ゲスト
(ka0000)
【血盟】紅蓮の還(ぐれんのめぐり)
マスター:葉槻

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/06/13 12:00
- リプレイ完成予定
- 2017/06/27 12:00
オープニング
●手のひらサイズのてるてる坊主と炎の精霊
「……増えてる……」
ヴィルヘルミナの私室に呼び出されたオズワルド(kz0027)は、目の前の物体達(失礼)を見てこめかみを押さえた。
「うっかり歪虚の標的にされるくらいならここにいて貰う他あるまい」
ヴィルヘルミナ・ウランゲル(kz0021)が机の上でちょこんと座り込んでいる手のひらサイズのてるてる坊主……もとい、四大精霊が一柱、火と闇・正義を司るサンデルマンと鎚に宿った炎の精霊である少年を見て失笑する。
「……このやり取り、2回目だよな? まるっと同じこと2回目だよな???」
オズワルドが額を抑えて深い溜息を吐く。
「まだ、この精霊が本調子でないと言うのだから仕方が無いだろう」
ヴィルヘルミナが自分よりも明るい少年の赤い髪をかき混ぜるようにして撫でる。
「柄を作れば本調子に戻れるよ」
少年の言葉にオズワルドは眉間のしわをそのままに「つか?」と問う。
「なら、ウェルクマイスターにでも相談すれば……」
「普通の木じゃダメなんだ。僕の“チカラ”に負けちゃってすぐ折れちゃう」
そう告げる少年の手のひらに握り込まれているのは金鎚のアタマ部分だ。
ハンター達が無事見つけてくれた少年の依り代は悠久の時を経ても健在だったが、木で出来ていた柄の部分は忘却の時の中で朽ち果てたらしい。
「ふん……では何であればいいんだ?」
「強い力に負けないくらい、古くて立派な木の枝」
「……随分と抽象的だな」
オズワルドが腕組みのまま唸ると、机の上のサンデルマンがなにやら少年に合図を送る。
「……うん? 地図? ねぇ、地図ってある?」
少年の言葉にヴィルヘルミナが「ちょっと待っていろ」と引き出しを開け、中から折りたたまれた帝国の地図を取り出す。
広げられた地図の上をサンデルマンがふわふわと移動する。
そして一点を指差すと、再び少年に合図を送った。
「ホント?」
少年がぱぁっと表情を輝かせ、オズワルドを見た。
「なんかね、サンデルマン様が、ここにあるぞって!」
指差されたその地域はエルフハイム。
ヴィルヘルミナとオズワルドは思わず顔を見合わせ、妙に納得顔になったのだった。
●森の英霊
オズワルドより依頼を請けてハンター6名と鎚に宿った炎の精霊である少年はエルフハイムの外れに来ていた。
「今回はサンデルマン様は一緒じゃ無いんだね」
少し残念そうな声がハンターから上がる。
「今回は俺の付属品探しだから……むしろみんなに付き合ってもらってごめんな?」
この少年、1人で行くと城を飛び出そうとしたらしく、慌てたオズワルドがハンターを呼んだのだった。
「……にしても、この森凄いな……」
少年が圧倒されたように木々を見つめ、感嘆の息を吐く。
ヒトの身であっても深い森からはむせ返るような草木の匂いと、動物達の静かな息づかい、そして濃厚なマテリアルの気配を感じる。
聖も邪も、祈りも呪いも飲み込んだこのエルフハイムが精霊である少年の目にはどのように映るのだろうか。
「あ。いた」
唐突な少年の言葉に、ハンター達が首を傾げつつ視線の先を追うと、そこには1人のエルフが立っている。
……いや、纏う気配はただのエルフではない。
「……英霊……?」
身構えるハンター達を余所に、少年は昔馴染みに会ったような気楽な仕草で片手を上げた。
「悪いんだけどさ、俺の柄を……っとぉ?!」
風切り音を立てて飛んできた矢を少年は紙一重で避ける……いや、エルフの英霊がわざと外したとみるべきか。
「我は誰にも干渉しない。立ち去れ」
思わず得物に手を掛け殺気立つハンター達を制したのは以外にもこの炎の精霊だった。
「そう言うなって。仲良くやろうぜ」
