ゲスト
(ka0000)
【血盟】乙女、町を守る道探る
マスター:狐野径

このシナリオは2日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/05/15 15:00
- リプレイ完成予定
- 2017/05/26 15:00
オープニング
●報告書
イノア・クリシスは溜息をもらした。
兄が人間として生きている未来もあったのかと思うと不思議に思えた。
夢、希望。
「お兄様が領主になっていら……父はあんな状況にならなかった。いえ、死んだあとは問題なかったから、そのあとよね、問題は」
魔法公害を引き金に発生した魔法生物による襲撃。
仕組まれた事件であり、兄とその護衛、母親の死で終わった。
貴族として、領主一家としての自分。
ただ一人のイノアという存在としての自分。
それらの狭間で事件については怒り、嘆き、苦しみ、すべて耐えてきた。
その狭間でも耐えてこられたのは、父親が町の復興を頑張ったこと。踊らされていた商人や研究者が進んでお金や知識を出したことにある。
一人の力ではなくみんなの力である。
だから、イノアもなんとか頑張ろうと思えたのだ。
それが、兄が歪虚となって現れてくずれた。
好奇心旺盛で、甘えたがり屋で、はきはきものを言う――実際の兄と正反対の存在。
その上、兄だなぁと思った部分もある、外見とイノアに対しての言葉。
歪虚であってもどこか優しい、気のせいかもしれないが。
昨年、討伐できたはずだった。
(お父様が足を引っ張った……と思っちゃいけないのですけど)
ハンターの行動に支障が出たのではと考えてしまう。歪虚でもいいから戻ってこいとは……領主ではなく、人間の父親としての本音だっただろうとは思う。
「それに……お兄様は結局なにしたいのかしら? それより、お父様だわ!」
西方での防衛に行った父がプエルと遭遇したという。その時、相当言い負かされたのか何かで父が落ち込んでいる。
一緒にいたのはべリンガー家の長男のリシャールらしい。外見上、兄が死んだころの年頃であり、嫉妬をかったのだろうなとイノアは考えた。
「教会でひきこもり」
べリンガー家とのやり取りで聞いたが、あちらの若君は自分の無力さを痛感し、エトファリカまで修行にしに行ったという。短期間とはいえ、頑張ったらしいとも聞いた。
「はあ」
イノアは溜息をもらす。
そして、町で発生する事件に意識を戻した、プエルがかかわっているのかと想像したためであるが、違う気もする。
「やはり、ハンターにお願いしたほうが早いでしょうか? きっと見えないものも引き付けるかもしれません」
イノアは仕えてくれる騎士のジョージ・モースを呼んだ。
●事件の内容
ジョージは事件をつぶさに調べる。
町を守り、領主を守るものとして当然だからという愚直さ。
「それにしても……これは……なんというのか……」
船着き場の水が増えている。
これに関しては天変地異の前触れかと町に住む学者たちに頼む。かんばしい答えは出てこない。
川に歪虚でもいるのかという噂すらある。
「船に積んだ物資が、水に浸されたみたいだった」
幅の広い川であるからこれで上や下に運ぶ。船と言っても大きなものではないし、ものによっては舟というものだ。
「水に浸って問題ないものはいいが、船も沈む、か」
それ以外に、誰かいる気配があったとか、祠のところに誰かいたとか、冷たい手で突然触られたが誰もいないとか……。
「怪談まがいのことが頻発しすぎている」
ジョージはソサエティの支部に足を運ぶ。
「あ、モース様」
奥にいる女性陣からちょっと歓喜の声が上がる。ちょっと憂いを帯びた表情の青年はちょっとした話題の一つ。
「実は、依頼があるのです」
船着き場やその周囲での事件について語る。
「あー、それは噂に上がっていますよ。ユグディラがいるんだ、っていうのが有力視される原因です」
「……ユグディラですか」
いてもおかしくはないが、水を一気に運ぶなどできるものだろうか?
もちろん、それが幻覚ならば何か方法はあるかもしれないが、本当に船に水は上がっていたという。それに、ユグディラがいたならいたで、もっと調査すればそれらしいものは見るはずだ。
「……まあ、本当に怖いものを見たくないという理由でもありますけどね」
受付の女性は悲しい表情になる。
「イノア様の御配慮に感謝ですね」
「もっと我々が早く気づけばよかったのです」
「違いますって! 確かに領主さまは守ってくれるものかと思います。でも、限度ってあるんですから。イノア様にはもうちょっと楽させてあげたいのですよ」
「ありがとうございます」
「それで、イノア様のお婿さんは!?」
直球で情報収集する職員にジョージは苦笑した。
●???
