ゲスト
(ka0000)
青竜紅刃流~チクワウエスタン
マスター:深夜真世

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 4~7人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/05/24 22:00
- リプレイ完成予定
- 2017/06/07 22:00
オープニング
同盟領は農業推進地「ジェオルジ」には、さまざまな村がある。
「なんでまたこんな乾燥した場所に……」
ジェオルジの片田舎「タスカービレ」に移住しているイ寺鑑(kz0175)は、まるでリアルブルー世界のアメリカ西部劇の舞台のような町並みを見て絶句していた。歩いている通りには乾燥したタンブルウィードがころころ転がっている。
「農業と酪農のさまざまな取り組みをしてるジェオルジですもの。このくらいは当然でしょう?」
ジェオルジ役人でタスカービレに派遣されているフィーネ・リスパルミオは涼しげに肩をすくめると、きいこ、とスイングドアを開けてサルーンに入った。
「いらっしぇい」
「連れが来てから注文するわ。それまではミルクセーキを二つ」
バーテンダーは早速シェイカーをシャカシャカやり始めノンアルコールカクテルを作り始めた。周りではすでに顔を赤らめたおっさん客らがグビリと酒をあおりながら「ミルクセーキだとよ、がはは」となどと漏らしている。
「それにしてもわざわざこんな所に……乾燥した地域ならオリーブ畑にすればいいのに」
ため息交じりに言う鑑の私見ももっともである。
「いい? 農業はね、作物や加工品を売るだけじゃないの」
片肘をつく鑑にフィーネがぐずる子どもに言い聞かせるようにな口調で始めた。
「ジェオルジの生産物が地産地消だけでなく各地に輸出されてるのは知ってるわよね? ただ、それだけじゃ世界の台所を預かってるとはいえないわ」
現に農業なんて各地各国でその地域なりに盛んですから、と続ける。
「そりゃそうだ」
鑑、色気混じりにのぞき込んで来るフィルターに拗ねた子どものように返した。
「苗も売ってるのよ。乾燥した地域には乾燥した地域に合うように品種改良して。むしろこっちの方が当てにされる理屈は分かるわね?」
「だからこんな生産性の上がらない土地でやってるのか」
「ま、タスカービレも似たようなもんだけど」
よくできました、と満面の笑みを見せるフィーネ。
それはそれとしてこの二人。きょうは春郷祭の前の情報交換のためこのウエスタン風の村に来ていた。
「やあ、お久し振り。先日は視察させていただきありがとうございます」
そうこうするうち待ち人がやってきた。この村の役人である。恰幅の良い男だ。
「いえいえ。今度は私たちが勉強させてもらいますよ」
「いや、それよりどうですかね。カジノ構想は」
役人は声を弾ませ聞いてくる。
ジェオルジはいくつもの村があるが、そのどれもが活況というわけではない。へき地で生産性の上がらない村からは人口流出が続いている。鑑の移民したタスカービレモそうだった。
理由の一つが、娯楽や文化の享受の困難性。
中央ではこんな楽しいことがある、新たな産業も活発で人手を欲している、などと伝え聞けば心が引かれよう。若者であればなおさら。
そこで、ウエスタン調の村作りをしていたこの村でトランプが流行したことに目を付けカジノ構想が持ち上がった。
なお、トランプの流行は良かったが賭け事も流行してしまったためひとまず賭博禁止にして、反対意見を抑えるためカジノ施設でのみ許可するという切実な軟着陸策でもある。
「まずいでしょうね。いくら村作りといってもジェオルジ家がうんと言わないでしょう」
農業での振興から外れますから、とフィーネ。
「しかし、そちらの銃剣流派はお咎めなしでしょう?」
「武芸、こと剣術道に関しては礼節・分別・誠心あってこそ。社会の模範となる人物育成が前提にありますから」
一緒にされては困る、カジノごときと、と機嫌をねじ曲げる鑑。
「いや、失礼。……しかし、ヴァリオスなんかの都会に行かずとも近場にそういう特殊で大型の娯楽施設があれば若者も村を後にするなんてことはなくなるし、何よりやっぱり農業が一番堅実だと分かってくれるはず」
胴元の儲からない賭博なんてないですし、と男。
「カジノ運営で儲けたいんですか?」
「そうじゃない。カジノの利益はウチやあなた方のような位置的に不利な近隣村で分配して公共事業に充てるつもりだ」
眉をひそめるフィーネに必死の説明。リアルブルーにおける、地方行政体による競艇みたいな位置付けであるようだ。
