ゲスト
(ka0000)
気になるあのコとリンゴ狩り
マスター:紺堂 カヤ

- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/11/22 07:30
- リプレイ完成予定
- 2016/12/01 07:30
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
空は青く、そして高かった。
田畑の脇のくさっぱらに寝転がって、タイガはその空を見上げていた。
雲ひとつない空。きっと、勤勉な天使たちがぴかぴかに磨き上げていったんだろう、だなどと柄にもなくロマンチックなことを考えながら……、
「はあぁあ~~~~~」
大きな大きなため息をついた。
空は青く、そして高かった。
大きなため息などものともせず、ただ美しくそこにある。
「遠い空だなあ……。あの空のように、あの子も遠いなあ……」
目を細め、センチメンタルにタイガが呟くと。
「なーにやってんだお前」
上から覗き込んだ笑顔が、タイガの視界から空を奪った。
「うわっ、なんだよイサト! せっかく人が物思いにふけっていたというのにだなあ!」
「物思い? タイガが?」
幼馴染のイサトが面白そうに笑いを滲ませながら、タイガの隣に腰掛けた。タイガも寝転んでいた姿勢を起こす。
「もしかして、ミカちゃんのこと?」
「みみみみみみみミカちゃん? いやいやいや、どうしてだよなんでだよ俺がミカちゃんの何を思い悩むって言うんだよいやいやいや!」
「わかりやすいなあ、タイガは」
眼球ってそんなに激しく動かせるものなのか、と感心してしまうほど盛大に目を泳がせたタイガを見て、イサトはけらけらと笑う。
実にわかりやすい恋わずらいだった。ミカちゃん、とはタイガとイサトの村のリンゴ農家の娘であった。年頃は、タイガと同じくらいであるらしい。実におとなしい娘で、人前でおしゃべりしているのをほとんど見たことがない。
「ミカちゃん、可愛いしなあ」
イサトがしみじみそう言ったように、ミカはふわふわの金髪に真っ白な肌、澄んだ泉のような緑色の瞳の美少女だった。お人形のような上品な容姿で、家業である果樹園の仕事を手伝う様子は、かなりファンタジックに見えた。
「まさかイサトもミカちゃんに恋を!?」
「違うよ。っていうか、イサトも、ってなんだよ、も、って」
イサトがニヤニヤ笑うと、タイガは観念したようにため息をついた。もともと特に抵抗らしい抵抗はできていなかったのではあるが。
「俺はさ~、ミカちゃんが可愛いから好きってわけじゃないんだよ、信じて貰えないかもしれないけどさ~」
膝をさんかくにして抱え込み、語り出すタイガ。
「あんなに可愛いからさ、どうやらさ、舞台女優のスカウトとか随分来てたらしいんだよな。だけどさ、全部自分で断ったんだって。リンゴが大好きな私は、果樹園の仕事こそが私の仕事だ、ってさ。俺、そういうの、強いな、って思うんだ。見習わなきゃな、って思うんだよ」
「……そっか。じゃあさ、折角だから、そのリンゴの力に頼ってみたら?」
「リンゴの力? あっ、もしかしてあれか!? この村の恋は果物にあやかると叶うらしい、っていう噂のことか!?」
「は? 噂?」
タイガは急に顔を輝かせ、反対に、イサトは怪訝そうな表情を作る。
「なんかさ、夏にさ、スイカ割りで告白して恋が叶った人がいるってとこから始まったらしいんだけどさ」
「へえ? ああ、それもしかしてシェイマスさんのことじゃない?」
「何!? イサト知ってるのか! じゃあ噂は本当なんだな!!」
「果物にあやかって恋が叶うかどうかは知らないけど……、まあ、確かに、あやかるところまでは、簡単だよ。とりあえず」
「どういうことだ?」
イサトはにっこり笑って説明を始めた。
なんでも、ミカの父親がぎっくり腰になってしまい、動けないという。リンゴはちょうど収穫時期で、果樹園は忙しい。それでも、家族総出で頑張ればなんとか父の穴も埋められるだろう、と思っていたのだが、そこへ王都・イルダーナのとある宝石商から大口の注文が入った。それも急ぎの。支払う金額に糸目はつけないから、とにかくたくさんのリンゴを売って欲しい、と言われたのだ。
「家族だけじゃとても間に合わない、っていうんで、臨時のアルバイトを募集してるらしいぜ。村人はそれぞれ忙しいし、ハンターにも依頼を出すって話だ」
