ゲスト
(ka0000)
路地裏工房コンフォートと紅玉
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/03/08 15:00
- リプレイ完成予定
- 2017/03/17 15:00
オープニング
●
宝飾工房コンフォート、モニカが1人で営むこの店に不意の来客。大きな鞄を抱え、豪奢なブロンドをストールを被って隠した貴族の、一見してそれと分かる上質なドレスを着た女性。
小さな弟のピノを負ぶったモニカが、いらっしゃいませと首を傾げる。ピノも一緒になって首を傾げて、お客さん、と小さな手を振っている。
女性はカウンターに指輪の箱を置いた。
「買い取りをお願いしたいの」
モニカは箱を開けると、目を瞠った。
柔らかなクッションの上に鎮座する、大粒のルビー。血を思わせるほどに鮮やかに赤いその石を、繊細な細工が取り囲む艶やかな金の細いリング。
黙りこんで、じっとそれを見詰めるモニカに、女性は声を掛ける。
「珍しい?」
古い小さな店を揶揄する様な声で笑う。
「……まあ、ここまで大きい石は、そう見ないですよ」
「そう。でも、そんなにじっと見て。好きなのね?」
「そりゃ、こんな生業ですし。……まあ、その、少しは……見たことあるルビーの中でも、2番目くらいに大きい石ですし」
モニカは手袋を着けてリングを摘まむ。ルーペを片手に石を注視し、全体を眺めて箱に戻した。
「――1番は?」
「さあ。どこかにあるんじゃ無いですかね。……これ、うちでは買い取れませんよ。出せて相場の半分ってところです。街の方にはもっと確り鑑定して、高く買ってくれるところもありますよ」
早口に、そういうことで。と、話しを終えようとしたモニカを遮り、女性はそれで良いと言う。
「……曰く付きとかですか? それにしては新しいし……イニシャルですか、ここのデザイン。洒落てますね、オーダーメイドですよね」
細工に紛れた文字を指すと女性は顔を顰めた。
「私を付け回してる男に押し付けられたの。それは、彼の名前よ。……気持ち悪い。幾らでも良いから引き取ってよ。街に戻って見付かるのは嫌なの。……ジェオルジにパパの親戚の農園があるの、そこに匿って貰えるまでの資金の足しにしたいの。無理なら、潰して、砕いてくれるだけで良いから!」
●
交渉の末、相場の半額で買い取りその不足分として、出立まで女性を匿うこととなった。
実家に連絡を取りたいという彼女の外出のために、この界隈に溶け込めそうな服を買いに走ったり、彼女に変わってジェオルジまでの馬車の手配と、護衛の依頼に向かった。
モニカよりも3つ4つ年上の彼女は、初日こそ案内された部屋で怯えていたが、一夜明けると落ち付いた笑顔を見せ、改めて自己紹介をしながらよろしくと手を差し出した。
工房で指輪の石が外され、綺麗なのに勿体ないと言いながら装飾が潰されるのを見ると女性は安堵の息を吐く。
「……随分、親切にしてくれるのね」
「……厄介事はもう沢山なんですけどね、寝覚めが悪いじゃ無いですか」
あなたに何かあったときに、出来ることをしなかったと後悔するのは。
彼女のコンフォートでの生活は数日間続き、店の裏に付けた馬車に乗ってヴァリオスを発っていった。
護衛のハンター達に囲まれた馬車が見えなくなると、見送りに出ていたモニカはピノをあやしながら店の中に戻る。
年の近い友人というのは、あんな感じなのだろうかと瞼を伏せて思い浮かべる。
「無事に着くといいね」
彼女の置いていったルビー、鮮やかな赤を指先で弄びながらモニカは呟いた。
背中でピノがふにゃふにゃと笑っている。
「あのルビーも、いつか見付けないとねー……」
見たことある中で、1番大きくて美しい紅玉。
その表情を思いながら、モニカは深々と溜息を吐いた。
宝飾工房コンフォート、モニカが1人で営むこの店に不意の来客。大きな鞄を抱え、豪奢なブロンドをストールを被って隠した貴族の、一見してそれと分かる上質なドレスを着た女性。
小さな弟のピノを負ぶったモニカが、いらっしゃいませと首を傾げる。ピノも一緒になって首を傾げて、お客さん、と小さな手を振っている。
女性はカウンターに指輪の箱を置いた。
「買い取りをお願いしたいの」
モニカは箱を開けると、目を瞠った。
柔らかなクッションの上に鎮座する、大粒のルビー。血を思わせるほどに鮮やかに赤いその石を、繊細な細工が取り囲む艶やかな金の細いリング。
黙りこんで、じっとそれを見詰めるモニカに、女性は声を掛ける。
「珍しい?」
古い小さな店を揶揄する様な声で笑う。
「……まあ、ここまで大きい石は、そう見ないですよ」
「そう。でも、そんなにじっと見て。好きなのね?」
「そりゃ、こんな生業ですし。……まあ、その、少しは……見たことあるルビーの中でも、2番目くらいに大きい石ですし」
モニカは手袋を着けてリングを摘まむ。ルーペを片手に石を注視し、全体を眺めて箱に戻した。
