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(ka0000)
【陶曲】『家族』の捜索依頼
マスター:龍河流

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在12人 / 1~25人
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 4日
- プレイング締切
- 2017/04/02 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/04/16 19:00
オープニング
●暗底の渓谷
天頂に差した太陽すらも渓谷の底を照らす事はない。
それほどに深く底の知れぬ大地の傷跡の周辺は、まるで谷の闇が辺りの生を吸い尽くしたかのように無機質な世界が広がっていた。
命と思しきものなど何一つ目にする事の出来ない、殺伐とした世界。
しかし、現在。
そこには大地の裂け目へと近付く男の姿があった。
カッツオ・ヴォイ――かつて殺人脚本家と呼ばれた人物だ。
規則正しい歩調と、首元にフリルを飾った黒のスーツ姿は、まるでこれから舞台に上がろうとする役者のように美麗。
しかし黒のシルクハットを目深に被った顔は不気味な仮面に覆われており、彼が目指すのは舞台などではなく眼前に広がる渓谷の『底』。
もしも見る者があれば声を上げる間もなかったであろう程に、彼は一瞬の躊躇いもなく谷へと身を投げた。
仮面の下の表情は伺い知れない。
声を上げる事もない。
無音と闇が支配する渓谷の奥底に、僅かに砂塵を舞い上げただけで着地してみせると、光すら届かぬ完全なる無視界を迷うことなく歩き始める。
そうしてしばらくの後に辿り着いた闇の虚空の、ただ一点を見つめて語りかける。
「ごきげんよう」
無音の世界に響く美しい声。
返す言葉はなく、それを彼自身も知りながら、尚。
「そろそろお目覚めになられてはいかがですかな? このままでは貴方一人が忘れられてしまいますよ」
静寂。
無。
それでも彼は。
「おそらく貴方も楽しめると思うのですが、ね」
尚も呟きかけるが、闇は一切の反応を示さない。
あえて滲ませた微かな感情にすら返されない手応えに、声の主は何年かぶりに付くため息とともに踵を返した。
声の主が去り、再び谷の奥底に静寂と無が訪れる。
――……ドクン……――。
地の奥底で何かが蠢き始めた。
●蒸気工業都市フマーレ
「こっちだ! もっと人を回せ! 何としても食い止めるぞ!! これ以上、焼かれてたまるか!!」
「馬鹿やろう! ここはもう駄目だ!! 撤退するんだよ!」
「馬鹿はお前だ! アレを見ろ!」
防火服に身を包んだ男が指差した先には、複数の巨大な球体を有する建造物群。
「アレに引火でもしてみろ、この区画が一瞬で焦土と化すぞ!!」
それは都市部へとエネルギーを供給する施設群であった。
「くそっ! 人だ! 人を回せ!! 消火用具――いや、ハンターだ! オフィスに行って居るだけかき集めてこい!!」
「なんとしてでもここで食い止めるぞ!! 今この場所が、この町の最終防火線だと思え!!」
各所で不規則に上がる爆発と炎を前に、消防士たちの決死の消火活動は続けられている。
ここだけではなく、同盟の各所で起きた事件の大半が、ひとまず落ち着きを見せ始めた頃になって。
●冒険都市リゼリオ
怒涛の混乱を乗り切ったはずのハンターオフィスで、係員達が額にしわを寄せていた。
「これ、なんで地元で対応してないの?」
「人手が足りないから、ここで募集してくれって」
「わざわざかい」
「皆さん、何言うんですかっ! ペットも家族ですよ!!!!」
一人が大声を上げたので、オフィス内の注目を浴びることになったこの依頼は、主にフマーレとポルトワールからだった。
都市の一部が大火災に見舞われたフマーレと、海からの歪虚の大規模侵攻があったポルトワールでは、あちらこちらで建物が焼失、倒壊し、その跡地での行方不明者捜索が行われていたという。他にも、避難の際にはぐれた家族を捜す活動や、自宅に戻れなくなった人達の避難先斡旋などがあった。
それらがひと段落して、本格的に復興作業に入ろうかという最中に届いたのが、この『ペット捜索』の依頼である。
行方不明『者』なら、都市の采配で捜索の人手が出て、同盟軍も陸海問わずにあちらこちらから応援が来て、念入りな捜索が行われた。一部はハンターオフィスにも依頼として出ていたはずだ。
