ゲスト
(ka0000)
【春郷祭】今日は出店のお手伝い
マスター:KINUTA

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 6日
- プレイング締切
- 2017/06/13 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/06/22 19:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
● a past event
耐え切れない気持ち悪さが彼女を襲った。たまらず何度も嘔吐する。吐くものがなくなってから一息ついて周囲を見回し、驚きを覚える。
ついさっきまで回りにあったのは、累々と死体が転がる焼けただれた大地。闊歩する自律兵器の群れ。渦巻く暗雲に覆われた空。それが今は全て消え、木漏れ日の落ちる森の中。
「……ここ……は……どこじゃ……?」
質問に答える声がないことが、彼女の混乱に拍車をかける。
インカムが壊れたのだろうか。だとしたらどうすれば。どうすれば。
焦燥に駆られ当てもないまま歩きだす。多量の出血をしてはいるが、頑健に作られている体にとって苦ではない。
「……帰らないと……わしは帰らないといかんのじゃ。敵を倒してユニオンに帰るのじゃ……帰って……」
帰って誰かに会わないといけない気がする。だけどそれが誰なのか、とんと思い出せない。
「……帰るのじゃ……」
我知らず涙声になりかけていた所で森が開けた。
あれは――向こうに見えるのは――居住地なのだろうか?
でもどうして一つ一つの形がばらばらなのだろう。大きさが違うのだろう。皆同じに揃っていないのだろう。
立ちすくみぼんやりする彼女を現実に引き戻したのは、居住地に走った灼熱の光線だ。
よほどもろい構造なのか、家屋群は紙のように吹き飛び炎に包まれる。
黒煙の向こうに蜘蛛の手足を生やした人形がいた。嫉妬の歪虚だ。
彼女の朦朧とした頭はそれを、先程まで自分が戦っていた相手であると誤認した。
「……殺すのじゃ……敵はすべからくもぎ殺すのじゃ……!」
持って生まれた軍鶏の戦闘衝動につき動かされ、走りだす。血まみれの金髪をなびかせて。
逃げ惑う人々の姿も、彼らが自分を見る視線も、彼女は一切意識していない。頭の中にあるのは敵と戦うこと。そして。
「わしはユニオンに帰るのじゃ、帰って……」
● now
シャン郡ペリニョン村には、ぴょこなる英霊がおわす。まるごとうさぎに憑依した、強くてお茶目な英霊だ。英霊の祠は資料館にもなっていて、たくさんお供え物が飾ってある、内訳はスペアのまるごとうさぎ(赤&青)、写真、村の観光課が試作したぴょこ様ペナント――などなど。
今日は村の子供たちが似顔絵を奉納しに来てくれたので、飾るスペースを作るため、皆で祠の中をちょっと模様替え。
その際子供たちは、飾り棚の片隅に、見慣れないものを発見した。耳当てのついた片眼鏡――といった感じの品。全体がするりと一つに溶け合ったデザイン。継ぎ目やボルトなど、どこを探しても見当たらない。
「ねえぴょこさま、これなあに?」
英霊ぴょこは首を傾げて眺めた。
『これか。これはのう。えーとえーと、多分わしが生きてたとき持っとったものじゃな。前の祠にもあったのじゃからして』
「わー、すごく古いんだー。何に使うの?」
『はてなんだったかのう。よく思い出せんのう。うーん、ええと……あ、あれじゃな! 虫メガネじゃな!』
「……かざしても大きく見えないよ」
『それは多分、壊れておるからじゃろ』
根拠のないことを胸張って言ったぴょこは、折角なので虫メガネを装着してみようとした。
しかし体が縫いぐるみ。人間用に作られたものを装着出来るわけがない。何度かけてもするする落ちてしまう。
『うーむ、どうしたものやら』
悩むぴょこ。そこに村長がやってきた。
「ぴょこ様、そろそろ春郷祭へお出掛けになる時間ですが」
『おう、そうであったよのう! 行くぞ行くぞ、今行くのじゃぞ!』
虫メガネを棚に戻し、英霊様は祠を出て行く。お祭り騒ぎは大好きなのだ。
●ジェオルジ春の郷祭り。
ジェオルジ恒例、賑わう春郷祭の一角。
アレックスとジュアンが連れ立って歩いている。
「あ、カチャは実家に帰ってるんだ」
「おー。成人したんだから春の祭礼の運営を手伝えって連絡が里の方からあってな。『荒行はもう嫌だー!』って血を吐く勢いで叫んでたぜ」
「大変だねえ」
「まあ、それが大人になるってことだけどな。ところでお前、マリーは?」
「ナルシスと一緒にポルトワールに出掛けて行ったよ。彼の実家に顔見せだって」
「へー。あいつん家ポルトワールにあったのか」
世間話をしつつ彼らが立ち寄ったのは、シャン郡ペリニョン村の出店。
並んでいるのは、村の特産物である燻製品。どの品にも『鎌と鎚の交差紋が入った旗を黒うさぐるみが持つ図』のタグと、小さなパンフレットがついている。
「何かな、これ」
