ゲスト
(ka0000)
宵闇蒸気街1~くるみ割り人形
マスター:深夜真世

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 4~7人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- プレイング締切
- 2016/12/07 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/12/21 22:00
オープニング
蒸気工業都市「フマーレ」には、夢がある。
多く運び込まれる物の大半は鉄だったり材木だったり、あるいはただの石だったりといった資材で特段目を見張るものではない。
それがどうだろう。
多く運び出されるものは、魔導トラックだったり精密な秤だったり、石橋の要石や馬車の軸受け、果ては人形から懐中時計と様々な製品となって人々の営みや暮らしを彩る。
そのさま、魔法もかくや。……もちろん労働者の働きによるものであるが。
フマーレには夢がある。
そして、仕事も。
もしかしたら、フマーレの住人は夢に夢見た人たちなのかもしれしれない。
多くの出稼ぎが単身、石造りのアパートに住み朝には階段を下り工場まで通い、夜には階段を上り一日の疲れを癒やし安らぐ。農家のように明日の天気を気にすることなく、抜いても抜いても追いつかない雑草や日照り続きの水やりなどを心配することなく、安定した生産を繰り返す。豊作を願い畑で汗する故郷の家族の身を案じながら――。
フマーレの住民は今晩も眠る。
明日の勤務に備えて。
「ううう、さぶさぶ……」
深夜のフマーレの通りに、カンテラの明かりが一つ。
「あいつ、送ってやるとか男らしいこと言ってたのに一人先に帰っちゃうとか……」
霧が出て見通しの悪い石畳にカツカツ鋭い硬質な足音。ハイヒールを履いた飲み屋の女性が一人歩いている。
「最低っ! もし結婚してくれって言われても踵でぎゅーしちゃうんだから」
よほど頭にきているのだろう。大人びた装いとは裏腹に子供っぽい言葉が漏れる。というか、肩をいからせ実際にその場で石畳道をハイヒールの踵でグリグリしたり。どうもいい感じに酔ってるようで。
そこに、ぽすんぽすんという音が。
はっと顔を上げる女性。カンテラの明かりで霧の中に人影が浮かぶ。
ぱぁっ、と喜色を浮かべる女性。
「なによもう。戻ってきてくれたの? まったく。こんな夜にか弱い女性一人残して自分だけ……でも今回だけは許してあげるわ」
ぽすん、ぽすん……。
「え……あんた、いつからそんなに背が低く……しかもそんなに飛び跳ねて……ちょ、ちょっと!」
ぽすん、ぽすん……ぽすん!
「ちょ……あいた! きゃぁぁぁーーーーー!」
霧の中、絹を裂くような女性の悲鳴が響き渡った。
「出たみたいよ」
チョコレート専門店「チョコレート・ハウス」の客席でオーナーのシエラ・エバンスが優雅に言った。
「霧の夜限定、か……」
向かいに座る隠者のジル・コバルトが紅茶に口を付けつぶやく。
「噂が出始めて実際に死者が出たのは一人だけ。殺しの手口といい、身を隠しつつゴシップとして情報が出回るように手加減してる感じね」
「子どもくらいの大きさのあるくるみ割り人形に頭を砕かれる、か。センセーショナルでショッキングじゃの」
さらりと言うシエラに、ため息のジル。
「自警団が集団で回れば姿を見せず。人がいなくなったら大手を振って霧の夜に動き回る。……最初の被害者は泥酔した背の低い男性で、その後の遭遇情報は女性ばかりらしいわ」
「おそらく、背の低い女性じゃろう?」
「あたり。理由は?」
「跳躍して襲うんじゃろうから、背の低いほうがかわされにくい」
にま、と微笑するシエラ。ジルは自らの上体を横にずらしてみる。ジルは背が低い。
「さすがね」
シエラも同じように。彼女の方が背が高いので、頭部の動いた距離が長い。
ちなみに、先述の女性もハイヒールの踵が運良く折れ転倒仕しかけたことでジャンプした巨大くるみ割り人形から逃れることができた。腹部にある破砕装置に頭を突っ込まれることはなかった。
「で、背の低いハンターで討伐隊を組むって話で自警団から予算を引き出したわ」
「フラの知り合いにそういうのは多いの。もちろん、背が低すぎると警戒されるかもしれん。酔っ払いもターゲットの可能性がある。身長関係なく、酔っても強いハンターも欲しいところ」
そんなわけで、背の低いハンターかアルコールを飲んでも強いハンター、求ム。
「フラちゃんも戦わせるの?」
「もちろん。くるみ割り人形が囮で別の事件が起こっとる可能性もある」
「なる……。人形も一体とは限らないし、ミステリ・クラブの情報じゃ『フリルドレスのお化け』の噂も出たのよね?」
うーん、と考え込むシエラだが、すぐにハッとした。
「なんでフマーレの噂がジェオルジなんかで詳しく出てくるのよ!」
