ゲスト
(ka0000)
Let's play EggHUNT!!
マスター:鮎川 渓

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/05/02 07:30
- リプレイ完成予定
- 2017/05/16 07:30
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●
「……はい、ではこの内容で依頼書を作成しますね」
「はぁ、お願いしま、す」
辺境のハンターオフィス。
カウンターの内側で依頼人と接しているのは、聖導士でありながら依頼に出る事もせず、『お手伝い』としてオフィスに居座っているリアルブルー出身の少年。「甘味中毒駄ハンター」こと香藤 玲(kz0220)だ。
それでも外面は大変よろしいので、にこにこと依頼内容のヒアリングをしていたのだが、依頼人の方は始終そわそわと落ち着きがない。一応美少年の類に入る玲の0円的スマイルには目もくれず、依頼書の完成を見届けるとそそくさとオフィスを後にした。
その背を見送りながら、玲は内心首を捻る。
(依頼内容はごくフツーの隊商警護だったのに、何か心配な事でも……?)
けれど、オフィス内を見回しすぐにそうではないと気付く。
「あー……まぁ、そうだよねぇ」
ひとりごち、作ったばかりの依頼書を手に、先輩職員であるモリスのデスクへ向かった。
●
「なーんかさぁ、最近ぴりぴりしてるよねぇ」
書き物中だったモリスの鼻先へ、ずいっと書類を差し込む。
モリス、驚いて手元が狂った。顔を上げ軽く玲を睨む。
「何? この間リアルブルーへ送り込んだ事まだ根に持ってるの?」
玲は先日、モリスによって強引に函館の戦地へ送り込まれていた。
「そうじゃなくってさ。ほら、」
軽く顎をしゃくり周囲を見渡すよう促す。
カウンターの向こうを見やったモリスの目に、固い表情のハンター達が映った。
近頃貼りだされる依頼は危険を伴うものが多く、強敵に挑む内容も少なくない。受けるか否か吟味していれば、自然顔も険しくなるというもの。
ライブラリを訪ねる者も同じくだ。おそらくこれから挑む敵の情報を得、成功への糸口を見出そうと必死なのだろう。
が、そんなハンター達の様子を見た一般人の依頼人が、落ち着かない気持ちになるのもまた致し方なく。
モリスはペンを置くとデスクの上で指を組んだ。
「……王国では試練が、帝国では剣機が、同盟では大火が、そして蒼界ではクラスタが……今はどこも大変な時期だもの、仕方ないわよ」
「だよねぇ。あっちもこっちも、まったく忙しないったら。歪虚ももうちょっと空気読んでくれれば良いのにー」
んな歪虚いねぇよ。モリスは目だけでツッコんだ。
玲は大きく伸びをすると、
「ふあぁ……なーんか楽しい事ないかなー」
間延びした声をあげた。
……が。次の瞬間モリスが窘めるより早く、目をきらっきらさせて身を乗り出す。
「楽しい事がないなら作っちゃえばいいじゃない!!」
「……は?」
モリス、きょとん。
玲が気ままで自由奔放なのはいつもの事だが、この大変な時にいきなり何を言い出すのか。
呆れたようなモリスに対し、玲はこほんと咳払い。そして痛まし気に眉を寄せる。
「最近さ……ハンターさん達、とっても忙しいじゃない? 大変な依頼がいっぱいで、大規模作戦もあったし……ここらで一息ついたってバチ当たらないと思うんだ。人間息抜きも必要でしょ?」
「まあ、ね」
「だから何か楽しいイベントしようよ、できれば一般の人達も楽しめるようなのを! とりあえず小康状態の僕ら辺境が頑張るべきだと思わない? 思うでしょっ?」
