ゲスト
(ka0000)
剣に斃れ
マスター:湖欄黒江

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/11/04 22:00
- リプレイ完成予定
- 2014/11/13 22:00
オープニング
●
商隊護衛の任に加わった元ハンターの剣豪は、奮戦虚しくゴブリンの一団に敗れ去った。
かつての冒険の日々で培われた経験と技術も、老いによる肉体の衰えを補うには僅かに足りず、
数に頼んだゴブリンたちの単純明快な暴力が彼を打ち倒す。
他の護衛の兵士たちはとうに殺され、森の中を通り抜ける細い馬車道は、さながら屠場の様相を呈していた。
満身創痍で地べたを這いずる剣豪の前には、
彼が落としたばかりの愛刀を拾い上げるゴブリンの血みどろの姿。
それは、間違いなくゴブリンどもの勇士であった。
剥き出しの上半身を覆う無数の矢傷と刀傷は、そのゴブリンが幾度となく死地を潜り抜けてきたことを示す。
一見か細く、弱々しくすら見えた手足も、間近にあっては、薄く、硬く、
戦いの中で練り上げられた、一切の無駄のない優秀な筋骨を持つと分かった。
大きな丸い眼は、一点の曇りもない殺意に満ち溢れている。
剣豪は、自身が今日までそうであったように、彼もまた生粋の戦士であると悟った。
あらゆる糧を己が腕力によって勝ち取りながら、金銀にも飽食にも色にも名声にも背を向けて、
求むるはただひとつ、敵の血を啜って永らえる生そのものである、と。
戦いこそが我々の全人生である、と。
それ故、私は安らかな隠居など考えもせず老骨に鞭打って戦いの場へ身を投げ出し、
それ故、彼は武装した護衛に怯みもせず、手下どもを引き連れながらも、真っ先に商隊へ切り込んだ。
そして今夜は彼が勝ち残り、敗れた私は死ぬ。単純明快な法則。
我が目には最早映らずとも、闘争は未来永劫、普く地にあり、
同じ戦士の魂を持つ勝者たちによって引き継がれていくのだろう。
その手にかかって殺されるであろうゴブリンの戦士を前に、剣豪は一種奇妙な愛情と安らぎを覚えた。
彼なら良い、彼なら相応しい。汚らわしき亜人の身であろうと、彼であれば不足はない。
彼は戦い続ける。屠り続ける。彼は私と寸分違わぬ、戦士の魂を持っている。
なれば私もまた、彼の中に生き続けるのだ。即ち私も戦い続け、屠り続ける。これ程の幸福があろうか。
我が分身よ、生き永らえるが良い。
願わくば我が愛刀に、新たな栄光と血を分け与え給え。
その声なき祈りを悟ったかのように、ゴブリンの戦士は彼の剣で彼を刺し殺した。
護衛も商人も死に絶え、商隊の馬車を囲んで動く者は、戦いを生き延びた20匹以上のゴブリンどものみ。
頭目であるゴブリンの戦士は、人血にまみれた顔を拭いもせぬまま、手にした剣を掲げて月に吠える。
新たな武器に、古い魂。『彼』は勝利の雄叫びを上げながらも、脳裏には既に次の戦いを思い浮かべていた。
●
「強力な頭目に率いられたゴブリンの群れが街道に出没している、との報告がありました。
総数は約20匹。人間から奪った武器を使用し、街道各所で通行者を襲撃しています。
彼らの特徴は、知恵者のリーダーに率いられ高い士気を持つこと。
なまじの反撃では怯まず、傷を負ってもあくまで戦い続けようとします。
これまでの犠牲者の中には、商隊の護衛として雇われた傭兵も数多いと聞いています。
作戦もしっかりと立てられているらしく、襲撃が行われるのは必ず夜間。
生存者の証言では、馬車の前方に突然大木が倒れ込んできて道を塞がれ、
何ごとかと飛び出したところ、周囲の木々の中から一斉に矢を射かけられたそうです。
矢を受けて護衛の何人かが倒れた後からは、長剣を掲げたゴブリンを先頭に、
剣や槍、棍棒を手にした群れが馬車を取り囲むようにして襲いかかってきました。
この、長剣のゴブリンこそが彼らのリーダーであると目されています。
他の証言でも、接近戦の際は彼が必ず先頭に立って戦う、
彼の合図を受けて他のゴブリンが逃亡者の追跡に向かう等、それらしい動きが報告されています。
臆病で疑り深い気質であることの多いゴブリンが、かくも意欲的、攻撃的な襲撃を行うのも、
このリーダーあってのことと思われます。彼を倒せば群れは瓦解するでしょうが、
生き残りのゴブリンを数多く出てしまえば、依然として大きな脅威となり得ます。
今回は、確実に群れのリーダーを殺害し、かつ群れの総数を減らす為の作戦プランを、
当ハンターオフィスより提案させて頂きます。
依頼を受けられるハンターの方はそちらをご参考の上、所定の書類にサインした後、
当オフィス貸与の馬車にて現地へ向かって下さい」
商隊護衛の任に加わった元ハンターの剣豪は、奮戦虚しくゴブリンの一団に敗れ去った。
かつての冒険の日々で培われた経験と技術も、老いによる肉体の衰えを補うには僅かに足りず、
