ゲスト
(ka0000)
【郷祭】祭の舞台へ
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/11/04 19:00
- リプレイ完成予定
- 2014/11/13 19:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●
黄金に色ずく穀物の畑に風が渡る。
秋まきの麦を植えたばかりの黒い畑には少しずつ若い緑の芽が伸び始め、そろそろ麦踏みの支度が始まっている。
甘く実った果物の籠を積んで、この集落の長の姪に当たり、年老いた長に代わって集落をまとめている黒髪の妙齢、コニアは祭の支度が進む広場を眺めた。
ジェオルジの北東、山の麓から拓いてきた広い畑を守るエルフの集落、それがコニア達のの暮らす場所。その集落の中心に設けた広場では、今、着々と祭の支度が進められている。
「首尾はどう?」
「上々、夕方には終わるよ。何てったって、今年は特別だからね」
「そうね」
コニアは広場の畑に目を向ける。
集落の畑と違い、その畑はとても小さく、人が転がったくらいの大きさしか無い。
広場の中心に小さな畑が2つ、それぞれ、春の畑・秋の畑と名付けられている。
秋の畑には、今年の実りが重くその実を垂れていた。
季節ごと、村で祀る精霊にその折々の実りを贈る。
コニアの集落で催されるささやかな祭が、今年はジェオルジ村の祭に合わせて少しばかり大がかりな物になっていた。
●
今年の秋の贈り物は村を上げて生産した重たい豆のような実を付ける蔓。
実の中身はつるりとした豆では無く、柔らかい米のような粒が詰まっている。
実に触れて熟し具合を確かめ、コニアはほっと息を吐いた。今年もいい祭の日を迎えられそうだ。
祭は夜に行われる。
贈り物の畑の前に小さな舞台を組み、その年に選ばれた舞い手が、祭に集まった人々の祈りの中、舞を披露する。
細かな作法は口伝らしいが、その舞は祭ごとに変わるらしい。
「コニア! 暇してるならさ、ローナちゃんのとこ行ってあげなよ。緊張して目ぇ回してたよ」
「ありがとう、そうするわ。キリも無理して目を回さないように」
かがり火を組んでいた同じ年頃の友人に促されて、コニアは広場に隣接した集会所へ向かった。
今年の舞い手はローナというコニアよりも幾らか若い少女だった。
集会所で時間までは練習をしたり、化粧や衣装を合わせていると聞いている。
コニアが集会所のドアへ手を掛けると慌てて飛び出してきた中年の女性とぶつかった。
「あら、コニアちゃん。今呼びに行こうと思っていたのよ」
「どうかされました?」
「それが…………ローナが倒れてしまって」
●
その女性、ローナの母親に連れられて控え室に宛がわれた集会所の一室に入ると、そこには練習中の軽装のまま、顔を赤くし仰向けに横たわっているローナの姿があった。
額も頬も見るからに熱く、息も上がっている。
暫くして駆けつけた医者が言うには、練習の疲れと緊張の所為で体が参っているとのこと。
「ゆっくり休んで2、3日で元気になりますよ」
「ごめんなさいね、無理するなって、言っていたんだけど……」
医者が祭の参加は無理だろうと首を横に振ると、母親は深く溜息を吐いてローナの額を撫でながら言う。
突然がらりと扉が開いた。
「コニア、どうしたの。何か医者の先生、走ってきたじゃん………ローナ?」
「――――何でもないわ。みんなに気にせず準備を続けて、って、伝えてもらえる?」
「…………コニア?」
医者の様子に慌てて後を追ってきたキリが、横たわるローナを見つけて口を噤み視線を揺らす。外の広場からは、支度を進める声が聞こえてくる。
「私が転んでしまったの、足首を捻ってしまったから、ローナのお母さんが慌てて先生を呼んでくれたのだけど、大したことは無かったわ……ローナも、お祭りをとても楽しみにしているの……だから」
倒れてしまう程、練習に打ち込んでいたことをコニアもキリも知っていた。
「あたしも、手伝うから!」
しかし、舞台でそれを披露できる状態では無いことも分かっている。
どうしようと俯いて考え込むコニアの肩をキリがぎゅっと抱き締めた。