「去れ」
「やだ」
「去れ」
「やだ」
……暫しこの不毛な応酬を繰り返した後、ついに折れたのはエルフの英霊の方だった。
「汝の願いは何だ?」
「俺の柄として耐えうる木を探してる。あんたのが見立ててくれるなら間違いないだろ?」
にっかりと笑う少年にエルフの英霊はうんざりとした表情で深い溜息を吐いた。
「……ならば、勝負せよ」
そう言って英霊が告げると強いつむじ風が吹き、誰もが一瞬顔を庇った次の瞬間、目の前には開けた芝生の草原が広がっていた。
「おぉ、すっげ! 結界の中か!」
少年が興奮気味に周囲を忙しなく見る。
「ここに的がある」
どこからか取り出したのか、英霊の手には中央が赤く、その外周を白、さらにその外周を緑、一番外側を黒に塗られた的があった。
「これを、そこの大樹に掲げる」
英霊がフリスビーのように的を投げると、的は回転しながら草原の中央に立つ立派な大樹へと飛んで行き、幹まで辿り着くとぴたりと収まるように正しくくっついた。
「我は7度。汝らは1人2度、矢を射る。より高いほうの点数を見、その数値の合計が我を上回れば、汝の願い叶えてやろう」
現れた弓は1つだけ。矢は人数分手渡された。
「……もし下回ったら?」
「その時は強制的に全員を森より追い出す。二度と我が霊域に立ち入れぬよう呪を刻む」
全員が顔を見合わせ、作戦会議となったのだった。
「……増えてる……」
ヴィルヘルミナの私室に呼び出されたオズワルド(kz0027)は、目の前の物体達(失礼)を見てこめかみを押さえた。
「うっかり歪虚の標的にされるくらいならここにいて貰う他あるまい」
ヴィルヘルミナ・ウランゲル(kz0021)が机の上でちょこんと座り込んでいる手のひらサイズのてるてる坊主……もとい、四大精霊が一柱、火と闇・正義を司るサンデルマンと鎚に宿った炎の精霊である少年を見て失笑する。
「……このやり取り、2回目だよな? まるっと同じこと2回目だよな???」
オズワルドが額を抑えて深い溜息を吐く。
「まだ、この精霊が本調子でないと言うのだから仕方が無いだろう」
ヴィルヘルミナが自分よりも明るい少年の赤い髪をかき混ぜるようにして撫でる。
「柄を作れば本調子に戻れるよ」
少年の言葉にオズワルドは眉間のしわをそのままに「つか?」と問う。
「なら、ウェルクマイスターにでも相談すれば……」
「普通の木じゃダメなんだ。僕の“チカラ”に負けちゃってすぐ折れちゃう」
そう告げる少年の手のひらに握り込まれているのは金鎚のアタマ部分だ。
ハンター達が無事見つけてくれた少年の依り代は悠久の時を経ても健在だったが、木で出来ていた柄の部分は忘却の時の中で朽ち果てたらしい。
「ふん……では何であればいいんだ?」
「強い力に負けないくらい、古くて立派な木の枝」
「……随分と抽象的だな」
オズワルドが腕組みのまま唸ると、机の上のサンデルマンがなにやら少年に合図を送る。
「……うん? 地図? ねぇ、地図ってある?」
少年の言葉にヴィルヘルミナが「ちょっと待っていろ」と引き出しを開け、中から折りたたまれた帝国の地図を取り出す。
広げられた地図の上をサンデルマンがふわふわと移動する。
そして一点を指差すと、再び少年に合図を送った。
「ホント?」
少年がぱぁっと表情を輝かせ、オズワルドを見た。
「なんかね、サンデルマン様が、ここにあるぞって!」
指差されたその地域はエルフハイム。
ヴィルヘルミナとオズワルドは思わず顔を見合わせ、妙に納得顔になったのだった。
●森の英霊
オズワルドより依頼を請けてハンター6名と鎚に宿った炎の精霊である少年はエルフハイムの外れに来ていた。
「今回はサンデルマン様は一緒じゃ無いんだね」
少し残念そうな声がハンターから上がる。
「今回は俺の付属品探しだから……むしろみんなに付き合ってもらってごめんな?」
この少年、1人で行くと城を飛び出そうとしたらしく、慌てたオズワルドがハンターを呼んだのだった。
「……にしても、この森凄いな……」
