ゲスト
(ka0000)
【王臨】メイドは貴族を護るモノ
マスター:御影堂

このシナリオは2日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/02/01 12:00
- リプレイ完成予定
- 2017/02/12 12:00
オープニング
●
結局のところ、何が起こっているのか。
フィオ・ドランドーは流されるままに、リベルタース地域の戦闘任務についたことを遅ればせながら後悔した。明らかに練度が異なる、にも関わらず粗野な歪虚の群れ。そいつらはリーダーもなく、ただただ暴徒と化した賊軍のようだった。
異常とひと目で分かる事態を前に、それでも勝てるだけの人員は揃っていた。しかし、上官を務めていた貴族が逃げ出し、馬を暴走させて敵へ突貫した。家名だけが勇猛であっても、当の本人がこれでは困る。
もっとも、副隊長の方が指揮官としては有能だった。
前方には歪虚や悪魔のような歪虚が迫っていたが、副隊長の指示で部隊を分けて対応に当たる。
確か、こういった姿はベリアルとかいう歪虚の配下に多いのだったか。戦場を眺めてみたが、それらしい姿はない。
頭を討ち取りたい欲望はあるが、そういった舞台に上がるには私はまだ知名度がないか。
「フィオさんは、向こうじゃ傭兵部隊にいたらしいですね」
不意に副隊長が、そんなことを言ってきた。顔立ちからして、こいつも貴族……ただし下級が頭につく。
「それが、何か」
「フィオさんが副隊長なら、ああいう人を助けますか?」
顎で示した先には、逃げ出した隊長格の男がいた。恰幅だけはいいため、歪虚に囲まれていると見間違いそうになる。
お付きの兵士が必死に守っているが、本人が混乱しているため、やたらと敵に突っ込まれている。怪我をまだ負っていないのは奇跡だろう。もし、一撃でも入れば更なる混乱を呼び寄せるに違いない。
「切り捨てますよ」
「ところが、貴族の間ではそうもいかないんですよねー。あの人が死ぬと、親父さんがうちに言いがかりをつけるんでさ」
「それと、私の傭兵経験に何の関係が?」
「今は、ハンターですよね。ちょっと小銭稼ぎしません?」
とどのつまり、あの百害あって一利なしな貴族を助けてくれということだろう。報酬はこの戦闘とは別に出る……のだが。
私は一瞬で判断を迫られた。口約束は反故にされる可能性も高い。
ましてや、命がけで助けるほどの男ではないのは確かだ。逃げようとして、混乱し、誤って敵陣へ突出したばかりに攻められているのだ。遠隔からは魔法と矢、それを避けても刃が目の前を通っていく。もがこうとして叫びあえげば、より敵を惹きつける燃料となる。誰も我先に助けようとしないのは、巻き込まれたくないという意識。そして、あそこを最後に回したほうが楽に戦えるという共通認識のためだ。当然、私もそう思っている。
だが、思考を粉砕するように
「あぁ、そうそう。ご主人様とのお噂はかねがね……まぁ別途報酬に加えて、名誉の上乗せくらいはしますよ?」
戦場に似つかわしくないニタリとした笑みを、男は浮かべた。
男の言葉は、私にとって首に鎌をあてられたも同然だった。迷いは消えた。
戦場に貴族のいざこざを持ち込まれるのは、癪に障る。
が、ここはそういう場なのだ。
腐っても、貴族に仕える身ならば……やるべきことは一つ。
「では……副隊長の命令ということで」
大きく息を吐いて、私は馬を駆る。
「今より、フィオ・ドランドー! 勇猛にも単騎突撃を決めた、隊長殿に続く! 志を同じくせんものよ、私に続け!」
この馬鹿な動きに何人着いてきてくれるか。
追加の報酬なんてものは、他の奴らにくれてやる。
私は、あの人を守るために戦うのだから。
結局のところ、何が起こっているのか。
フィオ・ドランドーは流されるままに、リベルタース地域の戦闘任務についたことを遅ればせながら後悔した。明らかに練度が異なる、にも関わらず粗野な歪虚の群れ。そいつらはリーダーもなく、ただただ暴徒と化した賊軍のようだった。
異常とひと目で分かる事態を前に、それでも勝てるだけの人員は揃っていた。しかし、上官を務めていた貴族が逃げ出し、馬を暴走させて敵へ突貫した。家名だけが勇猛であっても、当の本人がこれでは困る。
もっとも、副隊長の方が指揮官としては有能だった。
前方には歪虚や悪魔のような歪虚が迫っていたが、副隊長の指示で部隊を分けて対応に当たる。
確か、こういった姿はベリアルとかいう歪虚の配下に多いのだったか。戦場を眺めてみたが、それらしい姿はない。
頭を討ち取りたい欲望はあるが、そういった舞台に上がるには私はまだ知名度がないか。
「フィオさんは、向こうじゃ傭兵部隊にいたらしいですね」
不意に副隊長が、そんなことを言ってきた。顔立ちからして、こいつも貴族……ただし下級が頭につく。
「それが、何か」
「フィオさんが副隊長なら、ああいう人を助けますか?」
顎で示した先には、逃げ出した隊長格の男がいた。恰幅だけはいいため、歪虚に囲まれていると見間違いそうになる。
お付きの兵士が必死に守っているが、本人が混乱しているため、やたらと敵に突っ込まれている。怪我をまだ負っていないのは奇跡だろう。もし、一撃でも入れば更なる混乱を呼び寄せるに違いない。
「切り捨てますよ」
