ゲスト
(ka0000)
Ancient Camellia
マスター:えりあす

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/10/12 19:00
- リプレイ完成予定
- 2014/10/21 19:00
オープニング
山にほど近い小さな農村では、木々が衣替えをしたように美しく色づきはじめていた。少し辺りを見渡すだけでも、鮮やかに染まった紅葉が目を楽しませてくれる。この景色を見るためだけに、山を訪れる人も多いという。一年を通して、限られた期間・場所でしか見ることのできない光景は、それだけで価値があるものだ。
初秋の終わりを告げる涼しく心地よい風を肌に感じながら、男は農道を歩いていた。しかし、その目は秋の景色を楽しんでいるものではなく、殺気に満ちている。農家である彼が鋭い眼差しを巡らせているのには理由があった。
「まったく、いつも野菜を食い散らかしやがって」
出荷を控えた秋野菜が、サルやイノシシなどの動物によって被害を受けていた。昨日は追っ払ったが、今日も柵を越えてサルどもが畑に侵入しているのを目撃。こうなったら、徹底的に追い詰めてやる……鍬を矛に持ち替え、男は犯人を追っていく。
山が近くになるにつれて道は険しくなっていくが、足腰を畑仕事で鍛えた彼にとっては苦にならない。一般人なら音を上げそうな起伏の激しい道を、男は力強い足取りで進んでいった。
「ここか」
男が立ち止まった先には、野菜の食い残しが散らかっている。自然に育った野菜であるわけがなく、明らかに畑で盗まれたものだ。ヤツらはこの近くに潜んでいる。男は鬱蒼とした木々が生い茂る周囲へ、憤怒を湛えた視線を走らせた。
よく見ると、ここは薄気味悪い。地面には石畳が敷かれており、それは何かの文様を描いているようだった。そういえば、昔はこの辺りで収穫の吉凶を占う儀式があったらしい。爺から聞いた話だから、それがどういったものなのかはよくわからないが。
そんなことより、畑泥棒の犯人に一泡吹かせてやろう……男の耳に雑音が届いていた。近い。矛を持つ手に力が入る。
だが、何か変だ。男は息を潜める。木々の隙間から聞こえるノイズは、生き物がもがき苦しむ声のようだった。
そっと呻きに近づいた男の眼前に、およそ常識のものとは思えない光景が現れた。
「ギギギ……」
サルが木の根に掴まれて苦しんでいる。周りは椿の木々が連なり、その中でも特異だったのが人の姿によく似た椿だった。よく見れば女性のようにも思えるが、腕や下半身は椿そのものである。その幹は長い年月を経ているのか、目に見えて枯れ腐っており、何かを欲するようにゆっくりと異形の根がサルの首を締め上げていく。
――ボトリ。
山下の朱に染まるは花か、血か。秋咲き椿の香りに、異臭が混ざった。
おぞましい感覚が背筋を這い登る。刹那、凍りついたように硬直した男だったが……我に返ると、すぐさま悲鳴をあげながら逃げ帰った。男は無意識に、一番正しい行動を選択したのだった。
男の報告によって村は騒がしくなった。村人の大半は作り話だの夢を見たんだろうなどと笑っていたのだが、好奇心の強い少年が帰らぬ人となったことで、それが事実であることが証明されたのだ。少年の遺体に頭は、無い。
後日、ハンターオフィスに依頼が届けられた。書類には事細かに状況などが記されいるが、受付嬢はそれをため息混じりに見流している。何か依頼はないかという一瞥を投げるハンター達に、受付嬢は言った。
「木の雑魔が出たみたいなので、倒してきてください!」
初秋の終わりを告げる涼しく心地よい風を肌に感じながら、男は農道を歩いていた。しかし、その目は秋の景色を楽しんでいるものではなく、殺気に満ちている。農家である彼が鋭い眼差しを巡らせているのには理由があった。
「まったく、いつも野菜を食い散らかしやがって」
出荷を控えた秋野菜が、サルやイノシシなどの動物によって被害を受けていた。昨日は追っ払ったが、今日も柵を越えてサルどもが畑に侵入しているのを目撃。こうなったら、徹底的に追い詰めてやる……鍬を矛に持ち替え、男は犯人を追っていく。
山が近くになるにつれて道は険しくなっていくが、足腰を畑仕事で鍛えた彼にとっては苦にならない。一般人なら音を上げそうな起伏の激しい道を、男は力強い足取りで進んでいった。
「ここか」
男が立ち止まった先には、野菜の食い残しが散らかっている。自然に育った野菜であるわけがなく、明らかに畑で盗まれたものだ。ヤツらはこの近くに潜んでいる。男は鬱蒼とした木々が生い茂る周囲へ、憤怒を湛えた視線を走らせた。