土地にいるそれらはなぜこうも自然をないがしろにするのだろう?
成長に必要なものは与えたし、取られても気にはしなかった。
多少のことであるし、慈しむべきだと考えたから。
しかし、なぜ、あの人間の子は歪虚の手を取ったのか?
せっかく一緒にいてもいいなと思ったのに。
また、その親はああでまでして子をかばおうとするのか?
よくわからない。
人間、邪魔。
立ち退きをお願いしようかな?
いないほうが実は楽かも?
イノア・クリシスは溜息をもらした。
兄が人間として生きている未来もあったのかと思うと不思議に思えた。
夢、希望。
「お兄様が領主になっていら……父はあんな状況にならなかった。いえ、死んだあとは問題なかったから、そのあとよね、問題は」
魔法公害を引き金に発生した魔法生物による襲撃。
仕組まれた事件であり、兄とその護衛、母親の死で終わった。
貴族として、領主一家としての自分。
ただ一人のイノアという存在としての自分。
それらの狭間で事件については怒り、嘆き、苦しみ、すべて耐えてきた。
その狭間でも耐えてこられたのは、父親が町の復興を頑張ったこと。踊らされていた商人や研究者が進んでお金や知識を出したことにある。
一人の力ではなくみんなの力である。
だから、イノアもなんとか頑張ろうと思えたのだ。
それが、兄が歪虚となって現れてくずれた。
好奇心旺盛で、甘えたがり屋で、はきはきものを言う――実際の兄と正反対の存在。
その上、兄だなぁと思った部分もある、外見とイノアに対しての言葉。
歪虚であってもどこか優しい、気のせいかもしれないが。
昨年、討伐できたはずだった。
(お父様が足を引っ張った……と思っちゃいけないのですけど)
ハンターの行動に支障が出たのではと考えてしまう。歪虚でもいいから戻ってこいとは……領主ではなく、人間の父親としての本音だっただろうとは思う。
「それに……お兄様は結局なにしたいのかしら? それより、お父様だわ!」
西方での防衛に行った父がプエルと遭遇したという。その時、相当言い負かされたのか何かで父が落ち込んでいる。
一緒にいたのはべリンガー家の長男のリシャールらしい。外見上、兄が死んだころの年頃であり、嫉妬をかったのだろうなとイノアは考えた。
「教会でひきこもり」
べリンガー家とのやり取りで聞いたが、あちらの若君は自分の無力さを痛感し、エトファリカまで修行にしに行ったという。短期間とはいえ、頑張ったらしいとも聞いた。
「はあ」
イノアは溜息をもらす。
そして、町で発生する事件に意識を戻した、プエルがかかわっているのかと想像したためであるが、違う気もする。
「やはり、ハンターにお願いしたほうが早いでしょうか? きっと見えないものも引き付けるかもしれません」
イノアは仕えてくれる騎士のジョージ・モースを呼んだ。
●事件の内容
ジョージは事件をつぶさに調べる。
町を守り、領主を守るものとして当然だからという愚直さ。
「それにしても……これは……なんというのか……」
船着き場の水が増えている。
これに関しては天変地異の前触れかと町に住む学者たちに頼む。かんばしい答えは出てこない。
川に歪虚でもいるのかという噂すらある。
「船に積んだ物資が、水に浸されたみたいだった」
幅の広い川であるからこれで上や下に運ぶ。船と言っても大きなものではないし、ものによっては舟というものだ。
「水に浸って問題ないものはいいが、船も沈む、か」
それ以外に、誰かいる気配があったとか、祠のところに誰かいたとか、冷たい手で突然触られたが誰もいないとか……。
「怪談まがいのことが頻発しすぎている」
ジョージはソサエティの支部に足を運ぶ。
「あ、モース様」
奥にいる女性陣からちょっと歓喜の声が上がる。ちょっと憂いを帯びた表情の青年はちょっとした話題の一つ。
「実は、依頼があるのです」
船着き場やその周囲での事件について語る。
「あー、それは噂に上がっていますよ。ユグディラがいるんだ、っていうのが有力視される原因です」
「……ユグディラですか」
いてもおかしくはないが、水を一気に運ぶなどできるものだろうか?
