• 郷祭1014
  • 日常

【郷祭】芋煮戦争

マスター:cr

シナリオ形態
ショート
難易度
易しい
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在10人 / 4~10人
マテリアルリンク
報酬
少なめ
相談期間
5日
プレイング締切
2014/10/24 15:00
リプレイ完成予定
2014/11/02 15:00

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。


 川を船が進む。
 両岸には人々が集っている。
 やがて船は止まり、船上から顔を出した女性が両岸に集った人々に声をかける。
「お約束の大豆と塩をお持ちしました」
 船に乗っていた女性、バロテッリ商会の番頭であるモア・プリマクラッセは指示を出して積荷の大豆と塩を降ろしていく。そんなモアの元にに両岸から二人の人物がやって来る。
「今年も持ってきてくれて助かったべ」
「んだ、これが無きゃ行けねぇ」
 ここは農耕推進地域ジェオルジ。モアに声をかけた人物は村長達である。二つの村は間に流れる川を境目にして存在しており、その位置関係上作る作物はほぼ同じである。また、川一本挟んだだけという行き来のし易さからか、人の交流なども多く行われており、いさかいとは無縁の村々であった。


「これらの材料で調味料を作るのですか」
 川の両岸に運ばれた大豆と塩の袋を見上げてモアはそう問う。先日、和食レストランの開店のためにバロテッリ商会では和食の試食会を開いていた。そのための調味料をモアはここで手に入れたのだった。
「んだんだ、これが無いと立ちゆかねぇべ」
「そうだ、ちょうどいま芋煮やってるところだべ、折角だから食べていってくんろ」
 川の両岸では人々が集まってかまどをこしらえ、大きな鍋を用意している。この村々では人が集まったら芋煮という料理を作ることになっていた。
 主役は村の特産品であるサトイモ。これを鍋で煮るだけのシンプルな料理だが、沢山の人で協力して作り、皆で一つの鍋をつつくことで交流が生まれる、そういった側面もあり、些細な事でも集まるたびに芋煮を作るのが風物詩となっていた。
「ああ、それは興味があります。どうやって作るのかも知りたいですね」
 和食レストランのメニューに入れてもいいかも、とモアは思っていた。そこで素直に村長達にお願いするモア。
「「ああ、見てくんろ」」
 村長達は準備を始める。
「まずは鍋で芋を煮るんだ」
 大量の水とサトイモが鍋に投入される。しばらく経つと鍋がふつふつと沸き出す。
「で、こうなったらここに豚肉を入れるんだ」
「はあ?! 何言ってるんだべ! 芋煮には牛肉だろが!」
 肉を投入する段階で和やかな雰囲気が一遍、村長達の言い争いが始まる。モアは何とか村長達をなだめ、次の手順に進む。


 ややあって肉も煮えたところで、村長は容器を取り出す。
「ここで味の決め手、ショウユを入れるんだべ!」
 彼が言うショウユとは、リアルブルーで言われる醤油のことである。リアルブルーから伝承した醤油がこの村には伝わっており、毎年芋煮のために結構な量をに仕込むのであった。モアが持ってきた大豆と塩は醤油を仕込むための材料なのである。
「はあ?! 何言ってるんだべ! ミソに決まってるべ!」
 川を挟んでもう一つの村の村長が言うミソとはつまり味噌のことである。リアルブルーから伝承した味噌がこの村には伝わっており、毎年芋煮のために結構な量を仕込むのであった。モアが持ってきた大豆と塩は味噌を仕込むための材料なのである。
「何言ってんだ、ミソなんぞ入れるなんて考えられないべ」
「んなショウユをドボドボ入れて真っ黒けにしたのが上手いわけないべ」
「お前んとここそ、そんなもの入れて濁らせて……この田舎もんが!」
「お前んとここそ田舎もんだろが!」
 こうなると意地の張り合いである。どんどんエスカレートしていく両者の喧嘩。そしてその喧嘩にモアも巻き込まれるのであった。


