ゲスト
(ka0000)
【詩天】蛍狩の宵
マスター:猫又ものと

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/07/28 07:30
- リプレイ完成予定
- 2017/08/11 07:30
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
――幼い頃からずっと、私は男子として扱われていた。
それを疑問に思ったこともない。
『詩天の為』という父の言葉をただただ素直に信じていたし、その言葉に嘘はなかったと今でも思える。
――そして、父は。同時にこの秘密が周囲に漏れることを恐れていたのだろう。
父が信頼を置ける者、という条件を最優先にした結果、同年代の子供達と遊んだことは殆どなく。
将来詩天を支えるものとして常日頃から大人に囲まれ、あまり子供らしい遊びはしなかったように思う。
……だけど。
秋寿兄様だけは、私を『子供』として扱ってくれて、陰陽寮から詩天に戻った時は大抵どこかに連れ出してくれた。
私に蛍狩りを教えてくれたのも、秋寿兄様だ。
「秋寿兄様。蛍は本当に綺麗ですね」
「ええ。……以前は蛍を見て怖がっていたのに、随分と変わりましたね。真美」
「あ、あれは初めて見たからで……!」
「ふふ。そうですね。新しい世界に触れることはいいことです」
「……蛍の光ってどうしてこんなに綺麗なんでしょう」
「……命の光だからでしょうか」
「……命の?」
「この光は蛍達の次代を繋ぐ為のもの。儚くもあり、逞しくもある……。そうは思いませんか?」
「うーん……。兄様の話は難しいです」
「おや、それは失礼。でも、あなたにもいずれ分かる時が来ますよ」
「そうでしょうか……。じゃあ、兄様。また蛍を見に連れてきてください。もう少し大きくなってから見れば兄様の言っていたことが分かるかも!」
「……分かりました。必ずまた来ましょう」
――遠い夏の日。
もう会えないところへ行ってしまった兄様との思い出。
もう、その約束は果たされることはないけれど……。
「皆さん、詩天の萩野村の皆さんから招待状が来ていますよ」
人が多く集まるハンターズソサエティ。ソサエティ職員、イソラが手紙を持ってハンター達に歩み寄る。
「へ? 詩天? 萩野村??」
「はい。以前泥田坊に襲われる被害があった村だそうなんですが、皆さんに退治して戴いてから歪虚も出なくなったそうで……村も無事復興できたから、改めてお礼がしたいとのことですよ」
「あー。そうか。そういうことか」
「萩野村も無事に復興できたですね! 良かった……」
イソラの報告に安堵のため息を漏らすハンター達。
詩天にある萩野村。
泥田坊に幾度となく襲われ、被害に遭っていたが今ではすっかり平和になっているらしい。
萩野村から離れてはいるが、泥田坊達が根城として使っていた砦は温泉施設として生まれ変わったそうで、萩野村もそれなりに観光地として人が訪れるようになっているそうだ。
「で、今回皆さんにご招待があったのは蛍狩りです!」
「……ホタル?? 蛍ってあのお尻の部分が光る虫か?」
「はい。萩野村には、蛍は精霊様のお使いっていう言い伝えがあるそうで……」
微笑むイソラ。
萩野村には、昔から蛍は精霊の遣いといわれて大事にされてきたそうで、逢いたい故人を思い浮かべながら闇に蛍を放つと、精霊が願いを聞き入れてその人を1日だけ帰してくれる……そんな言い伝えがあるのだそうだ。
逢いたい故人がいない場合でも、願いごとを思い浮かべながら蛍を放てば、蛍が精霊の元にその願いを届けてくれるらしい。
「随分素敵な伝承があるんですね」
「はい! 萩野村はこの季節になると蛍が沢山現れるそうで、蛍の名所として人が訪れるそうですよ」
「それに招待してくれたですね。素敵ですー」
「ええ、今回は九代目詩天の真美さんもいらっしゃるそうですし、萩野村の皆さん、皆様のお越しをお待ちしているそうなのでご都合がつく方は是非、遊びに行って差し上げてください! 行かれる方はここにお名前書いてくださいね!」