少年が圧倒されたように木々を見つめ、感嘆の息を吐く。
ヒトの身であっても深い森からはむせ返るような草木の匂いと、動物達の静かな息づかい、そして濃厚なマテリアルの気配を感じる。
聖も邪も、祈りも呪いも飲み込んだこのエルフハイムが精霊である少年の目にはどのように映るのだろうか。
「あ。いた」
唐突な少年の言葉に、ハンター達が首を傾げつつ視線の先を追うと、そこには1人のエルフが立っている。
……いや、纏う気配はただのエルフではない。
「……英霊……?」
身構えるハンター達を余所に、少年は昔馴染みに会ったような気楽な仕草で片手を上げた。
「悪いんだけどさ、俺の柄を……っとぉ?!」
風切り音を立てて飛んできた矢を少年は紙一重で避ける……いや、エルフの英霊がわざと外したとみるべきか。
「我は誰にも干渉しない。立ち去れ」
思わず得物に手を掛け殺気立つハンター達を制したのは以外にもこの炎の精霊だった。
「そう言うなって。仲良くやろうぜ」
「去れ」
「やだ」
「去れ」
「やだ」
……暫しこの不毛な応酬を繰り返した後、ついに折れたのはエルフの英霊の方だった。
「汝の願いは何だ?」
「俺の柄として耐えうる木を探してる。あんたのが見立ててくれるなら間違いないだろ?」
にっかりと笑う少年にエルフの英霊はうんざりとした表情で深い溜息を吐いた。
「……ならば、勝負せよ」
そう言って英霊が告げると強いつむじ風が吹き、誰もが一瞬顔を庇った次の瞬間、目の前には開けた芝生の草原が広がっていた。
「おぉ、すっげ! 結界の中か!」
少年が興奮気味に周囲を忙しなく見る。
「ここに的がある」
どこからか取り出したのか、英霊の手には中央が赤く、その外周を白、さらにその外周を緑、一番外側を黒に塗られた的があった。
「これを、そこの大樹に掲げる」
英霊がフリスビーのように的を投げると、的は回転しながら草原の中央に立つ立派な大樹へと飛んで行き、幹まで辿り着くとぴたりと収まるように正しくくっついた。
「我は7度。汝らは1人2度、矢を射る。より高いほうの点数を見、その数値の合計が我を上回れば、汝の願い叶えてやろう」
現れた弓は1つだけ。矢は人数分手渡された。
「……もし下回ったら?」
「その時は強制的に全員を森より追い出す。二度と我が霊域に立ち入れぬよう呪を刻む」
全員が顔を見合わせ、作戦会議となったのだった。
解説
【目的】
森の英霊と的当て勝負をして勝つ
【状況】
鎚に宿った炎の精霊を発見したハンター達。
しかし、鎚のアタマの部分だけであるため、本来の力を出せない精霊の為に柄となる樹を探しにエルフハイムへ。
そこで待ち受けていたのはエルフの英霊。
出て行けという英霊と押し問答の末、的当て勝負で勝ったら願いを叶えてやると言われ、あなた達は的当て勝負をすることになったのだった。
【ルール】
・射位(ここから射るべしという場所)からおおよそ30mの位置に約40cmの的が樹に設置されている。
・的の得点は中心より外側へ赤30点、白20点、緑10点、黒5点。
・難易度は赤0、白1、緑2、黒3。
・チャンスは1人2回。両方の矢が的に当たった場合、得点の高い方が採用される。
・弓は皆同じ物を使い、矢も英霊が取り出した同じ矢が使われる。
・使う能力値と一般スキルは1回目で選んだ能力値を2回目で用いることは出来ない。
(例:1回目を筋力で弓を引き絞り、平常心で冷静に射る、とした場合、
2回目は筋力と平常心以外の能力値と一般スキルを選ばなければならない)
・一般スキルに関してはそれが選択として有効と判断されるプレイングであれば判定に有利になるが、有効性が認められない場合はスルーされる(不利に働くことはありません)
(例:料理のスキルで今夜の献立を考えながら射るよ! など)
・一応この炎の精霊も的当てに参加するがその実力は当てにしてはいけない。
※一般スキルは使えますが、アクティブスキルは不可となります。
※判定は一般行為判定で行われます(詳しくは:http://www.wtrpg10.com/rule/basic/2)
