ゲスト
(ka0000)
猫喫茶「モフル」に行こう
マスター:ことね桃

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/06/23 12:00
- リプレイ完成予定
- 2017/07/02 12:00
オープニング
ある雨の日のこと。
ハンターオフィスの受付嬢ルナが昔の友人に会うため、久方ぶりにとある街を訪れた。
友人は今、この街で飲食店を経営しているという。かつて大斧を持って戦場を奔走していた友人だが、今はきっと気の良い女将になっているのだろうと想像すると、思わずニヤニヤしてしまう。
そんな中、彼女は手紙に書かれた通りの場所に小さな喫茶店を見つけた。
猫喫茶「モフル」。
第一印象はこれといって特徴のない、シンプルな外観の喫茶店だ。
(……猫?)
白いドアを開けると、猫の形をしたベルが「カラン」と心地よい音を立てた。
店内も外観と同じく、ナチュラルやシンプルと言えば聞こえはいいが、どこか殺風景な印象。だが馴染みのあるハスキーな声が聞こえた瞬間、ルナは顔をほころばせた。
「いらっしゃい、折角の休みなのに雨の中すまないね」
ルナが勤めているオフィスに数年前まで出入りしていた元ハンターのメルダがそこにいたのだから。
「外は寒かったろう?」
メルダは『定休日』の札を確認すると旧友に紅茶を出した。
「そんなことはないわ、こちらも雨が続いているもの。似たようなものよ」
「ああ、この時期はそうだったな。あの頃は毎日走り回っていたから寒いとか考えたこともなかったけど」
大きな体を揺すって笑うメルダ。ハンター引退のきっかけになった傷はほとんど癒えたようで、ルナはほっとした。紅茶を一口だけ啜ると口を開く。
「元気そうでよかったわ。……それで、私を呼んだ理由は?」
「実を言うと、この店を大幅にリニューアルしようと思ってね。色々な意見が聞きたいのさ」
「リニューアル?」
「そ。この店をはじめて2年半になるんだが、居心地のいい店ってのを追及しようと思ってね」
メルダが話した瞬間、スタッフルームに繋がる扉から「カリカリ」と硬い物を掻くような音がした。
「……ああ、腹が減ったんだな」
中座したメルダが扉を開けると、様々な種類の猫が顔を出す。
「えっ、猫!?」
「この子らはね、うちの自慢の看板息子・娘だよ」
喫茶店に大勢の猫がいること、そしてまるで母親のような表情で猫達に餌を与える友人の姿にルナは驚いた。
猫たちの食事が終わると、メルダはルナに向き合う形でどっかりと椅子に腰を下ろした。
「……実を言うとハンターを辞めた後に少しばかり荒れてね。でもそんな時に野良猫を拾って育てていたら、こいつらがなんだか子供のように思えてきた。それで真っ当にこいつらを食わせていくためにこの店を開いたんだよ」
「喫茶店を?」
「丁度リアルブルーから来たハンターに、あっちの世界では清潔な猫とふれあいながら飲み食いを楽しめる店があると聞いたんだ。あたしから戦いがなくなったら料理しかないから、猫の世話をしながらできる仕事ってことで『これだ!』って思ったのさ」
ルナの元に子猫が歩み寄った。壊れ物に触れるかのように恐る恐る手を伸ばすルナに「こうやって抱くんだよ」と抱き方を教え、メルダが続ける。
「役人から許可を得るのには苦労したよ。でも何度も通って頭を下げているうちに、定期的に衛生チェックと大規模な清掃を行うことと、猫によるトラブルを起こさないことを条件に営業が許されたんだ」
「へえ、話がわかる方がいて良かったわね」
「そこからも結構大変だったんだぞ。飲み屋の番犬なんかと違って、すぐ傍に猫がいるわけだろ? 客は猫好きが多いとはいえ馴染んでもらえるまでに時間がかかったし、猫達にも苦労させたさ」
彼女は毎日の徹底的な掃除のみならず、猫達のストレスが溜まらないように自由に休憩できる空間を作ったり、接客に出る時間を区切ったりと工夫を凝らしたという。
「それでな、今年になってようやく経営が安定したんで思い切ってリフォームしようと思うんだよ。もっと猫好きの目に留まって楽しんでもらえるように、それでいて猫達も毎日楽しく過ごせるように助言が欲しいんだ」
「……私、猫なんて飼ったことないから良いアドバイスなんてできないわよ」
ルナは膝の上に乗せた猫を撫でながら唇を尖らせた。そこでメルダがにやりと笑う。
「でも、人脈はある」
「……へ?」
「ハンターオフィスには今も色々なハンターが集まってるんだよな。だからさ、猫好きのハンターがいたらぜひうちのことを伝えてくれ。外部の人だからこそできる忌憚のない意見っていうのを聞いてみたい」
「それは構わないけど。でも皆にも都合があるからすぐには難しいかもしれないわよ」
「いいよ、時間の都合がついた時で。来てくれたらあたしのランチと猫たちでスペシャルな接待をするって言っといてくれ。あ、昼飯はまだだろ? 今準備するからちょっとだけ猫達と遊んでてくれな」
にっと笑った元ハンターは旧友に食事を振舞うべくキッチンに向かった。
ハンターオフィスの受付嬢ルナが昔の友人に会うため、久方ぶりにとある街を訪れた。
友人は今、この街で飲食店を経営しているという。かつて大斧を持って戦場を奔走していた友人だが、今はきっと気の良い女将になっているのだろうと想像すると、思わずニヤニヤしてしまう。
そんな中、彼女は手紙に書かれた通りの場所に小さな喫茶店を見つけた。
猫喫茶「モフル」。
第一印象はこれといって特徴のない、シンプルな外観の喫茶店だ。
(……猫?)