「良からぬ者が寄ってきて荒れるとしか思えないが」
「だから、青竜紅刃流のイ寺さんにも来ていただき一番にご相談させてもらおうかと……」
つまり、警備は頼むと言うことだ。
「断る」
「え?」
「われわれ流派は先も言ったように鑑となれる育成をしている。平時には農業に従事し、事あらば村を守るために剣を振るう。……警備員を育てているわけではない」
それをやると勘違いする者が出る、仮に門下生から師範が出るなら、強いだけのものではない、と手厳しく続ける。
一瞬、場が静まったその時だった。
「大変だ、歪虚が出た!」
「何?」
転がり込んだ住民に案内させ駆けつける鑑。
いたのは、暴れて荒野に引き返す大きなタンブルウイードの群れだった。
「なんでまたこんな乾燥した場所に……」
ジェオルジの片田舎「タスカービレ」に移住しているイ寺鑑(kz0175)は、まるでリアルブルー世界のアメリカ西部劇の舞台のような町並みを見て絶句していた。歩いている通りには乾燥したタンブルウィードがころころ転がっている。
「農業と酪農のさまざまな取り組みをしてるジェオルジですもの。このくらいは当然でしょう?」
ジェオルジ役人でタスカービレに派遣されているフィーネ・リスパルミオは涼しげに肩をすくめると、きいこ、とスイングドアを開けてサルーンに入った。
「いらっしぇい」
「連れが来てから注文するわ。それまではミルクセーキを二つ」
バーテンダーは早速シェイカーをシャカシャカやり始めノンアルコールカクテルを作り始めた。周りではすでに顔を赤らめたおっさん客らがグビリと酒をあおりながら「ミルクセーキだとよ、がはは」となどと漏らしている。
「それにしてもわざわざこんな所に……乾燥した地域ならオリーブ畑にすればいいのに」
ため息交じりに言う鑑の私見ももっともである。
「いい? 農業はね、作物や加工品を売るだけじゃないの」
片肘をつく鑑にフィーネがぐずる子どもに言い聞かせるようにな口調で始めた。
「ジェオルジの生産物が地産地消だけでなく各地に輸出されてるのは知ってるわよね? ただ、それだけじゃ世界の台所を預かってるとはいえないわ」
現に農業なんて各地各国でその地域なりに盛んですから、と続ける。
「そりゃそうだ」
鑑、色気混じりにのぞき込んで来るフィルターに拗ねた子どものように返した。
「苗も売ってるのよ。乾燥した地域には乾燥した地域に合うように品種改良して。むしろこっちの方が当てにされる理屈は分かるわね?」
「だからこんな生産性の上がらない土地でやってるのか」
「ま、タスカービレも似たようなもんだけど」
よくできました、と満面の笑みを見せるフィーネ。
それはそれとしてこの二人。きょうは春郷祭の前の情報交換のためこのウエスタン風の村に来ていた。
「やあ、お久し振り。先日は視察させていただきありがとうございます」
そうこうするうち待ち人がやってきた。この村の役人である。恰幅の良い男だ。
「いえいえ。今度は私たちが勉強させてもらいますよ」
「いや、それよりどうですかね。カジノ構想は」
役人は声を弾ませ聞いてくる。
ジェオルジはいくつもの村があるが、そのどれもが活況というわけではない。へき地で生産性の上がらない村からは人口流出が続いている。鑑の移民したタスカービレモそうだった。
理由の一つが、娯楽や文化の享受の困難性。
中央ではこんな楽しいことがある、新たな産業も活発で人手を欲している、などと伝え聞けば心が引かれよう。若者であればなおさら。
そこで、ウエスタン調の村作りをしていたこの村でトランプが流行したことに目を付けカジノ構想が持ち上がった。
なお、トランプの流行は良かったが賭け事も流行してしまったためひとまず賭博禁止にして、反対意見を抑えるためカジノ施設でのみ許可するという切実な軟着陸策でもある。
「まずいでしょうね。いくら村作りといってもジェオルジ家がうんと言わないでしょう」
農業での振興から外れますから、とフィーネ。
「しかし、そちらの銃剣流派はお咎めなしでしょう?」
「武芸、こと剣術道に関しては礼節・分別・誠心あってこそ。社会の模範となる人物育成が前提にありますから」
一緒にされては困る、カジノごときと、と機嫌をねじ曲げる鑑。
「いや、失礼。……しかし、ヴァリオスなんかの都会に行かずとも近場にそういう特殊で大型の娯楽施設があれば若者も村を後にするなんてことはなくなるし、何よりやっぱり農業が一番堅実だと分かってくれるはず」
胴元の儲からない賭博なんてないですし、と男。
「カジノ運営で儲けたいんですか?」
