ゲスト
(ka0000)
或る少女と3つの依頼
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/04/26 22:00
- リプレイ完成予定
- 2017/05/05 22:00
オープニング
●
オフィスに向かう足取りは重く、引き摺る様に。
立ち止まっては頭の後ろでふわふわと漂うように浮かんでいる、緑の淡い光りで瞬く精霊が、体当たりをするように背を押した。
「っ、ひーちゃん」
ひーちゃん。そう呼ばれた精霊は、彼女の視界に入ることもなく、今一度その小さな背をぽんと押した。
メグこと、マーガレット・ミケーリ。
初陣を終えたばかりのハンターである。
魔法使いに憧れたものの、その才に恵まれず。通っていた魔術学院を退学した折、予てより自身に寄り添っていた精霊の存在を知る。後に覚醒し、ハンターとして活動を始め、今に至る。
初めての依頼は春先の畑に湧いたコボルトの駆除。
ぬかるむ地面の泥跳ねは厄介だったが、その他はとても簡単な仕事だった。らしい。
依頼自体は成功したが、その戦いの中メグは竦むばかりで何も出来ず、近くに来たコボルトにも怯え、依頼を共にした先輩ハンター達の手を借りることになった。
依頼の後に彼等から案を募り、ひーちゃん、と名付けられた精霊の機嫌は良さそうに見えるが、近付いたオフィスの看板に、メグは今すぐ走って引き返したい気持ちで一杯だった。
泣きそうになった目を擦って扉に手を掛けると、入れ違いになったように何人もの依頼人が足音を立てて外へ出てきた。
頼んだよ。こっちもお願いね。本当に助けてくれ。
叫く声が縋るように書類を抱えた受付嬢に向かう。
彼等を見送った受付嬢は、溜息を吐き書類をテーブルへ置いた。
何れも、近辺で出没した歪虚の物らしい。
彼等が去ったオフィスにぽつんと佇むメグに気付くと、疲れた顔で微笑み迎える。
「ハンターさんですね。依頼探しですか? 待ってました! 今し方頼まれた以来がこんなに……」
最近、自由都市同盟の各地で事件が多発しているという。
書類に追われる受付嬢も、その事件の1つ、フマーレの工業区で暴れた歪虚の事件を追っていると話した。
「大きな火事もありましたし……協会の方も忙しいみたいで。いつでも人手不足なんですよ。でも! どんな困難だって、ハンターさんの手に掛かれば、ちょいちょい、の、ちょい! なんです!」
ぐっと拳を突き上げて、鼓舞するようにそう言った受付嬢、彼女の語るハンターの姿は、メグにはまだ遠く、眩しすぎる憧れだ。
●
受付嬢は出動の地域や、推察される大凡の脅威に依って書類を分けながら、掲示前の依頼をメグに示した。
「この前のお話は、依頼主さんからちょっとだけ聞きました。大変だったみたいですけど……また来てくれたって事は、まだ頑張ってくれるんですよね! 諦めないって大事なことです!」
コボルトは怖いかも知れませんが。そう言いながら、3枚目の書類を並べた。
『コボルト駆除をお願いします』……1
「どうやら、夜な夜な徘徊して、畑や庭を荒らしているみたいです。
出没時間に見回りをして、見かけたら駆除をお願いしたいとのことですね。
どこかに巣があるらしいのですが、まだ見付かってなくて、全部で何匹いるかは分かりません。
全部倒して、巣の駆除までとなると……夜通しのお仕事になりそうです。
メグさん、徹夜は平気ですか? 私は無理なんですよね……」
『廃屋の片付けをお願いします』……2
「いつもなら、ちょっとしたことにもハンターさんの手を貸します!……と、大歓迎なのですが。
今は忙しくて、後回しになってしまっているんですよね。
何年も前から放置されている大きな家の片付け……解体に備えて、残っている家具を運び出すそうです。
野良犬の影を見た噂もありますが、幽霊って噂もありますね」
『おにんぎょうを、さがしてください』……3
「小さな女の子からの依頼なんです。
何でも、いじめっ子にお気に入りの人形を取られちゃった、とか。
実は、そのいじめっ子にも話を聞いたのですが、人形はすぐに返した……置いていったらしいんです。
女の子がそれに気付く前に誰かに持って行かれてしまったと思うんですよ」
●
ゆっくり選んで下さいね。そう言い残し受付嬢は作業に戻った。
その後も依頼人が来たり帰ったりと、オフィスの忙しい時間は続いた。
暫く経って、他の依頼の掲示に来た受付嬢が、決まりましたかと尋ねた。
メグはまだ迷っていると項垂れる。
「コボルトは……とても危ないと思うので、怖いけど、危ないから……お片付けは嫌いじゃないので、多分出来ると思うんです。でも、女の子の人形は、見付けてあげたいなって……」
「そうですか。大丈夫、どれも、真っ当な動機だとおもいますよ!」
しないといけないこと、できること、してあげたいこと。
「それでも、迷ってしまう時は、先輩ハンターさんに相談です!」
「こんにちは、依頼をお探しですか?」
オフィスを訪ねてきたハンターに、受付嬢が満面の笑みで声を掛けた。
オフィスに向かう足取りは重く、引き摺る様に。
