ゲスト
(ka0000)
我ら黒蜥蜴強盗団
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- ユニット参加人数
- 現在8 / 0~8
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/05/29 07:30
- リプレイ完成予定
- 2017/06/07 07:30
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●聖堂教会の悲劇
絹を裂く悲鳴。
破壊された鎧が床に落ち。
艶やかな白い肌が冷たい外気に触れる。
女性司祭が恐怖に震えながら、最後まで屈すまいと睨み付けた。
『柔らかいぞ』
『薄い。紙装甲というヤツだな』
黒竜どもは、結構な美人のはずの彼女に見向きもせず、胸当てと肩当てを咥えてこりこりしている。
「えっ」
訳が分からない。
ステンドグラスを砕いて襲いかかって来た十数秒後にこれである。
今自分が生きている理由も分からないし、中身ではなく殻をもぐもぐしている黒蜥蜴(ただし全長約20メートル)なんて訳が分からない。
『なんだこの味は』
『汗だな。しかしまずい』
舐めている。
真面目な顔で文句をぶつぶつ言っているのが、ちょっと、かなり、すっごくむかつく。
『人間はこんな味だったか?』
『奴等はそそる匂いをしていたぞ』
竜が顎を動かす。
強靱な金属に強固な加護が与えられているはずのそれが、幼児用の食べ物の如く砕けて竜の腹に収まる。
「あなたたちはっ」
怒りに震えて立ち上がる。
身の危険など頭から吹き飛んで、義務感1割、傷ついたプライドから来る激情9割でメイスを構えて範囲攻撃術を放った。
ひょい。
セイクリッドフラッシュによる衝撃など気にもせず、ドラゴンがメイスを咥えて取り上げた。
『臭っ』
『古の聖遺物という奴か。どれ味は』
がりっ。
もぐもぐ。
ごっくん。
『薄っ』
『しかも不味いぞ。腹の足しにはなるから吐き出せないのが余計に腹立たしい』
巨竜が残像を伴う動きで女性司祭を見下ろす。
強力な歪虚らしい威圧感はあるのに、敵意ではなく呆れの気配だけがある。
『失望した』
『育っているのは体だけか。マテリアルが薄すぎて食欲が沸かぬ。去れ』
「勝手に襲って来てなんて言いぐさですかこの畜生ドラゴン共!」
上半身半裸で全力パンチ。
黒竜どもはフンと鼻をならして上を見て、鮮やかに飛翔し正拳突きを置き去りにした。
『次の機会までに鍛えておけ』
『よせ。死ぬ気で鍛えても連中のようになるとは思えぬ。時間の無駄だ』
屈辱に震える女の額に、くっきりはっきり青筋が立っていた。
●王都。騎士詰所
「聞いているのかねメーガン君」
「はい。聞いております。今後は迷子にならぬようぴーじーえすを持ち運びます」
微動だにしない直立不動から、鮮やかな敬礼をする騎士メーガン。
動きだけみれば理想的騎士ではあるのだが、言動にはツッコミどころしかない。
「リアルブルーの衛星などここにはない! そもそもそういう問題ではないっ! 騎士団が忙しい時にどこをほっつき歩いていた!」
「はい」
メーガンは至極真面目な顔でうなずく。
長期遠征で痛んだ金髪がふらふら揺れる。
「王国を中心に適当に。以前受けた任務の範囲内であります」
「前任者の命令だろうが! 人事異動があった後に一度問い合わせくらいしろよお前!」
メーガンがきょとんとする。
役職持ちの騎士が、残り少なくなった髪をかきむしる。
「ああもう。エクラはどうしてこんな馬鹿に恵まれた素質を与えたのだ。素質半分でいいから人並みの頭があれば小隊長にでもして追い出せるものをっ」
「体調が優れないのでしたら後ほど伺いましょうか」
「原因が何をっ、いや、何でもない。それより次の任務だ」
1枚の地図をよく見えるように広げる。
主要街道から離れた、歴史は古くても目立った観光地でもない田舎の地図だ。
聖堂教会を示す印の近くに、強力な歪虚の目撃情報が書き込まれている。
