ゲスト
(ka0000)
【血盟】乙女、精霊に困惑する
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/06/05 15:00
- リプレイ完成予定
- 2017/06/14 15:00
オープニング
●精霊、首をかしげる
グラズヘイム王国にある川沿いの町。
領主のイノア・クリシスはハンターのおかげで事件解決の糸口はつかんだとはいえ、解決していなかった。
精霊は妙に人の前に出てくるようにはなった。お供えを置くと持ってどこかに移動するという癖があるようだ。
お供えが消えると、鳥や魚が群がることがある。どうやら、食べられそうなものに餌付けをしているようだった。
姿を現すようになったのはなじんでくれるようとしているためなのか、と良いほうに解釈はできる。
いたずらをしても商品価値が落ちるとか、人が怪我するようないたずらはしない。時々、そっと触ってみたりはしているようだが……それ以上は特にない。突然触られたら怖いが。
イノアは祠にやってきた、水が減らない問題があるから。
「あなたのお力でなさったことですよね?」
こくんと精霊はうなずく。
「なら、どうしたらよろしいのでしょうか?」
イノアとしては要求があるなら言ってもらいたいのだ。精霊が気に入っていたらしい兄を出せに関しては全く無理なのだが、それ以外はできる要求なら応じる構えはある。
精霊は首をかしげる。精霊はしゃべらないが、言葉は理解しているようだ。しぐさを人間に当てはめるなら「特にない」と推測できる。本気か嘘かさっぱりわからない。
さて、このやりとりはすでに何度かやっている。
何度なため精霊がじれてきている様子を見せる。
イノアは意を決して、推測を口にしてみる。
「怒りに任せて頑張ってみたら、水位上がっちゃた、どーしようって感じでしょうか?」
精霊はぱっと顔を輝かせて、うなずいた。手をたたいて喜んでいる。
イノアは額に手を当て、首を横に振った。
●ハンターに依頼
イノア・クリシスは町にあるソサエティの支部に足を運んだ。
「イノア様、川のほうはどうですか?」
「依頼です」
声をかけた職員は「駄目だったのだ」と理解した。
「ハンターの皆さんなら、きっとあの精霊と仲良くできると思うのです。ついでに掃除してください」
「はい?」
「いえ……川の中何かあるとは言うのです。前回調べてくださったハンターの方がおっしゃっていましたから。それをどうにかしたいのです」
「あれ? 水夫……潜水士? 潜ってませんでした?」
「精霊に抵抗された上、主に体当たりをされたそうです」
「主……いるんですねぇ」
「いるんです……普通に船が行き来するのはいいんですが、潜ると邪魔をするそうです」
職員はふと思ったことを確認する。
「魔法生物とか雑魔とかってことはないんですね?」
「ないはずです。そうだったら、精霊がもっと怒っています」
職員は「確かに」とうなずいた。
「水の中のそれをどうにかすることですね」
「はい。ダムというおおざっぱな区切りだったのですが……見た人によると――」
――間取り図みたいだった、と。
職員はイノアの区切った言葉にキョトンとなる。
「間取り図って、家の作りを表すあれですよね?」
「それです」
「……?」
「壁などがきっちりと盛り上がっているので、あれ以上だったら船の底をすると想像できるそうです」
幸いなことに、精霊が怒りを鎮めてくれたことで現状維持。
「ダムが原因で水かさが上がったわけですよね」
「可能性はあるのですが、どっちかというと、精霊自身が、水かさ増して戻せてないないみたいです」
職員は絶句する。
「状況を整理しますね?」
職員は依頼を書き込みながら確認する。
「水かさは減らない、精霊は戻せないぽい」
「……ええ」
「ダムは間取り図みたいとはいえ、元に戻すようにしてほしい」
「そうですね」
「あれ、あそこ川幅いくらくらいありますっけ? あと水深」
「広いところで170メートル、深いところで5メートルです」
「……意外と大きい」
「河原部分も含まれていますし、あくまで深いところです」
まあ、舟の行き来に問題がない程度の深さ。
「ん? 川の向こう側の人って水増えたなぁって思ったりしていないんですか!?」
「……聞きませんね」
「……間取り図があるのはどの辺です?」
「こちらの岸辺5メートル離れたところから20メートル先まであります……ひょっとしてその図に何かあるのでしょうか?」
イノアのふとつぶやく。職員は驚いて顔をあげた。
「結界というのでしょうか? 力の及ぶ範囲というのが何か固定されているのではないでしょうか?」
「……」
「符術師の知り合いがおりますし、魔法って範囲や空間というのもあるのでしょう?」
「なるほど」
職員はうなずく。
「とりあえず、精霊をどうにかする、と」
「主は注意です。主にはお子さんもいるそうです」
ぬしには――と書き込み、職員は顔をガバッとあげる。
「待ってください、魚に家族構成?」
「噂に聞くところによると、去年の秋にカップルでいるのが目撃され、そのあと、小さい魚の大群とと主がいるのが目撃されたとか」
「よくわからない! その情報網!」
職員はイノアが冗談で言っているのか否か理解できていない。イノアはまじめな顔をしている。
「あ、そうです! ユニット! CAMとか使えば簡単に片付くんじゃないですか? だってすっごく大きいんですよ。あっという間に……」
「片付くかもしれませんが、川の向こう隣の領地ですよ? 根回しを先にしないと……」
「……根回し頑張っていただくのは……」
「どれだけの月日がかかるかと思いますか? これで兄が生きていれば話は変わるでしょうけど。兄が興味持って実演させるから見に来てとかごまかして堂々と掃除する……。現在の兄いますけどあれですよ?」
職員は憂悦孤唱プエルがイノアの兄ニコラス・クリシスだと一致した情報が流れたときのことを思い出した。
職員は思う、あのイケメン予備軍だったあの若君が!