※精霊はフェアな戦いを挑んできますし、それをあなた達に望んでいるので、ズルやイカサマをすると激昂してたたき出されますのでご注意下さい。
森の英霊と的当て勝負をして勝つ
【状況】
鎚に宿った炎の精霊を発見したハンター達。
しかし、鎚のアタマの部分だけであるため、本来の力を出せない精霊の為に柄となる樹を探しにエルフハイムへ。
そこで待ち受けていたのはエルフの英霊。
出て行けという英霊と押し問答の末、的当て勝負で勝ったら願いを叶えてやると言われ、あなた達は的当て勝負をすることになったのだった。
【ルール】
・射位(ここから射るべしという場所)からおおよそ30mの位置に約40cmの的が樹に設置されている。
・的の得点は中心より外側へ赤30点、白20点、緑10点、黒5点。
・難易度は赤0、白1、緑2、黒3。
・チャンスは1人2回。両方の矢が的に当たった場合、得点の高い方が採用される。
・弓は皆同じ物を使い、矢も英霊が取り出した同じ矢が使われる。
・使う能力値と一般スキルは1回目で選んだ能力値を2回目で用いることは出来ない。
(例:1回目を筋力で弓を引き絞り、平常心で冷静に射る、とした場合、
2回目は筋力と平常心以外の能力値と一般スキルを選ばなければならない)
・一般スキルに関してはそれが選択として有効と判断されるプレイングであれば判定に有利になるが、有効性が認められない場合はスルーされる(不利に働くことはありません)
(例:料理のスキルで今夜の献立を考えながら射るよ! など)
・一応この炎の精霊も的当てに参加するがその実力は当てにしてはいけない。
※一般スキルは使えますが、アクティブスキルは不可となります。
※判定は一般行為判定で行われます(詳しくは:http://www.wtrpg10.com/rule/basic/2)
※精霊はフェアな戦いを挑んできますし、それをあなた達に望んでいるので、ズルやイカサマをすると激昂してたたき出されますのでご注意下さい。
マスターより
初めまして、もしくはまたお目にかかれて光栄です。葉槻(はづき)です。
残念ながら今回は手乗りサンデルマンはお留守番です。
代わりに炎の精霊の少年が一緒してますので、ご容赦いただければ、と。
無事勝負で勝ちますと、森の英霊とコミュニケーションを取ることも可能になります。
そういえば、この鎚に宿った炎の精霊の少年、まだ名前がありません。
本人は名前が無くても不自由していないのですが、宜しければ皆さんで名前を付けてやって下さい。
その為にも、是非的当て勝負を勝利に収めてやって下さいませ!
それではあなたらしいプレイングの到着をお待ちしております。
残念ながら今回は手乗りサンデルマンはお留守番です。
代わりに炎の精霊の少年が一緒してますので、ご容赦いただければ、と。
無事勝負で勝ちますと、森の英霊とコミュニケーションを取ることも可能になります。
そういえば、この鎚に宿った炎の精霊の少年、まだ名前がありません。
本人は名前が無くても不自由していないのですが、宜しければ皆さんで名前を付けてやって下さい。
その為にも、是非的当て勝負を勝利に収めてやって下さいませ!
それではあなたらしいプレイングの到着をお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/06/28 23:53
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/06/08 22:04:36 |
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ハンティングワールド 万歳丸(ka5665) 鬼|17才|男性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2017/06/13 08:50:58 |