• 日常

美味い『もちだるま』を作ろう

マスター:奈華里

このシナリオは2日間納期が延長されています。

シナリオ形態
イベント
難易度
易しい
参加費
500
参加人数
現在12人 / 1~25人
報酬
寸志
相談期間
5日
プレイング締切
2017/02/03 19:00
リプレイ完成予定
2017/02/14 19:00

オープニング

「ねぇねぇ、リブねえちゃん。ゆきだるまって何?」
 彼女の服の裾を引っ張って、まだ幼い少年が問う。
「うーんと、そうね。雪で作るお人形みたいなものかな」
「じゃあ、ゆきって何?」
「ええっとそれは…ふわふわして冷たい空から降ってくるもの、かな」
 彼女の名前はリブ、ガラス職人の父を持つ少女だ。とは言ってもこの教会ではお姉さんと言っていい。
 なぜ彼女が教会にいるのかと言えば年下の子供達の世話係をする為だった。
 いつもは父の店番をしている彼女であるが、休みの日には教会にやって来ては皆と過ごすのを楽しみにしている。というのもきっかけは野良猫を追った事により始まるのであるが、それはもう前の事。
 ここにその野良猫――リブが『船長』と名をつけた猫が住み着いている事もあるから、この訪問も今や習慣となっているようだ。
 ちなみにこの教会に来ている子供達の事情は様々。親を亡くした子から昼間出稼ぎに出ていて家にいるのが寂しいからとここへきている子まで。分け隔てなく接してくれるシスターがいる事からここらでは割と評判がよく、子供達も安心して遊べるところとして自然と集まってくる場所となっている。
「へえ…ゆきってすごいねー。私も見てみたい」
 リブの隣りに座っていた別の子が想像に胸を膨らませる。
「あれ、もしかしてみた事ないの?」
 そこでそう尋ねると小さくこくりと頷きが返されて…他の子にも尋ねてみると案外絵でしか知らない者も多い。
「寒くなっても雪が降る程じゃあない場所だものね…」
 シスターが言う。リブは父の仕事の関係で雪の深い場所にも同行した経験があり知っていたが、ここらでは珍しいもののようだ。この近くでは毎年冷え込む事はあっても雪にはならないらしい。
「うーー、それ見てみたいよぉ」
 一人の男の子がブスッとした顔でぐずり始める。
「そんなの仕方ないだろっ。見れないもんは見れないってっ、俺は見た事あるけど~」
 すると別の子が彼を宥める様に言葉して、しかし最後のそれがいけなかった。
「なにぉ~そんなのズルいじゃないか! 自分だけ知ってるなんてふこーへーだ! あぁ、もうみたいみたいみたい~」
 じたばたと座ったまま足をばたつかせて一人の少年が駄々をこねる。それが今回の引き金となった。
 いつもは穏やかな筈の教会が雪だるまを見た事がある派とない派に別れててんやわんや。
「あらあらどうしましょう」
 それにはシスターも困惑気味。リブに至ってはまさかこんなことになるなんてとあわあわするばかり。
(うーん、雪って言っても降らせる事なんてできないし…)
 父に頼んでひとまずガラスで雪だるまを作って貰おうかとも考えたが、それでは父の負担が多くなってしまう。
「ちょっとみんな落ち着いて~」
 その間もシスター達がそれぞれに声をかけて回るが、なかなかに手強そうだ。
「ナォーオ」
 とそこでリブの傍にやって来たのは他ならぬ船長だった。
 彼女が困った時、自然と何かを教える様にやってくる船長…今日彼が彼女に指示したのはとある本である。
「これは……」
 表紙には雪だるまとは少し違うが、二段につまれた真っ白い食べ物。
 その上にはオレンジより小さい柑橘系の果実が乗っている。
「そうだ、これで作れば!」
 少しは雪だるまっぽく見えるかもしれない。リブはそう思い、皆に切り出す。
「皆、聞いて! 本物は無理だけど、これで雪だるま作ってみよーよ?」
 本を取り上げて子供達に見せる。すると場はぱたりと静かになって…次に来たのは元気な声。
「やるーー!」
「おれが一番デカいの作る―」
「私だって負けないもんっ!」
 物が何なのかまだ判らない筈の子供達であったが、楽しい事には乗っかれとばかりに満場一致。
 シスターらもこうなってはやるかないと覚悟を決めて…。
「ご近所さんにも声をかけて手伝って頂きましょう」
 教会だけの資金では難しそうだと悟ると逸早く一人がそう提案する。
「折角ですしイベントとしてするのもいいかもしれませんね。こういうのは人が多い方が良いでしょう」
 もう一人もその気になってこのゆきだるま作りを催しにしてはと意見を述べる。
「だったらハンターさん達にも声をかけたいです。その…いいですか?」
 以前から世話になっているリブだ。何かと力のある者がいれば役にも立とう。
 そう言う訳で、半ば突発的に『雪だるま』ならぬ『もちだるま』作りが決定する事となるのだった。

