ゲスト
(ka0000)
【血盟】【陶曲】目覚めの刻
マスター:月原みなみ

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/05/22 07:30
- リプレイ完成予定
- 2017/06/05 07:30
オープニング
●リゼリオ ギルド街
ハンター達の総本山。リゼリオにあるギルド街は今日もハンター達の喜怒哀楽で溢れていた。
「装備をお探しですね? 当店をお選びいただくとは流石ハンター様、お目が高い!」
「お、おう」
度重なる依頼をこなし多少くたびれた装備を新調しようと、ハンターの男は一軒の装具屋に入った。
「見た所、外装の痛みが激しいようで」
「そうだな。こいつには随分と世話になってる」
「なるほど! でしたら――こちらの外套などはいかがでしょう? 実はこちら幻獣グリフォンの皮をなめして作りました最高級の逸品なんです!」
「へぇ、グリフォンねぇ」
幻獣は早々捕まらないし、もし捕まったとして外套に加工されたとしてもこんな小さな装具屋に置いてある品ではない。
ハンターの男は、少女の売り文句を半分聞き流しながら、店にある装備品を眺めていた。そんな時――。
『――子よ――』
「うん? 何か言ったか?」
「はい? ええ、ですからこの外套は」
「違う違う。もっとこう、なんて言うか心に語り掛けてくるような……」
「はい?」
どうにも要領を得ない男の言葉に、少女は一瞬眉を寄せる。
「ほら、また」
「……いえ、何も聞こえませんけど」
「そ、そうか。気のせいだったのかな……」
店員の少女もその奥に控える恰幅のいい店主も不思議そうにこちらを視ている。
「それよりも、こちらのチェストなどいかがです!? なんと、人魚族が自らの鱗を使い、丁寧に紡いだ――」
「いや、装備はまた今度にするよ。変なこと言って悪かったな。また来る――」
ハンターの男は、尚も推してくる少女に手刀を切ると、店を出ようとドアへと向かった。
『ヒトの子らよ――』
「やっぱり聞こえた!」
店のドアを抜けようとした時、再びはっきりと聞こえる不思議な『声』に、ハンターの男は店を飛び出し通りを見渡す。
「皆、聞こえてないのか……? いや、聞こえてる奴もいる!」
通りには大勢の人が歩いていたが、その中でも数人が立ち止まり、男と同じようにきょろきょろと辺りを見渡していた。
その成りから、立ち止まった者は皆、ハンターであると思われる。
「お、おい!」
「……うん? ああ、お前か。どうした?」
男は知り合いのハンターを見つけ駆け寄った。
「今、何か聞こえなかったか?」
「おっ、お前も聞こえたのか」
「ああ、でも、聞こえてるのはどうもハンターだけみたいなんだよな」
「ハンターだけ……?」
どうやら、その『声』が聞こえるのは覚醒者だけの様で、街行く一般人は全く気付くことなく通りを往来する。
「一体どこから聞こえてくるんだ?」
『声』を空耳だろうと気にせず、往来に戻るハンターの姿も目立つ中、二人は『声』の出所を探る様に瞳を閉じ耳を澄ませた。
『ヒトの子らよ。お願いがあります』
「っ!」
「聞こえたか!」
「おお! なんだ、女の子……? 随分、可愛らしい声だったが」
「どっちだ」
「あっちから聞こえた気がするぞ!」
そう言って仲間が指差したのは、街の一角。
「あっちは……そうか、神霊樹か!」
そちらは、リゼリオにも生える神霊樹の分樹がある方角だった。
●霊峰フズフク
「こ、これは……!」
毎朝の日課をこなそうと麓の村からやってきた老人が、目の前の光景に思わず供え物を手から落としそうになった。
「御神柱様が……」
御神柱と呼ばれた石柱がある洞窟は、一面緑の苔に覆われた巨大な大岩に塞がれている。
「ひぃ!」
思わず童のような悲鳴を上げてしまう老人。
苔かと思われた大岩の緑が、怪しく蠢いたのだ。
「い、生きている……」
ときおりもぞもぞと動く苔など見たこともない。
「こ、これはもしや、歪虚!?」
老人は手に持った供物を放り出し、一目散に参道を駆け下りてハンター達に助けを求めようとし、――足が止まる。
なぜならこれから呼ぶつもりだったハンターは、既に地精霊アメンスィの呼びかけに応じ老人の目の前にいたのだから。
ハンター達の総本山。リゼリオにあるギルド街は今日もハンター達の喜怒哀楽で溢れていた。
「装備をお探しですね? 当店をお選びいただくとは流石ハンター様、お目が高い!」
