函館の戦いを終えたメタ・シャングリラは、未だドックで改修中。
　改修作業が終われば、メタ・シャングリラは鎌倉クラスタ攻略へと乗り出す。
　だが、その最中でも統一連合宙軍は座して改修を待つ訳にはいかない。

「……北鎌倉に拠点ザマスか」
　メタ・シャングリラ艦長森山恭子(kz0216)は、本部からの報告書に視線を落とす。
　ハンターが偵察を行った結果、北鎌倉駅跡に２０ｍ程のアンテナ塔が存在していたという。
　鎌倉クラスタの妨害電波は、鎌倉クラスタのある鶴岡八幡宮から発信されている。だが、新たに本部からこのアンテナ塔が妨害電波を増幅させているのではないかという情報が寄せられたのだ。そうなれば、初期の攻撃目標はこのアンテナ塔を狙うべきだろう。
「まだ可能性ザマスが、狙ってみる価値はあるザマス。
　でも、それより先にメタ・シャングリラが拠点とする場所が欲しいザマス」
　恭子は、モニターに地図を映し出す。
　そこには鎌倉周辺のエリア情報が表示される。今まで統一連合宙軍が戦いの中で集められた情報が、細かく記載されている。
「敵の遭遇情報が少ない場所は……やはりここザマスか」
　恭子の視線の先には、江ノ島があった。
　湘南海岸から相模湾に突き出た島であり、陸続きで徒歩でも渡る事ができる。一時は湘南のシンボル的存在であったが、歪虚が跋扈するようになってからは島に人も寄りつかない。統一連合宙軍によれば鎌倉クラスタが形成された際、敵は鎌倉クラスタ防衛に注力。江ノ島周辺地域の歪虚目撃例はそれ程多くない。

　それだけじゃない――鎌倉クラスタには困った現象があった。
　鎌倉クラスタ周辺では、機械に動作障害が発生する。

　メタ・シャングリラもその例に漏れないのだが、恭子は少しでもハンターの近くで待機したい。
　後方で一人のんびり待っている訳にはいかない。
　何かあればどうにかしてハンター救援に動く為の措置なのだが、メタ・シャングリラ待機場所を思案していたのだ。
　比較的敵の存在が少なく、攻撃されにくい。
　それでいてハンターに近い場所――。
「江ノ島沖がベストザマスが、江ノ島に強敵が潜んでいれば困るザマス。ここは一つ、ハンターに打診するザマス。生憎、八重樫さんはクリムゾンウェストへ戻っているザマスから……秋葉原に滞在している皆さんへ期待するとするザマス」
　恭子は、各部署への指示をまとめ始める。
　既に江ノ島周辺には浮遊型の小型狂気の姿も確認されている。統一連合宙軍だけでは敵に警戒を強めさせる恐れがある。あくまでもハンターが偵察という形で江ノ島へ入り込み、周辺地域を目視する必要があるのだ。

　残念ながら恭子はその報告を、ハンターが鎌倉を脱出するまで聞く事はできない。
　それでもハンターの無事と前哨戦の成功を願わずには居られなかった。
「ハンターの皆さん、頼むザマスよ」

目的：江ノ島を偵察する。
場所：片瀬江ノ島駅跡から南下、そこから徒歩で江ノ島内部を探索します。道幅は狭く、周辺の建物は崩壊。瓦礫の山となっています。江ノ島へと続く道にも瓦礫は存在していますが、道は破壊されていません。
なお、江ノ島内部の状況は統一連合宙軍でも情報が不足。詳しい状況は分かっていません。

現時点、周辺地域内で目撃されている敵は下記のみです。

・小型狂気（浮遊型）×多数
　リアルブルーで最もよく見られるVOID。サイズ１。
　大きな眼球を持った虫とクラゲが融合したような外見。
　ゆったりとした速度で浮遊・飛行する。触手の他、眼球からのレーザーで攻撃する。

但し、上記以外の強力な敵と遭遇する可能性もあります。
今回の依頼はあくまでも偵察です。無理をせずやり過ごしても成功度合いには影響しません。

備考：
鎌倉クラスタからの妨害電波で機械類が機能しません。CAMや魔導アーマーは機能停止。さらに魔導バイクや魔導カメラ、タクティカルスール、機導剣等も場所によって動かなくなります。
なお、機能すれば同行型幻獣ユニット（ユグディラ、ユキウサギ）は参加可能です。敵に発見されない為の小型ユニット限定ですが、あまり派手に動き回れば敵に怪しまれるので注意が必要です。

＜PL情報＞
大成功を得る為には、「ある行動」が必要となります。
それは江ノ島内部で行う必要があるのですが、もし取らなかった場合でも無事生還できれば「成功」は確定します。


質問については森山恭子が行います。出発２４時間前までにお願い致します。

　近藤豊です。
　鎌倉クラスタ偵察任務第二弾です。
　今回は恭子も現地にはおりません。ハンターの皆さんが集めた情報を心待ちにしております。少しでも情報をゲットできるよう工夫をしてみては如何でしょうか。
　それでは、しらす丼を肴にお待ちしています。