白いドアを開けると、猫の形をしたベルが「カラン」と心地よい音を立てた。
店内も外観と同じく、ナチュラルやシンプルと言えば聞こえはいいが、どこか殺風景な印象。だが馴染みのあるハスキーな声が聞こえた瞬間、ルナは顔をほころばせた。
「いらっしゃい、折角の休みなのに雨の中すまないね」
ルナが勤めているオフィスに数年前まで出入りしていた元ハンターのメルダがそこにいたのだから。
「外は寒かったろう?」
メルダは『定休日』の札を確認すると旧友に紅茶を出した。
「そんなことはないわ、こちらも雨が続いているもの。似たようなものよ」
「ああ、この時期はそうだったな。あの頃は毎日走り回っていたから寒いとか考えたこともなかったけど」
大きな体を揺すって笑うメルダ。ハンター引退のきっかけになった傷はほとんど癒えたようで、ルナはほっとした。紅茶を一口だけ啜ると口を開く。
「元気そうでよかったわ。……それで、私を呼んだ理由は?」
「実を言うと、この店を大幅にリニューアルしようと思ってね。色々な意見が聞きたいのさ」
「リニューアル?」
「そ。この店をはじめて2年半になるんだが、居心地のいい店ってのを追及しようと思ってね」
メルダが話した瞬間、スタッフルームに繋がる扉から「カリカリ」と硬い物を掻くような音がした。
「……ああ、腹が減ったんだな」
中座したメルダが扉を開けると、様々な種類の猫が顔を出す。
「えっ、猫!?」
「この子らはね、うちの自慢の看板息子・娘だよ」
喫茶店に大勢の猫がいること、そしてまるで母親のような表情で猫達に餌を与える友人の姿にルナは驚いた。
猫たちの食事が終わると、メルダはルナに向き合う形でどっかりと椅子に腰を下ろした。
「……実を言うとハンターを辞めた後に少しばかり荒れてね。でもそんな時に野良猫を拾って育てていたら、こいつらがなんだか子供のように思えてきた。それで真っ当にこいつらを食わせていくためにこの店を開いたんだよ」
「喫茶店を?」
「丁度リアルブルーから来たハンターに、あっちの世界では清潔な猫とふれあいながら飲み食いを楽しめる店があると聞いたんだ。あたしから戦いがなくなったら料理しかないから、猫の世話をしながらできる仕事ってことで『これだ!』って思ったのさ」
ルナの元に子猫が歩み寄った。壊れ物に触れるかのように恐る恐る手を伸ばすルナに「こうやって抱くんだよ」と抱き方を教え、メルダが続ける。
「役人から許可を得るのには苦労したよ。でも何度も通って頭を下げているうちに、定期的に衛生チェックと大規模な清掃を行うことと、猫によるトラブルを起こさないことを条件に営業が許されたんだ」
「へえ、話がわかる方がいて良かったわね」
「そこからも結構大変だったんだぞ。飲み屋の番犬なんかと違って、すぐ傍に猫がいるわけだろ? 客は猫好きが多いとはいえ馴染んでもらえるまでに時間がかかったし、猫達にも苦労させたさ」
彼女は毎日の徹底的な掃除のみならず、猫達のストレスが溜まらないように自由に休憩できる空間を作ったり、接客に出る時間を区切ったりと工夫を凝らしたという。
「それでな、今年になってようやく経営が安定したんで思い切ってリフォームしようと思うんだよ。もっと猫好きの目に留まって楽しんでもらえるように、それでいて猫達も毎日楽しく過ごせるように助言が欲しいんだ」
「……私、猫なんて飼ったことないから良いアドバイスなんてできないわよ」
ルナは膝の上に乗せた猫を撫でながら唇を尖らせた。そこでメルダがにやりと笑う。
「でも、人脈はある」
「……へ?」
「ハンターオフィスには今も色々なハンターが集まってるんだよな。だからさ、猫好きのハンターがいたらぜひうちのことを伝えてくれ。外部の人だからこそできる忌憚のない意見っていうのを聞いてみたい」
「それは構わないけど。でも皆にも都合があるからすぐには難しいかもしれないわよ」
「いいよ、時間の都合がついた時で。来てくれたらあたしのランチと猫たちでスペシャルな接待をするって言っといてくれ。あ、昼飯はまだだろ? 今準備するからちょっとだけ猫達と遊んでてくれな」
にっと笑った元ハンターは旧友に食事を振舞うべくキッチンに向かった。
解説
●目的
メルダの猫喫茶を今以上に猫にも人間にもハッピーな店にする
●猫喫茶の店舗について
地方都市のメインストリートにある、ごくごく普通の清潔感がある喫茶店。
カウンターは元から据え付けられているものをリフォームして使っています。
テーブルなどの設備はスタッフの動線を考え、機能的に配置されているほか、猫が隠れたり休むためのバックヤードもあり。