「えっ、それは」
「ミカちゃんとお近づきになる、チャンスなんじゃね?」
タイガはさんかくに折った自分の脚を抱え込むようにして顔を伏せ、イサトはそれを覗き込んだ。
「ほら、迷ってる場合か? アルバイト、行くだろ?」
「……行くっ!」
恥ずかしそうに、しかし力強く返事をしたタイガの頬は、リンゴのように真っ赤だった。
空は青く、そして高かった。
田畑の脇のくさっぱらに寝転がって、タイガはその空を見上げていた。
雲ひとつない空。きっと、勤勉な天使たちがぴかぴかに磨き上げていったんだろう、だなどと柄にもなくロマンチックなことを考えながら……、
「はあぁあ~~~~~」
大きな大きなため息をついた。
空は青く、そして高かった。
大きなため息などものともせず、ただ美しくそこにある。
「遠い空だなあ……。あの空のように、あの子も遠いなあ……」
目を細め、センチメンタルにタイガが呟くと。
「なーにやってんだお前」
上から覗き込んだ笑顔が、タイガの視界から空を奪った。
「うわっ、なんだよイサト! せっかく人が物思いにふけっていたというのにだなあ!」
「物思い? タイガが?」
幼馴染のイサトが面白そうに笑いを滲ませながら、タイガの隣に腰掛けた。タイガも寝転んでいた姿勢を起こす。
「もしかして、ミカちゃんのこと?」
「みみみみみみみミカちゃん? いやいやいや、どうしてだよなんでだよ俺がミカちゃんの何を思い悩むって言うんだよいやいやいや!」
「わかりやすいなあ、タイガは」
眼球ってそんなに激しく動かせるものなのか、と感心してしまうほど盛大に目を泳がせたタイガを見て、イサトはけらけらと笑う。
実にわかりやすい恋わずらいだった。ミカちゃん、とはタイガとイサトの村のリンゴ農家の娘であった。年頃は、タイガと同じくらいであるらしい。実におとなしい娘で、人前でおしゃべりしているのをほとんど見たことがない。
「ミカちゃん、可愛いしなあ」
イサトがしみじみそう言ったように、ミカはふわふわの金髪に真っ白な肌、澄んだ泉のような緑色の瞳の美少女だった。お人形のような上品な容姿で、家業である果樹園の仕事を手伝う様子は、かなりファンタジックに見えた。
「まさかイサトもミカちゃんに恋を!?」
「違うよ。っていうか、イサトも、ってなんだよ、も、って」
イサトがニヤニヤ笑うと、タイガは観念したようにため息をついた。もともと特に抵抗らしい抵抗はできていなかったのではあるが。
「俺はさ~、ミカちゃんが可愛いから好きってわけじゃないんだよ、信じて貰えないかもしれないけどさ~」
膝をさんかくにして抱え込み、語り出すタイガ。
「あんなに可愛いからさ、どうやらさ、舞台女優のスカウトとか随分来てたらしいんだよな。だけどさ、全部自分で断ったんだって。リンゴが大好きな私は、果樹園の仕事こそが私の仕事だ、ってさ。俺、そういうの、強いな、って思うんだ。見習わなきゃな、って思うんだよ」
「……そっか。じゃあさ、折角だから、そのリンゴの力に頼ってみたら?」
「リンゴの力? あっ、もしかしてあれか!? この村の恋は果物にあやかると叶うらしい、っていう噂のことか!?」
「は? 噂?」
タイガは急に顔を輝かせ、反対に、イサトは怪訝そうな表情を作る。
「なんかさ、夏にさ、スイカ割りで告白して恋が叶った人がいるってとこから始まったらしいんだけどさ」
「へえ? ああ、それもしかしてシェイマスさんのことじゃない?」
「何!? イサト知ってるのか! じゃあ噂は本当なんだな!!」
「果物にあやかって恋が叶うかどうかは知らないけど……、まあ、確かに、あやかるところまでは、簡単だよ。とりあえず」
「どういうことだ?」
イサトはにっこり笑って説明を始めた。
なんでも、ミカの父親がぎっくり腰になってしまい、動けないという。リンゴはちょうど収穫時期で、果樹園は忙しい。それでも、家族総出で頑張ればなんとか父の穴も埋められるだろう、と思っていたのだが、そこへ王都・イルダーナのとある宝石商から大口の注文が入った。それも急ぎの。支払う金額に糸目はつけないから、とにかくたくさんのリンゴを売って欲しい、と言われたのだ。
「家族だけじゃとても間に合わない、っていうんで、臨時のアルバイトを募集してるらしいぜ。村人はそれぞれ忙しいし、ハンターにも依頼を出すって話だ」