「……『岩塩の絆――ペリニョン村とバシリア刑務所の交流事業について』?」
パンフレットを開いてみれば巻頭に、『ペリニョン村は特産の燻製品を作るにあたり、刑務所で採掘された岩塩を使用しております。売上の10パーセントは刑務所の福祉事業に当てられます。』との一文。
続いて刑務所の岩塩採掘現場、作業所、捨て犬捨て猫の保護飼育場といった写真が解説つきで載せられている。
「……なるほど、それでこの並びなわけか」
「納得だね」
と言いながら2人は、ペリニョン村に近接した出店――『バシリア刑務所作業作品展示即売会』に顔を向けた。
売り出されているのはフォークやスプーン、ナイフと言った金属加工品。テーブルやタンス、椅子といった木工品。そして岩塩。
店の一角にはサークルが設置されており、犬と猫が入っている。『犬猫の譲渡会やっております』の立て札つきで。
勘定台に座っているのは猫顔の男、スペット。囚人の身であるが、今日は娑婆での奉仕活動。服役中の勤務態度がまあまあ真面目であること、魔術師協会からの協力要請を着実に履行していること、逃亡しようとしてもすぐ発見出来てしまう容姿であることが評価され、今回この役に抜擢された由――むろん関係職員が同伴した上でのことではあるが。
「おい、猫が店番してるぞ」
「違うって、あれはユグディラだろ」
「ユグディラにしちゃでかすぎねえか?」
「でかくなり過ぎて捨てられたとか」
「おい、ニャーって鳴いてみろ、ニャーって」
「やかましい! 何も買わんのやったら向こう行けジャリ!」
カーッという威嚇音を発しながら悪童達を追い散らすスペット。そこへ『ペリニョン村観光大使』のタスキをかけたぴょこが乱入してくる。
『おう、おぬしも来ておったのか! 奇遇よのう、奇遇よのう!』
「奇遇でも何でもあらへんわ。お前んとこの村うちの刑務所と提携しとるんやから」
『相変わらず顔が猫じゃの、ういやつういやつ。わし猫好きじゃぞ』
「お前ほんまに人の話を聞かんな……」
解説
補足説明
これは郷祭の一角で出店のバイトをするシナリオです。
PCさんは、販売のお手伝いをしてください。ペリニョン村の出店、刑務所の出店、どちらを選んでもかまいません。その上でNPCと色々触れ合ってみてください。気になること、聞きたいことがあればガンガン聞いてください。得た情報が今後役に立つことがあるかもしれませんので。
バイトが終わるのは夕方になります。その後の行動は自由です。好きなことをしてください。
バシリア刑務所作業作品展示即売会では、捨て犬捨て猫の譲渡会もやっております。出来ればそちらの宣伝もお願い致します。内訳は子犬が3匹、子猫が4匹、成犬1匹、成猫2匹。どれも人慣れしています。トイレの躾もすんでいます。
刑務所と地域の交流も目的のため、バイトへの譲渡はありません。
これは郷祭の一角で出店のバイトをするシナリオです。
PCさんは、販売のお手伝いをしてください。ペリニョン村の出店、刑務所の出店、どちらを選んでもかまいません。その上でNPCと色々触れ合ってみてください。気になること、聞きたいことがあればガンガン聞いてください。得た情報が今後役に立つことがあるかもしれませんので。
バイトが終わるのは夕方になります。その後の行動は自由です。好きなことをしてください。
バシリア刑務所作業作品展示即売会では、捨て犬捨て猫の譲渡会もやっております。出来ればそちらの宣伝もお願い致します。内訳は子犬が3匹、子猫が4匹、成犬1匹、成猫2匹。どれも人慣れしています。トイレの躾もすんでいます。
刑務所と地域の交流も目的のため、バイトへの譲渡はありません。
マスターより
KINUTAです。
不穏な空気が前半少し漂っていますが、基本日常です。さしたる出来事は起きません。今のところは。
不穏な空気が前半少し漂っていますが、基本日常です。さしたる出来事は起きません。今のところは。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/06/20 02:30
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談所 マルカ・アニチキン(ka2542) 人間(クリムゾンウェスト)|20才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2017/06/13 18:37:59 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/06/13 02:44:28 |
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質問卓 天竜寺 詩(ka0396) 人間(リアルブルー)|18才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2017/06/11 15:41:55 |