ゲスト
(ka0000)
無色透明、無垢なる復讐心
マスター:ことね桃

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/07/13 07:30
- リプレイ完成予定
- 2017/07/22 07:30
オープニング
「……おーい、そっちに逃げたぞ!」
「よし、任せておけ! 魔法でブッ飛ばしてやる!!」
ある雨の日、小さな街の片隅でハンター達が多数の雑魔スライム相手に大捕物を展開していた。
ハンター達はこの地の地理に詳しいようで、雑魔の進む先に容易に回りこむと容赦なく攻撃を畳み込む。
「ギュッ! ギュイイ……」
ハンターに恐れをなした緑色のスライムが花売りの露店に逃げ込もうと身を低くする。そこへ顔に幼さの残るハンターが横道から飛び出し、不敵に笑うと腕を振り上げた。
「世界中のどこだろうと逃げても無駄だぜ。この世界に俺達ハンターがいるかぎりはな。行けっ、マジックアロー!!」
彼の練り上げた魔力の矢が指先から放たれ、スライムの急所を貫く。
「グ……グヂュ……」
緑スライムはほんの数秒でまるで何日も日に晒されたかのように色褪せ、ひび割れ、呆気なく崩れ去っていった。
「……これで終わりかな?」
少年ハンターがスライムの崩壊を確認すると小さく首を傾げる。そこに先輩ハンターが合流し、少年の癖の強い髪をくしゃっと撫でた。
「よくやった。……おそらくはもう大丈夫だろう。皆、それぞれ撃破に成功したようだからな」
「そうなんですか! それなら安心だ」
「ああ。それにお前も初陣でここまでやれりゃ大したもんだ、次もこの調子で頼むぞ」
「はい! 俺、次も頑張ります!」
朗らかな2人の声に作戦の成功を確信した町長の娘が屋敷から駆け出すなり、感謝の言葉を繰り返しながら少年に抱きついた。
美しい少女に抱きつかれた少年は先ほどまで凛々しかった顔をまるで熟れたリンゴのように赤らめて戸惑う。
初々しい少年少女の姿を先輩ハンターは明るく笑って見守っていた。
――そんな、まるで子供向けの冒険譚のごとき顛末を用水路の奥からじいっと見つめる者がいた。
無色透明の体にぽっかりと浮かぶ、小さな目玉2つ。
その下にあるぽっかりとした空洞はそれの口であろうか。ノコギリの刃のように小さくも無数の突起がびっしりと生えており、それが擦れあってはギチギチと耳障りな音を立てた。
「ギュイイ……」
空洞の中から漏れる音は風のようでいて、獣が唸る声にも似ている。
うつろな目玉は液体の中でぐるりぐるりと蠢くと、怨念を込めたかのようにひどく醜い声を放ちながら雨水とともに用水路の奥へと静かに流れていった。
それからしばらくして。
「先ほど、新しい依頼が入りました」
ハンターオフィスで受付嬢が書類を片手に解説を始める。
「ここから北へ1時間ほど移動した先に小さい街があるのですが、そこで大型の雑魔が発生しました」
受付嬢の話によるとその街は数日前にスライム雑魔の大量発生に見舞われており、そのほとんどが現地にいたハンターにより討伐されたという。
しかし今回現れた雑魔がそれらと同じスライム型のため、もしかしたら気づかぬ間に逃してしまった1体が長らえて戻ってきたのかもしれない、と依頼人である町長は怯えていたそうだ。
問題の雑魔は今のところ無人の旧市街地をのったりと周回しているが、いつ市街地に移動するかわからないため、住民達は近隣の村に避難して肩を寄せ合い震えているという話だった。
「雑魔にも雑魔なりの事情というものがあるのかもしれませんが、生ある全ての存在と彼らは共存ならぬもの。雑魔が罪を深める前に速やかな討伐を願います」
受付嬢はいつも通りの凛とした声でハンター達に呼びかけた。
「よし、任せておけ! 魔法でブッ飛ばしてやる!!」
ある雨の日、小さな街の片隅でハンター達が多数の雑魔スライム相手に大捕物を展開していた。
ハンター達はこの地の地理に詳しいようで、雑魔の進む先に容易に回りこむと容赦なく攻撃を畳み込む。
「ギュッ! ギュイイ……」
ハンターに恐れをなした緑色のスライムが花売りの露店に逃げ込もうと身を低くする。そこへ顔に幼さの残るハンターが横道から飛び出し、不敵に笑うと腕を振り上げた。