もちろん、それが幻覚ならば何か方法はあるかもしれないが、本当に船に水は上がっていたという。それに、ユグディラがいたならいたで、もっと調査すればそれらしいものは見るはずだ。
「……まあ、本当に怖いものを見たくないという理由でもありますけどね」
受付の女性は悲しい表情になる。
「イノア様の御配慮に感謝ですね」
「もっと我々が早く気づけばよかったのです」
「違いますって! 確かに領主さまは守ってくれるものかと思います。でも、限度ってあるんですから。イノア様にはもうちょっと楽させてあげたいのですよ」
「ありがとうございます」
「それで、イノア様のお婿さんは!?」
直球で情報収集する職員にジョージは苦笑した。
●???
土地にいるそれらはなぜこうも自然をないがしろにするのだろう?
成長に必要なものは与えたし、取られても気にはしなかった。
多少のことであるし、慈しむべきだと考えたから。
しかし、なぜ、あの人間の子は歪虚の手を取ったのか?
せっかく一緒にいてもいいなと思ったのに。
また、その親はああでまでして子をかばおうとするのか?
よくわからない。
人間、邪魔。
立ち退きをお願いしようかな?
いないほうが実は楽かも?
解説
船着き場の周囲で起こる事件の調査。
たぶん、何かいるだろうと怪談のような話は上がってきています。
犯人としてユグディラも上がっていますが、その姿は目撃されていません。
●船着き場
上下流への物資輸送と反対側に渡るのにつかわれる。
小さな祠が近くにある。
●NPC
・イノア・クリシス プエル(kz0127)の妹で、領主をやっている少女。まじめでしっかり者。
・ジョージ・モース クリシス家に代々仕えている騎士役の青年。まじめで優しいため、領主家の信頼は厚いし、町の人の女性にもひそかに人気だったらしい。町の捜索で必要な場合、ジョージが基本窓口となります。
・ウィリアム・クリシス プエルとイノアの父親。前領主。現在、教会の宿舎に間借りしている。ひきこもり中。一応、関係者なのでここに記します。プエルに「歪虚でもいいから戻ってきてほしい」と願ってしまったこともあります。
●???
何か水辺にいるのは確かです。
何かは誰もわかっていません。
調べるとおおよそ行動範囲はわかります。
川周辺。
水つながりということで下水を伝ってということはないようです。
●接触することが大事
「それ」と接触できなければ失敗に近いです。でも、それがPCさんの説得を聞ければ成功するかもしれません。
そのため接触ができるか否かが重要です。見えていなくても説得できるか否か……何を説得するのか……。
そこで話しかけるのも一つでしょう。姿を現すかは不明。
たぶん、何かいるだろうと怪談のような話は上がってきています。
犯人としてユグディラも上がっていますが、その姿は目撃されていません。
●船着き場
上下流への物資輸送と反対側に渡るのにつかわれる。
小さな祠が近くにある。
●NPC
・イノア・クリシス プエル(kz0127)の妹で、領主をやっている少女。まじめでしっかり者。
・ジョージ・モース クリシス家に代々仕えている騎士役の青年。まじめで優しいため、領主家の信頼は厚いし、町の人の女性にもひそかに人気だったらしい。町の捜索で必要な場合、ジョージが基本窓口となります。
・ウィリアム・クリシス プエルとイノアの父親。前領主。現在、教会の宿舎に間借りしている。ひきこもり中。一応、関係者なのでここに記します。プエルに「歪虚でもいいから戻ってきてほしい」と願ってしまったこともあります。
●???
何か水辺にいるのは確かです。
何かは誰もわかっていません。
調べるとおおよそ行動範囲はわかります。
川周辺。
水つながりということで下水を伝ってということはないようです。
●接触することが大事
「それ」と接触できなければ失敗に近いです。でも、それがPCさんの説得を聞ければ成功するかもしれません。
そのため接触ができるか否かが重要です。見えていなくても説得できるか否か……何を説得するのか……。
そこで話しかけるのも一つでしょう。姿を現すかは不明。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
【血盟】において、プエルの過去とハンターがかかわれたらあったかもしれない未来というのを描かせていただきました。
いろいろ考えました、歪虚にならずとも死亡、父親のほうが歪虚化とか……。
さて、今回事後連動では、御立腹な精霊……あれ、なんか私いいましたかね? 町の人を助けてください!
よろしくお願いします。
【血盟】において、プエルの過去とハンターがかかわれたらあったかもしれない未来というのを描かせていただきました。
いろいろ考えました、歪虚にならずとも死亡、父親のほうが歪虚化とか……。
さて、今回事後連動では、御立腹な精霊……あれ、なんか私いいましたかね? 町の人を助けてください!
よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/05/20 16:05
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 レイオス・アクアウォーカー(ka1990) 人間(リアルブルー)|20才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2017/05/15 03:02:11 |
|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/05/14 21:51:40 |