しかし、個人が飼っていたペットとなると、復興にも忙しい都市は手が回らない。飼い主が個人で捜すにも限界がある。
そのうちに、ハンターオフィスに頼めないかと相談が舞い込み始め、その数の多さにリゼリオのハンターオフィスでも依頼を掲示することとなった。
『行方不明の家族を探してください』
天頂に差した太陽すらも渓谷の底を照らす事はない。
それほどに深く底の知れぬ大地の傷跡の周辺は、まるで谷の闇が辺りの生を吸い尽くしたかのように無機質な世界が広がっていた。
命と思しきものなど何一つ目にする事の出来ない、殺伐とした世界。
しかし、現在。
そこには大地の裂け目へと近付く男の姿があった。
カッツオ・ヴォイ――かつて殺人脚本家と呼ばれた人物だ。
規則正しい歩調と、首元にフリルを飾った黒のスーツ姿は、まるでこれから舞台に上がろうとする役者のように美麗。
しかし黒のシルクハットを目深に被った顔は不気味な仮面に覆われており、彼が目指すのは舞台などではなく眼前に広がる渓谷の『底』。
もしも見る者があれば声を上げる間もなかったであろう程に、彼は一瞬の躊躇いもなく谷へと身を投げた。
仮面の下の表情は伺い知れない。
声を上げる事もない。
無音と闇が支配する渓谷の奥底に、僅かに砂塵を舞い上げただけで着地してみせると、光すら届かぬ完全なる無視界を迷うことなく歩き始める。
そうしてしばらくの後に辿り着いた闇の虚空の、ただ一点を見つめて語りかける。
「ごきげんよう」
無音の世界に響く美しい声。
返す言葉はなく、それを彼自身も知りながら、尚。
「そろそろお目覚めになられてはいかがですかな? このままでは貴方一人が忘れられてしまいますよ」
静寂。
無。
それでも彼は。
「おそらく貴方も楽しめると思うのですが、ね」
尚も呟きかけるが、闇は一切の反応を示さない。
あえて滲ませた微かな感情にすら返されない手応えに、声の主は何年かぶりに付くため息とともに踵を返した。
声の主が去り、再び谷の奥底に静寂と無が訪れる。
――……ドクン……――。
地の奥底で何かが蠢き始めた。
●蒸気工業都市フマーレ
「こっちだ! もっと人を回せ! 何としても食い止めるぞ!! これ以上、焼かれてたまるか!!」
「馬鹿やろう! ここはもう駄目だ!! 撤退するんだよ!」
「馬鹿はお前だ! アレを見ろ!」
防火服に身を包んだ男が指差した先には、複数の巨大な球体を有する建造物群。
「アレに引火でもしてみろ、この区画が一瞬で焦土と化すぞ!!」
それは都市部へとエネルギーを供給する施設群であった。
「くそっ! 人だ! 人を回せ!! 消火用具――いや、ハンターだ! オフィスに行って居るだけかき集めてこい!!」
「なんとしてでもここで食い止めるぞ!! 今この場所が、この町の最終防火線だと思え!!」
各所で不規則に上がる爆発と炎を前に、消防士たちの決死の消火活動は続けられている。
ここだけではなく、同盟の各所で起きた事件の大半が、ひとまず落ち着きを見せ始めた頃になって。
●冒険都市リゼリオ
怒涛の混乱を乗り切ったはずのハンターオフィスで、係員達が額にしわを寄せていた。
「これ、なんで地元で対応してないの?」
「人手が足りないから、ここで募集してくれって」
「わざわざかい」
「皆さん、何言うんですかっ! ペットも家族ですよ!!!!」
一人が大声を上げたので、オフィス内の注目を浴びることになったこの依頼は、主にフマーレとポルトワールからだった。
都市の一部が大火災に見舞われたフマーレと、海からの歪虚の大規模侵攻があったポルトワールでは、あちらこちらで建物が焼失、倒壊し、その跡地での行方不明者捜索が行われていたという。他にも、避難の際にはぐれた家族を捜す活動や、自宅に戻れなくなった人達の避難先斡旋などがあった。
それらがひと段落して、本格的に復興作業に入ろうかという最中に届いたのが、この『ペット捜索』の依頼である。
行方不明『者』なら、都市の采配で捜索の人手が出て、同盟軍も陸海問わずにあちらこちらから応援が来て、念入りな捜索が行われた。一部はハンターオフィスにも依頼として出ていたはずだ。
しかし、個人が飼っていたペットとなると、復興にも忙しい都市は手が回らない。飼い主が個人で捜すにも限界がある。
そのうちに、ハンターオフィスに頼めないかと相談が舞い込み始め、その数の多さにリゼリオのハンターオフィスでも依頼を掲示することとなった。
『行方不明の家族を探してください』
解説
※相談期間が四日となっています
プレイング未提出にならないように要注意!
