ゲスト
(ka0000)
【CF】聖夜の祝福を一抱え
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/12/15 09:00
- リプレイ完成予定
- 2016/12/24 09:00
オープニング
●
一仕事終えてリゼリオのあるオフィスへ向かったハンターに一杯のスープが差し出された。
見れば近くのテントで、赤い帽子を被った少年少女が煉瓦を組んだかまどで寸胴を煮ている。
白い湯気が昇り食欲をそそる芳ばしい匂いが広がってきた。
「寒い中お疲れ様です」
彼等はハンター達の労いに集まったボランティアだと言う。
コボルトに畑を荒らされたり、ゴブリンや雑魔に襲われたり。
ハンターに助けられたからと、指の悴む寒い中でも頑張っているハンター達の助けになりたいと、空のカップを受け取りながら少女は微笑む。
赤い帽子は聖輝節のこの季節だけ。
彼等には帽子の形が上手く伝わらなかったのか、赤いニット帽や、キャップの姿も少なからず。
眼前の少女もまた、赤いベレー帽を斜めに被っていた。
●
モテないのが辛い。モテる奴らを恨むのも疲れた。
どうせボクは一生独りなんだ。
暗く退屈な人生を一人きりで過ごしていくんだ。
そう思って凹んでいた少年に、彼と同じ落胆を経て新たな思想に目覚めた男が声を掛けた。
その思想こそ、自由の鐘。
少年は拳を突き上げて言い放つ。
「恋人優遇を許すな! 愛の再分配を!」
さて。
こうして自由の鐘に加わった少年だが、彼はまだ全く無力だった。
親しくなった団員に鍛えられながら街を走り回る彼等の後を転がるように付いていくのが精一杯。
仕方ないから鍛えてやる、と誰かが行った。
他にも何人か呼ぶから、目印になる格好をして来いと言う。
少年は目印の赤いベレー帽を被って、待ち合わせ場所で同じ装いの団員を待っていた。
●
その日も、ボランティアの少年少女達は集まっていた。
ベレー帽を斜めに被った少女がふと目を遣ると、所在なく佇む赤いベレー帽の少年を見付けた。
「ねえ、そんなところでどうしたの? 早く来て、手伝ってよ。今日は南瓜のスープよ」
少女は無造作に少年の手を掴むと、引き摺る様にテントへ連れて行った。
人違いだと少年のぼそぼそと籠もった声は聞き流され、少女の指はしなやかに、互いのベレー帽を指す。
「ほら、君も今日はちゃんとお揃いの赤い帽子、やる気がある証拠じゃない……君も大変なことがあったんだと思うよ。でも、暗い顔で落ち込み続けるより、私たちと一緒にいようよ。ね?」
少年はたじろいで周囲に視線を泳がせた。
少年の困惑など知らず、鍋から装われたスープが深爪気味の丸い手に握らされた。
「味見してみて。それ、今日ハンターさん達に配るんだから」
一口目は熱くて、思わず肩が跳ねた。
冷ましてゆっくり啜ってから、おいしいです、と答えると少女は嬉しそうに笑った。
さて。
こうして若いボランティア達の集団に巻き込まれてしまった少年は、次の活動の時には少女に恋をしていた。
そして、その一連の諸諸は、集まっていた団員達に目撃され、少年の周囲はじりじりと取り囲まれていく。
●
告白するにはやはり花だろうか。
3度目の活動の前に花屋に寄る。
軒先にはポインセチアの鉢が置かれていた。
一抱え程の大きな鉢。
少し重いがこれだけの大きさなら、思いもきっと伝わるだろう。鉢なら切り花と違って枯れたりしない。
聖輝節にはよく見かけるから告白の贈り物には在り来たりかも知れないが、赤い葉はお揃いだと言ってくれたベレー帽と同じ色だ。
少年はいくつかの鉢を見比べて、大分時間が経ってから1つ選ぶと、店員にこれを下さいと言う。
緊張に引き攣った声で、好きな人への贈り物だと添えながら。
聖輝節らしく鉢を薄紙で包み、赤と緑のリボンを掛けて、リースやソリを摸した装飾のピックが揺れる。
少年の言葉を曲解したのか、抑も告白のためとは思い至らなかったのか。
程よく華やかに飾られたポインセチアの鉢を抱えて少年はテントへと向かう。
少年がテントに付く直前、街路樹や民家の影から飛び出してくる影。
