ゲスト
(ka0000)
【血盟】百年旅~百年目のエルフ
マスター:深夜真世

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/07/04 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/07/18 19:00
オープニング
●あの日のそれから
「中の敵は一掃したぜ」
滝の岩壁を利用したエルフの隠れ里「♭(フラット)」での戦闘を終え、洞窟の外に出てきた蒼い髪と瞳の男が静かに言った。手にした銃も納める。
「うん、ありがとう」
礼を言ったフラ・キャンディ(kz0121)の表情はどこか浮かない。
「どこか痛めたか?」
「あ、このくらいなら大丈夫。だた……」
髪を首の後ろでまとめた静かな男が片膝を付きフラに優しく聞いた。フラ、先ほど洞窟から出て逃げていった堕落者「ルモーレ」から攻撃を受けたダメージを仲間の落ち着いた雰囲気の女性から回復してもらっている。
「その、どうだった?」
「フラさん、その……」
恐る恐る聞いたフラに、側に寄り添っていた小さな白い少年がこたえ……いや、言い淀んだ。
「あー、生存者はいなかったな」
見かねた咥えたばこの男がすかさず言い捨てた。仕方ねぇな、の風情が香る。
「ま、そのほかのモンはオジサンたちが諸々取り返したけどねぇ」
テンガロンハットの男も口添えした。
「戦闘で崩された部分はあるけど、建物なんかはきっとフラさんが旅立った時のままだと思う」
なにせルモーレが背もたれイスでリラックスしてたくらいだから、と赤い瞳の少年。丁寧に扱われていた事を伝え、にこり。
「壁を崩した岩で岩人形を作っていたみたい。扉人形とか屋根人形がなかったでしょ? つまり安心していいわ、フラっち」
「ありがとう」
マフラーのエルフ少女が念押ししてようやく笑顔を見せるフラ。
「そういえば何か渡してたよーだけど?」
ここで、横合いから元気っ娘。エルフ少女に無邪気に聞いてみる。
「ああ。こっちに来たルモーレ、あれを持ってなかったな」
「囮につかまされた物だが」
蒼い男も思い出し、片膝をついていた男がワイヤーを出してみせる。
「オリーブパイプだな。咥え口に琥珀を使ってやがる。いい品だぜ」
預かっていた咥えたばこの男が取り出し、にやり。
「取り戻してくれたんだね。ありがとう!」
「在庫もあるってんだろ? じゃ、早速……」
「待って!」
たばこの男が本題に戻したところ、フラはためらった。
「フラさん?」
白い少年がフラの顔をのぞき込む。「百年目のエルフ」として里を追放されたのは知っている。
「掟は話してもらったけど、里にはもうだれも……」
「精霊さん、いるから」
赤い瞳の少年にそう言い訳するフラ。少し泣き出しそうな、弱弱しい顔をしている。
「いままで里の誰も知らなかったけど……。里は全滅したわけじゃなくて精霊さん、いるから」
結局、フラに心の準備がいるのだろうと皆は判断し中には入らずいったん引いた。
●最初の村で
同盟領は農業推進地「ジェオルジ」のとある村で。
――どさっ、びちびちっ。
「え?」
晴れ渡った空の下、突然何かが落ちてきた音にとある娘が振り向いていた。
見ると道のわだちに一匹の魚が跳ねているではないか。
この時、そこから少し離れた場所で。
「ん?」
この様子を、少し離れてた場所で農作業をしていた男が発見した。
「ああ、いつものアレだな」
たしか最初にこれの現象に出会った娘はひどく驚いていたはずじゃし、これは一つちゃんと対応できるよう教えてやるか、と近付いて行く。
ところが!