よく見ると、ここは薄気味悪い。地面には石畳が敷かれており、それは何かの文様を描いているようだった。そういえば、昔はこの辺りで収穫の吉凶を占う儀式があったらしい。爺から聞いた話だから、それがどういったものなのかはよくわからないが。
そんなことより、畑泥棒の犯人に一泡吹かせてやろう……男の耳に雑音が届いていた。近い。矛を持つ手に力が入る。
だが、何か変だ。男は息を潜める。木々の隙間から聞こえるノイズは、生き物がもがき苦しむ声のようだった。
そっと呻きに近づいた男の眼前に、およそ常識のものとは思えない光景が現れた。
「ギギギ……」
サルが木の根に掴まれて苦しんでいる。周りは椿の木々が連なり、その中でも特異だったのが人の姿によく似た椿だった。よく見れば女性のようにも思えるが、腕や下半身は椿そのものである。その幹は長い年月を経ているのか、目に見えて枯れ腐っており、何かを欲するようにゆっくりと異形の根がサルの首を締め上げていく。
――ボトリ。
山下の朱に染まるは花か、血か。秋咲き椿の香りに、異臭が混ざった。
おぞましい感覚が背筋を這い登る。刹那、凍りついたように硬直した男だったが……我に返ると、すぐさま悲鳴をあげながら逃げ帰った。男は無意識に、一番正しい行動を選択したのだった。
男の報告によって村は騒がしくなった。村人の大半は作り話だの夢を見たんだろうなどと笑っていたのだが、好奇心の強い少年が帰らぬ人となったことで、それが事実であることが証明されたのだ。少年の遺体に頭は、無い。
後日、ハンターオフィスに依頼が届けられた。書類には事細かに状況などが記されいるが、受付嬢はそれをため息混じりに見流している。何か依頼はないかという一瞥を投げるハンター達に、受付嬢は言った。
「木の雑魔が出たみたいなので、倒してきてください!」
解説
【目的】
木の雑魔1体の討伐。
【状況】
村の被害は少年ひとりだけ。現場へ近づかないかぎり襲われることはないが、今後何があるかわからないため、早急な雑魔退治が望まれる。
【その他】
オープニングに記されている情報は、全てキャラクターが知りうる情報として扱ってよい。
【雑魔詳細】
古く枯れた椿の木が雑魔化したものであるようだが、微妙に姿が女性の容姿に似ている。
大きさは平均的な人間の倍程度。そんなに動きは早くない。
根を伸ばして攻撃してくる。脚部拘束あり。
ハンターが首を落とされることはないが、そのような状況に陥った場合は完全拘束として扱う。
木の雑魔1体の討伐。
【状況】
村の被害は少年ひとりだけ。現場へ近づかないかぎり襲われることはないが、今後何があるかわからないため、早急な雑魔退治が望まれる。
【その他】
オープニングに記されている情報は、全てキャラクターが知りうる情報として扱ってよい。
【雑魔詳細】
古く枯れた椿の木が雑魔化したものであるようだが、微妙に姿が女性の容姿に似ている。
大きさは平均的な人間の倍程度。そんなに動きは早くない。
根を伸ばして攻撃してくる。脚部拘束あり。
ハンターが首を落とされることはないが、そのような状況に陥った場合は完全拘束として扱う。
マスターより
こんにちは、えりあすです。
純然たる戦闘依頼となりますが、せっかくなので秋景色を楽しんでいってもいいかもしれません。
その辺りはご相談にて。
純然たる戦闘依頼となりますが、せっかくなので秋景色を楽しんでいってもいいかもしれません。
その辺りはご相談にて。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/10/19 11:51
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 メイム(ka2290) エルフ|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2014/10/12 19:26:34 |
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プレイング メイム(ka2290) エルフ|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2014/10/12 16:56:15 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/10/09 04:23:22 |