イソラから差し出された紙を見つめて、どうしようかなと考えるハンター達。
仕事も終わったし、蛍狩りを楽しむのもいいかもしれない――。
ハンターは羽ペンを手に取ると、自分の名前を書き込んだ。
――幼い頃からずっと、私は男子として扱われていた。
それを疑問に思ったこともない。
『詩天の為』という父の言葉をただただ素直に信じていたし、その言葉に嘘はなかったと今でも思える。
――そして、父は。同時にこの秘密が周囲に漏れることを恐れていたのだろう。
父が信頼を置ける者、という条件を最優先にした結果、同年代の子供達と遊んだことは殆どなく。
将来詩天を支えるものとして常日頃から大人に囲まれ、あまり子供らしい遊びはしなかったように思う。
……だけど。
秋寿兄様だけは、私を『子供』として扱ってくれて、陰陽寮から詩天に戻った時は大抵どこかに連れ出してくれた。
私に蛍狩りを教えてくれたのも、秋寿兄様だ。
「秋寿兄様。蛍は本当に綺麗ですね」
「ええ。……以前は蛍を見て怖がっていたのに、随分と変わりましたね。真美」
「あ、あれは初めて見たからで……!」
「ふふ。そうですね。新しい世界に触れることはいいことです」
「……蛍の光ってどうしてこんなに綺麗なんでしょう」
「……命の光だからでしょうか」
「……命の?」
「この光は蛍達の次代を繋ぐ為のもの。儚くもあり、逞しくもある……。そうは思いませんか?」
「うーん……。兄様の話は難しいです」
「おや、それは失礼。でも、あなたにもいずれ分かる時が来ますよ」
「そうでしょうか……。じゃあ、兄様。また蛍を見に連れてきてください。もう少し大きくなってから見れば兄様の言っていたことが分かるかも!」
「……分かりました。必ずまた来ましょう」
――遠い夏の日。
もう会えないところへ行ってしまった兄様との思い出。
もう、その約束は果たされることはないけれど……。
「皆さん、詩天の萩野村の皆さんから招待状が来ていますよ」
人が多く集まるハンターズソサエティ。ソサエティ職員、イソラが手紙を持ってハンター達に歩み寄る。
「へ? 詩天? 萩野村??」
「はい。以前泥田坊に襲われる被害があった村だそうなんですが、皆さんに退治して戴いてから歪虚も出なくなったそうで……村も無事復興できたから、改めてお礼がしたいとのことですよ」
「あー。そうか。そういうことか」
「萩野村も無事に復興できたですね! 良かった……」
イソラの報告に安堵のため息を漏らすハンター達。
詩天にある萩野村。
泥田坊に幾度となく襲われ、被害に遭っていたが今ではすっかり平和になっているらしい。
萩野村から離れてはいるが、泥田坊達が根城として使っていた砦は温泉施設として生まれ変わったそうで、萩野村もそれなりに観光地として人が訪れるようになっているそうだ。
「で、今回皆さんにご招待があったのは蛍狩りです!」
「……ホタル?? 蛍ってあのお尻の部分が光る虫か?」
「はい。萩野村には、蛍は精霊様のお使いっていう言い伝えがあるそうで……」
微笑むイソラ。
萩野村には、昔から蛍は精霊の遣いといわれて大事にされてきたそうで、逢いたい故人を思い浮かべながら闇に蛍を放つと、精霊が願いを聞き入れてその人を1日だけ帰してくれる……そんな言い伝えがあるのだそうだ。
逢いたい故人がいない場合でも、願いごとを思い浮かべながら蛍を放てば、蛍が精霊の元にその願いを届けてくれるらしい。
「随分素敵な伝承があるんですね」
「はい! 萩野村はこの季節になると蛍が沢山現れるそうで、蛍の名所として人が訪れるそうですよ」
「それに招待してくれたですね。素敵ですー」
「ええ、今回は九代目詩天の真美さんもいらっしゃるそうですし、萩野村の皆さん、皆様のお越しをお待ちしているそうなのでご都合がつく方は是非、遊びに行って差し上げてください! 行かれる方はここにお名前書いてくださいね!」
イソラから差し出された紙を見つめて、どうしようかなと考えるハンター達。
仕事も終わったし、蛍狩りを楽しむのもいいかもしれない――。
ハンターは羽ペンを手に取ると、自分の名前を書き込んだ。
解説
さて、今回は事件ではありません。