立ち止まっては頭の後ろでふわふわと漂うように浮かんでいる、緑の淡い光りで瞬く精霊が、体当たりをするように背を押した。
「っ、ひーちゃん」
ひーちゃん。そう呼ばれた精霊は、彼女の視界に入ることもなく、今一度その小さな背をぽんと押した。
メグこと、マーガレット・ミケーリ。
初陣を終えたばかりのハンターである。
魔法使いに憧れたものの、その才に恵まれず。通っていた魔術学院を退学した折、予てより自身に寄り添っていた精霊の存在を知る。後に覚醒し、ハンターとして活動を始め、今に至る。
初めての依頼は春先の畑に湧いたコボルトの駆除。
ぬかるむ地面の泥跳ねは厄介だったが、その他はとても簡単な仕事だった。らしい。
依頼自体は成功したが、その戦いの中メグは竦むばかりで何も出来ず、近くに来たコボルトにも怯え、依頼を共にした先輩ハンター達の手を借りることになった。
依頼の後に彼等から案を募り、ひーちゃん、と名付けられた精霊の機嫌は良さそうに見えるが、近付いたオフィスの看板に、メグは今すぐ走って引き返したい気持ちで一杯だった。
泣きそうになった目を擦って扉に手を掛けると、入れ違いになったように何人もの依頼人が足音を立てて外へ出てきた。
頼んだよ。こっちもお願いね。本当に助けてくれ。
叫く声が縋るように書類を抱えた受付嬢に向かう。
彼等を見送った受付嬢は、溜息を吐き書類をテーブルへ置いた。
何れも、近辺で出没した歪虚の物らしい。
彼等が去ったオフィスにぽつんと佇むメグに気付くと、疲れた顔で微笑み迎える。
「ハンターさんですね。依頼探しですか? 待ってました! 今し方頼まれた以来がこんなに……」
最近、自由都市同盟の各地で事件が多発しているという。
書類に追われる受付嬢も、その事件の1つ、フマーレの工業区で暴れた歪虚の事件を追っていると話した。
「大きな火事もありましたし……協会の方も忙しいみたいで。いつでも人手不足なんですよ。でも! どんな困難だって、ハンターさんの手に掛かれば、ちょいちょい、の、ちょい! なんです!」
ぐっと拳を突き上げて、鼓舞するようにそう言った受付嬢、彼女の語るハンターの姿は、メグにはまだ遠く、眩しすぎる憧れだ。
●
受付嬢は出動の地域や、推察される大凡の脅威に依って書類を分けながら、掲示前の依頼をメグに示した。
「この前のお話は、依頼主さんからちょっとだけ聞きました。大変だったみたいですけど……また来てくれたって事は、まだ頑張ってくれるんですよね! 諦めないって大事なことです!」
コボルトは怖いかも知れませんが。そう言いながら、3枚目の書類を並べた。
『コボルト駆除をお願いします』……1
「どうやら、夜な夜な徘徊して、畑や庭を荒らしているみたいです。
出没時間に見回りをして、見かけたら駆除をお願いしたいとのことですね。
どこかに巣があるらしいのですが、まだ見付かってなくて、全部で何匹いるかは分かりません。
全部倒して、巣の駆除までとなると……夜通しのお仕事になりそうです。
メグさん、徹夜は平気ですか? 私は無理なんですよね……」
『廃屋の片付けをお願いします』……2
「いつもなら、ちょっとしたことにもハンターさんの手を貸します!……と、大歓迎なのですが。
今は忙しくて、後回しになってしまっているんですよね。
何年も前から放置されている大きな家の片付け……解体に備えて、残っている家具を運び出すそうです。
野良犬の影を見た噂もありますが、幽霊って噂もありますね」
『おにんぎょうを、さがしてください』……3
「小さな女の子からの依頼なんです。
何でも、いじめっ子にお気に入りの人形を取られちゃった、とか。
実は、そのいじめっ子にも話を聞いたのですが、人形はすぐに返した……置いていったらしいんです。
女の子がそれに気付く前に誰かに持って行かれてしまったと思うんですよ」
●
ゆっくり選んで下さいね。そう言い残し受付嬢は作業に戻った。
その後も依頼人が来たり帰ったりと、オフィスの忙しい時間は続いた。
暫く経って、他の依頼の掲示に来た受付嬢が、決まりましたかと尋ねた。
メグはまだ迷っていると項垂れる。
「コボルトは……とても危ないと思うので、怖いけど、危ないから……お片付けは嫌いじゃないので、多分出来ると思うんです。でも、女の子の人形は、見付けてあげたいなって……」
「そうですか。大丈夫、どれも、真っ当な動機だとおもいますよ!」
しないといけないこと、できること、してあげたいこと。
「それでも、迷ってしまう時は、先輩ハンターさんに相談です!」
「こんにちは、依頼をお探しですか?」
オフィスを訪ねてきたハンターに、受付嬢が満面の笑みで声を掛けた。
解説
目的 メグ(新人のハンター)の参加する依頼を選択し、その目的を達成する
※オープニング中の依頼の内の1つ(1~3の何れか)を選び、
選択した番号をプレイングに記入してください。
全員が同じ依頼に参加する必要は有りませんが、1人が複数の依頼に参加することは出来ません。
※メグに選択させる依頼も合わせてプレイングに記入をお願いします。