「聖堂教会が襲撃にあっている。奇妙なことに戦死者は0だ」
「それはすごい。強いクルセイダーが大勢いるのですか」
「違う。竜種が物のみを狙って襲撃しているのだ。マテリアルを多く含むと思われる武具がいくつも奪われている」
メーガンは無言だ。
多分、全く理解出来ていない。
「強力な竜種が意味の薄い行動をして遊軍と化すのは悪いことではない。しかし、ん、あー、要するに先回りして隙があったら殴ってこい。以上だ」
「はっ、了解しました。騎士メーガン、ただちに現地に向かいます!」
見た目だけは美しい敬礼をして厩舎に駆け出す。
誰もが予想した通りに、現地に到着するまで最短距離の倍以上の距離を走り、ついでに雑魔を10ほど潰していた。
●黒蜥蜴の憂鬱
「ガルドブルム! ここが貴様の最」
尻尾の先で転がして、通り過ぎるついでに顎を撫でで脳を揺らす。
口から炎を吐く必要すらなく、守備隊最強のクルセイダーが1時間ほど意識を失った。
『こんなものだったか?』
せいぜいCAMサイズの竜が小首を傾げている。
彼にとっての人間は、少数部隊で歪虚の大軍勢と渡り合ったり、少数で自身とやりあえるハンターである。
要するに、強い人間を相手にし過ぎて強さの基準が狂っていた。
古びた祭壇を両手で引っこ抜く。
器が破壊され、数十年積み重ねられた祈りが竜の前に漏れ出る。
それを無造作に飲み込む。
知性も方向性もないマテリアルでは負の力に耐えきれず、相殺するのではなく反転する形で竜の一部と成り果てる。
『不味くはねェが』
ハンターとの戦で消耗した分にもならない。
振り返る。
意識のないまま悪夢でうなされる覚醒者が10名弱。
全部食らっても先ほどのマテリアルより一桁少ないはずだ。味は比較するだけ虚しい。
『次で駄目なら河岸を変えるか』
南へ飛び立つ。
その方角には、地域を代表する大きな聖堂があるはずだった。
●強盗団最後の標的?
「式場か」
婚活した方がいいのかなとぼんやりメーガンが考えた直後、野生動物並の嗅覚が最大限の警報を鳴らす。
馬鹿馬鹿しい大きさの弓を手に取る。
ようやく気づいた大型馬が北に向き直る。
視線があった黒い竜が、心底楽しげに目を細めた。
「クルセイダーどの、ハンターが近くまで来ているはずだ。急ぐように伝えてくれ」
どん、と空気を震わせ矢が打ち上がる。
ガルドブルムは避けすらせず、大きく息を吸って灼熱の炎を喉奥に溜め始めた。
なお、矢は当然のように明後日の方向へ飛び、聖堂脇の案内板を粉みじんに破壊していた。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●聖堂教会の悲劇
絹を裂く悲鳴。
破壊された鎧が床に落ち。
艶やかな白い肌が冷たい外気に触れる。
女性司祭が恐怖に震えながら、最後まで屈すまいと睨み付けた。
『柔らかいぞ』
『薄い。紙装甲というヤツだな』
黒竜どもは、結構な美人のはずの彼女に見向きもせず、胸当てと肩当てを咥えてこりこりしている。
「えっ」
訳が分からない。
ステンドグラスを砕いて襲いかかって来た十数秒後にこれである。
今自分が生きている理由も分からないし、中身ではなく殻をもぐもぐしている黒蜥蜴(ただし全長約20メートル)なんて訳が分からない。
『なんだこの味は』
『汗だな。しかしまずい』
舐めている。
真面目な顔で文句をぶつぶつ言っているのが、ちょっと、かなり、すっごくむかつく。
『人間はこんな味だったか?』
『奴等はそそる匂いをしていたぞ』
竜が顎を動かす。
強靱な金属に強固な加護が与えられているはずのそれが、幼児用の食べ物の如く砕けて竜の腹に収まる。
「あなたたちはっ」
怒りに震えて立ち上がる。
身の危険など頭から吹き飛んで、義務感1割、傷ついたプライドから来る激情9割でメイスを構えて範囲攻撃術を放った。
ひょい。
セイクリッドフラッシュによる衝撃など気にもせず、ドラゴンがメイスを咥えて取り上げた。
『臭っ』
『古の聖遺物という奴か。どれ味は』