町の女の子のハートわしづかみだった若君が!
現在は無邪気になんかやらかしてくれる歪虚だ。最近目立った活動をしていないが、かつて辺境の集落1つを消滅させている。
「……歪虚ですもんね」
「というわけで、人力でやるしかないのです。精霊や主の対応ができれば、町の人でもできますけど……そもそも、兄が生きていたら、この事件ないですよ」
「あー、精霊の心さえつかむ若君」
職員は溜息をもらしながら「ユニット不可」にチェックを入れた。
グラズヘイム王国にある川沿いの町。
領主のイノア・クリシスはハンターのおかげで事件解決の糸口はつかんだとはいえ、解決していなかった。
精霊は妙に人の前に出てくるようにはなった。お供えを置くと持ってどこかに移動するという癖があるようだ。
お供えが消えると、鳥や魚が群がることがある。どうやら、食べられそうなものに餌付けをしているようだった。
姿を現すようになったのはなじんでくれるようとしているためなのか、と良いほうに解釈はできる。
いたずらをしても商品価値が落ちるとか、人が怪我するようないたずらはしない。時々、そっと触ってみたりはしているようだが……それ以上は特にない。突然触られたら怖いが。
イノアは祠にやってきた、水が減らない問題があるから。
「あなたのお力でなさったことですよね?」
こくんと精霊はうなずく。
「なら、どうしたらよろしいのでしょうか?」
イノアとしては要求があるなら言ってもらいたいのだ。精霊が気に入っていたらしい兄を出せに関しては全く無理なのだが、それ以外はできる要求なら応じる構えはある。
精霊は首をかしげる。精霊はしゃべらないが、言葉は理解しているようだ。しぐさを人間に当てはめるなら「特にない」と推測できる。本気か嘘かさっぱりわからない。
さて、このやりとりはすでに何度かやっている。
何度なため精霊がじれてきている様子を見せる。
イノアは意を決して、推測を口にしてみる。
「怒りに任せて頑張ってみたら、水位上がっちゃた、どーしようって感じでしょうか?」
精霊はぱっと顔を輝かせて、うなずいた。手をたたいて喜んでいる。
イノアは額に手を当て、首を横に振った。
●ハンターに依頼
イノア・クリシスは町にあるソサエティの支部に足を運んだ。
「イノア様、川のほうはどうですか?」
「依頼です」
声をかけた職員は「駄目だったのだ」と理解した。
「ハンターの皆さんなら、きっとあの精霊と仲良くできると思うのです。ついでに掃除してください」
「はい?」
「いえ……川の中何かあるとは言うのです。前回調べてくださったハンターの方がおっしゃっていましたから。それをどうにかしたいのです」
「あれ? 水夫……潜水士? 潜ってませんでした?」
「精霊に抵抗された上、主に体当たりをされたそうです」
「主……いるんですねぇ」
「いるんです……普通に船が行き来するのはいいんですが、潜ると邪魔をするそうです」
職員はふと思ったことを確認する。
「魔法生物とか雑魔とかってことはないんですね?」
「ないはずです。そうだったら、精霊がもっと怒っています」
職員は「確かに」とうなずいた。
「水の中のそれをどうにかすることですね」
「はい。ダムというおおざっぱな区切りだったのですが……見た人によると――」
――間取り図みたいだった、と。
職員はイノアの区切った言葉にキョトンとなる。
「間取り図って、家の作りを表すあれですよね?」
「それです」
「……?」
「壁などがきっちりと盛り上がっているので、あれ以上だったら船の底をすると想像できるそうです」
幸いなことに、精霊が怒りを鎮めてくれたことで現状維持。
「ダムが原因で水かさが上がったわけですよね」
「可能性はあるのですが、どっちかというと、精霊自身が、水かさ増して戻せてないないみたいです」
職員は絶句する。
「状況を整理しますね?」
職員は依頼を書き込みながら確認する。
「水かさは減らない、精霊は戻せないぽい」
「……ええ」
「ダムは間取り図みたいとはいえ、元に戻すようにしてほしい」
「そうですね」
「あれ、あそこ川幅いくらくらいありますっけ? あと水深」
「広いところで170メートル、深いところで5メートルです」
「……意外と大きい」
「河原部分も含まれていますし、あくまで深いところです」
まあ、舟の行き来に問題がない程度の深さ。
「ん? 川の向こう側の人って水増えたなぁって思ったりしていないんですか!?」
「……聞きませんね」
「……間取り図があるのはどの辺です?」
「こちらの岸辺5メートル離れたところから20メートル先まであります……ひょっとしてその図に何かあるのでしょうか?」
イノアのふとつぶやく。職員は驚いて顔をあげた。
「結界というのでしょうか? 力の及ぶ範囲というのが何か固定されているのではないでしょうか?」
「……」
「符術師の知り合いがおりますし、魔法って範囲や空間というのもあるのでしょう?」
「なるほど」
職員はうなずく。
「とりあえず、精霊をどうにかする、と」