「えっ、それは」
「ミカちゃんとお近づきになる、チャンスなんじゃね?」
タイガはさんかくに折った自分の脚を抱え込むようにして顔を伏せ、イサトはそれを覗き込んだ。
「ほら、迷ってる場合か? アルバイト、行くだろ?」
「……行くっ!」
恥ずかしそうに、しかし力強く返事をしたタイガの頬は、リンゴのように真っ赤だった。
解説
■依頼内容
リンゴの収穫のアルバイト(ひとりカゴひとつ、リンゴの数にして20個が最低ライン)
■果樹園
かなり広大な果樹園。
収穫したリンゴは、のちほど選別するため、全体的に赤く色づいていると思われるものを収穫するだけでよい。
脚立、軍手など、必要な道具は支給される。
単独作業・複数人数での協力作業など、やり方は問わない。
ただし、武器・魔法のたぐいは使用禁止。
■タイガとミカ
タイガ:十三歳。実は将来の生き方を悩む少年。村のあちこちでアルバイトをしているが、どんな仕事をして生きて行こうか決められずにいる。すでに生き方を決めているミカがまぶしく、尊敬はいつしか恋になった。
ミカ:果樹園の娘。ふたりの姉を持つ末っ子だが、将来は家業を継ぐと心に決めている。考えはしっかりしており、意志が強いが、口数が少なく、人見知り。
■報酬
宝石商の意向により、アルバイト代が高め。
全員で500個のリンゴ収穫を達成したら、余分のリンゴをご馳走してもらえるかも……。
リンゴの収穫のアルバイト(ひとりカゴひとつ、リンゴの数にして20個が最低ライン)
■果樹園
かなり広大な果樹園。
収穫したリンゴは、のちほど選別するため、全体的に赤く色づいていると思われるものを収穫するだけでよい。
脚立、軍手など、必要な道具は支給される。
単独作業・複数人数での協力作業など、やり方は問わない。
ただし、武器・魔法のたぐいは使用禁止。
■タイガとミカ
タイガ:十三歳。実は将来の生き方を悩む少年。村のあちこちでアルバイトをしているが、どんな仕事をして生きて行こうか決められずにいる。すでに生き方を決めているミカがまぶしく、尊敬はいつしか恋になった。
ミカ:果樹園の娘。ふたりの姉を持つ末っ子だが、将来は家業を継ぐと心に決めている。考えはしっかりしており、意志が強いが、口数が少なく、人見知り。
■報酬
宝石商の意向により、アルバイト代が高め。
全員で500個のリンゴ収穫を達成したら、余分のリンゴをご馳走してもらえるかも……。
マスターより
リンゴ大好き紺堂カヤです。皆さまどうぞよろしくお願い致します。
効率的に、しかし楽しんでリンゴ収穫をしていただけたらと思います。
タイガくんの恋を応援してくれたら嬉しいですが……、放置でもいいです!(笑)
ペア、コンビ等、他のPCさんとの絡み描写をご希望の方は「恋人」「友人」等の関係性を明記していただきますよう、よろしくお願い致します。
アドリブも多々入るものと思われますので、その点もご了承いただきたく存じます。
美味しいリンゴが食べたいな!
効率的に、しかし楽しんでリンゴ収穫をしていただけたらと思います。
タイガくんの恋を応援してくれたら嬉しいですが……、放置でもいいです!(笑)
ペア、コンビ等、他のPCさんとの絡み描写をご希望の方は「恋人」「友人」等の関係性を明記していただきますよう、よろしくお願い致します。
アドリブも多々入るものと思われますので、その点もご了承いただきたく存じます。
美味しいリンゴが食べたいな!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/11/30 18:13
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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林檎園にて(雑談卓) 雨を告げる鳥(ka6258) エルフ|14才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2016/11/21 18:33:46 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/11/22 05:07:31 |