がりっ。
もぐもぐ。
ごっくん。
『薄っ』
『しかも不味いぞ。腹の足しにはなるから吐き出せないのが余計に腹立たしい』
巨竜が残像を伴う動きで女性司祭を見下ろす。
強力な歪虚らしい威圧感はあるのに、敵意ではなく呆れの気配だけがある。
『失望した』
『育っているのは体だけか。マテリアルが薄すぎて食欲が沸かぬ。去れ』
「勝手に襲って来てなんて言いぐさですかこの畜生ドラゴン共!」
上半身半裸で全力パンチ。
黒竜どもはフンと鼻をならして上を見て、鮮やかに飛翔し正拳突きを置き去りにした。
『次の機会までに鍛えておけ』
『よせ。死ぬ気で鍛えても連中のようになるとは思えぬ。時間の無駄だ』
屈辱に震える女の額に、くっきりはっきり青筋が立っていた。
●王都。騎士詰所
「聞いているのかねメーガン君」
「はい。聞いております。今後は迷子にならぬようぴーじーえすを持ち運びます」
微動だにしない直立不動から、鮮やかな敬礼をする騎士メーガン。
動きだけみれば理想的騎士ではあるのだが、言動にはツッコミどころしかない。
「リアルブルーの衛星などここにはない! そもそもそういう問題ではないっ! 騎士団が忙しい時にどこをほっつき歩いていた!」
「はい」
メーガンは至極真面目な顔でうなずく。
長期遠征で痛んだ金髪がふらふら揺れる。
「王国を中心に適当に。以前受けた任務の範囲内であります」
「前任者の命令だろうが! 人事異動があった後に一度問い合わせくらいしろよお前!」
メーガンがきょとんとする。
役職持ちの騎士が、残り少なくなった髪をかきむしる。
「ああもう。エクラはどうしてこんな馬鹿に恵まれた素質を与えたのだ。素質半分でいいから人並みの頭があれば小隊長にでもして追い出せるものをっ」
「体調が優れないのでしたら後ほど伺いましょうか」
「原因が何をっ、いや、何でもない。それより次の任務だ」
1枚の地図をよく見えるように広げる。
主要街道から離れた、歴史は古くても目立った観光地でもない田舎の地図だ。
聖堂教会を示す印の近くに、強力な歪虚の目撃情報が書き込まれている。
「聖堂教会が襲撃にあっている。奇妙なことに戦死者は0だ」
「それはすごい。強いクルセイダーが大勢いるのですか」
「違う。竜種が物のみを狙って襲撃しているのだ。マテリアルを多く含むと思われる武具がいくつも奪われている」
メーガンは無言だ。
多分、全く理解出来ていない。
「強力な竜種が意味の薄い行動をして遊軍と化すのは悪いことではない。しかし、ん、あー、要するに先回りして隙があったら殴ってこい。以上だ」
「はっ、了解しました。騎士メーガン、ただちに現地に向かいます!」
見た目だけは美しい敬礼をして厩舎に駆け出す。
誰もが予想した通りに、現地に到着するまで最短距離の倍以上の距離を走り、ついでに雑魔を10ほど潰していた。
●黒蜥蜴の憂鬱
「ガルドブルム! ここが貴様の最」
尻尾の先で転がして、通り過ぎるついでに顎を撫でで脳を揺らす。
口から炎を吐く必要すらなく、守備隊最強のクルセイダーが1時間ほど意識を失った。
『こんなものだったか?』
せいぜいCAMサイズの竜が小首を傾げている。
彼にとっての人間は、少数部隊で歪虚の大軍勢と渡り合ったり、少数で自身とやりあえるハンターである。
要するに、強い人間を相手にし過ぎて強さの基準が狂っていた。
古びた祭壇を両手で引っこ抜く。
器が破壊され、数十年積み重ねられた祈りが竜の前に漏れ出る。
それを無造作に飲み込む。
知性も方向性もないマテリアルでは負の力に耐えきれず、相殺するのではなく反転する形で竜の一部と成り果てる。
『不味くはねェが』
ハンターとの戦で消耗した分にもならない。
振り返る。
意識のないまま悪夢でうなされる覚醒者が10名弱。
全部食らっても先ほどのマテリアルより一桁少ないはずだ。味は比較するだけ虚しい。
『次で駄目なら河岸を変えるか』
南へ飛び立つ。
その方角には、地域を代表する大きな聖堂があるはずだった。
●強盗団最後の標的?
