだが、ここでもダンテの行動は早かった。
「よし。後ろから奇襲してやろう」
捻りも何も無い安直な提案であったが、それを叶えるだけの情報と速度が揃っていた。幸運は重なり、奇襲部隊として用意された兵員は覚醒者100名を越える。
この提案をした当の本人はこの場には居ない。魔剣を振り回して暴れる彼の姿は敵にとって脅威だが、目立つ人間が不在では警戒を招く為だ。今は平野の中央で赤の隊の残った全軍を率いて暴れまわっている。
「ダンテ隊長とマーロウの率いる王国軍、進水して実戦投入されたばかりのフライングシスティーナ号。諸々全てを囮に使った作戦だ。失敗されても困るがな」
隊長を囮。その言葉に反感を抱く者はいないでもないが、誰もそれを咎めようとは思わなかった。何せこの作戦、自分達は彼ら以上の危険地帯にいるのだ。
成否に関わらず敵の指揮系統を一時的にでも寸断する事が可能なこの作戦ではあるが、他部隊との連携を完全に切り離している為に事実上の決死隊となっている。部隊には精鋭を集めはしたが、 ダンテのように特筆すべき人物は正面に展開せざるを得なかった。
ハンターだけは志願制であり、参加の状況が常に不透明であるため選抜は行わなかったものの、それでも万全の戦力ではない。
「揃えられるだけは揃えたつもりだが……。 阮 、行けそうか?」
ジェフリーは膝をついて頭を垂れるドミニオンのパイロットに声をかけた。阮はコクピットの中で機器の確認に余念がない。生粋のパイロットでない為不慣れな面はあるが、傭兵生活の長い彼女は戦場に対しての気負いはない。
「いつでもいいぜ。始まったら勝手にやるけど文句言うなよ」
「構わん。味方を撃たないでくれるなら好きにしろ。CAMの運用は専門外だ」
彼女のドミニオンにかぎらず、持ち込まれた装備は多い。万全ではないと評したが、あくまで全戦力から考えての話である。王城で戦わざるを得なかった前回と比べれば、有利な条件は山と積まれている。あとはその力を御しさえしれば、ベリアル相手であっても勝機はある。
ジェフリーは居並ぶ戦士達を見渡し、知らず拳を握りしめていた。
「……2年前の恨みを晴らす好機だ」
側に控えていた騎士がジェフリーの声に含まれる憤激に思わず身をすくめた。温厚な彼がここまでの怒気を発するのは珍しい。同じ騎士としてベリアルに恨みを抱く彼らですら、その空気に飲まれそうになった。
「各員に再度通達する。目標はベリアルの首のみだ。騎乗せよ」
号令一下、騎士は馬に飛び乗った。機械達が唸りを上げる。正しく彼らは殺戮の権化となり、血を求めて歪虚の群れに突入した。
解説
●状況
事前の情報収集により敵の行動予測に成功しました
敵本隊の後背、奇襲可能な位置に事前に潜伏しています
●敵の戦力
ベリアル、他取り巻きにいつもの2足歩行の羊を連れています
大<中<小と数が多くなります
●敵の行動
数ターンの混乱の後、陣形を整えるよう動きます
ベリアルは魔砲(【黒祀】で王都の城門を破った直線上範囲攻撃・物理属性)の使用
大型がファイヤーボール相当のスキル、中型と小型はベリアルを守りつつ近接戦闘で手近な敵を攻撃します
ベリアルが一定以上のダメージを受けると撤退を始める可能性があります (状況次第)
●判定の基準
両軍の損害の多寡で判定します
味方の損害が少ない事よりも、敵の損害が多いことを重視します
判定は丘を出た位置(敵より50マス)、接敵前から開始します
移動力と射程の差による攻撃タイミングの差は、戦術としてどう使用するかも含めて判定します
●生身とユニット
生身参加者で必要なPCには戦馬(店売りの品)を貸与します
それ以外では特に変化はありません
作戦と役割に応じた装備で臨んでください
●NPC
NPCは特に細かい指示は出さなくても大丈夫です
不可能な事案以外で要請を拒むことはありません。多分。
・ジェフリー・ブラックバーン(kz0092)
ダンテの副官その1。今回は臨時編成された奇襲部隊の隊長
・ 阮妙純
リアルブルー出身の傭兵でCAMを使うハンター。という背景
・その他NPC部隊
元から機動力を有する赤の隊が大半ですが、その他の部隊からも若干名参加しています
基本的には近寄って物理で殴る戦法を選択します
魔術師や聖導士も居ないことはないですが、少数なので当てにはしないでください
●他
必要な情報があれば質疑応答を行います
事前の情報収集により敵の行動予測に成功しました
敵本隊の後背、奇襲可能な位置に事前に潜伏しています
●敵の戦力
ベリアル、他取り巻きにいつもの2足歩行の羊を連れています
大<中<小と数が多くなります
●敵の行動
数ターンの混乱の後、陣形を整えるよう動きます
ベリアルは魔砲(【黒祀】で王都の城門を破った直線上範囲攻撃・物理属性)の使用
大型がファイヤーボール相当のスキル、中型と小型はベリアルを守りつつ近接戦闘で手近な敵を攻撃します
ベリアルが一定以上のダメージを受けると撤退を始める可能性があります (状況次第)
●判定の基準
両軍の損害の多寡で判定します
味方の損害が少ない事よりも、敵の損害が多いことを重視します
判定は丘を出た位置(敵より50マス)、接敵前から開始します
移動力と射程の差による攻撃タイミングの差は、戦術としてどう使用するかも含めて判定します
●生身とユニット
生身参加者で必要なPCには戦馬(店売りの品)を貸与します
それ以外では特に変化はありません
作戦と役割に応じた装備で臨んでください
●NPC
NPCは特に細かい指示は出さなくても大丈夫です
不可能な事案以外で要請を拒むことはありません。多分。
・ジェフリー・ブラックバーン(kz0092)
ダンテの副官その1。今回は臨時編成された奇襲部隊の隊長
・ 阮妙純
リアルブルー出身の傭兵でCAMを使うハンター。という背景
・その他NPC部隊
元から機動力を有する赤の隊が大半ですが、その他の部隊からも若干名参加しています
基本的には近寄って物理で殴る戦法を選択します
魔術師や聖導士も居ないことはないですが、少数なので当てにはしないでください
●他
必要な情報があれば質疑応答を行います
マスターより
時系列的にはOP → 連動ページのストーリーノベル → リプレイ(判定部分)となります
【黒祀】より2回目のベリアル担当です
前回と違って装備は更新され、多くのスキルも実装されました
PCの、あるいはPLの2年分の成長をベリアルに叩きつけてやってください
皆様の参加をお待ちしております
【黒祀】より2回目のベリアル担当です
前回と違って装備は更新され、多くのスキルも実装されました
PCの、あるいはPLの2年分の成長をベリアルに叩きつけてやってください
皆様の参加をお待ちしております
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/11/26 16:50
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ウィンス・デイランダール(ka0039) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2016/11/13 17:16:31 |
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質問卓 夕凪 沙良(ka5139) 人間(リアルブルー)|18才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2016/11/09 21:29:47 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/11/10 23:18:47 |