数に頼んだゴブリンたちの単純明快な暴力が彼を打ち倒す。
他の護衛の兵士たちはとうに殺され、森の中を通り抜ける細い馬車道は、さながら屠場の様相を呈していた。
満身創痍で地べたを這いずる剣豪の前には、
彼が落としたばかりの愛刀を拾い上げるゴブリンの血みどろの姿。
それは、間違いなくゴブリンどもの勇士であった。
剥き出しの上半身を覆う無数の矢傷と刀傷は、そのゴブリンが幾度となく死地を潜り抜けてきたことを示す。
一見か細く、弱々しくすら見えた手足も、間近にあっては、薄く、硬く、
戦いの中で練り上げられた、一切の無駄のない優秀な筋骨を持つと分かった。
大きな丸い眼は、一点の曇りもない殺意に満ち溢れている。
剣豪は、自身が今日までそうであったように、彼もまた生粋の戦士であると悟った。
あらゆる糧を己が腕力によって勝ち取りながら、金銀にも飽食にも色にも名声にも背を向けて、
求むるはただひとつ、敵の血を啜って永らえる生そのものである、と。
戦いこそが我々の全人生である、と。
それ故、私は安らかな隠居など考えもせず老骨に鞭打って戦いの場へ身を投げ出し、
それ故、彼は武装した護衛に怯みもせず、手下どもを引き連れながらも、真っ先に商隊へ切り込んだ。
そして今夜は彼が勝ち残り、敗れた私は死ぬ。単純明快な法則。
我が目には最早映らずとも、闘争は未来永劫、普く地にあり、
同じ戦士の魂を持つ勝者たちによって引き継がれていくのだろう。
その手にかかって殺されるであろうゴブリンの戦士を前に、剣豪は一種奇妙な愛情と安らぎを覚えた。
彼なら良い、彼なら相応しい。汚らわしき亜人の身であろうと、彼であれば不足はない。
彼は戦い続ける。屠り続ける。彼は私と寸分違わぬ、戦士の魂を持っている。
なれば私もまた、彼の中に生き続けるのだ。即ち私も戦い続け、屠り続ける。これ程の幸福があろうか。
我が分身よ、生き永らえるが良い。
願わくば我が愛刀に、新たな栄光と血を分け与え給え。
その声なき祈りを悟ったかのように、ゴブリンの戦士は彼の剣で彼を刺し殺した。
護衛も商人も死に絶え、商隊の馬車を囲んで動く者は、戦いを生き延びた20匹以上のゴブリンどものみ。
頭目であるゴブリンの戦士は、人血にまみれた顔を拭いもせぬまま、手にした剣を掲げて月に吠える。
新たな武器に、古い魂。『彼』は勝利の雄叫びを上げながらも、脳裏には既に次の戦いを思い浮かべていた。
●
「強力な頭目に率いられたゴブリンの群れが街道に出没している、との報告がありました。
総数は約20匹。人間から奪った武器を使用し、街道各所で通行者を襲撃しています。
彼らの特徴は、知恵者のリーダーに率いられ高い士気を持つこと。
なまじの反撃では怯まず、傷を負ってもあくまで戦い続けようとします。
これまでの犠牲者の中には、商隊の護衛として雇われた傭兵も数多いと聞いています。
作戦もしっかりと立てられているらしく、襲撃が行われるのは必ず夜間。
生存者の証言では、馬車の前方に突然大木が倒れ込んできて道を塞がれ、
何ごとかと飛び出したところ、周囲の木々の中から一斉に矢を射かけられたそうです。
矢を受けて護衛の何人かが倒れた後からは、長剣を掲げたゴブリンを先頭に、
剣や槍、棍棒を手にした群れが馬車を取り囲むようにして襲いかかってきました。
この、長剣のゴブリンこそが彼らのリーダーであると目されています。
他の証言でも、接近戦の際は彼が必ず先頭に立って戦う、
彼の合図を受けて他のゴブリンが逃亡者の追跡に向かう等、それらしい動きが報告されています。
臆病で疑り深い気質であることの多いゴブリンが、かくも意欲的、攻撃的な襲撃を行うのも、
このリーダーあってのことと思われます。彼を倒せば群れは瓦解するでしょうが、
生き残りのゴブリンを数多く出てしまえば、依然として大きな脅威となり得ます。
今回は、確実に群れのリーダーを殺害し、かつ群れの総数を減らす為の作戦プランを、
当ハンターオフィスより提案させて頂きます。
依頼を受けられるハンターの方はそちらをご参考の上、所定の書類にサインした後、
当オフィス貸与の馬車にて現地へ向かって下さい」
解説
今回の依頼の目的は、古強者のリーダーに率いられたゴブリンの群れを討伐することです。
ゴブリンの群れは総勢20匹。
街道周辺を森に隠れて移動しつつ、通りがかった人間や馬車を襲います。
常に全員で襲撃を行い、抵抗を受けてもほとんど怯むことがありません。
手口もこなれており、必ず襲撃対象の進路を障害物で塞いでから包囲攻撃を行うようです。
群れのリーダーを始めとして、全員が人間から奪った武器を装備しています。
銃火器こそないものの、弓やボウガンを使って遠距離からも攻撃を仕掛けます。
リーダーのゴブリンは、特徴的な飾りのついた長剣を使っています。
襲撃時は自ら先陣を切り、手強い相手と見れば正面を取って、
その間に仲間が背後から奇襲するチャンスを作ろうとします。