「ところが、貴族の間ではそうもいかないんですよねー。あの人が死ぬと、親父さんがうちに言いがかりをつけるんでさ」
「それと、私の傭兵経験に何の関係が?」
「今は、ハンターですよね。ちょっと小銭稼ぎしません?」
とどのつまり、あの百害あって一利なしな貴族を助けてくれということだろう。報酬はこの戦闘とは別に出る……のだが。
私は一瞬で判断を迫られた。口約束は反故にされる可能性も高い。
ましてや、命がけで助けるほどの男ではないのは確かだ。逃げようとして、混乱し、誤って敵陣へ突出したばかりに攻められているのだ。遠隔からは魔法と矢、それを避けても刃が目の前を通っていく。もがこうとして叫びあえげば、より敵を惹きつける燃料となる。誰も我先に助けようとしないのは、巻き込まれたくないという意識。そして、あそこを最後に回したほうが楽に戦えるという共通認識のためだ。当然、私もそう思っている。
だが、思考を粉砕するように
「あぁ、そうそう。ご主人様とのお噂はかねがね……まぁ別途報酬に加えて、名誉の上乗せくらいはしますよ?」
戦場に似つかわしくないニタリとした笑みを、男は浮かべた。
男の言葉は、私にとって首に鎌をあてられたも同然だった。迷いは消えた。
戦場に貴族のいざこざを持ち込まれるのは、癪に障る。
が、ここはそういう場なのだ。
腐っても、貴族に仕える身ならば……やるべきことは一つ。
「では……副隊長の命令ということで」
大きく息を吐いて、私は馬を駆る。
「今より、フィオ・ドランドー! 勇猛にも単騎突撃を決めた、隊長殿に続く! 志を同じくせんものよ、私に続け!」
この馬鹿な動きに何人着いてきてくれるか。
追加の報酬なんてものは、他の奴らにくれてやる。
私は、あの人を守るために戦うのだから。
解説
●目的
「隊長貴族を守り抜く」
●成功条件
「最大10ラウンド経過かつ隊長が生き残っている」
※ラウンド数は敵の損耗率によって、変化あり。
●歪虚
弓兵、魔法兵、近接(剣、槍)の四兵種。
羊を模した歪虚および悪魔のような歪虚の二種。
混成部隊であり、敵側に隊長格と呼べるものは存在しません。
全体的に悪魔よりの方が強いです。
倒しても次から次へと来ますが、倒さないとひたすら増えます。
攻めることを主眼に置いているため、防御面は弱いです。
●戦場
なだらかな丘陵。
そのうちの頂点あたりに隊長が狼狽しています。
●隊長
でぶったおっさん貴族です。
混乱しているため、ひたすらにうるさく、何を言っているのかはわかりません。
剣を持っているものの、腹が邪魔して攻撃はできません。
重体以上に陥った場合、失敗となります。
●フィオ・ドランドー
マーシャロウという貴族に仕えるメイド長(休職中)。
現在は自分に結婚を申し出た主人に、相応のものを得るため放浪中。
元・傭兵隊長のため、気がつけば戦場にいることが多い。
「隊長貴族を守り抜く」
●成功条件
「最大10ラウンド経過かつ隊長が生き残っている」
※ラウンド数は敵の損耗率によって、変化あり。
●歪虚
弓兵、魔法兵、近接(剣、槍)の四兵種。
羊を模した歪虚および悪魔のような歪虚の二種。
混成部隊であり、敵側に隊長格と呼べるものは存在しません。
全体的に悪魔よりの方が強いです。
倒しても次から次へと来ますが、倒さないとひたすら増えます。
攻めることを主眼に置いているため、防御面は弱いです。
●戦場
なだらかな丘陵。
そのうちの頂点あたりに隊長が狼狽しています。
●隊長
でぶったおっさん貴族です。
混乱しているため、ひたすらにうるさく、何を言っているのかはわかりません。
剣を持っているものの、腹が邪魔して攻撃はできません。
重体以上に陥った場合、失敗となります。
●フィオ・ドランドー
マーシャロウという貴族に仕えるメイド長(休職中)。
現在は自分に結婚を申し出た主人に、相応のものを得るため放浪中。
元・傭兵隊長のため、気がつけば戦場にいることが多い。
マスターより
こんにちは、御影堂です。
とある戦場での一幕で、無能と無能を生かしたい有能に巻き込まれたお話。
参加動機は、追加報酬でも別の何かでも構いません。
なお、元々の戦闘+追加報酬が今回の依頼報酬となっています。
護衛依頼ですが、戦地なので攻めても終わりを早められます。
よろしくお願いいたします。
とある戦場での一幕で、無能と無能を生かしたい有能に巻き込まれたお話。
参加動機は、追加報酬でも別の何かでも構いません。
なお、元々の戦闘+追加報酬が今回の依頼報酬となっています。
護衛依頼ですが、戦地なので攻めても終わりを早められます。
よろしくお願いいたします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/02/08 21:53
参加者一覧
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(豚)貴族を救出せよ ボルディア・コンフラムス(ka0796) 人間(クリムゾンウェスト)|23才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2017/02/01 10:28:49 |
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