集会所のドアがノックされた。
「コニアちゃん、ここ、部屋空いてるよな? ハンターさんが祭見に来たってよ。まだ早いよな。茶でも飲んで日暮れまで待ってて貰って」
支度にかり出されていた青年の声。
キリは口角を上げ、コニアと目を合わせると、2人でこくりと頷いた。
●
黄金に色ずく穀物の畑に風が渡る。
秋まきの麦を植えたばかりの黒い畑には少しずつ若い緑の芽が伸び始め、そろそろ麦踏みの支度が始まっている。
甘く実った果物の籠を積んで、この集落の長の姪に当たり、年老いた長に代わって集落をまとめている黒髪の妙齢、コニアは祭の支度が進む広場を眺めた。
ジェオルジの北東、山の麓から拓いてきた広い畑を守るエルフの集落、それがコニア達のの暮らす場所。その集落の中心に設けた広場では、今、着々と祭の支度が進められている。
「首尾はどう?」
「上々、夕方には終わるよ。何てったって、今年は特別だからね」
「そうね」
コニアは広場の畑に目を向ける。
集落の畑と違い、その畑はとても小さく、人が転がったくらいの大きさしか無い。
広場の中心に小さな畑が2つ、それぞれ、春の畑・秋の畑と名付けられている。
秋の畑には、今年の実りが重くその実を垂れていた。
季節ごと、村で祀る精霊にその折々の実りを贈る。
コニアの集落で催されるささやかな祭が、今年はジェオルジ村の祭に合わせて少しばかり大がかりな物になっていた。
●
今年の秋の贈り物は村を上げて生産した重たい豆のような実を付ける蔓。
実の中身はつるりとした豆では無く、柔らかい米のような粒が詰まっている。
実に触れて熟し具合を確かめ、コニアはほっと息を吐いた。今年もいい祭の日を迎えられそうだ。
祭は夜に行われる。
贈り物の畑の前に小さな舞台を組み、その年に選ばれた舞い手が、祭に集まった人々の祈りの中、舞を披露する。
細かな作法は口伝らしいが、その舞は祭ごとに変わるらしい。
「コニア! 暇してるならさ、ローナちゃんのとこ行ってあげなよ。緊張して目ぇ回してたよ」
「ありがとう、そうするわ。キリも無理して目を回さないように」
かがり火を組んでいた同じ年頃の友人に促されて、コニアは広場に隣接した集会所へ向かった。
今年の舞い手はローナというコニアよりも幾らか若い少女だった。
集会所で時間までは練習をしたり、化粧や衣装を合わせていると聞いている。
コニアが集会所のドアへ手を掛けると慌てて飛び出してきた中年の女性とぶつかった。
「あら、コニアちゃん。今呼びに行こうと思っていたのよ」
「どうかされました?」
「それが…………ローナが倒れてしまって」
●
その女性、ローナの母親に連れられて控え室に宛がわれた集会所の一室に入ると、そこには練習中の軽装のまま、顔を赤くし仰向けに横たわっているローナの姿があった。
額も頬も見るからに熱く、息も上がっている。
暫くして駆けつけた医者が言うには、練習の疲れと緊張の所為で体が参っているとのこと。
「ゆっくり休んで2、3日で元気になりますよ」
「ごめんなさいね、無理するなって、言っていたんだけど……」
医者が祭の参加は無理だろうと首を横に振ると、母親は深く溜息を吐いてローナの額を撫でながら言う。
突然がらりと扉が開いた。
「コニア、どうしたの。何か医者の先生、走ってきたじゃん………ローナ?」
「――――何でもないわ。みんなに気にせず準備を続けて、って、伝えてもらえる?」
「…………コニア?」
医者の様子に慌てて後を追ってきたキリが、横たわるローナを見つけて口を噤み視線を揺らす。外の広場からは、支度を進める声が聞こえてくる。
「私が転んでしまったの、足首を捻ってしまったから、ローナのお母さんが慌てて先生を呼んでくれたのだけど、大したことは無かったわ……ローナも、お祭りをとても楽しみにしているの……だから」
倒れてしまう程、練習に打ち込んでいたことをコニアもキリも知っていた。
「あたしも、手伝うから!」
しかし、舞台でそれを披露できる状態では無いことも分かっている。
どうしようと俯いて考え込むコニアの肩をキリがぎゅっと抱き締めた。
集会所のドアがノックされた。