「地元じゃ絶対に話せん噂なんざ山ほどあろうに。この件も地元で広くバレると飲み屋なんか大打撃じゃろ?」
確かにフマーレでは「霧の深夜は治安が悪い」としか言われておらす、言われるまでもなく注意して然るべき状況なので知らない者が詳しく調べることもなかったという。
多く運び込まれる物の大半は鉄だったり材木だったり、あるいはただの石だったりといった資材で特段目を見張るものではない。
それがどうだろう。
多く運び出されるものは、魔導トラックだったり精密な秤だったり、石橋の要石や馬車の軸受け、果ては人形から懐中時計と様々な製品となって人々の営みや暮らしを彩る。
そのさま、魔法もかくや。……もちろん労働者の働きによるものであるが。
フマーレには夢がある。
そして、仕事も。
もしかしたら、フマーレの住人は夢に夢見た人たちなのかもしれしれない。
多くの出稼ぎが単身、石造りのアパートに住み朝には階段を下り工場まで通い、夜には階段を上り一日の疲れを癒やし安らぐ。農家のように明日の天気を気にすることなく、抜いても抜いても追いつかない雑草や日照り続きの水やりなどを心配することなく、安定した生産を繰り返す。豊作を願い畑で汗する故郷の家族の身を案じながら――。
フマーレの住民は今晩も眠る。
明日の勤務に備えて。
「ううう、さぶさぶ……」
深夜のフマーレの通りに、カンテラの明かりが一つ。
「あいつ、送ってやるとか男らしいこと言ってたのに一人先に帰っちゃうとか……」
霧が出て見通しの悪い石畳にカツカツ鋭い硬質な足音。ハイヒールを履いた飲み屋の女性が一人歩いている。
「最低っ! もし結婚してくれって言われても踵でぎゅーしちゃうんだから」
よほど頭にきているのだろう。大人びた装いとは裏腹に子供っぽい言葉が漏れる。というか、肩をいからせ実際にその場で石畳道をハイヒールの踵でグリグリしたり。どうもいい感じに酔ってるようで。
そこに、ぽすんぽすんという音が。
はっと顔を上げる女性。カンテラの明かりで霧の中に人影が浮かぶ。
ぱぁっ、と喜色を浮かべる女性。
「なによもう。戻ってきてくれたの? まったく。こんな夜にか弱い女性一人残して自分だけ……でも今回だけは許してあげるわ」
ぽすん、ぽすん……。
「え……あんた、いつからそんなに背が低く……しかもそんなに飛び跳ねて……ちょ、ちょっと!」
ぽすん、ぽすん……ぽすん!
「ちょ……あいた! きゃぁぁぁーーーーー!」
霧の中、絹を裂くような女性の悲鳴が響き渡った。
「出たみたいよ」
チョコレート専門店「チョコレート・ハウス」の客席でオーナーのシエラ・エバンスが優雅に言った。
「霧の夜限定、か……」
向かいに座る隠者のジル・コバルトが紅茶に口を付けつぶやく。
「噂が出始めて実際に死者が出たのは一人だけ。殺しの手口といい、身を隠しつつゴシップとして情報が出回るように手加減してる感じね」
「子どもくらいの大きさのあるくるみ割り人形に頭を砕かれる、か。センセーショナルでショッキングじゃの」
さらりと言うシエラに、ため息のジル。
「自警団が集団で回れば姿を見せず。人がいなくなったら大手を振って霧の夜に動き回る。……最初の被害者は泥酔した背の低い男性で、その後の遭遇情報は女性ばかりらしいわ」
「おそらく、背の低い女性じゃろう?」
「あたり。理由は?」
「跳躍して襲うんじゃろうから、背の低いほうがかわされにくい」
にま、と微笑するシエラ。ジルは自らの上体を横にずらしてみる。ジルは背が低い。
「さすがね」
シエラも同じように。彼女の方が背が高いので、頭部の動いた距離が長い。
ちなみに、先述の女性もハイヒールの踵が運良く折れ転倒仕しかけたことでジャンプした巨大くるみ割り人形から逃れることができた。腹部にある破砕装置に頭を突っ込まれることはなかった。
「で、背の低いハンターで討伐隊を組むって話で自警団から予算を引き出したわ」
「フラの知り合いにそういうのは多いの。もちろん、背が低すぎると警戒されるかもしれん。酔っ払いもターゲットの可能性がある。身長関係なく、酔っても強いハンターも欲しいところ」
そんなわけで、背の低いハンターかアルコールを飲んでも強いハンター、求ム。
「フラちゃんも戦わせるの?」
「もちろん。くるみ割り人形が囮で別の事件が起こっとる可能性もある」
「なる……。人形も一体とは限らないし、ミステリ・クラブの情報じゃ『フリルドレスのお化け』の噂も出たのよね?」
うーん、と考え込むシエラだが、すぐにハッとした。
「なんでフマーレの噂がジェオルジなんかで詳しく出てくるのよ!」
「地元じゃ絶対に話せん噂なんざ山ほどあろうに。この件も地元で広くバレると飲み屋なんか大打撃じゃろ?」
確かにフマーレでは「霧の深夜は治安が悪い」としか言われておらす、言われるまでもなく注意して然るべき状況なので知らない者が詳しく調べることもなかったという。
解説