「でも……」
言い淀むモリスに、玲は一気に畳みかける。
「これはなにもハンターさん達の為だけじゃないんだよ。歪虚への抵抗手段を持たない一般の人達にしてみたらさ、ハンターって唯一頼れる拠り所でしょ? 身近なヒーローって言っても良いよね。そんな皆が揃いも揃っておっかない顔してたり、危ない依頼で大怪我してるのを見たらさ、どうしたって不安になるじゃない。さっきの依頼人さんみたいに」
苦境に置かれているのは一般人も同じ事。
だからこそ、イベントで元気に楽しむハンター達の姿を見てもらえたら、少しは安心してもらえるのではないか。
玲はそう熱弁を振るった。
モリスはしばらく考えていたが、ややあって短く息を吐く。
「……君にしては珍しく色々考えてるようね。でも急にイベントって言っても一体何を?」
珍しくは余計だよと言ってから、玲はにんまり目を細める。
「リアルブルーでは今の時期、『イースター』っていうお祭りがあるんだ。そのお祭りで人気の遊びのひとつ、『エッグハント』はどうかなって」
「『エッグハント』?」
「そう! 隠されたタマゴを探す遊びだよ」
「……楽しいの、それ?」
「ただのタマゴじゃないんだよ。中にお菓子が入ってたり、見つけたタマゴに応じて景品が貰えたりする子供に人気の遊びなんだ。難しい隠し場所のタマゴを見つけたら、ちょっと良いものが貰えたりとか。ね? 楽しそうでしょ?」
それならまあ、確かに景品次第では大人も楽しめそうではある。けれど、とモリスは首を捻った。
「ここは辺境、そんなに一般人が集まるかどうか」
「そこはリゼリオの公園でも借りようよ。リゼリオでお店開いてる人達に協力してもらってさ、出店なんかも出してもらえたらきっと盛り上がると思うんだ。景品調達とタマゴ隠すのは僕に任せて!」
「調達って、その資金はどこから?」
「それは一先ず僕のポケットマネーででも。だいじょーぶ、後でちゃーんと回収するよっ」
意味ありげに片目を瞑って見せると、玲は自分のデスクに飛びつき、さらさらと企画書を書き上げた。そしてそれを手に転移門へ向かう。行き先は勿論、ハンターズソサエティ本部のお膝元・冒険都市リゼリオ。
「じゃ、下見やら交渉やら行ってくるねー!」
元気に言い置き、とっとと行ってしまう。
日頃ダラのクセに、こういう時だけはすこぶる行動が早い。
それを見送り、モリスは呆れたように呟く。
「……アイツ、やんやかんや言っても絶対自分が楽しみたいだけでしょ……」
けれどすぐに口の端に笑みを灯した。
玲の動機がなんであれ、ハンター達にささやかな休息と、市民へひとときの娯楽を提供できるのならそれで良い。
モリスは書き損じた書類を破棄すると、玲が交渉しやすいよう根回しすべく、魔導ディスプレイを立ち上げた。
●
「……はい、ではこの内容で依頼書を作成しますね」
「はぁ、お願いしま、す」
辺境のハンターオフィス。
カウンターの内側で依頼人と接しているのは、聖導士でありながら依頼に出る事もせず、『お手伝い』としてオフィスに居座っているリアルブルー出身の少年。「甘味中毒駄ハンター」こと香藤 玲(kz0220)だ。
それでも外面は大変よろしいので、にこにこと依頼内容のヒアリングをしていたのだが、依頼人の方は始終そわそわと落ち着きがない。一応美少年の類に入る玲の0円的スマイルには目もくれず、依頼書の完成を見届けるとそそくさとオフィスを後にした。
その背を見送りながら、玲は内心首を捻る。
(依頼内容はごくフツーの隊商警護だったのに、何か心配な事でも……?)