店主メルダの趣味で、壁際に誂えたソファ以外はシンプルな木の内装になっています。
(要は機能性重視の飾りっ気のない店内です)
●猫喫茶のサービス内容
元ハンターの女主人が冒険の日々で学んだワイルドな料理をメインに提供。
珈琲や紅茶、軽食、簡単なスイーツもあり。
アルコール類は猫達の安全のためにお出ししていません。
(料理の味が良く値段も良心的なのですが、いわゆる「男の料理」に近いメニューばかりです)
●店主について
メルダ(35歳・女・独身)。
過去に大怪我を負って引退した元ハンター。
現在は日常生活を送るには不便しない程度に身体機能が回復しています。
ハンター時代に稼いだお金があるので今回思い切って店をリニューアルしようと考えています。
口調は男勝りですが、人の話をしっかりと聞く真面目な性格です。
●スタッフ猫について
現在14匹在籍しております。
全員が元捨て猫で、メルダが今まで育ててきた子です。
猫と相性の良い、信頼できるお客様が希望した際にはお譲りすることもあるとか。
(ただし何度も猫と会ってからの判断になるので、初対面となる今回のシナリオでは連れ帰ることはできません。ご了承ください)
いずれもしっかり躾されている健康な子で、特に大きな問題はないようです。
人によく懐いているので猫好きな方は遊び相手になってみてはいかがでしょうか?
メルダの猫喫茶を今以上に猫にも人間にもハッピーな店にする
●猫喫茶の店舗について
地方都市のメインストリートにある、ごくごく普通の清潔感がある喫茶店。
カウンターは元から据え付けられているものをリフォームして使っています。
テーブルなどの設備はスタッフの動線を考え、機能的に配置されているほか、猫が隠れたり休むためのバックヤードもあり。
店主メルダの趣味で、壁際に誂えたソファ以外はシンプルな木の内装になっています。
(要は機能性重視の飾りっ気のない店内です)
●猫喫茶のサービス内容
元ハンターの女主人が冒険の日々で学んだワイルドな料理をメインに提供。
珈琲や紅茶、軽食、簡単なスイーツもあり。
アルコール類は猫達の安全のためにお出ししていません。
(料理の味が良く値段も良心的なのですが、いわゆる「男の料理」に近いメニューばかりです)
●店主について
メルダ(35歳・女・独身)。
過去に大怪我を負って引退した元ハンター。
現在は日常生活を送るには不便しない程度に身体機能が回復しています。
ハンター時代に稼いだお金があるので今回思い切って店をリニューアルしようと考えています。
口調は男勝りですが、人の話をしっかりと聞く真面目な性格です。
●スタッフ猫について
現在14匹在籍しております。
全員が元捨て猫で、メルダが今まで育ててきた子です。
猫と相性の良い、信頼できるお客様が希望した際にはお譲りすることもあるとか。
(ただし何度も猫と会ってからの判断になるので、初対面となる今回のシナリオでは連れ帰ることはできません。ご了承ください)
いずれもしっかり躾されている健康な子で、特に大きな問題はないようです。
人によく懐いているので猫好きな方は遊び相手になってみてはいかがでしょうか?
マスターより
こんにちは! 新人マスターのことね桃です。
今回はリフォーム計画中の猫喫茶を助けるシナリオとなります。
店主にアドバイスするもよし、店を実際に飾るなど弄ってみるもよし、料理するもよし、沢山の猫をモフるもよし。
お好きなことを思う存分試してみてください。(受付嬢ルナは仕事のため同行しません)
それではよろしくお願いします。
今回はリフォーム計画中の猫喫茶を助けるシナリオとなります。
店主にアドバイスするもよし、店を実際に飾るなど弄ってみるもよし、料理するもよし、沢山の猫をモフるもよし。
お好きなことを思う存分試してみてください。(受付嬢ルナは仕事のため同行しません)
それではよろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/07/02 04:03
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談&雑談的な ソフィア =リリィホルム(ka2383) ドワーフ|14才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/06/22 08:23:58 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/06/22 00:32:33 |