ゲスト
(ka0000)
【初心】ウルフ・サーカス
マスター:深夜真世

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- LV1~LV20
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/03/29 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/04/12 19:00
オープニング
「おかしい……」
ある村の猟師がいつもの森を回った時、嫌な予感がした。
「森全体が息をひそめているみたいだ」
風になびく枝葉の音が耳につく。普段なら少なくとも鳥たちの羽ばたく音くらいは響くものだ。雪は日陰に残るがもう春は近いのだから。
あるいは――
「あるいは、何か鳥たちも逃げるような……はっ」
つぶやき改めて周りを見て、気付いた。
遠くの木々の闇の中、ピンク色の何かが動いたのだ。桜の花吹雪のようではあるが季節ではない。もちろん、こんな西洋風の森の中にサクラなど根付いているわけもない。
――ぐる……。
何事かと木立の間を凝視していると、影の中ぐわと大きな熊の顔がこちらを向いた。
何と、この大熊の右肩には桜吹雪のような地毛が交じっていたのだ。
「まさか……」
猟師、恐怖に顔を引きつらせた。大熊、後肢で大地を蹴る。
「まさか……」
猟師、手にしていた弓を捨て振り返った。大熊、一気に加速。大地が揺れる。
凶悪な顔で邪魔になる枝などお構いなしに一直線。太い枝が邪魔なら大きな手の平と鋭い爪を一閃。へし折ってまだ加速し突っ込んでくる。
そのさま、まさに「殿、ご乱心」。
この大熊、森を広域に動き周辺各村を震え上がらせていた。
いつしかついたあだ名が、まさかまさかの……
「まさかの、『暴れん坊』じゃぁぁ……」
叫んだときにはもう遅い。
ぐわっ、と猟師の背後に迫っていた。猟師の捨てた弓が踏まれてばきりと悲しき音がした。
なぜ、猟師はこの弓を構えなかったのか?
森の中での鳥類の狩りである。取り回しのいい小さめの弓でしかない。仮に大きな弓を持っていてもこの大熊には通用すまい。
哀れ。猟師の命運、ここまでか。
その時だった。
――オオオーン!
横あいから不気味な遠吠えが響いた。
狼の叫びである。
振り向く暴れん坊大熊。絶体絶命に尻餅をついた猟師も思わず見る。
そこには――遠方の小高い場所に、狼の群れ。
いや。
狼たちの額には鋭い一角が生えているではないか。
「歪虚……のオオカミ……」
猟師、恐怖に震える声を出し這って逃げた。背後で、大熊がオオカミに向かっていく気配を感じた。
しばらく後、四つん這いで逃げていた猟師はようやく立ち上がって全力疾走していた。
「そ、そうじゃ。暴れん坊大熊、歪虚と戦うことも多かったんじゃった」
思い出し安堵する。完全に歪虚の方に向かったようだ。暴れん坊大熊が周囲に恐れられつつ、本格的に討伐されない理由でもある。
とにかく、転がるように走る。
やがて気付いた。
「そういえばさっき、襲ってくる時に左腕を動かしてなかったような?」
すでに戦いの音が遥か彼方に遠のき、ついに聞こえなくなって命拾いしたと安心していた。もしかして怪我してたのか、と振り返る。実際、暴れん坊大熊は人に出会うとまず威嚇して、戦うのか逃げるのか確認してくると言われている。
ただ、今回はすぐに襲ってきた。聞いていた話と違う。
おかしいな、と思った時だった。
――ガオオオオオォぉぉォン……。
聞いたこともないような、周囲を震わせる恐ろしい唸り声が聞こえた。
暴れん坊大熊の断末魔に違いなかった。
「こりゃいかん。暴れん坊大熊がやられたとしたら……」
猟師、改めて逃げる。
もう、森には歪虚と戦ってくれる存在はないのだ。
「村がやられるかもしれん」
「と、いうわけで一本角オオカミの歪虚討伐依頼が寄せられました。初華さんの役目ですからね!」
ここはどこぞのハンターオフィス。
係員が南那初華(kz0135)に依頼書を突き出していた。
「なんでいきなりなのよう」
初華、不満ありあり。
「いいの? 初華さん、ちょっと前にこの『暴れん坊大熊』の偵察依頼を受けてたんじゃないの?」
「んあっ! そういえば」
大熊が村に近寄らないよう追い払う依頼で現地に行くと、大型浮遊歪虚が村を襲っていたとこがあった。その件はひとまず落ち着いた。今回は元々の大熊退治だ。
「どれどれ……あ、間違いないかも」
初華、依頼書をひったくり目を走らせ断定。
「……ほへ? 負傷してるの? もしかしてあの大型歪虚と戦ったから、かなぁ」
続けてぽわわん、とそんなことも。
「だったら弔い合戦しないと!」
真相はともかく話を合わせぐっ、と拳を固める係員。
「うんっ、そうだねっ!」
まんまと乗せられ新人依頼のバックアップを任される初華だった。