「世界中のどこだろうと逃げても無駄だぜ。この世界に俺達ハンターがいるかぎりはな。行けっ、マジックアロー!!」
彼の練り上げた魔力の矢が指先から放たれ、スライムの急所を貫く。
「グ……グヂュ……」
緑スライムはほんの数秒でまるで何日も日に晒されたかのように色褪せ、ひび割れ、呆気なく崩れ去っていった。
「……これで終わりかな?」
少年ハンターがスライムの崩壊を確認すると小さく首を傾げる。そこに先輩ハンターが合流し、少年の癖の強い髪をくしゃっと撫でた。
「よくやった。……おそらくはもう大丈夫だろう。皆、それぞれ撃破に成功したようだからな」
「そうなんですか! それなら安心だ」
「ああ。それにお前も初陣でここまでやれりゃ大したもんだ、次もこの調子で頼むぞ」
「はい! 俺、次も頑張ります!」
朗らかな2人の声に作戦の成功を確信した町長の娘が屋敷から駆け出すなり、感謝の言葉を繰り返しながら少年に抱きついた。
美しい少女に抱きつかれた少年は先ほどまで凛々しかった顔をまるで熟れたリンゴのように赤らめて戸惑う。
初々しい少年少女の姿を先輩ハンターは明るく笑って見守っていた。
――そんな、まるで子供向けの冒険譚のごとき顛末を用水路の奥からじいっと見つめる者がいた。
無色透明の体にぽっかりと浮かぶ、小さな目玉2つ。
その下にあるぽっかりとした空洞はそれの口であろうか。ノコギリの刃のように小さくも無数の突起がびっしりと生えており、それが擦れあってはギチギチと耳障りな音を立てた。
「ギュイイ……」
空洞の中から漏れる音は風のようでいて、獣が唸る声にも似ている。
うつろな目玉は液体の中でぐるりぐるりと蠢くと、怨念を込めたかのようにひどく醜い声を放ちながら雨水とともに用水路の奥へと静かに流れていった。
それからしばらくして。
「先ほど、新しい依頼が入りました」
ハンターオフィスで受付嬢が書類を片手に解説を始める。
「ここから北へ1時間ほど移動した先に小さい街があるのですが、そこで大型の雑魔が発生しました」
受付嬢の話によるとその街は数日前にスライム雑魔の大量発生に見舞われており、そのほとんどが現地にいたハンターにより討伐されたという。
しかし今回現れた雑魔がそれらと同じスライム型のため、もしかしたら気づかぬ間に逃してしまった1体が長らえて戻ってきたのかもしれない、と依頼人である町長は怯えていたそうだ。
問題の雑魔は今のところ無人の旧市街地をのったりと周回しているが、いつ市街地に移動するかわからないため、住民達は近隣の村に避難して肩を寄せ合い震えているという話だった。
「雑魔にも雑魔なりの事情というものがあるのかもしれませんが、生ある全ての存在と彼らは共存ならぬもの。雑魔が罪を深める前に速やかな討伐を願います」
受付嬢はいつも通りの凛とした声でハンター達に呼びかけた。
解説
目的
スライム型大型雑魔の討伐
敵の情報
体長4mほどある大型のスライム雑魔1体
目玉が2つ体の中に浮かんでいる以外は
無色透明で不定形というつかみどころのない姿をしています。
ただし完全に見えないほどの透明さではなく、
スライムのいる場所は周囲が歪んで見えるため視認すること自体は難しくありません。
しかし自由に体の形を変えられるため、姿を隠すのが得意なようです。
なお初期状態では防御力と体力高めで動きは鈍重という重量級らしい能力ですが、
ダメージを受け続けたり、後に記述する投擲攻撃を繰り返すと徐々に小さくなります。
その際は身の守りが薄くなる代わりに動きが速くなりますのでご注意ください。
なおハンターへの恨みが強く、
武装した人間を見つけ次第襲い掛かってきますが、
窮地に追いやられた場合は逃げて再起を狙おうとするしたたかさを持っています。
敵の攻撃方法
●投擲(範囲攻撃)
自分の体を千切って投げてきます。
2スクエア分に広がって付着しますが、威力は脅威といえるほどのものではありません。
その代わり強い粘着力を秘めており、行動阻害の効果があります。
●噛み付き(単体攻撃)
捕まえた獲物をノコギリのような歯でギチギチと噛み付きます。
かなり痛いようですのでお気をつけくださいね!