「わあっ。これが噂の『妖精のお使い』ねっ♪」
娘、小躍りして喜んでいるではないか。
「ちゃんとお魚一匹に~、葉っぱに包まれた赤い小さな石がいくつか……うん! ちゃんとある!」
やったぁ、とその場でくるんと回る娘。
「これ。妖精の使いに早く水をやらぬか!」
駆け寄った男、慌てて持参していた桶に魚を入れてやる。
『まだ罠がある。よろしく頼む』
魚はぱくぱくしながら以上の言葉を繰り返しているが、それでも娘はそっちのけで喜んでいる。
「なしてそがいに喜んでおるんじゃ?」
「だって、『妖精のお使い』に出会った女性はみんな幸せな彼氏ができてるんですもの~」
えへへっ、と赤くなった頬を両手で包んで夢見る娘。
「何たることだ……」
男、いつの間にか愛欲に塗れた話にすり替わっていることに愕然としつつも、村の外れにできた「妖精の泉」に移そうと歩き出す。
もちろん、里に唯一残る精霊からの呼び出しはフラに伝えられた。
フラ、気持ちの整理がついたようで里に入る決心を固めるのだった。
「中の敵は一掃したぜ」
滝の岩壁を利用したエルフの隠れ里「♭(フラット)」での戦闘を終え、洞窟の外に出てきた蒼い髪と瞳の男が静かに言った。手にした銃も納める。
「うん、ありがとう」
礼を言ったフラ・キャンディ(kz0121)の表情はどこか浮かない。
「どこか痛めたか?」
「あ、このくらいなら大丈夫。だた……」
髪を首の後ろでまとめた静かな男が片膝を付きフラに優しく聞いた。フラ、先ほど洞窟から出て逃げていった堕落者「ルモーレ」から攻撃を受けたダメージを仲間の落ち着いた雰囲気の女性から回復してもらっている。
「その、どうだった?」
「フラさん、その……」
恐る恐る聞いたフラに、側に寄り添っていた小さな白い少年がこたえ……いや、言い淀んだ。
「あー、生存者はいなかったな」
見かねた咥えたばこの男がすかさず言い捨てた。仕方ねぇな、の風情が香る。
「ま、そのほかのモンはオジサンたちが諸々取り返したけどねぇ」
テンガロンハットの男も口添えした。
「戦闘で崩された部分はあるけど、建物なんかはきっとフラさんが旅立った時のままだと思う」
なにせルモーレが背もたれイスでリラックスしてたくらいだから、と赤い瞳の少年。丁寧に扱われていた事を伝え、にこり。
「壁を崩した岩で岩人形を作っていたみたい。扉人形とか屋根人形がなかったでしょ? つまり安心していいわ、フラっち」
「ありがとう」
マフラーのエルフ少女が念押ししてようやく笑顔を見せるフラ。
「そういえば何か渡してたよーだけど?」
ここで、横合いから元気っ娘。エルフ少女に無邪気に聞いてみる。
「ああ。こっちに来たルモーレ、あれを持ってなかったな」
「囮につかまされた物だが」
蒼い男も思い出し、片膝をついていた男がワイヤーを出してみせる。
「オリーブパイプだな。咥え口に琥珀を使ってやがる。いい品だぜ」
預かっていた咥えたばこの男が取り出し、にやり。
「取り戻してくれたんだね。ありがとう!」
「在庫もあるってんだろ? じゃ、早速……」
「待って!」
たばこの男が本題に戻したところ、フラはためらった。
「フラさん?」
白い少年がフラの顔をのぞき込む。「百年目のエルフ」として里を追放されたのは知っている。
「掟は話してもらったけど、里にはもうだれも……」
「精霊さん、いるから」
赤い瞳の少年にそう言い訳するフラ。少し泣き出しそうな、弱弱しい顔をしている。
「いままで里の誰も知らなかったけど……。里は全滅したわけじゃなくて精霊さん、いるから」
結局、フラに心の準備がいるのだろうと皆は判断し中には入らずいったん引いた。
●最初の村で
同盟領は農業推進地「ジェオルジ」のとある村で。
――どさっ、びちびちっ。
「え?」
晴れ渡った空の下、突然何かが落ちてきた音にとある娘が振り向いていた。
見ると道のわだちに一匹の魚が跳ねているではないか。
この時、そこから少し離れた場所で。
「ん?」
この様子を、少し離れてた場所で農作業をしていた男が発見した。
「ああ、いつものアレだな」
たしか最初にこれの現象に出会った娘はひどく驚いていたはずじゃし、これは一つちゃんと対応できるよう教えてやるか、と近付いて行く。
ところが!
