ゲスト
(ka0000)
【AP】賭博小屋慰メの卯月夢
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/04/08 07:30
- リプレイ完成予定
- 2017/04/17 07:30
オープニング
※このシナリオは夢シナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。
●
荒んだ城下町の外れに若い女が壺を振る賭場があるという。
妖艶な紅玉を吊す黒檀の簪一つで髪を纏め、袖を抜いた肩に鯉が昇る。
仄暗い部屋に駒札を張る小気味良い音が響き、
「勝負」
その女の声に場を囲む男達は息を止めて、開かれる賽の目を見詰めた。
博徒に任侠、火消しに岡っ引き、果てはそこそこの店の商人まで時折顔を見せては、勝ったり負けたりして帰っていく。
今宵も大いに盛り上がった。
壺振りの背に負ぶわれた赤子、夜明に泣き出す、日の出の日乃と呼ばれている。
日乃が藻掻くように小さな手足を動かして、その身体から想像も付かぬ大声で泣き出すと、常連達はお開きだなあと腰を上げて去っていく。
人の捌けた賭博小屋で賽を弄ぶ壺振り、萌香の傍に場の片付けを終えた駒攫いがどかりと腰を下ろした。
「奴さん、起きたってよ」
「へぇ……」
「飼うのかい」
「まさかぁ」
萌香はからからと笑う。
遡ること3日、賭場の常連が道中に拾ったと刀傷を負った男を担いできた。
泥にまみれて傷は深く、高い熱を出して意識は無かった。
寝かせておいてやれと、強い酒を吹いた傷を縫う。
死んでしまうなら、それまでだ。
「旦那が拾ってきたから置いて遣っただけ。起きたなら出てってもらうさ」
「お足になりそうな物、抱えてたじゃねぇの」
「だからだよ」
厄介事は勘弁だと萌香はまた笑った。
身体を動かせるようになったその男が日銭を求めてこの界隈に棲み着いたのと時を同じく、妙な噂が流れ始めた。
幽霊が出たらしい。
●
その町から山一つ越えると、別の国のように華やかで賑やかな栄えた街並みが広がる。
国中から信仰を集めた社の門前町、目抜き通りに旅籠が並び、飲み屋から土産物屋と連なって、本物と見紛うような紅葉に桜、四季折々の練り切りを出す甘味処は都からのお忍びの客まで来るという。
この町を支える社には立ち入りを禁じられた宝物庫がある。
一月ほど前のある日、その宝物庫が曝かれて、火を付けられた。
収められていた種々の品が奪われ、或いは燃やされた。
盗みと火付けの罪で捕らわれたのは1人の浪人、だが、彼は盗んだ品を隠しており、どんな拷問に掛けても知らぬ存ぜぬを貫いた。
そしてある夜、牢屋から忽然とその姿を消してしまった。
責めを負わされた牢屋番は、浪人を捜して走り回っていた。
●
幽霊騒ぎで持ちきりの賭場に牢屋番が尋ねてきた。
まさか山を越えてはいまいと、出された酒を煽り、泥に汚れた脚絆を解いて、投げるように駒を張る。
「へぇ、お役人さんも大変ですね、ささ、一献」
にやにやと笑いながら賭場の男は酒を勧め、牢屋番から搾り取ろうと煽る。
しかし、この牢屋番は、酒にも勝負にもなかなかに強く、夜の更けるほどに彼の札は増えていった。
「……俺もねぇ、あんな男は追いたくねえんだよ。浪人だって聞いているが、昔は取り立てられて首級を幾つも上げたとか、剣だけじゃねえ、組み技にも強いだとか。そんでもねぇ、お上もお怒りで打ち首を仕切りたいから生け捕りだなんて、面倒なことを言いやがってなぁ……不意打ちでやっちまわねぇと、こっちが伸されちまう」
酔いが回るにつれて、饒舌になった牢屋番が管を巻くように喋り続け、結局、夜明まで丁半に興じていた。
次の夜。
賭場が保護した男の話を聞くと、牢屋番は顔を見たいと言って上がり込んだ。
痩せた頬ににやついた半開きの口から黄色い歯の覗く、品のない垂れ目に眉を切った傷跡。
「知らんな」
牢屋番の言葉に男はひひと笑って頭を掻く。
「あっしも、知らねぇな。ああ、酒が飲みてぇや」
不意に騒がしくなった表、どうやらまた幽霊が出たらしい。
幽霊に追われた男が賭場近くまで逃げてきた。
何事だと牢屋番が戸を開ける。
「こ、ここ、こいつだぁぁ」
幽霊を、ざんばら頭に血と泥に汚れた小袖、透けた身体に膝下の消えた足、胡乱な眼窩に青い火を浮かべる窶れたその面差しを指差して、牢屋番は言い放った。
そして、集まった男達の中から適当に腕を掴むと、
「あんた手練れだろう、手伝ってくれ」
有無を言わさず幽霊の前に引きずり出した。
●
荒んだ城下町の外れに若い女が壺を振る賭場があるという。
妖艶な紅玉を吊す黒檀の簪一つで髪を纏め、袖を抜いた肩に鯉が昇る。
仄暗い部屋に駒札を張る小気味良い音が響き、
「勝負」