彼等は一時は共に活動した少年のカップル成立阻止のために動いている。
となれば。その腕に抱えられた物は問題だ。
一見するとテントに飾る為の鉢を買ってきたような成りだが、少年と同じ発想を持つ彼等に、それは正しく愛の贈り物であった。
影に気付いた少年は、弾かれたように逃げ出した。
一仕事終えてリゼリオのあるオフィスへ向かったハンターに一杯のスープが差し出された。
見れば近くのテントで、赤い帽子を被った少年少女が煉瓦を組んだかまどで寸胴を煮ている。
白い湯気が昇り食欲をそそる芳ばしい匂いが広がってきた。
「寒い中お疲れ様です」
彼等はハンター達の労いに集まったボランティアだと言う。
コボルトに畑を荒らされたり、ゴブリンや雑魔に襲われたり。
ハンターに助けられたからと、指の悴む寒い中でも頑張っているハンター達の助けになりたいと、空のカップを受け取りながら少女は微笑む。
赤い帽子は聖輝節のこの季節だけ。
彼等には帽子の形が上手く伝わらなかったのか、赤いニット帽や、キャップの姿も少なからず。
眼前の少女もまた、赤いベレー帽を斜めに被っていた。
●
モテないのが辛い。モテる奴らを恨むのも疲れた。
どうせボクは一生独りなんだ。
暗く退屈な人生を一人きりで過ごしていくんだ。
そう思って凹んでいた少年に、彼と同じ落胆を経て新たな思想に目覚めた男が声を掛けた。
その思想こそ、自由の鐘。
少年は拳を突き上げて言い放つ。
「恋人優遇を許すな! 愛の再分配を!」
さて。
こうして自由の鐘に加わった少年だが、彼はまだ全く無力だった。
親しくなった団員に鍛えられながら街を走り回る彼等の後を転がるように付いていくのが精一杯。
仕方ないから鍛えてやる、と誰かが行った。
他にも何人か呼ぶから、目印になる格好をして来いと言う。
少年は目印の赤いベレー帽を被って、待ち合わせ場所で同じ装いの団員を待っていた。
●
その日も、ボランティアの少年少女達は集まっていた。
ベレー帽を斜めに被った少女がふと目を遣ると、所在なく佇む赤いベレー帽の少年を見付けた。
「ねえ、そんなところでどうしたの? 早く来て、手伝ってよ。今日は南瓜のスープよ」
少女は無造作に少年の手を掴むと、引き摺る様にテントへ連れて行った。
人違いだと少年のぼそぼそと籠もった声は聞き流され、少女の指はしなやかに、互いのベレー帽を指す。
「ほら、君も今日はちゃんとお揃いの赤い帽子、やる気がある証拠じゃない……君も大変なことがあったんだと思うよ。でも、暗い顔で落ち込み続けるより、私たちと一緒にいようよ。ね?」
少年はたじろいで周囲に視線を泳がせた。
少年の困惑など知らず、鍋から装われたスープが深爪気味の丸い手に握らされた。
「味見してみて。それ、今日ハンターさん達に配るんだから」
一口目は熱くて、思わず肩が跳ねた。
冷ましてゆっくり啜ってから、おいしいです、と答えると少女は嬉しそうに笑った。
さて。
こうして若いボランティア達の集団に巻き込まれてしまった少年は、次の活動の時には少女に恋をしていた。
そして、その一連の諸諸は、集まっていた団員達に目撃され、少年の周囲はじりじりと取り囲まれていく。
●
告白するにはやはり花だろうか。
3度目の活動の前に花屋に寄る。
軒先にはポインセチアの鉢が置かれていた。
一抱え程の大きな鉢。
少し重いがこれだけの大きさなら、思いもきっと伝わるだろう。鉢なら切り花と違って枯れたりしない。
聖輝節にはよく見かけるから告白の贈り物には在り来たりかも知れないが、赤い葉はお揃いだと言ってくれたベレー帽と同じ色だ。
少年はいくつかの鉢を見比べて、大分時間が経ってから1つ選ぶと、店員にこれを下さいと言う。
緊張に引き攣った声で、好きな人への贈り物だと添えながら。
聖輝節らしく鉢を薄紙で包み、赤と緑のリボンを掛けて、リースやソリを摸した装飾のピックが揺れる。
少年の言葉を曲解したのか、抑も告白のためとは思い至らなかったのか。
程よく華やかに飾られたポインセチアの鉢を抱えて少年はテントへと向かう。