「コニアちゃん、ここ、部屋空いてるよな? ハンターさんが祭見に来たってよ。まだ早いよな。茶でも飲んで日暮れまで待ってて貰って」
支度にかり出されていた青年の声。
キリは口角を上げ、コニアと目を合わせると、2人でこくりと頷いた。
解説
目的 舞台の穴を埋める
協力者
コニア 村のまとめ役の女性、祭では司会進行を担当
キリ コニアの友人、祭では準備設営、裏方を担当
ローナの母 舞い手だったローナの母親
ローナ 舞い手の少女、背は余り高くなく細身、数時間で目は覚ますが、動ける状態では無い
準備期間
昼過ぎ~日暮れまで4~5時間程度。キリが篝火を灯したら開始
その後1時間程は挨拶や他の儀式などがある
舞台での出し物は舞の後30分程で終了するが、祭自体は夜半に人が捌けきるまで続く
控え室
テーブルと椅子が6つ置かれた簡素な部屋(ローナは椅子を並べて寝かされている)
鏡、鏡台と化粧道具、ローナの衣装と裁縫箱が準備してある
隣の部屋はローナが練習に使っていた為に物が一切無く、
更に隣の部屋にテーブルが二つと、椅子が12脚置かれている。
舞について
舞い手に選ばれると師範から舞の振り付けを習う。毎回少しずつ変わっていく
一般的な舞踏とはルーツが異なるらしく覚えづらいと舞い手に不評
(数時間での習得は不可能)
師範は振りは覚えているが、膝を痛めたため自分が舞うことはない
舞台
広場に木を組んだだけの簡単な物だが丈夫で、多少のことでは壊れない
幅は4、5人並べる程度、奥行きは1、2人並べる程度
余り高くは無く、中心奥に贈り物を置く為の台が設けられている
四隅に篝火が焚かれており明るい
集落
ジェオルジ村の北東で山を拓いて農耕と酪農を営むエルフの集落
住人の気質は大らかで、気さくながら、年長者を敬い、伝統を大切にしている
協力者
コニア 村のまとめ役の女性、祭では司会進行を担当
キリ コニアの友人、祭では準備設営、裏方を担当
ローナの母 舞い手だったローナの母親
ローナ 舞い手の少女、背は余り高くなく細身、数時間で目は覚ますが、動ける状態では無い
準備期間
昼過ぎ~日暮れまで4~5時間程度。キリが篝火を灯したら開始
その後1時間程は挨拶や他の儀式などがある
舞台での出し物は舞の後30分程で終了するが、祭自体は夜半に人が捌けきるまで続く
控え室
テーブルと椅子が6つ置かれた簡素な部屋(ローナは椅子を並べて寝かされている)
鏡、鏡台と化粧道具、ローナの衣装と裁縫箱が準備してある
隣の部屋はローナが練習に使っていた為に物が一切無く、
更に隣の部屋にテーブルが二つと、椅子が12脚置かれている。
舞について
舞い手に選ばれると師範から舞の振り付けを習う。毎回少しずつ変わっていく
一般的な舞踏とはルーツが異なるらしく覚えづらいと舞い手に不評
(数時間での習得は不可能)
師範は振りは覚えているが、膝を痛めたため自分が舞うことはない
舞台
広場に木を組んだだけの簡単な物だが丈夫で、多少のことでは壊れない
幅は4、5人並べる程度、奥行きは1、2人並べる程度
余り高くは無く、中心奥に贈り物を置く為の台が設けられている
四隅に篝火が焚かれており明るい
集落
ジェオルジ村の北東で山を拓いて農耕と酪農を営むエルフの集落
住人の気質は大らかで、気さくながら、年長者を敬い、伝統を大切にしている
マスターより
夜のお祭りはテンションが上がります。
集落の人々や、祭を見に来た人々ががっかりしない形で舞台の空白が埋まればクリアです。
集落の人々や、祭を見に来た人々ががっかりしない形で舞台の空白が埋まればクリアです。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/11/12 14:02
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/10/31 08:35:08 |
|
![]() |
相談卓 エリシャ・カンナヴィ(ka0140) エルフ|13才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2014/11/04 14:21:49 |