「お、おう」
度重なる依頼をこなし多少くたびれた装備を新調しようと、ハンターの男は一軒の装具屋に入った。
「見た所、外装の痛みが激しいようで」
「そうだな。こいつには随分と世話になってる」
「なるほど! でしたら――こちらの外套などはいかがでしょう? 実はこちら幻獣グリフォンの皮をなめして作りました最高級の逸品なんです!」
「へぇ、グリフォンねぇ」
幻獣は早々捕まらないし、もし捕まったとして外套に加工されたとしてもこんな小さな装具屋に置いてある品ではない。
ハンターの男は、少女の売り文句を半分聞き流しながら、店にある装備品を眺めていた。そんな時――。
『――子よ――』
「うん? 何か言ったか?」
「はい? ええ、ですからこの外套は」
「違う違う。もっとこう、なんて言うか心に語り掛けてくるような……」
「はい?」
どうにも要領を得ない男の言葉に、少女は一瞬眉を寄せる。
「ほら、また」
「……いえ、何も聞こえませんけど」
「そ、そうか。気のせいだったのかな……」
店員の少女もその奥に控える恰幅のいい店主も不思議そうにこちらを視ている。
「それよりも、こちらのチェストなどいかがです!? なんと、人魚族が自らの鱗を使い、丁寧に紡いだ――」
「いや、装備はまた今度にするよ。変なこと言って悪かったな。また来る――」
ハンターの男は、尚も推してくる少女に手刀を切ると、店を出ようとドアへと向かった。
『ヒトの子らよ――』
「やっぱり聞こえた!」
店のドアを抜けようとした時、再びはっきりと聞こえる不思議な『声』に、ハンターの男は店を飛び出し通りを見渡す。
「皆、聞こえてないのか……? いや、聞こえてる奴もいる!」
通りには大勢の人が歩いていたが、その中でも数人が立ち止まり、男と同じようにきょろきょろと辺りを見渡していた。
その成りから、立ち止まった者は皆、ハンターであると思われる。
「お、おい!」
「……うん? ああ、お前か。どうした?」
男は知り合いのハンターを見つけ駆け寄った。
「今、何か聞こえなかったか?」
「おっ、お前も聞こえたのか」
「ああ、でも、聞こえてるのはどうもハンターだけみたいなんだよな」
「ハンターだけ……?」
どうやら、その『声』が聞こえるのは覚醒者だけの様で、街行く一般人は全く気付くことなく通りを往来する。
「一体どこから聞こえてくるんだ?」
『声』を空耳だろうと気にせず、往来に戻るハンターの姿も目立つ中、二人は『声』の出所を探る様に瞳を閉じ耳を澄ませた。
『ヒトの子らよ。お願いがあります』
「っ!」
「聞こえたか!」
「おお! なんだ、女の子……? 随分、可愛らしい声だったが」
「どっちだ」
「あっちから聞こえた気がするぞ!」
そう言って仲間が指差したのは、街の一角。
「あっちは……そうか、神霊樹か!」
そちらは、リゼリオにも生える神霊樹の分樹がある方角だった。
●霊峰フズフク
「こ、これは……!」
毎朝の日課をこなそうと麓の村からやってきた老人が、目の前の光景に思わず供え物を手から落としそうになった。
「御神柱様が……」
御神柱と呼ばれた石柱がある洞窟は、一面緑の苔に覆われた巨大な大岩に塞がれている。
「ひぃ!」
思わず童のような悲鳴を上げてしまう老人。
苔かと思われた大岩の緑が、怪しく蠢いたのだ。
「い、生きている……」
ときおりもぞもぞと動く苔など見たこともない。
「こ、これはもしや、歪虚!?」
老人は手に持った供物を放り出し、一目散に参道を駆け下りてハンター達に助けを求めようとし、――足が止まる。
なぜならこれから呼ぶつもりだったハンターは、既に地精霊アメンスィの呼びかけに応じ老人の目の前にいたのだから。
解説
●目的
※補足
オープニング内では些か判り難い事になっていますが、皆さんはリゼリオの街中で少女の声を聞き、神霊樹の分樹で先日の大規模に登場した地の大精霊アメンスィから頼まれ事をされました。
曰く「眷属であるシルヴァを助けてください」と。
そうして訪れた霊峰フズフクで、シルヴァが依り代としている石柱が祀られた洞窟の入り口が、苔の姿をした歪虚が群がった大岩に塞がれている事を知る事になります。
リプレイの冒頭は『時は少し遡り、リゼリオ――神霊樹の分樹の前』から始まりますので、アメンスィに頼み事をされるところからプレイングを掛けて頂ければ幸いです。
●場所