(異なる番号が選択された場合、多数決、或いはダイスで決定となります)
メグが単身で行動した場合、失敗します。
メグが選択した依頼が失敗した場合、全体の失敗となります。
●補足
□……1
夜間、街中のコボルト駆除。
敵はコボルトのみで、武器は棍棒か、辺りの小石。
人通りは乏しいが、道幅は狭い。
コボルトの総数は不明だが、10~15匹程度。
攻撃を受けると巣の方向へ逃走する。
メグの行動
・夜間と言うことでカンテラを持っていきます。
・近くに来たコボルトは自力で対処しようと、構えています。
□……2
廃屋の中に残された家具の運び出しと簡単な掃除。
幽霊や野良犬の噂あり。遭遇した場合は戦闘となる。
椅子やテーブル、ベッド等、劣化した様々な家具が散らかっている。
家具は何れも1~2人で運び出し可能で、7人で作業した場合3、4時間程度。
メグの行動
・埃っぽいと思うのでマスクと、壊れた家具が危なそうなので軍手を持っていきます。
・野良犬が出たら頑張って追い払います。
□……3
町の散策、目撃者捜しなど。トラブルの発生は、街中の公園。
いじめっ子
・からかっただけ。泣いてどこかへ行ってしまったので、人形はそのまま置いていった。
・次の日の朝に謝って、それを伝えた。
女の子
・謝罪は受けたが、昼に見に行った時に人形はなかった。
メグの行動
・どんな人形か女の子によく聞いて、公園やその回りをよく捜します。
・見た人がいないか聞き込みをします。
※オープニング中の依頼の内の1つ(1~3の何れか)を選び、
選択した番号をプレイングに記入してください。
全員が同じ依頼に参加する必要は有りませんが、1人が複数の依頼に参加することは出来ません。
※メグに選択させる依頼も合わせてプレイングに記入をお願いします。
(異なる番号が選択された場合、多数決、或いはダイスで決定となります)
メグが単身で行動した場合、失敗します。
メグが選択した依頼が失敗した場合、全体の失敗となります。
●補足
□……1
夜間、街中のコボルト駆除。
敵はコボルトのみで、武器は棍棒か、辺りの小石。
人通りは乏しいが、道幅は狭い。
コボルトの総数は不明だが、10~15匹程度。
攻撃を受けると巣の方向へ逃走する。
メグの行動
・夜間と言うことでカンテラを持っていきます。
・近くに来たコボルトは自力で対処しようと、構えています。
□……2
廃屋の中に残された家具の運び出しと簡単な掃除。
幽霊や野良犬の噂あり。遭遇した場合は戦闘となる。
椅子やテーブル、ベッド等、劣化した様々な家具が散らかっている。
家具は何れも1~2人で運び出し可能で、7人で作業した場合3、4時間程度。
メグの行動
・埃っぽいと思うのでマスクと、壊れた家具が危なそうなので軍手を持っていきます。
・野良犬が出たら頑張って追い払います。
□……3
町の散策、目撃者捜しなど。トラブルの発生は、街中の公園。
いじめっ子
・からかっただけ。泣いてどこかへ行ってしまったので、人形はそのまま置いていった。
・次の日の朝に謝って、それを伝えた。
女の子
・謝罪は受けたが、昼に見に行った時に人形はなかった。
メグの行動
・どんな人形か女の子によく聞いて、公園やその回りをよく捜します。
・見た人がいないか聞き込みをします。
マスターより
よろしくお願いします。
一応、PL情報としてですが、片付けを依頼されている廃屋がコボルトの巣(幽霊や野良犬はコボルト)で、
公園に放置された人形を夜間に持ち去ったのもコボルトです。
スタート地点やルートは異なりますが、どれを選んでも、成功すれば全て解決しますのでその点はご安心を。
(ただし、どの動機を優先させたかという点は、メグの今後に影響し、依頼の内容や難易度が変化します)
一応、PL情報としてですが、片付けを依頼されている廃屋がコボルトの巣(幽霊や野良犬はコボルト)で、
公園に放置された人形を夜間に持ち去ったのもコボルトです。
スタート地点やルートは異なりますが、どれを選んでも、成功すれば全て解決しますのでその点はご安心を。
(ただし、どの動機を優先させたかという点は、メグの今後に影響し、依頼の内容や難易度が変化します)
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/05/03 01:35
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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![]() |
相談卓 ヴァイス・エリダヌス(ka0364) 人間(クリムゾンウェスト)|31才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2017/04/25 21:16:26 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/04/23 23:53:36 |