●回復
雨水を吸収して欠けた体を補填します。
生命力の回復値はそれほど高くないのですが、防御力の向上効果あり。
戦場について
到着時点は昼。雨が降っています。
廃屋が立ち並ぶ旧市街地で、住民がいないため避難誘導の必要はありません。
足下が古いレンガ造りの道ですので、ぬかるみにはまるというような心配はありません。
廃屋については壊しても構わない、と町長から連絡されています。
スライム型大型雑魔の討伐
敵の情報
体長4mほどある大型のスライム雑魔1体
目玉が2つ体の中に浮かんでいる以外は
無色透明で不定形というつかみどころのない姿をしています。
ただし完全に見えないほどの透明さではなく、
スライムのいる場所は周囲が歪んで見えるため視認すること自体は難しくありません。
しかし自由に体の形を変えられるため、姿を隠すのが得意なようです。
なお初期状態では防御力と体力高めで動きは鈍重という重量級らしい能力ですが、
ダメージを受け続けたり、後に記述する投擲攻撃を繰り返すと徐々に小さくなります。
その際は身の守りが薄くなる代わりに動きが速くなりますのでご注意ください。
なおハンターへの恨みが強く、
武装した人間を見つけ次第襲い掛かってきますが、
窮地に追いやられた場合は逃げて再起を狙おうとするしたたかさを持っています。
敵の攻撃方法
●投擲(範囲攻撃)
自分の体を千切って投げてきます。
2スクエア分に広がって付着しますが、威力は脅威といえるほどのものではありません。
その代わり強い粘着力を秘めており、行動阻害の効果があります。
●噛み付き(単体攻撃)
捕まえた獲物をノコギリのような歯でギチギチと噛み付きます。
かなり痛いようですのでお気をつけくださいね!
●回復
雨水を吸収して欠けた体を補填します。
生命力の回復値はそれほど高くないのですが、防御力の向上効果あり。
戦場について
到着時点は昼。雨が降っています。
廃屋が立ち並ぶ旧市街地で、住民がいないため避難誘導の必要はありません。
足下が古いレンガ造りの道ですので、ぬかるみにはまるというような心配はありません。
廃屋については壊しても構わない、と町長から連絡されています。
マスターより
こんにちは! 新人のことね桃です。
今回は恨みとともに肥大化した透明スライムを退治する純粋な戦闘シナリオになります。
ハンターへの復讐心に燃えるめんどくさいスライムに引導を渡してあげてください。
それではよろしくお願いします!
今回は恨みとともに肥大化した透明スライムを退治する純粋な戦闘シナリオになります。
ハンターへの復讐心に燃えるめんどくさいスライムに引導を渡してあげてください。
それではよろしくお願いします!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/07/22 01:48
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/07/11 17:51:30 |
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作戦相談卓 玉兎 小夜(ka6009) 人間(リアルブルー)|17才|女性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2017/07/12 23:55:14 |