「主は注意です。主にはお子さんもいるそうです」
ぬしには――と書き込み、職員は顔をガバッとあげる。
「待ってください、魚に家族構成?」
「噂に聞くところによると、去年の秋にカップルでいるのが目撃され、そのあと、小さい魚の大群とと主がいるのが目撃されたとか」
「よくわからない! その情報網!」
職員はイノアが冗談で言っているのか否か理解できていない。イノアはまじめな顔をしている。
「あ、そうです! ユニット! CAMとか使えば簡単に片付くんじゃないですか? だってすっごく大きいんですよ。あっという間に……」
「片付くかもしれませんが、川の向こう隣の領地ですよ? 根回しを先にしないと……」
「……根回し頑張っていただくのは……」
「どれだけの月日がかかるかと思いますか? これで兄が生きていれば話は変わるでしょうけど。兄が興味持って実演させるから見に来てとかごまかして堂々と掃除する……。現在の兄いますけどあれですよ?」
職員は憂悦孤唱プエルがイノアの兄ニコラス・クリシスだと一致した情報が流れたときのことを思い出した。
職員は思う、あのイケメン予備軍だったあの若君が!
町の女の子のハートわしづかみだった若君が!
現在は無邪気になんかやらかしてくれる歪虚だ。最近目立った活動をしていないが、かつて辺境の集落1つを消滅させている。
「……歪虚ですもんね」
「というわけで、人力でやるしかないのです。精霊や主の対応ができれば、町の人でもできますけど……そもそも、兄が生きていたら、この事件ないですよ」
「あー、精霊の心さえつかむ若君」
職員は溜息をもらしながら「ユニット不可」にチェックを入れた。
解説
精霊をどうにかする。
ダムぽいのをどうにかする。
主(ただの魚)がいるので注意。
●船着き場の状況
水かさが上がっているため、船着き場につなぐのが難しいし、乗り降りも大変。
大きな問題は発生していないが、解決したい事柄。雨が降って増水されたら怖い。
脇にある祠はすでに応急処置が施され、今後新しいものに変わる予定。
●NPC
・イノア・クリシス 15歳女、領主。途方に暮れている。
・精霊 とりあえず、少女か少年かはわかりませんが、雰囲気で少女と記します。14歳くらいに見える。姿を現すときは水のままで服はスケスケ、中身もスケスケの少女の姿を。大切なのはニコラス・クリシスが何らかで渡したブローチ。
・水辺で作業する人々 水の中での作業に協力してくれる一般の人たち。
・ニコラス・クリシス 享年14歳男。現在は憂悦孤唱プエル(kz0127)。精霊があったころは文武両道、見た目麗しい、将来有望株若君だった。だんだん美化されるけど、結局のところプエルである。
ダムぽいのをどうにかする。
主(ただの魚)がいるので注意。
●船着き場の状況
水かさが上がっているため、船着き場につなぐのが難しいし、乗り降りも大変。
大きな問題は発生していないが、解決したい事柄。雨が降って増水されたら怖い。
脇にある祠はすでに応急処置が施され、今後新しいものに変わる予定。
●NPC
・イノア・クリシス 15歳女、領主。途方に暮れている。
・精霊 とりあえず、少女か少年かはわかりませんが、雰囲気で少女と記します。14歳くらいに見える。姿を現すときは水のままで服はスケスケ、中身もスケスケの少女の姿を。大切なのはニコラス・クリシスが何らかで渡したブローチ。
・水辺で作業する人々 水の中での作業に協力してくれる一般の人たち。
・ニコラス・クリシス 享年14歳男。現在は憂悦孤唱プエル(kz0127)。精霊があったころは文武両道、見た目麗しい、将来有望株若君だった。だんだん美化されるけど、結局のところプエルである。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
一難去ってまた一難。精霊、なじみだしましたがふてくされ気味なのですね。
前回の「【血盟】乙女、町を守る道探る」では精霊の怒りは鎮めました。でも、水かさは戻っていません。
魚の主は殺しちゃだめですよ?
よろしくお願いします。
一難去ってまた一難。精霊、なじみだしましたがふてくされ気味なのですね。
前回の「【血盟】乙女、町を守る道探る」では精霊の怒りは鎮めました。でも、水かさは戻っていません。
魚の主は殺しちゃだめですよ?
よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/06/10 14:37
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/06/02 22:14:21 |
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川の底から ピアレーチェ・ヴィヴァーチェ(ka4804) ドワーフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2017/06/04 21:30:37 |