その女の声に場を囲む男達は息を止めて、開かれる賽の目を見詰めた。
博徒に任侠、火消しに岡っ引き、果てはそこそこの店の商人まで時折顔を見せては、勝ったり負けたりして帰っていく。
今宵も大いに盛り上がった。
壺振りの背に負ぶわれた赤子、夜明に泣き出す、日の出の日乃と呼ばれている。
日乃が藻掻くように小さな手足を動かして、その身体から想像も付かぬ大声で泣き出すと、常連達はお開きだなあと腰を上げて去っていく。
人の捌けた賭博小屋で賽を弄ぶ壺振り、萌香の傍に場の片付けを終えた駒攫いがどかりと腰を下ろした。
「奴さん、起きたってよ」
「へぇ……」
「飼うのかい」
「まさかぁ」
萌香はからからと笑う。
遡ること3日、賭場の常連が道中に拾ったと刀傷を負った男を担いできた。
泥にまみれて傷は深く、高い熱を出して意識は無かった。
寝かせておいてやれと、強い酒を吹いた傷を縫う。
死んでしまうなら、それまでだ。
「旦那が拾ってきたから置いて遣っただけ。起きたなら出てってもらうさ」
「お足になりそうな物、抱えてたじゃねぇの」
「だからだよ」
厄介事は勘弁だと萌香はまた笑った。
身体を動かせるようになったその男が日銭を求めてこの界隈に棲み着いたのと時を同じく、妙な噂が流れ始めた。
幽霊が出たらしい。
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その町から山一つ越えると、別の国のように華やかで賑やかな栄えた街並みが広がる。
国中から信仰を集めた社の門前町、目抜き通りに旅籠が並び、飲み屋から土産物屋と連なって、本物と見紛うような紅葉に桜、四季折々の練り切りを出す甘味処は都からのお忍びの客まで来るという。
この町を支える社には立ち入りを禁じられた宝物庫がある。
一月ほど前のある日、その宝物庫が曝かれて、火を付けられた。
収められていた種々の品が奪われ、或いは燃やされた。
盗みと火付けの罪で捕らわれたのは1人の浪人、だが、彼は盗んだ品を隠しており、どんな拷問に掛けても知らぬ存ぜぬを貫いた。
そしてある夜、牢屋から忽然とその姿を消してしまった。
責めを負わされた牢屋番は、浪人を捜して走り回っていた。
●
幽霊騒ぎで持ちきりの賭場に牢屋番が尋ねてきた。
まさか山を越えてはいまいと、出された酒を煽り、泥に汚れた脚絆を解いて、投げるように駒を張る。
「へぇ、お役人さんも大変ですね、ささ、一献」
にやにやと笑いながら賭場の男は酒を勧め、牢屋番から搾り取ろうと煽る。
しかし、この牢屋番は、酒にも勝負にもなかなかに強く、夜の更けるほどに彼の札は増えていった。
「……俺もねぇ、あんな男は追いたくねえんだよ。浪人だって聞いているが、昔は取り立てられて首級を幾つも上げたとか、剣だけじゃねえ、組み技にも強いだとか。そんでもねぇ、お上もお怒りで打ち首を仕切りたいから生け捕りだなんて、面倒なことを言いやがってなぁ……不意打ちでやっちまわねぇと、こっちが伸されちまう」
酔いが回るにつれて、饒舌になった牢屋番が管を巻くように喋り続け、結局、夜明まで丁半に興じていた。
次の夜。
賭場が保護した男の話を聞くと、牢屋番は顔を見たいと言って上がり込んだ。
痩せた頬ににやついた半開きの口から黄色い歯の覗く、品のない垂れ目に眉を切った傷跡。
「知らんな」
牢屋番の言葉に男はひひと笑って頭を掻く。
「あっしも、知らねぇな。ああ、酒が飲みてぇや」
不意に騒がしくなった表、どうやらまた幽霊が出たらしい。
幽霊に追われた男が賭場近くまで逃げてきた。
何事だと牢屋番が戸を開ける。
「こ、ここ、こいつだぁぁ」
幽霊を、ざんばら頭に血と泥に汚れた小袖、透けた身体に膝下の消えた足、胡乱な眼窩に青い火を浮かべる窶れたその面差しを指差して、牢屋番は言い放った。
そして、集まった男達の中から適当に腕を掴むと、
「あんた手練れだろう、手伝ってくれ」
有無を言わさず幽霊の前に引きずり出した。
解説
脱獄した浪人の幽霊と戦う夢を見ました。
目的 幽霊を倒す。
●幽霊
浪人×1
髷を落としたざんばら頭に、汚れた小袖の男。
何かを訴えるように喚きながら襲ってくる。
今のところ手ぶらだが、武器になる物は何でも使う。
生前はとても強かったと言われている。
●町
余り裕福では無い城下町。中心部が僅かに賑わっている。
夜に出歩く者は滅多に無く、目の前すら見えぬ程暗い。
道ばたに死体や浮浪者が転がっていることもある。
長屋の民家が多いが、木戸は閉ざされているか、開いている場合は廃屋。
中心部では灯りが見られ、稀に酔っ払いと遭遇する。
賭場の前は割合開けており、騒ぎと牢屋番の声を聞きつけた人々が集まっている。
●NPC
牢屋番
幽霊の男を捜して山を越えてきた。
捕縛対象が幽霊となっていた為、困惑している。