詩天の萩野村近くにある川で、蛍狩りをお楽しみ下さいませ。
周囲に明かりはなく、蛍の光と、夜空の星だけが輝きます。
しっとりと蛍を愛でるも良し、言い伝えに想いを馳せるも良し、亡くなったあの人へ思いを伝えたり、蛍にお願いごとをするも良し。飲み物や食事を持ち込んで、楽しく騒いでもよしです。
真美と秋寿の思い出の話がちらっと出ておりますが、事情を知らなくても構いません。ハンター様でしたらどなたでもOKです。気にせずご参加くださいませ。
なお、OP中に温泉施設について少し触れられておりますが、離れた位置にある為今回のシナリオでは行けません。ご注意ください。
■描写について
同行指定などがない限り、1シーンずつ区切って描写します。
また、同行される方がいらっしゃる場合、その方のIDと、【友人】【恋人】【恋人未満】など関係性をお書き添え戴けると大変助かります。
例:【同行者】三条 真美(kz0198)【関係性】友人
複数いらっしゃる場合は【チーム名】でご指定戴いても大丈夫です。
同行者がいらっしゃらない場合は、お一人でいらっしゃっている方と一緒に書かせて戴くことがあります。
希望されない方は【単身希望】とお書き添え下さい。
■NPCの同行
詩天が舞台ですので、真美、武徳、スメラギでしたら同行が可能です。
指定がない限りNPCの描写は行いません。
■その他
白紙は描写できません。
恋人同士でご参加の場合、描写はお砂糖多めにさせて戴く場合がございますのでご注意ください。
詩天の萩野村近くにある川で、蛍狩りをお楽しみ下さいませ。
周囲に明かりはなく、蛍の光と、夜空の星だけが輝きます。
しっとりと蛍を愛でるも良し、言い伝えに想いを馳せるも良し、亡くなったあの人へ思いを伝えたり、蛍にお願いごとをするも良し。飲み物や食事を持ち込んで、楽しく騒いでもよしです。
真美と秋寿の思い出の話がちらっと出ておりますが、事情を知らなくても構いません。ハンター様でしたらどなたでもOKです。気にせずご参加くださいませ。
なお、OP中に温泉施設について少し触れられておりますが、離れた位置にある為今回のシナリオでは行けません。ご注意ください。
■描写について
同行指定などがない限り、1シーンずつ区切って描写します。
また、同行される方がいらっしゃる場合、その方のIDと、【友人】【恋人】【恋人未満】など関係性をお書き添え戴けると大変助かります。
例:【同行者】三条 真美(kz0198)【関係性】友人
複数いらっしゃる場合は【チーム名】でご指定戴いても大丈夫です。
同行者がいらっしゃらない場合は、お一人でいらっしゃっている方と一緒に書かせて戴くことがあります。
希望されない方は【単身希望】とお書き添え下さい。
■NPCの同行
詩天が舞台ですので、真美、武徳、スメラギでしたら同行が可能です。
指定がない限りNPCの描写は行いません。
■その他
白紙は描写できません。
恋人同士でご参加の場合、描写はお砂糖多めにさせて戴く場合がございますのでご注意ください。
マスターより
お世話になっております。猫又です。
詩天の国の、しっとりとした日常依頼をお届けします。
皆様は、夜空を飛ぶ蛍に一体何を託されるのでしょうか。
それでは皆様のご参加心よりお待ちしております。
詩天の国の、しっとりとした日常依頼をお届けします。
皆様は、夜空を飛ぶ蛍に一体何を託されるのでしょうか。
それでは皆様のご参加心よりお待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/08/11 11:36
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
出発までの休憩所 エステル・ソル(ka3983) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2017/07/28 01:16:01 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/07/27 02:29:56 |