解説

内容
もちだるま作りを手伝い、イベントを盛り上げる事

雪だるまを見たいの一言から始まって、
場を収める為に突如決まったもちだるま作り
大きいものを目指すのであれば子供達だけでは到底難しそうです

それに杵も臼もありません
ハンター様のお力で借りてくるもよし、思いっ切って石を削って造るもよし
材料については何とか教会側が用意しますので、道具とレクチャー&お手伝いをお願いします


●イベントとしての考えられている事
・餅搗き競争
・餅早食い競争
・巨大もちだるま作成
・餅の食べ比べ試食会(販売)

 以上が現在予定されています
 参加希望の際は一筆お願いします

●同行者について
イベント依頼になりますので、お知り合いとの参加の場合はID、お名前等は判りやすく
関係等も記載頂けると描写の際に非常に助かります

●人物紹介
・リブ(13)
フマーレにあるガラス工房の一人娘。母親は幼い頃に亡くなっている為、父の店を手伝い生活している。
胸に下げた虎猫のペンダントは父に作って貰ったもの。

・船長
リブのペンダントのモデルとなった虎猫の名は船長。
髭がくるんと上向きにはねて鉤の形に似ている事からリブが命名。
しばしばリブの元にやってくる気まぐれな野良猫。

マスターより

一月イベント、ギリ滑り込み…奈華里です
何故か餅に縁のある、というか餅依頼を出している気がしますが
「今回は目指せ! 餅で作ったでっかい雪だるま!」です
ハンターの体力があればきっと美味しい餅が大量に出来る筈ですので
皆さんのご参加お待ちしています
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2017/02/17 01:01

参加者一覧

  • 行政営業官
    天竜寺 舞(ka0377
    人間(蒼)|18才|女性|疾影士
  • 比翼連理・その手を取って
    浪風 白露(ka1025
    人間(蒼)|16才|女性|疾影士
  • 大地の救済者
    仁川 リア(ka3483
    人間(紅)|16才|男性|疾影士
  • うら若き総帥の比翼
    ひりょ・ムーンリーフ(ka3744
    人間(蒼)|18才|男性|闘狩人
  • いなせな
    鬼塚 雷蔵(ka3963
    人間(蒼)|20才|男性|猟撃士
  • 鉄壁の守護神
    明王院 蔵人(ka5737
    人間(蒼)|35才|男性|格闘士
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • 忍者(自称)
    琴吹 琉那(ka6082
    人間(蒼)|16才|女性|格闘士
  • 半折れ角
    セルゲン(ka6612
    鬼|24才|男性|霊闘士
  • 明るい戦闘狂
    無雲(ka6677
    鬼|18才|女性|格闘士
  • BravePaladin
    ヴィリー・シュトラウス(ka6706
    人間(紅)|17才|男性|聖導士
依頼相談掲示板
アイコン 『もちだるま』を作ろう!
ひりょ・ムーンリーフ(ka3744
人間(リアルブルー)|18才|男性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2017/01/31 23:45:36
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/01/31 23:15:04