というわけで、森と村の中間にある草原で一角歪虚オオカミ10体を殲滅してもらえる人、求ム。
ある村の猟師がいつもの森を回った時、嫌な予感がした。
「森全体が息をひそめているみたいだ」
風になびく枝葉の音が耳につく。普段なら少なくとも鳥たちの羽ばたく音くらいは響くものだ。雪は日陰に残るがもう春は近いのだから。
あるいは――
「あるいは、何か鳥たちも逃げるような……はっ」
つぶやき改めて周りを見て、気付いた。
遠くの木々の闇の中、ピンク色の何かが動いたのだ。桜の花吹雪のようではあるが季節ではない。もちろん、こんな西洋風の森の中にサクラなど根付いているわけもない。
――ぐる……。
何事かと木立の間を凝視していると、影の中ぐわと大きな熊の顔がこちらを向いた。
何と、この大熊の右肩には桜吹雪のような地毛が交じっていたのだ。
「まさか……」
猟師、恐怖に顔を引きつらせた。大熊、後肢で大地を蹴る。
「まさか……」
猟師、手にしていた弓を捨て振り返った。大熊、一気に加速。大地が揺れる。
凶悪な顔で邪魔になる枝などお構いなしに一直線。太い枝が邪魔なら大きな手の平と鋭い爪を一閃。へし折ってまだ加速し突っ込んでくる。
そのさま、まさに「殿、ご乱心」。
この大熊、森を広域に動き周辺各村を震え上がらせていた。
いつしかついたあだ名が、まさかまさかの……
「まさかの、『暴れん坊』じゃぁぁ……」
叫んだときにはもう遅い。
ぐわっ、と猟師の背後に迫っていた。猟師の捨てた弓が踏まれてばきりと悲しき音がした。
なぜ、猟師はこの弓を構えなかったのか?
森の中での鳥類の狩りである。取り回しのいい小さめの弓でしかない。仮に大きな弓を持っていてもこの大熊には通用すまい。
哀れ。猟師の命運、ここまでか。
その時だった。
――オオオーン!
横あいから不気味な遠吠えが響いた。
狼の叫びである。
振り向く暴れん坊大熊。絶体絶命に尻餅をついた猟師も思わず見る。
そこには――遠方の小高い場所に、狼の群れ。
いや。
狼たちの額には鋭い一角が生えているではないか。
「歪虚……のオオカミ……」
猟師、恐怖に震える声を出し這って逃げた。背後で、大熊がオオカミに向かっていく気配を感じた。
しばらく後、四つん這いで逃げていた猟師はようやく立ち上がって全力疾走していた。
「そ、そうじゃ。暴れん坊大熊、歪虚と戦うことも多かったんじゃった」
思い出し安堵する。完全に歪虚の方に向かったようだ。暴れん坊大熊が周囲に恐れられつつ、本格的に討伐されない理由でもある。
とにかく、転がるように走る。
やがて気付いた。
「そういえばさっき、襲ってくる時に左腕を動かしてなかったような?」
すでに戦いの音が遥か彼方に遠のき、ついに聞こえなくなって命拾いしたと安心していた。もしかして怪我してたのか、と振り返る。実際、暴れん坊大熊は人に出会うとまず威嚇して、戦うのか逃げるのか確認してくると言われている。
ただ、今回はすぐに襲ってきた。聞いていた話と違う。
おかしいな、と思った時だった。
――ガオオオオオォぉぉォン……。
聞いたこともないような、周囲を震わせる恐ろしい唸り声が聞こえた。
暴れん坊大熊の断末魔に違いなかった。
「こりゃいかん。暴れん坊大熊がやられたとしたら……」
猟師、改めて逃げる。
もう、森には歪虚と戦ってくれる存在はないのだ。
「村がやられるかもしれん」
「と、いうわけで一本角オオカミの歪虚討伐依頼が寄せられました。初華さんの役目ですからね!」
ここはどこぞのハンターオフィス。
係員が南那初華(kz0135)に依頼書を突き出していた。
「なんでいきなりなのよう」
初華、不満ありあり。
「いいの? 初華さん、ちょっと前にこの『暴れん坊大熊』の偵察依頼を受けてたんじゃないの?」
「んあっ! そういえば」
大熊が村に近寄らないよう追い払う依頼で現地に行くと、大型浮遊歪虚が村を襲っていたとこがあった。その件はひとまず落ち着いた。今回は元々の大熊退治だ。
「どれどれ……あ、間違いないかも」
初華、依頼書をひったくり目を走らせ断定。
「……ほへ? 負傷してるの? もしかしてあの大型歪虚と戦ったから、かなぁ」
続けてぽわわん、とそんなことも。
「だったら弔い合戦しないと!」
真相はともかく話を合わせぐっ、と拳を固める係員。
「うんっ、そうだねっ!」
まんまと乗せられ新人依頼のバックアップを任される初華だった。
というわけで、森と村の中間にある草原で一角歪虚オオカミ10体を殲滅してもらえる人、求ム。
解説
草原の平野で、額に一本の鋭い角を持つオオカミ型歪虚10体を倒してください。
敵の強さは一対一で戦うなら新人ハンターでも十分に戦えます。
ただし、こちらは数的不利にあります。