「――1番は?」
「さあ。どこかにあるんじゃ無いですかね。……これ、うちでは買い取れませんよ。出せて相場の半分ってところです。街の方にはもっと確り鑑定して、高く買ってくれるところもありますよ」
早口に、そういうことで。と、話しを終えようとしたモニカを遮り、女性はそれで良いと言う。
「……曰く付きとかですか? それにしては新しいし……イニシャルですか、ここのデザイン。洒落てますね、オーダーメイドですよね」
細工に紛れた文字を指すと女性は顔を顰めた。
「私を付け回してる男に押し付けられたの。それは、彼の名前よ。……気持ち悪い。幾らでも良いから引き取ってよ。街に戻って見付かるのは嫌なの。……ジェオルジにパパの親戚の農園があるの、そこに匿って貰えるまでの資金の足しにしたいの。無理なら、潰して、砕いてくれるだけで良いから!」
●
交渉の末、相場の半額で買い取りその不足分として、出立まで女性を匿うこととなった。
実家に連絡を取りたいという彼女の外出のために、この界隈に溶け込めそうな服を買いに走ったり、彼女に変わってジェオルジまでの馬車の手配と、護衛の依頼に向かった。
モニカよりも3つ4つ年上の彼女は、初日こそ案内された部屋で怯えていたが、一夜明けると落ち付いた笑顔を見せ、改めて自己紹介をしながらよろしくと手を差し出した。
工房で指輪の石が外され、綺麗なのに勿体ないと言いながら装飾が潰されるのを見ると女性は安堵の息を吐く。
「……随分、親切にしてくれるのね」
「……厄介事はもう沢山なんですけどね、寝覚めが悪いじゃ無いですか」
あなたに何かあったときに、出来ることをしなかったと後悔するのは。
彼女のコンフォートでの生活は数日間続き、店の裏に付けた馬車に乗ってヴァリオスを発っていった。
護衛のハンター達に囲まれた馬車が見えなくなると、見送りに出ていたモニカはピノをあやしながら店の中に戻る。
年の近い友人というのは、あんな感じなのだろうかと瞼を伏せて思い浮かべる。
「無事に着くといいね」
彼女の置いていったルビー、鮮やかな赤を指先で弄びながらモニカは呟いた。
背中でピノがふにゃふにゃと笑っている。
「あのルビーも、いつか見付けないとねー……」
見たことある中で、1番大きくて美しい紅玉。
その表情を思いながら、モニカは深々と溜息を吐いた。
解説
目的 依頼人をジェオルジへ届ける
●地形
ジェオルジへ向かう街道
道幅が有り、4人程度は横に並んで戦える。
所々に遮蔽になる茂みや、張り出した木の枝や根もある。
●エネミー
ゴブリン×5匹~×2群~
襤褸を纏っており、基本的には棍棒で戦うが、稀に石を投げてくる。
大柄な者も紛れているが、攻撃に統率は無い。
群は複数存在し、状況次第では合流し、大きな群となる。
●NPC
依頼人
貴族の女性
指示には従うが、戦闘には参加しない。
馭者
依頼人に雇われ、馬車を運転する。
指示には従うが、戦闘には参加しない。
●その他
馬車の荷台は依頼人の鞄が乗っている。
指輪の送り主は登場しない。
●地形
ジェオルジへ向かう街道
道幅が有り、4人程度は横に並んで戦える。
所々に遮蔽になる茂みや、張り出した木の枝や根もある。
●エネミー
ゴブリン×5匹~×2群~
襤褸を纏っており、基本的には棍棒で戦うが、稀に石を投げてくる。
大柄な者も紛れているが、攻撃に統率は無い。
群は複数存在し、状況次第では合流し、大きな群となる。
●NPC
依頼人
貴族の女性
指示には従うが、戦闘には参加しない。
馭者
依頼人に雇われ、馬車を運転する。
指示には従うが、戦闘には参加しない。
●その他
馬車の荷台は依頼人の鞄が乗っている。
指輪の送り主は登場しない。
マスターより
よろしくお願いします。
ゴブリンを撃退し、依頼人をジェオルジまで逃げ延びさせて下さい。
モニカと親しく暮らしていたので、モニカに関することも簡単な事なら話題に乗るかも知れません。
道中の雑談にどうぞ。
ゴブリンを撃退し、依頼人をジェオルジまで逃げ延びさせて下さい。
モニカと親しく暮らしていたので、モニカに関することも簡単な事なら話題に乗るかも知れません。
道中の雑談にどうぞ。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/03/17 01:18
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 セルゲン(ka6612) 鬼|24才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2017/03/08 03:35:56 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/03/05 22:13:45 |