山頂にはまだ雪を冠する高い山『フズフク』。
霊峰と名高い山で昔から山岳信仰の対象にされてきました。
山頂までは参道(登山道)が整備されており、登山は容易です。
目的地は山の8合目付近。ちらほらと雪が残っている程度の気温です。
●状況
信仰の対象であった石柱が祀られた洞窟が落石により塞がれています。
『シルヴァ』が依り代とする石柱は、洞窟を入って少し進んだ場所にあります。
●巨石
洞窟を塞ぐ落石には歪虚化した苔にびっしりと覆われています。
もぞもぞとときおり動いているだけで攻撃してきませんが、切り取ろうが焼こうがすぐに再生してしまいます。
苔は石柱を侵食しようとしているわけではなく、どうやら巨石そのものに用があるみたいです。
物理的な攻撃などは再生力ですぐに無効化されてしまいますので、正のマテリアルの力で歪虚を浄化してください。
●更に補足
季節もいいので、春山登山を楽しんでください。
アメンスィは同行していませんが、霊峰と言われるくらいの山なので地面に手をかざせば会話も可能です。
春山登山を楽しんでください。(←ここ重要
※補足
オープニング内では些か判り難い事になっていますが、皆さんはリゼリオの街中で少女の声を聞き、神霊樹の分樹で先日の大規模に登場した地の大精霊アメンスィから頼まれ事をされました。
曰く「眷属であるシルヴァを助けてください」と。
そうして訪れた霊峰フズフクで、シルヴァが依り代としている石柱が祀られた洞窟の入り口が、苔の姿をした歪虚が群がった大岩に塞がれている事を知る事になります。
リプレイの冒頭は『時は少し遡り、リゼリオ――神霊樹の分樹の前』から始まりますので、アメンスィに頼み事をされるところからプレイングを掛けて頂ければ幸いです。
●場所
山頂にはまだ雪を冠する高い山『フズフク』。
霊峰と名高い山で昔から山岳信仰の対象にされてきました。
山頂までは参道(登山道)が整備されており、登山は容易です。
目的地は山の8合目付近。ちらほらと雪が残っている程度の気温です。
●状況
信仰の対象であった石柱が祀られた洞窟が落石により塞がれています。
『シルヴァ』が依り代とする石柱は、洞窟を入って少し進んだ場所にあります。
●巨石
洞窟を塞ぐ落石には歪虚化した苔にびっしりと覆われています。
もぞもぞとときおり動いているだけで攻撃してきませんが、切り取ろうが焼こうがすぐに再生してしまいます。
苔は石柱を侵食しようとしているわけではなく、どうやら巨石そのものに用があるみたいです。
物理的な攻撃などは再生力ですぐに無効化されてしまいますので、正のマテリアルの力で歪虚を浄化してください。
●更に補足
季節もいいので、春山登山を楽しんでください。
アメンスィは同行していませんが、霊峰と言われるくらいの山なので地面に手をかざせば会話も可能です。
春山登山を楽しんでください。(←ここ重要
マスターより
お世話になっております、月原です。
今回は【血盟】の後日談的にアメンスィ登場と相成りましたが、そこに加わる【陶曲】タグ。
ぜひ深読みしてください(笑)。……とは言え【陶曲】に関わって下さっている方にはちょっとした何かがありますよ、という【謎掛け】がある程度で、そちらに全く触れなくても問題ないシナリオですので気軽にご参加頂けますと幸いです。
よろしくお願い致します。
今回は【血盟】の後日談的にアメンスィ登場と相成りましたが、そこに加わる【陶曲】タグ。
ぜひ深読みしてください(笑)。……とは言え【陶曲】に関わって下さっている方にはちょっとした何かがありますよ、という【謎掛け】がある程度で、そちらに全く触れなくても問題ないシナリオですので気軽にご参加頂けますと幸いです。
よろしくお願い致します。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/06/04 03:32
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 雨を告げる鳥(ka6258) エルフ|14才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2017/05/22 05:11:24 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/05/17 08:55:35 |