「わあっ。これが噂の『妖精のお使い』ねっ♪」
娘、小躍りして喜んでいるではないか。
「ちゃんとお魚一匹に~、葉っぱに包まれた赤い小さな石がいくつか……うん! ちゃんとある!」
やったぁ、とその場でくるんと回る娘。
「これ。妖精の使いに早く水をやらぬか!」
駆け寄った男、慌てて持参していた桶に魚を入れてやる。
『まだ罠がある。よろしく頼む』
魚はぱくぱくしながら以上の言葉を繰り返しているが、それでも娘はそっちのけで喜んでいる。
「なしてそがいに喜んでおるんじゃ?」
「だって、『妖精のお使い』に出会った女性はみんな幸せな彼氏ができてるんですもの~」
えへへっ、と赤くなった頬を両手で包んで夢見る娘。
「何たることだ……」
男、いつの間にか愛欲に塗れた話にすり替わっていることに愕然としつつも、村の外れにできた「妖精の泉」に移そうと歩き出す。
もちろん、里に唯一残る精霊からの呼び出しはフラに伝えられた。
フラ、気持ちの整理がついたようで里に入る決心を固めるのだった。
解説
フラ・キャンディの故郷たる小さな隠れ里「♭(フラット)」に赴き、住んでいたエルフを滅ぼし居座っていた堕落者「ルモーレ」の残していた罠を解除してください。また、ベンド商会の発注していたパイプの在庫を探して持ち帰ってください。
実質、誰もいない集落を探索したりのんびり堪能する依頼となります。
ただ前回シナリオでルモーレの予定していた行動が外れたため、罠が残っているのでこれの無力化も。罠は本格的な戦闘と駆け引きが発生するものが一つ残っています。特殊な場所なので要注意。
特産の「オリーブパイプ」は、咥え口に琥珀を使っている高級品なので皆さんに配布はできません。ベンド商会がいつもより高く買い取ります。代金は村に行く予定だったので、ベンドは里の復興に役立てる予定です。
隠れ里は、高さ約三十メートルの滝を囲む岸壁にあり、三段テラスになっているところに約十二世帯六十人が住んでいました。住居は木造です。滝壺を水源に、上にのしかかるように生えている木々から落ちて来る木の実を集め、滝壺から下流の大地を耕し、湿った土地を好む山菜やキノコ類を集め、そして迷い込んだ鳥を狩り洞窟から出た森で動物を狩って生活していました。
水の流れが絶えない、涼やかな場所です。
便宜上死体は残っていません。
フラは住民の遺品を集め、滝壺の横に纏めて墓を作ることに専念するでしょう。流れる涙を拭きもせずに。皆さんの探索が終わるころには落ち着くでしょう。手伝うこともできます。
精霊は姿を現しません。そういうタイプの精霊です(里の誰も知らなかった理由)。
ただ、罠が全部解除されると、そよ風の中から、水の湧く中から、揺らぐ枝などの気配から声を掛けて来るでしょう。
精霊の清らかなたたずまいもお楽しみください。
実質、誰もいない集落を探索したりのんびり堪能する依頼となります。
ただ前回シナリオでルモーレの予定していた行動が外れたため、罠が残っているのでこれの無力化も。罠は本格的な戦闘と駆け引きが発生するものが一つ残っています。特殊な場所なので要注意。
特産の「オリーブパイプ」は、咥え口に琥珀を使っている高級品なので皆さんに配布はできません。ベンド商会がいつもより高く買い取ります。代金は村に行く予定だったので、ベンドは里の復興に役立てる予定です。
隠れ里は、高さ約三十メートルの滝を囲む岸壁にあり、三段テラスになっているところに約十二世帯六十人が住んでいました。住居は木造です。滝壺を水源に、上にのしかかるように生えている木々から落ちて来る木の実を集め、滝壺から下流の大地を耕し、湿った土地を好む山菜やキノコ類を集め、そして迷い込んだ鳥を狩り洞窟から出た森で動物を狩って生活していました。
水の流れが絶えない、涼やかな場所です。
便宜上死体は残っていません。
フラは住民の遺品を集め、滝壺の横に纏めて墓を作ることに専念するでしょう。流れる涙を拭きもせずに。皆さんの探索が終わるころには落ち着くでしょう。手伝うこともできます。
精霊は姿を現しません。そういうタイプの精霊です(里の誰も知らなかった理由)。
ただ、罠が全部解除されると、そよ風の中から、水の湧く中から、揺らぐ枝などの気配から声を掛けて来るでしょう。
精霊の清らかなたたずまいもお楽しみください。
マスターより
ふらっと、深夜です。
フラ・キャンディの物語の、いったんの最終話です。とはいえ百年目のエルフという名目で旅立つことを義務付けられたフラの旅は続きますのでご安心を。一番最初に用意した最後お話、という位置付けです。
そして皆さんにとっては、この機会に参加PCさんの過去についてなど思いをはせてみるのもいいのではないでしょうか?
そういう依頼になれば幸いです。
では、よろしくお願いします。
フラ・キャンディの物語の、いったんの最終話です。とはいえ百年目のエルフという名目で旅立つことを義務付けられたフラの旅は続きますのでご安心を。一番最初に用意した最後お話、という位置付けです。
そして皆さんにとっては、この機会に参加PCさんの過去についてなど思いをはせてみるのもいいのではないでしょうか?
そういう依頼になれば幸いです。
では、よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/07/15 01:32
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談ですよぉー 弓月・小太(ka4679) 人間(クリムゾンウェスト)|10才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2017/07/02 12:55:59 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/07/01 08:27:58 |