・依頼内容
フマーレとポルトワールで、歪虚襲来時に行方不明になったペットの捜索と保護
※参加PCは、フマーレとポルトワールのどちらか一方のみでの活動となります
自分の希望する行き先を選んで、プレイング冒頭に記載してください
特に記載がない場合、人数が少ない方に割り振ります
同行希望者がいる場合、相手の名前と関係を明記しましょう
この依頼の前に、行方不明者の探索やがれき撤去などに参加していたとしても問題ありません
・捜索するペット
主に犬と猫、他に鳥、爬虫類、小型哺乳類各種
一般人がペットとして飼えそうな生き物は、だいたいリストに出ている(意訳:珍しいペットを捜したい人は、プレイングで指定してみよう)
たまに夜行性が混じっている
※見付けた動物を片端から保護してもよいが、野良の場合はそう簡単に引き取り手や世話人は見付からない
・捜索場所(大雑把に記載)
≪フマーレ≫
焼失地域とその周辺(残存建築物倒壊の危険あり)
近隣の住宅地や工業地域
≪ポルトワール≫
被害を受けた港湾施設とその周辺(瓦礫多し)
近隣の住宅地と倉庫街
近くの軍関連地域(立入に制限あり、要交渉)
※具体的な捜索方法を上げると発見率アップ
・捜索リスト
各自の手元に配布済み
(意訳:外見などの特徴は、各自で考えよう)
・敵
主に時間と動物の警戒心
プレイング未提出にならないように要注意!
・依頼内容
フマーレとポルトワールで、歪虚襲来時に行方不明になったペットの捜索と保護
※参加PCは、フマーレとポルトワールのどちらか一方のみでの活動となります
自分の希望する行き先を選んで、プレイング冒頭に記載してください
特に記載がない場合、人数が少ない方に割り振ります
同行希望者がいる場合、相手の名前と関係を明記しましょう
この依頼の前に、行方不明者の探索やがれき撤去などに参加していたとしても問題ありません
・捜索するペット
主に犬と猫、他に鳥、爬虫類、小型哺乳類各種
一般人がペットとして飼えそうな生き物は、だいたいリストに出ている(意訳:珍しいペットを捜したい人は、プレイングで指定してみよう)
たまに夜行性が混じっている
※見付けた動物を片端から保護してもよいが、野良の場合はそう簡単に引き取り手や世話人は見付からない
・捜索場所(大雑把に記載)
≪フマーレ≫
焼失地域とその周辺(残存建築物倒壊の危険あり)
近隣の住宅地や工業地域
≪ポルトワール≫
被害を受けた港湾施設とその周辺(瓦礫多し)
近隣の住宅地と倉庫街
近くの軍関連地域(立入に制限あり、要交渉)
※具体的な捜索方法を上げると発見率アップ
・捜索リスト
各自の手元に配布済み
(意訳:外見などの特徴は、各自で考えよう)
・敵
主に時間と動物の警戒心
マスターより
同盟を襲った歪虚騒動が、少し落ち着いたところで復興前依頼です。
行方不明『者』は公的に捜してもらえますが、行方不明『動物』まで手が回らない中で、困り果てた皆さんからの応援要請となります。
特に動物好きのPC、PL各位に、ご参加いただけると幸いです。
行方不明『者』は公的に捜してもらえますが、行方不明『動物』まで手が回らない中で、困り果てた皆さんからの応援要請となります。
特に動物好きのPC、PL各位に、ご参加いただけると幸いです。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/04/18 04:17
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/04/02 11:26:06 |
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相談?雑談? 和沙・E・グリム(ka6481) 人間(リアルブルー)|18才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2017/04/02 15:30:00 |