男
賭場の近くの空き家に寝起きしている。
山を抜けてきたような泥汚れと刀傷を負っていた。
所持品は値打ち物らしいが、尋ねてもはぐらかされている。
萌香
賭場の壺振り
厄介事を嫌うため、男に対して警戒している。
●PL情報として
時系列と真相。
一月前のある日
・宝物庫から宝物が盗まれ放火される
数日後
・犯人と思しき浪人が捕まる
・真犯人は山中へ逃走
更に数日
・浪人が脱獄し、山中へ逃走。後に浪人と真犯人が遭遇、
・浪人は真犯人に深傷を負わされ、後に死亡
・真犯人は拾われて賭場で保護される……オープニング冒頭
その頃、門前町では。
・牢屋番が浪人の捜索を開始、あちこち走り回っている
真犯人が回復した頃
・幽霊となった浪人が出没し、目撃される
その数日後
・幽霊の目撃談が広まる
・牢屋番が山を越えてくる
オープニングのラスト「次の夜。」
・関係者とPC、一堂に会する←今ココ!
目的 幽霊を倒す。
●幽霊
浪人×1
髷を落としたざんばら頭に、汚れた小袖の男。
何かを訴えるように喚きながら襲ってくる。
今のところ手ぶらだが、武器になる物は何でも使う。
生前はとても強かったと言われている。
●町
余り裕福では無い城下町。中心部が僅かに賑わっている。
夜に出歩く者は滅多に無く、目の前すら見えぬ程暗い。
道ばたに死体や浮浪者が転がっていることもある。
長屋の民家が多いが、木戸は閉ざされているか、開いている場合は廃屋。
中心部では灯りが見られ、稀に酔っ払いと遭遇する。
賭場の前は割合開けており、騒ぎと牢屋番の声を聞きつけた人々が集まっている。
●NPC
牢屋番
幽霊の男を捜して山を越えてきた。
捕縛対象が幽霊となっていた為、困惑している。
男
賭場の近くの空き家に寝起きしている。
山を抜けてきたような泥汚れと刀傷を負っていた。
所持品は値打ち物らしいが、尋ねてもはぐらかされている。
萌香
賭場の壺振り
厄介事を嫌うため、男に対して警戒している。
●PL情報として
時系列と真相。
一月前のある日
・宝物庫から宝物が盗まれ放火される
数日後
・犯人と思しき浪人が捕まる
・真犯人は山中へ逃走
更に数日
・浪人が脱獄し、山中へ逃走。後に浪人と真犯人が遭遇、
・浪人は真犯人に深傷を負わされ、後に死亡
・真犯人は拾われて賭場で保護される……オープニング冒頭
その頃、門前町では。
・牢屋番が浪人の捜索を開始、あちこち走り回っている
真犯人が回復した頃
・幽霊となった浪人が出没し、目撃される
その数日後
・幽霊の目撃談が広まる
・牢屋番が山を越えてくる
オープニングのラスト「次の夜。」
・関係者とPC、一堂に会する←今ココ!
マスターより
よろしくお願いします。
以下、解説に追記のPL情報です。
※
夢の中では和服を着ているものとして描写致します。
武器も同様に刀を持っているものとして描写致します。
衣装等の外観についてご要望がありましたらプレイングへの記述をお願いします。
判定の数値は実際に着用されている物を使用致しますので、いつもの格好で大丈夫です。
真相については、リプレイ中で語られる予定ですが、真相を知っている立場として参加頂いても問題ありません。
基本的には賭場の客として、牢屋番に巻き込まれて頂きますが、
牢屋番の連れとしての参加、或いは実は男を追ってきた、男の仲間だった等の立場の設定も可能です。
以下、解説に追記のPL情報です。
※
夢の中では和服を着ているものとして描写致します。
武器も同様に刀を持っているものとして描写致します。
衣装等の外観についてご要望がありましたらプレイングへの記述をお願いします。
判定の数値は実際に着用されている物を使用致しますので、いつもの格好で大丈夫です。
真相については、リプレイ中で語られる予定ですが、真相を知っている立場として参加頂いても問題ありません。
基本的には賭場の客として、牢屋番に巻き込まれて頂きますが、
牢屋番の連れとしての参加、或いは実は男を追ってきた、男の仲間だった等の立場の設定も可能です。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/04/17 23:47
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 榊 兵庫(ka0010) 人間(リアルブルー)|26才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2017/04/07 14:51:37 |
|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/04/06 14:22:58 |