けれど、オフィス内を見回しすぐにそうではないと気付く。
「あー……まぁ、そうだよねぇ」
ひとりごち、作ったばかりの依頼書を手に、先輩職員であるモリスのデスクへ向かった。
●
「なーんかさぁ、最近ぴりぴりしてるよねぇ」
書き物中だったモリスの鼻先へ、ずいっと書類を差し込む。
モリス、驚いて手元が狂った。顔を上げ軽く玲を睨む。
「何? この間リアルブルーへ送り込んだ事まだ根に持ってるの?」
玲は先日、モリスによって強引に函館の戦地へ送り込まれていた。
「そうじゃなくってさ。ほら、」
軽く顎をしゃくり周囲を見渡すよう促す。
カウンターの向こうを見やったモリスの目に、固い表情のハンター達が映った。
近頃貼りだされる依頼は危険を伴うものが多く、強敵に挑む内容も少なくない。受けるか否か吟味していれば、自然顔も険しくなるというもの。
ライブラリを訪ねる者も同じくだ。おそらくこれから挑む敵の情報を得、成功への糸口を見出そうと必死なのだろう。
が、そんなハンター達の様子を見た一般人の依頼人が、落ち着かない気持ちになるのもまた致し方なく。
モリスはペンを置くとデスクの上で指を組んだ。
「……王国では試練が、帝国では剣機が、同盟では大火が、そして蒼界ではクラスタが……今はどこも大変な時期だもの、仕方ないわよ」
「だよねぇ。あっちもこっちも、まったく忙しないったら。歪虚ももうちょっと空気読んでくれれば良いのにー」
んな歪虚いねぇよ。モリスは目だけでツッコんだ。
玲は大きく伸びをすると、
「ふあぁ……なーんか楽しい事ないかなー」
間延びした声をあげた。
……が。次の瞬間モリスが窘めるより早く、目をきらっきらさせて身を乗り出す。
「楽しい事がないなら作っちゃえばいいじゃない!!」
「……は?」
モリス、きょとん。
玲が気ままで自由奔放なのはいつもの事だが、この大変な時にいきなり何を言い出すのか。
呆れたようなモリスに対し、玲はこほんと咳払い。そして痛まし気に眉を寄せる。
「最近さ……ハンターさん達、とっても忙しいじゃない? 大変な依頼がいっぱいで、大規模作戦もあったし……ここらで一息ついたってバチ当たらないと思うんだ。人間息抜きも必要でしょ?」
「まあ、ね」
「だから何か楽しいイベントしようよ、できれば一般の人達も楽しめるようなのを! とりあえず小康状態の僕ら辺境が頑張るべきだと思わない? 思うでしょっ?」
「でも……」
言い淀むモリスに、玲は一気に畳みかける。
「これはなにもハンターさん達の為だけじゃないんだよ。歪虚への抵抗手段を持たない一般の人達にしてみたらさ、ハンターって唯一頼れる拠り所でしょ? 身近なヒーローって言っても良いよね。そんな皆が揃いも揃っておっかない顔してたり、危ない依頼で大怪我してるのを見たらさ、どうしたって不安になるじゃない。さっきの依頼人さんみたいに」
苦境に置かれているのは一般人も同じ事。
だからこそ、イベントで元気に楽しむハンター達の姿を見てもらえたら、少しは安心してもらえるのではないか。
玲はそう熱弁を振るった。
モリスはしばらく考えていたが、ややあって短く息を吐く。
「……君にしては珍しく色々考えてるようね。でも急にイベントって言っても一体何を?」
珍しくは余計だよと言ってから、玲はにんまり目を細める。
「リアルブルーでは今の時期、『イースター』っていうお祭りがあるんだ。そのお祭りで人気の遊びのひとつ、『エッグハント』はどうかなって」
「『エッグハント』?」
「そう! 隠されたタマゴを探す遊びだよ」
「……楽しいの、それ?」
「ただのタマゴじゃないんだよ。中にお菓子が入ってたり、見つけたタマゴに応じて景品が貰えたりする子供に人気の遊びなんだ。難しい隠し場所のタマゴを見つけたら、ちょっと良いものが貰えたりとか。ね? 楽しそうでしょ?」
それならまあ、確かに景品次第では大人も楽しめそうではある。けれど、とモリスは首を捻った。
「ここは辺境、そんなに一般人が集まるかどうか」
「そこはリゼリオの公園でも借りようよ。リゼリオでお店開いてる人達に協力してもらってさ、出店なんかも出してもらえたらきっと盛り上がると思うんだ。景品調達とタマゴ隠すのは僕に任せて!」
「調達って、その資金はどこから?」
「それは一先ず僕のポケットマネーででも。だいじょーぶ、後でちゃーんと回収するよっ」
意味ありげに片目を瞑って見せると、玲は自分のデスクに飛びつき、さらさらと企画書を書き上げた。そしてそれを手に転移門へ向かう。行き先は勿論、ハンターズソサエティ本部のお膝元・冒険都市リゼリオ。
「じゃ、下見やら交渉やら行ってくるねー!」
元気に言い置き、とっとと行ってしまう。
日頃ダラのクセに、こういう時だけはすこぶる行動が早い。
それを見送り、モリスは呆れたように呟く。
「……アイツ、やんやかんや言っても絶対自分が楽しみたいだけでしょ……」
けれどすぐに口の端に笑みを灯した。
玲の動機がなんであれ、ハンター達にささやかな休息と、市民へひとときの娯楽を提供できるのならそれで良い。
モリスは書き損じた書類を破棄すると、玲が交渉しやすいよう根回しすべく、魔導ディスプレイを立ち上げた。
解説
〇趣旨
リゼリオで行われるエッグハントイベントを楽しんでください。会場は大きな公園です。
午前には一般人の部や子供の部が、午後にはハンターの部が開かれます。
よって多くの一般市民の来場が予想されますので、皆さんの元気な姿を見せて安心させてあげてください。
卵には番号が書かれており、ハント終了後番号に応じたささやかな景品が貰えます。
!特別ルール!