また、敵は爪や牙のほか、額の角でも攻撃してきます。特に角は額にあるため、突撃、なぎ払いなど(攻撃としては)モーションが少ない割に強力な攻撃となるでしょう。
そして跳躍力もなかなかのもの。
肩口に食い付き体を捻りつつ背後に降り立とうとするなど、強力な立体攻撃も仕掛けてきます。
とはいえ、長所は短所とはよくいったもの。
敵の角は鋭いがゆえに、武器破壊も狙うことができます。よく動き敵の目も近く難易度が高いですが、武器破壊に有利な条件を整えることができる人がいれば狙うのもいいかもしれません。効果的である一方、本末転倒には注意を。難易度がやや高めなので失敗しても恥ずかしくはありません。
後は、移動力が高く跳躍力が高いという特徴があります。
地形は、特筆するところはなし。
参加者はバックアップの初華の運転する魔導トラックに乗って移動。バイクや馬など自分のアイテムを使い移動してもOK。ただし、魔導トラックやリーリーなどユニットの同行はできません(ユニットフラグ付き依頼ではないため)。
便宜上、西方面が村で東方面が森。
初華は西に突破されないよう、戦場より西で最終ラインを守っています。全滅の危機にさらされるなど圧倒的不利にならない限り戦闘参加しません。
敵は10匹固まっています。
リーダーはいるはずですが、外見からは判断ができません。
敵は数的有利にあるため、誰かを集中攻撃するかもしれませんのでご注意を。
敵の強さは一対一で戦うなら新人ハンターでも十分に戦えます。
ただし、こちらは数的不利にあります。
また、敵は爪や牙のほか、額の角でも攻撃してきます。特に角は額にあるため、突撃、なぎ払いなど(攻撃としては)モーションが少ない割に強力な攻撃となるでしょう。
そして跳躍力もなかなかのもの。
肩口に食い付き体を捻りつつ背後に降り立とうとするなど、強力な立体攻撃も仕掛けてきます。
とはいえ、長所は短所とはよくいったもの。
敵の角は鋭いがゆえに、武器破壊も狙うことができます。よく動き敵の目も近く難易度が高いですが、武器破壊に有利な条件を整えることができる人がいれば狙うのもいいかもしれません。効果的である一方、本末転倒には注意を。難易度がやや高めなので失敗しても恥ずかしくはありません。
後は、移動力が高く跳躍力が高いという特徴があります。
地形は、特筆するところはなし。
参加者はバックアップの初華の運転する魔導トラックに乗って移動。バイクや馬など自分のアイテムを使い移動してもOK。ただし、魔導トラックやリーリーなどユニットの同行はできません(ユニットフラグ付き依頼ではないため)。
便宜上、西方面が村で東方面が森。
初華は西に突破されないよう、戦場より西で最終ラインを守っています。全滅の危機にさらされるなど圧倒的不利にならない限り戦闘参加しません。
敵は10匹固まっています。
リーダーはいるはずですが、外見からは判断ができません。
敵は数的有利にあるため、誰かを集中攻撃するかもしれませんのでご注意を。
マスターより
ふらっと、深夜です。
春休みですので【初心】依頼を。
戦場に特に特徴はなく、強敵ではないながらも数的有利にあり戦闘に長けている敵との戦いを楽しんでください。なかなか手強い相手のはずです。
リアルタイムの操作や行動宣言ではなく、あらかじめ指針や対応など文章にしてキャラクターに託す類推戦闘の醍醐味をお楽しみください。プレイングでカバーしきれない部分は、キャラクターの性格や持っている武器等により、指針や目標に応じた動きをしてくれるでしょう。
では、よろしくお願いします。
春休みですので【初心】依頼を。
戦場に特に特徴はなく、強敵ではないながらも数的有利にあり戦闘に長けている敵との戦いを楽しんでください。なかなか手強い相手のはずです。
リアルタイムの操作や行動宣言ではなく、あらかじめ指針や対応など文章にしてキャラクターに託す類推戦闘の醍醐味をお楽しみください。プレイングでカバーしきれない部分は、キャラクターの性格や持っている武器等により、指針や目標に応じた動きをしてくれるでしょう。
では、よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/04/11 20:09
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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『暴れん坊』熊弔い合戦(?) セルゲン(ka6612) 鬼|24才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2017/03/29 18:10:50 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/03/26 00:22:25 |