霧の濃い深夜のフマーレの街で、「子どもの大きさで人を襲うくるみ割り人形」を探し出し退治してください。
作戦当日の晩は当然、霧の夜です。
とっても暗いので明かりは用意を。
敵はくるみ割り人形型の歪虚と見られています。
腹部のくるみを割る部分しか可動部分はありません。
手も足も動かないので、宙に浮いて跳ねるように動き、狙った人の頭に飛びついてきます。ぽすん、ぽすんと音がするのは、人形が布製の靴を履いているからで、これが運よく大きな音を消す働きをしています。
これまでの被害状況を見ると、敵の戦闘能力は高くないようです。
出会って、敵の唯一の攻撃さえかわしてしまえば後は簡単に退治できそうです。
出会うまでがポイントのようですね。
敵は、大勢の人前には出てこないようです。
一人か二人の時に襲ってくるようですね。
手分けして街に散らばり、探すしかないようです。日中に聞き込みもできます。
霧の中で出会う可能性のあるのは
・くるみ割り人形(本命)
・そのほかの脅威(いくつか種類あり)
です。
くるみ割り人形は一体ではなく、そのほかの脅威も複数あるかもしれません。
よほど遭遇に問題のある行動をしていない限り、どれか一つと遭遇します。複数遭遇はしません。
遭遇する比率は
くるみ割り人形>そのほかの脅威
です。
手分けした全員がくるみ割り人形、という可能性が一番高いです。そのほかの脅威はレアで、ある条件を満たすと出現する可能性がある程度と考えてください(ちゃんとフラグはありますが、あまり気にしなくてもいい、くらいです)。
作戦当日の晩は当然、霧の夜です。
とっても暗いので明かりは用意を。
敵はくるみ割り人形型の歪虚と見られています。
腹部のくるみを割る部分しか可動部分はありません。
手も足も動かないので、宙に浮いて跳ねるように動き、狙った人の頭に飛びついてきます。ぽすん、ぽすんと音がするのは、人形が布製の靴を履いているからで、これが運よく大きな音を消す働きをしています。
これまでの被害状況を見ると、敵の戦闘能力は高くないようです。
出会って、敵の唯一の攻撃さえかわしてしまえば後は簡単に退治できそうです。
出会うまでがポイントのようですね。
敵は、大勢の人前には出てこないようです。
一人か二人の時に襲ってくるようですね。
手分けして街に散らばり、探すしかないようです。日中に聞き込みもできます。
霧の中で出会う可能性のあるのは
・くるみ割り人形(本命)
・そのほかの脅威(いくつか種類あり)
です。
くるみ割り人形は一体ではなく、そのほかの脅威も複数あるかもしれません。
よほど遭遇に問題のある行動をしていない限り、どれか一つと遭遇します。複数遭遇はしません。
遭遇する比率は
くるみ割り人形>そのほかの脅威
です。
手分けした全員がくるみ割り人形、という可能性が一番高いです。そのほかの脅威はレアで、ある条件を満たすと出現する可能性がある程度と考えてください(ちゃんとフラグはありますが、あまり気にしなくてもいい、くらいです)。
マスターより
ふらっと、深夜です。
お待たせしました。
「百年旅~ピザのミステリ・クラブ」で収集した情報からの、人型歪虚「ルモーレ」の関わる依頼です。
ルモーレが街でわざと騒ぎを起こしている可能性から、フマーレの夜の怪異を追います。
まずは、人を襲う大型のくるみ割り人形。
暗い霧の夜の石畳の街での冒険をお楽しみください。
何か明かりは必須ですので、持参するなどしてください。
フラ・キャンディと同行してもいいですし、留守を任せてもいいですが……行きたいようですね、本人は。
相談期間短くてスイマセン。
では、よろしくお願いします。
お待たせしました。
「百年旅~ピザのミステリ・クラブ」で収集した情報からの、人型歪虚「ルモーレ」の関わる依頼です。
ルモーレが街でわざと騒ぎを起こしている可能性から、フマーレの夜の怪異を追います。
まずは、人を襲う大型のくるみ割り人形。
暗い霧の夜の石畳の街での冒険をお楽しみください。
何か明かりは必須ですので、持参するなどしてください。
フラ・キャンディと同行してもいいですし、留守を任せてもいいですが……行きたいようですね、本人は。
相談期間短くてスイマセン。
では、よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/12/19 22:16
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談ですよぉー 弓月・小太(ka4679) 人間(クリムゾンウェスト)|10才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2016/12/07 12:21:09 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/12/06 02:09:30 |