少年がテントに付く直前、街路樹や民家の影から飛び出してくる影。
彼等は一時は共に活動した少年のカップル成立阻止のために動いている。
となれば。その腕に抱えられた物は問題だ。
一見するとテントに飾る為の鉢を買ってきたような成りだが、少年と同じ発想を持つ彼等に、それは正しく愛の贈り物であった。
影に気付いた少年は、弾かれたように逃げ出した。
解説
目的 少年を保護する
●状況
少年
自由の鐘に片足突っ込んでいたが、偶然出会った少女に恋をしてしまった。
告白しようとポインセチアの鉢を調達したら、自由の鐘に発覚していた。
現在、鉢を抱えたまま逃走中。
少女
最近ボランティアに参加した少年が、知らない人達に追われている。
自由の鐘団員
背信者を許すな。
●エネミー
自由の鐘団員×沢山
少年を追ってちょこちょこと出てくる。
少年の捕獲を目的としているが、行き違うカップルの邪魔も忘れない。
服を脱がすスキルを持つ者、状況次第では、スライムや猿に招集が掛けられる。
●地形
賑やかな街中。
少年は現在、商店の多い広い通りを逃げているが、
体力次第で細い道へ隠れたり民家の軒でやり過ごそうとする。
●NPC
少年
小太りで小柄、頭に赤いベレー帽を乗せた、愛嬌のあるシルエット。
体力は無く、鉢を抱えて走り続けるのは困難。
思考は逃げることで一杯になっている。
少女
ハンターに畑を守って貰ったらしい家の娘。
●PC参戦状況
スープを飲んでいた場合
本日は、スパイスの効いたチキンスープ。
少女から、少年か追われているらしいと伝えられる。
街中で偶然に遭遇
汗まみれの半泣きでばたばたと走る少年と、
彼を追う団員を目撃する。
その他
お好きなタイミングで。
●状況
少年
自由の鐘に片足突っ込んでいたが、偶然出会った少女に恋をしてしまった。
告白しようとポインセチアの鉢を調達したら、自由の鐘に発覚していた。
現在、鉢を抱えたまま逃走中。
少女
最近ボランティアに参加した少年が、知らない人達に追われている。
自由の鐘団員
背信者を許すな。
●エネミー
自由の鐘団員×沢山
少年を追ってちょこちょこと出てくる。
少年の捕獲を目的としているが、行き違うカップルの邪魔も忘れない。
服を脱がすスキルを持つ者、状況次第では、スライムや猿に招集が掛けられる。
●地形
賑やかな街中。
少年は現在、商店の多い広い通りを逃げているが、
体力次第で細い道へ隠れたり民家の軒でやり過ごそうとする。
●NPC
少年
小太りで小柄、頭に赤いベレー帽を乗せた、愛嬌のあるシルエット。
体力は無く、鉢を抱えて走り続けるのは困難。
思考は逃げることで一杯になっている。
少女
ハンターに畑を守って貰ったらしい家の娘。
●PC参戦状況
スープを飲んでいた場合
本日は、スパイスの効いたチキンスープ。
少女から、少年か追われているらしいと伝えられる。
街中で偶然に遭遇
汗まみれの半泣きでばたばたと走る少年と、
彼を追う団員を目撃する。
その他
お好きなタイミングで。
マスターより
よろしくお願いします。
気を引くために脱がされに行っても良いと思います。
無事逃げ切った場合、少年は、ポインセチアを差し出しながら「ボクと付き合って下さい」をするつもりです。
気を引くために脱がされに行っても良いと思います。
無事逃げ切った場合、少年は、ポインセチアを差し出しながら「ボクと付き合って下さい」をするつもりです。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/12/22 01:31
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 金寺・緋色(ka6369) 人間(リアルブルー)|13才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2016/12/14 22:13:12 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/12/14 00:09:04 |