「こうなったら今度こそどっちが上か、決着をつけるべ!」
「ああ、望むところだ、美味い方が村長祭に持って行って、負けた方はもう作らないって約束するべ」
 事ここに居たり、モアも聞き逃せない話が出てくる。どちらかが作らないとなると、醤油か味噌が作られなくなるのである。そうなるとこの二つをこの村から仕入れようと考えていたモアにとっても一大事だ。
「よーし、番頭さん、今から二つの芋煮を食べ比べてどっちが美味いか決めてくんろ!」
「え? 私ですか……」
 しかも審査員はモアになってしまった。その場に居る全員の視線がモアに注がれる。玉虫色の決着は許されない雰囲気だ。どうしよう、思案を巡らせたモアはとりあえず時間を稼ぐことにした。
「……それでしたら、私一人で決めるのもどうかと思いますし、たくさん人を集めて芋煮会を開きませんか?」
「アテはあるのか?」
「ハンターオフィスに頼むといいと思います」
 かくしてハンターオフィスに芋煮会参加者募集のお知らせが出るのであった。

解説

●目標
 芋煮会に参加して楽しみ、芋煮会を成功させた上で、醤油味と味噌味、どちらが美味しいか決めてください。
 ただ食べるだけで無く、かまど作りを手伝う、どちらかの芋煮作りを手伝う、味付けを学ぶ、その他諸々のプレイングもOKです。

●本当の目標
 何とかして、決着をつけずに芋煮会を終わらせてください。
 皆さんとモアのあわせて十一人が審査を行います。オープニングでも有ったとおり、どちらが美味しいか決めない、と言うのは村の全員が許してくれないでしょう。ですので、そのままどちらが美味しいかを言うと間違いなくどちらが上か決着がついてしまいます。
 そこで何らかの方法で決着がつくのを回避してください。

●審査について
 プレイングには必ず醤油味と味噌味、どちらを支持するか書いてください。書かれていない場合こちらでランダムにどちらに投票したかを決定します。(これはどちらか決めないのは村全員の圧力で認められない、というのを示しています)
 ただし皆さんのプレイングによっては、そもそも投票が行われない場合も考えられます。

●判定について
 目標を満たした時点で成功になります。
 お互いの芋煮を台無しにしてしまう、といったような芋煮会そのものを失敗させるようなプレイングをかけなければ成功となるでしょう。
 その上で本当の目標を満たすと大成功とさせていただきます。

マスターより

 皆さんこんにちは、crです。
 実は、現実世界でも芋煮の味付けを巡って激しい争いが行われています。名づけて芋煮戦争。
 どうもクリムゾンウェストに芋煮が転移すると同時に、味付け論議も転移してしまったようです。
 大体人々が争う場合はこういう些細なことが原因だったりするものです。何とか仲裁してあげましょう。

関連NPC

  • バロテッリ商会番頭
    モア・プリマクラッセ(kz0066
    人間(クリムゾンウェスト)|22才|女性|一般人
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2014/10/29 06:08

参加者一覧

  • 荊の果実
    アミグダ・ロサ(ka0144
    人間(紅)|24才|女性|魔術師
  • 龍盟の戦士
    藤堂研司(ka0569
    人間(蒼)|26才|男性|猟撃士
  • 冥土へと還す鎮魂歌
    日下 菜摘(ka0881
    人間(蒼)|24才|女性|聖導士
  • 穏かなる銃使い
    石橋 パメラ(ka1296
    人間(蒼)|20才|女性|疾影士
  • 新勢力・芋炊の提案者
    葵(ka2143
    人間(蒼)|18才|男性|闘狩人
  • 歌とダンスと芋煮会
    アナベル・ラヴィラヴィ(ka2369
    エルフ|16才|女性|聖導士
  • 超☆嗅覚
    狛(ka2456
    人間(紅)|17才|男性|霊闘士
  • 黒豹の漢女
    カミーユ・鏑木(ka2479
    人間(蒼)|28才|男性|闘狩人
  • 不器用、なれど優しき言葉
    薄氷 薫(ka2692
    人間(蒼)|25才|男性|闘狩人
  • 目指せハーレムマスター
    春次 涼太(ka2765
    人間(蒼)|14才|男性|魔術師
依頼相談掲示板
アイコン 相談掲示板
狛(ka2456
人間(クリムゾンウェスト)|17才|男性|霊闘士(ベルセルク)
最終発言
2014/10/24 03:23:25
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/10/21 01:05:01