「そうじゃない。カジノの利益はウチやあなた方のような位置的に不利な近隣村で分配して公共事業に充てるつもりだ」
眉をひそめるフィーネに必死の説明。リアルブルーにおける、地方行政体による競艇みたいな位置付けであるようだ。
「良からぬ者が寄ってきて荒れるとしか思えないが」
「だから、青竜紅刃流のイ寺さんにも来ていただき一番にご相談させてもらおうかと……」
つまり、警備は頼むと言うことだ。
「断る」
「え?」
「われわれ流派は先も言ったように鑑となれる育成をしている。平時には農業に従事し、事あらば村を守るために剣を振るう。……警備員を育てているわけではない」
それをやると勘違いする者が出る、仮に門下生から師範が出るなら、強いだけのものではない、と手厳しく続ける。
一瞬、場が静まったその時だった。
「大変だ、歪虚が出た!」
「何?」
転がり込んだ住民に案内させ駆けつける鑑。
いたのは、暴れて荒野に引き返す大きなタンブルウイードの群れだった。
解説
ウエスタン調の村に出没したタンブルウイードの雑魔約15体を殲滅してください。
タンブルウイードとは、西部劇でその辺を転がる丸い枯れ草。あの形そのままに成長し、枯れて地面からぽっきり茎折れして転がるようです。転がる理由は、その動きで種をまくこと。
今回は歪虚化しています。
種をまく代わりに転がって馬などの家畜や人を襲います。
加えて、風に吹かれて動くのではなく自分の意思で動きます。つまり重量あり。ただ、その動きは軽快で、重さでダメージを与えるのではなく、無数の枯れ枝を鋭利にして削るという弱めの攻撃。半面、しぶといです。構造上、弾力性がありしぶとさにつながってます。
大きさは大人の胸の高さくらい。
依頼を受けてまずサルーンに落ち着いたところ、敵襲の報が入ります。
サルーンから出ると、住人が避難し誰もいないだだっ広い通りの向こうから迫ってくるのを目の当たりにするでしょう。
鑑は、思わず出てきた役人男の護衛につかざるを得なくなり、戦闘には加わりません。
タンブルウイードとは、西部劇でその辺を転がる丸い枯れ草。あの形そのままに成長し、枯れて地面からぽっきり茎折れして転がるようです。転がる理由は、その動きで種をまくこと。
今回は歪虚化しています。
種をまく代わりに転がって馬などの家畜や人を襲います。
加えて、風に吹かれて動くのではなく自分の意思で動きます。つまり重量あり。ただ、その動きは軽快で、重さでダメージを与えるのではなく、無数の枯れ枝を鋭利にして削るという弱めの攻撃。半面、しぶといです。構造上、弾力性がありしぶとさにつながってます。
大きさは大人の胸の高さくらい。
依頼を受けてまずサルーンに落ち着いたところ、敵襲の報が入ります。
サルーンから出ると、住人が避難し誰もいないだだっ広い通りの向こうから迫ってくるのを目の当たりにするでしょう。
鑑は、思わず出てきた役人男の護衛につかざるを得なくなり、戦闘には加わりません。
マスターより
ふらっと、深夜です。
ウエスタン風の村を舞台に西部劇を……とはいかず、西部劇の小道具というか舞台に欠かせないものを敵にしての戦闘です。
青竜紅刃流派が登場していますが、物語の流れです。特に参加を制限するものではなくどなたでもご参加できます。ただ、射撃や範囲攻撃、打撃や刺突に耐性のある敵なので剣使いに向く依頼にはなってますが。
タイトルのチクワは、タスカービレの特産だから。
では、よろしくお願いします。
ウエスタン風の村を舞台に西部劇を……とはいかず、西部劇の小道具というか舞台に欠かせないものを敵にしての戦闘です。
青竜紅刃流派が登場していますが、物語の流れです。特に参加を制限するものではなくどなたでもご参加できます。ただ、射撃や範囲攻撃、打撃や刺突に耐性のある敵なので剣使いに向く依頼にはなってますが。
タイトルのチクワは、タスカービレの特産だから。
では、よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/06/04 03:47
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/05/23 21:35:00 |
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相談だよー 狐中・小鳥(ka5484) 人間(クリムゾンウェスト)|12才|女性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2017/05/23 23:02:47 |