「式場か」
婚活した方がいいのかなとぼんやりメーガンが考えた直後、野生動物並の嗅覚が最大限の警報を鳴らす。
馬鹿馬鹿しい大きさの弓を手に取る。
ようやく気づいた大型馬が北に向き直る。
視線があった黒い竜が、心底楽しげに目を細めた。
「クルセイダーどの、ハンターが近くまで来ているはずだ。急ぐように伝えてくれ」
どん、と空気を震わせ矢が打ち上がる。
ガルドブルムは避けすらせず、大きく息を吸って灼熱の炎を喉奥に溜め始めた。
なお、矢は当然のように明後日の方向へ飛び、聖堂脇の案内板を粉みじんに破壊していた。
解説
作戦によって敵の戦力が激しく増減する依頼です
・ガルドブルム
サイズ3。移動力12。飛行能力有り
高い回避力と、105mmスナイパーライフル並の射程を兼ね備えた強敵です
最近は戦力増強のために動いています
ハンターが放っておくと、勝手にマテリアル回収をすませて帰ります
前回のダメージが残っています
・大型黒竜
サイズ4。移動力5。飛行能力有り
近接戦闘の威力と鱗の頑丈さだけならガルドブルムに匹敵します
回避能力は非常に低い。銃器の射程でもよく外す程度の命中力しか持っていません
ブレスより爪と尻尾の方が、威力と命中力が高いです
1体は打撲傷だらけ、もう1体は弾痕だらけ
後者は前回の負傷が回復しきらず生命力が半減しています
挑発されるとガルドブルムの命令を無視して暴れだすことも。ガルドブルムも止めません
・メーガン
実質囮にしかなりません
本人も頑丈な上、極めて頑丈な馬に乗っているためガルドブルムのブレスに2発までなら耐えます
ただし複数の竜に囲まれるとあっさり仕留められてしまいます
・聖堂
古く無骨な建物です
古の戦士が使った棍棒や盾など、謂われのある低性能武具を4個ほど保管しています
出口は南にだけあり、聖堂戦士6名が大盾を構えて守っています
・他
現地は晴れ。日没まで1時間。日没後はガルドブルムとその配下が撤退
今回、竜達は地上から100メートルの高さまでしか飛びません
・地図(1文字縦横500m
abcdef
あ□□□ガ□□ □=平地。民家無し
い□□□メ□□ ガ=平地。メーガンの駄目さに呆れて聖堂を目指そうとしています
う□□□□□巨 巨=平地。ハンターと同時にこの場に到着。うfが弾痕まみれ
え巨□□聖□□ メ=平地。メーガンが戦闘中(命中率2パーセント
お□□□□□□ 聖=平地。聖堂あり。住民は聖堂に避難済
かハハハハハハ ハ=平地。巡礼路あり。ハンター初期位置。各人が好きな位置を選択可
・ガルドブルム
サイズ3。移動力12。飛行能力有り
高い回避力と、105mmスナイパーライフル並の射程を兼ね備えた強敵です
最近は戦力増強のために動いています
ハンターが放っておくと、勝手にマテリアル回収をすませて帰ります
前回のダメージが残っています
・大型黒竜
サイズ4。移動力5。飛行能力有り
近接戦闘の威力と鱗の頑丈さだけならガルドブルムに匹敵します
回避能力は非常に低い。銃器の射程でもよく外す程度の命中力しか持っていません
ブレスより爪と尻尾の方が、威力と命中力が高いです
1体は打撲傷だらけ、もう1体は弾痕だらけ
後者は前回の負傷が回復しきらず生命力が半減しています
挑発されるとガルドブルムの命令を無視して暴れだすことも。ガルドブルムも止めません
・メーガン
実質囮にしかなりません
本人も頑丈な上、極めて頑丈な馬に乗っているためガルドブルムのブレスに2発までなら耐えます
ただし複数の竜に囲まれるとあっさり仕留められてしまいます
・聖堂
古く無骨な建物です
古の戦士が使った棍棒や盾など、謂われのある低性能武具を4個ほど保管しています
出口は南にだけあり、聖堂戦士6名が大盾を構えて守っています
・他
現地は晴れ。日没まで1時間。日没後はガルドブルムとその配下が撤退
今回、竜達は地上から100メートルの高さまでしか飛びません
・地図(1文字縦横500m
abcdef
あ□□□ガ□□ □=平地。民家無し
い□□□メ□□ ガ=平地。メーガンの駄目さに呆れて聖堂を目指そうとしています
う□□□□□巨 巨=平地。ハンターと同時にこの場に到着。うfが弾痕まみれ
え巨□□聖□□ メ=平地。メーガンが戦闘中(命中率2パーセント
お□□□□□□ 聖=平地。聖堂あり。住民は聖堂に避難済
かハハハハハハ ハ=平地。巡礼路あり。ハンター初期位置。各人が好きな位置を選択可
マスターより
続きを出せたのは皆様のお陰です
疑問点があれば、質問卓でメーガンにどうぞ
疑問点があれば、質問卓でメーガンにどうぞ
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/06/03 21:27
参加者一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
【相談卓】もぐもぐバイキング 黒の夢(ka0187) エルフ|26才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2017/05/28 23:09:56 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/05/25 18:21:22 |