群れに対して強いカリスマがあるらしく、彼が倒れれば他のゴブリンはかなり動揺することでしょう。
逃亡し生き残るゴブリンを出さない為には、
数を減らすまで敢えてリーダーを生かしておく必要があるかも知れません。
群れは頻繁に移動を繰り返している為、追跡は時間がかかり過ぎると判断されました。
よって、敵の襲撃を誘発し群れを一箇所に集めさせる為の作戦プラン、
及び必要な装備がオフィスより提供されています。
貸与されるのは2頭立て、6人乗りの馬車が1台。
馬も用意されていますが、危険な任務の為、御者はハンターから誰かが引き受けるようお願いします。
車体や馬については、戦闘中に損失してもハンターが弁償する必要はありません。
馬車は、外見を近隣を通行する商隊のものに似せた上、内側から鉄板による補強が為されています。
銃眼も設置されており、車内に立て籠もったまま射撃を行うことができます。
ハンターたちはこの馬車を夜間の街道上に走らせ、敵に対する囮を立てることになりますが、
実際に乗車する人数や、襲撃前後の予備活動は現場判断に任されています。
ゴブリンの群れは総勢20匹。
街道周辺を森に隠れて移動しつつ、通りがかった人間や馬車を襲います。
常に全員で襲撃を行い、抵抗を受けてもほとんど怯むことがありません。
手口もこなれており、必ず襲撃対象の進路を障害物で塞いでから包囲攻撃を行うようです。
群れのリーダーを始めとして、全員が人間から奪った武器を装備しています。
銃火器こそないものの、弓やボウガンを使って遠距離からも攻撃を仕掛けます。
リーダーのゴブリンは、特徴的な飾りのついた長剣を使っています。
襲撃時は自ら先陣を切り、手強い相手と見れば正面を取って、
その間に仲間が背後から奇襲するチャンスを作ろうとします。
群れに対して強いカリスマがあるらしく、彼が倒れれば他のゴブリンはかなり動揺することでしょう。
逃亡し生き残るゴブリンを出さない為には、
数を減らすまで敢えてリーダーを生かしておく必要があるかも知れません。
群れは頻繁に移動を繰り返している為、追跡は時間がかかり過ぎると判断されました。
よって、敵の襲撃を誘発し群れを一箇所に集めさせる為の作戦プラン、
及び必要な装備がオフィスより提供されています。
貸与されるのは2頭立て、6人乗りの馬車が1台。
馬も用意されていますが、危険な任務の為、御者はハンターから誰かが引き受けるようお願いします。
車体や馬については、戦闘中に損失してもハンターが弁償する必要はありません。
馬車は、外見を近隣を通行する商隊のものに似せた上、内側から鉄板による補強が為されています。
銃眼も設置されており、車内に立て籠もったまま射撃を行うことができます。
ハンターたちはこの馬車を夜間の街道上に走らせ、敵に対する囮を立てることになりますが、
実際に乗車する人数や、襲撃前後の予備活動は現場判断に任されています。
マスターより
とある剣豪から、武器と共にその遺志を受け継いだ(かも知れない)ゴブリンと、
彼が率いる屈強のゴブリン戦士団を相手とした戦闘シナリオです。
敢えて敵に自分たちを襲わせるという危険な任務ですが、
ことが上手く運べば、1回の戦闘で亜人の脅威から街道を救えるでしょう。
ゴブリンのリーダーは、数々の修羅場を乗り越えてきた猛者。
大人数で一気に仕留めてしまいたいところですが、
そうすると取り巻きのゴブリンたちが一斉に逃げてしまいます。
どうやって、リーダーが生きている内に他のゴブリンを倒しきるか?
その点は、ハンターの現場判断に任されています。
彼が率いる屈強のゴブリン戦士団を相手とした戦闘シナリオです。
敢えて敵に自分たちを襲わせるという危険な任務ですが、
ことが上手く運べば、1回の戦闘で亜人の脅威から街道を救えるでしょう。
ゴブリンのリーダーは、数々の修羅場を乗り越えてきた猛者。
大人数で一気に仕留めてしまいたいところですが、
そうすると取り巻きのゴブリンたちが一斉に逃げてしまいます。
どうやって、リーダーが生きている内に他のゴブリンを倒しきるか?
その点は、ハンターの現場判断に任されています。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/11/09 21:53
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 フラヴィ・ボー(ka0698) 人間(リアルブルー)|18才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2014/11/04 19:40:34 |
|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/11/04 14:40:17 |