下記の「捜索場所」の中からひとつ選び、プレング冒頭にタグを記入してください。
《捜索場所》
【A】公園中央 中央に噴水があるメイン広場。運営テントが設置されます
【B】公園北側 東屋が点在する芝生の原っぱ。北の端は大通りに面しています
【C】公園東側 広葉樹が多く植えられ、その中を通る散策路があります
【D】公園西側 季節の花が咲く大きな花壇や、モニュメントらしい像があります
【E】公園南側 出店が並びます。ハント中、一般の方々の多くはこちらで観覧します
このどこかにひとつだけ「金の卵」が隠されています。一等賞です。
一番良い(と玲が思う)ものが当たりますので、是非狙ってみてください。
各場所にどんな景品の卵が隠されているかは予め決まっていますが、
捜索方法を決めておく・お友達と一緒に探すなどするとより良い景品の卵が見つかる確率が上がります。
同行者がいらっしゃる時は、【同行者】タグと関係性のご記入をお願いします。
例)【B】【同行者】香藤 玲(kz0220) 顔見知り
卵探しにスキルを用いるのはOK。
ですがスキルや武器を使って他者から卵を強奪するのはNGです。楽しく平和にいきましょう。
ハントに参加せず出店を開く事も可能です。必要な物は貸与しますが、利益は開催費補てんに回されます。
リゼリオで行われるエッグハントイベントを楽しんでください。会場は大きな公園です。
午前には一般人の部や子供の部が、午後にはハンターの部が開かれます。
よって多くの一般市民の来場が予想されますので、皆さんの元気な姿を見せて安心させてあげてください。
卵には番号が書かれており、ハント終了後番号に応じたささやかな景品が貰えます。
!特別ルール!
下記の「捜索場所」の中からひとつ選び、プレング冒頭にタグを記入してください。
《捜索場所》
【A】公園中央 中央に噴水があるメイン広場。運営テントが設置されます
【B】公園北側 東屋が点在する芝生の原っぱ。北の端は大通りに面しています
【C】公園東側 広葉樹が多く植えられ、その中を通る散策路があります
【D】公園西側 季節の花が咲く大きな花壇や、モニュメントらしい像があります
【E】公園南側 出店が並びます。ハント中、一般の方々の多くはこちらで観覧します
このどこかにひとつだけ「金の卵」が隠されています。一等賞です。
一番良い(と玲が思う)ものが当たりますので、是非狙ってみてください。
各場所にどんな景品の卵が隠されているかは予め決まっていますが、
捜索方法を決めておく・お友達と一緒に探すなどするとより良い景品の卵が見つかる確率が上がります。
同行者がいらっしゃる時は、【同行者】タグと関係性のご記入をお願いします。
例)【B】【同行者】香藤 玲(kz0220) 顔見知り
卵探しにスキルを用いるのはOK。
ですがスキルや武器を使って他者から卵を強奪するのはNGです。楽しく平和にいきましょう。
ハントに参加せず出店を開く事も可能です。必要な物は貸与しますが、利益は開催費補てんに回されます。
マスターより
鮎川と申します。
あちらもこちらも大変な事件が続いていますが、ちょっと一息どうですか? って事でエッグハント開催です。
景品は(何せ駄ハンター少年のチョイスですので)ささやかかつ雑多ですが、何が当たるかお楽しみということで。
全力で卵探しに勤しむも良し、出店を開いて一般の方と交流するも良し、いっそ出店で食い倒れるも良しです。
どうぞ思い思いに楽しんでください。
皆様のご参加・プレイング心よりお待ちしております。
あちらもこちらも大変な事件が続いていますが、ちょっと一息どうですか? って事でエッグハント開催です。
景品は(何せ駄ハンター少年のチョイスですので)ささやかかつ雑多ですが、何が当たるかお楽しみということで。
全力で卵探しに勤しむも良し、出店を開いて一般の方と交流するも良し、いっそ出店で食い倒れるも良しです。
どうぞ思い思いに楽しんでください。
皆様のご参加・プレイング心よりお待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/05/14 15:54